瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
【社説】
野田内閣再改造 消費増税と取引する愚 ―― 野田佳彦首相が再び内閣改造に踏み切った。問責二閣僚の交代は当然としても、再改造が消費税増税を進めるための環境整備というのは納得できない。/消費税率を二段階で10%に引き上げるための「社会保障と税の一体改革」関連法案を、今の国会中(会期延長がなければ六月二十一日まで)に成立させる意気込みを示したかったのだろう。/通常、官房長官が務める閣僚名簿の発表を首相自らが行い、内閣再改造の理由を「一体改革を含め諸懸案を前進させるための環境整備をすべく、内閣の機能強化という視点で改造した」と説明した。
◆人選の失敗を糊塗
しかし、首相が一月の内閣改造時に豪語した「最善かつ最強の布陣」が正しければ、わずか五カ月後に再改造する必要もなかった。/参院民主党の実力者である輿石東幹事長の意向に逆らえずに起きた人選の失敗を糊塗(こと)するために、内閣機能の強化を再改造理由に持ち出したのが実態だ。/参院では四月二十日、田中直紀防衛相と前田武志国土交通相の問責決議が可決され、野党側は首相に二閣僚の更迭を求めていた。/安全保障の基礎知識を欠く田中氏は国会答弁が安定せず、適格性に疑問符が付いた。/市長選告示前に送った特定候補支援文書の違法性が指摘された前田氏は旧建設省出身。大型公共事業の建設再開に前向きで「コンクリートから人へ」の民主党の理念に逆行する人選でもあった。/法的拘束力のない問責決議で政権を揺さぶる野党戦術は問題ありだが、不適格な人選の二閣僚は速やかに交代させるべきだった。/問責決議後、参院では法案審議が滞り、今国会の法案成立率は二十数%と低調だ。その責任は審議を拒否した野党側ばかりでなく、二閣僚を交代させられなかった首相も負うべきはもちろんである。
◆議員の身まず削れ
さらに今回の内閣再改造には、首相が「政治生命を懸ける」と断言した一体改革法案の今国会成立に向けて、自民党など野党側との法案修正協議に入る環境整備という側面があることを見逃せない。/財政状況に対する危機感はわれわれも首相と共有する。少子高齢化社会の進展で、現行の社会保障制度が持続可能だとは思わない。/しかし、再三指摘してきたように、衆院で審議中の法案は現行の社会保障制度の維持を基本としており、一体改革の名に値しない。/政府や国会の無駄削減や社会保障制度の抜本改革を後回しにし、消費税増税の前例づくりの法案をいくら修正したところで、国民の理解が得られる改革に仕上げるのは難しいのではないか。/内閣再改造を機に、与野党が本格的に協議を始めるというのなら、まずは政党交付金や歳費、文書通信交通滞在費の削減など国会議員が身を削る姿勢を示すことから始めてほしい。/さらに、「官」の抵抗で遅々として進まない行政改革にこそ与野党が力を合わせ、同時に、政権が代わっても大きく変える必要がないよう安定的な社会保障制度づくりに知恵を絞るべきである。/もし消費税率を上げる以外に財源を見つけることが難しいというのなら、増税前にやるべきことをやり尽くした上で、国民に理解を求めるのが筋だ。/国会は各党の主張がせめぎ合う場だ。特に「ねじれ国会」では、与党の思い通りにならないことも多いだろう。かといって民主党らしさを失っては意味がない。/初の民間人防衛相となった森本敏拓殖大大学院教授は、民主党らしさとは程遠い人選ではないか。/田中氏の不安定な国会答弁が続き、自衛官出身で安全保障の論客にすがりたかったのだろう。/ただ、自公連立政権時代の二〇〇九年に防衛相補佐官に起用されたり、集団的自衛権の行使容認や憲法改正を主張する森本氏は、民主党よりも自民党の立場に近いのではないか。/今回新任された五閣僚のうち、森本氏を除く四人は当選回数などを勘案した順送りの色彩が濃い。/その分、森本氏起用に首相の狙いが表れていると言えるが、消費税増税への協力を得るために自民党に擦り寄るのなら、民主党内からも異論が出るのは当然だ。
◆自民と同化の疑念
国民が民主党に政権を託したのは、〇九年衆院選マニフェストに自民党とは違う政権像を見たからだ。それを墨守する必要はないとしても、政治主導や地域主権、生活第一などの理念をも反故(ほご)にするのなら民主党に存在意義はない。/内閣再改造を機に自民党との連携に大きく踏み出したかに見える首相には、民主党らしさを失い、自民党と同化しつつあるとの疑念が向けられていることを、重く受け止めるべきである。 (東京新聞 2012年6月5日)
野田内閣再改造 消費増税と取引する愚 ―― 野田佳彦首相が再び内閣改造に踏み切った。問責二閣僚の交代は当然としても、再改造が消費税増税を進めるための環境整備というのは納得できない。/消費税率を二段階で10%に引き上げるための「社会保障と税の一体改革」関連法案を、今の国会中(会期延長がなければ六月二十一日まで)に成立させる意気込みを示したかったのだろう。/通常、官房長官が務める閣僚名簿の発表を首相自らが行い、内閣再改造の理由を「一体改革を含め諸懸案を前進させるための環境整備をすべく、内閣の機能強化という視点で改造した」と説明した。
◆人選の失敗を糊塗
