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 アポロニウスの問題 (Apollonius' problem) は、平面上の任意の 3 つの円に正接する円を作図するというユークリッド平面幾何学における難問として有名である。Perga[ペルガ、トルコ南部の都市]のApollonius(アポロニウス)が、自著の『接触』 (“Tangencies”)2巻で提起し、解決した有名な問題という。この著作自体は失われたが、その解法を示した、4 世紀のAlexandria(アレキサンドリア)のPappus (パップス、AD320年ごろ) の記録が残っているという。
 問題は『接触』の中で、次のように表現されていたという。「3つのものが与えられていて、その各々は点、直線、円のいずれかである。与えられたものが点のときには、その点を通る円、与えられたものが直線または円のときは、それに接する、という条件を満足する円を描け」というものである。
 これは1つの表現で、色々な場合うを含ませているので、判りにくいが、たとえば、点、直線、円が与えられているときは、その点を通り、その直線と円に接する円を描けという問題になる。また、2点と1直線の組み合わせの時は、2点を通ってその直線に接する円を描けという問題になる。
 三つのものの与え方には10の異なる場合がある。
(1)3点、(2)3直線、(3)2点と1直線、(4)2直線と1点、(5)2点と1円、
(6)2円と1点、(7)2直線と1円、(8)2円と1直線、(9)1点と1直線と1円、(10)3円 
の10通りがある。このうち、(1)は3点を通る円、(2)は3直線に接する円で、これらはEukleides(エウクレイデス)の『原論』ですでに扱われている。(3)、(4)、(5)、(6)、(8)、(9)の六つは『接触』の第1巻で扱われ、(7)すなわち2直線と円の場合と、(10)3円の場合は『接触』の第2巻の全てを占めているという。
93117b29.jpeg アポロニウスの問題は元来、上の10個の場合の全部を含むものであるが、通常は狭義の意味で最後の(10)を指す。いやはや、(10)の場合、すなわち3円に接する円ににしても、左図に示すように、これだけでも8通りの場合があるのである。
これらの 8 つの円は、おのおの与えられた 3 つの円と互いに異なる方法で内接または外接する。 Francois Viete (フランソワ・ビエト、1540~1603年、フランスの法律家、数学者) はこれに極限値を用い、与えられた 3つの円のいずれかを半径ゼロ (即ち、「点」) まで縮小し、または半径無限大 (「直線」) に拡大する解法を考え出した。単純化した例を用いて複雑な問題を解決するViete(ビエト)の解法は、Apollonius(アポロニウス)を再構成したものとして妥当であるとされている。


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詳しいですね☆
ビルゲイツの面接試験でデフォルメされて出題されたらしいです…^^…で...調べててここに辿り着きました♪
で…勝手ながら、わたしのブログに記事を一部引用させて頂きましたことご報告申し上げます〜m(_ _)m〜

http://blogs.yahoo.co.jp/crazy_tombo/48440438.html
スモークマン 2014/12/05(Fri) 編集
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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