しかし、首相が一月の内閣改造時に豪語した「最善かつ最強の布陣」が正しければ、わずか五カ月後に再改造する必要もなかった。/参院民主党の実力者である輿石東幹事長の意向に逆らえずに起きた人選の失敗を糊塗(こと)するために、内閣機能の強化を再改造理由に持ち出したのが実態だ。/参院では四月二十日、田中直紀防衛相と前田武志国土交通相の問責決議が可決され、野党側は首相に二閣僚の更迭を求めていた。/安全保障の基礎知識を欠く田中氏は国会答弁が安定せず、適格性に疑問符が付いた。/市長選告示前に送った特定候補支援文書の違法性が指摘された前田氏は旧建設省出身。大型公共事業の建設再開に前向きで「コンクリートから人へ」の民主党の理念に逆行する人選でもあった。/法的拘束力のない問責決議で政権を揺さぶる野党戦術は問題ありだが、不適格な人選の二閣僚は速やかに交代させるべきだった。/問責決議後、参院では法案審議が滞り、今国会の法案成立率は二十数%と低調だ。その責任は審議を拒否した野党側ばかりでなく、二閣僚を交代させられなかった首相も負うべきはもちろんである。
◆議員の身まず削れ
さらに今回の内閣再改造には、首相が「政治生命を懸ける」と断言した一体改革法案の今国会成立に向けて、自民党など野党側との法案修正協議に入る環境整備という側面があることを見逃せない。/財政状況に対する危機感はわれわれも首相と共有する。少子高齢化社会の進展で、現行の社会保障制度が持続可能だとは思わない。/しかし、再三指摘してきたように、衆院で審議中の法案は現行の社会保障制度の維持を基本としており、一体改革の名に値しない。/政府や国会の無駄削減や社会保障制度の抜本改革を後回しにし、消費税増税の前例づくりの法案をいくら修正したところで、国民の理解が得られる改革に仕上げるのは難しいのではないか。/内閣再改造を機に、与野党が本格的に協議を始めるというのなら、まずは政党交付金や歳費、文書通信交通滞在費の削減など国会議員が身を削る姿勢を示すことから始めてほしい。/さらに、「官」の抵抗で遅々として進まない行政改革にこそ与野党が力を合わせ、同時に、政権が代わっても大きく変える必要がないよう安定的な社会保障制度づくりに知恵を絞るべきである。/もし消費税率を上げる以外に財源を見つけることが難しいというのなら、増税前にやるべきことをやり尽くした上で、国民に理解を求めるのが筋だ。/国会は各党の主張がせめぎ合う場だ。特に「ねじれ国会」では、与党の思い通りにならないことも多いだろう。かといって民主党らしさを失っては意味がない。/初の民間人防衛相となった森本敏拓殖大大学院教授は、民主党らしさとは程遠い人選ではないか。/田中氏の不安定な国会答弁が続き、自衛官出身で安全保障の論客にすがりたかったのだろう。/ただ、自公連立政権時代の二〇〇九年に防衛相補佐官に起用されたり、集団的自衛権の行使容認や憲法改正を主張する森本氏は、民主党よりも自民党の立場に近いのではないか。/今回新任された五閣僚のうち、森本氏を除く四人は当選回数などを勘案した順送りの色彩が濃い。/その分、森本氏起用に首相の狙いが表れていると言えるが、消費税増税への協力を得るために自民党に擦り寄るのなら、民主党内からも異論が出るのは当然だ。
◆自民と同化の疑念
国民が民主党に政権を託したのは、〇九年衆院選マニフェストに自民党とは違う政権像を見たからだ。それを墨守する必要はないとしても、政治主導や地域主権、生活第一などの理念をも反故(ほご)にするのなら民主党に存在意義はない。/内閣再改造を機に自民党との連携に大きく踏み出したかに見える首相には、民主党らしさを失い、自民党と同化しつつあるとの疑念が向けられていることを、重く受け止めるべきである。 (東京新聞 2012年6月5日)
今朝のウェブニュースより
オウム菊地容疑者逮捕 逃亡17年 相模原に ―― オウム真理教による地下鉄サリン事件で、殺人、殺人未遂の疑いで特別手配されていた元オウム真理教信者、菊地直子容疑者(40)が3日、相模原市緑区城山で身柄を確保され、警視庁捜査一課は同庁本部に任意同行し、本人と確認、逮捕した。菊地容疑者は「サリン生成にかかわったのは間違いありません。しかし、当時は何を作っていたのか知らなかった」と話している。/3日午前、菊地容疑者によく似た女が相模原市内の一戸建て住宅にいるという情報が、警視庁に寄せられたのが端緒になった。/捜査一課によると、菊地容疑者は「男と二人で生活していた。職業は会社員をしている」と話している。菊地容疑者が逮捕された3日夜、一緒に暮らしていたと話す男性(40)が、神奈川県警大和署に出頭した。警視庁は事情を聴いている。/残る教団の特別手配容疑者は、地下鉄サリン事件などに関与したとされる高橋克也容疑者(54)だけとなる。/逮捕容疑では、教団代表だった麻原彰晃死刑囚(57)=本名・松本智津夫=の指示を受けた元幹部らと共謀。1995年3月20日朝、東京都内の地下鉄三路線五車両に、サリンをまいて乗客ら12人を殺害、約5500人に重軽症を負わせた疑いが持たれている。/菊地容疑者は、地下鉄サリン事件で使用されたサリン製造を手助けしたとされる。95年5月に起きた都庁小包爆弾事件などにも関与した疑いがある。/菊地容疑者は九六年十一月、高橋容疑者ら男性信者と潜伏していた埼玉県所沢市のマンションから高橋容疑者と一緒に逃走後、行方が分からなくなった。/オウム真理教の特別手配犯をめぐっては、教団元幹部の平田信(まこと)被告(47)=逮捕監禁罪などで起訴=が昨年12月31日、潜伏していた大阪府から警視庁に出頭している。
◆教団の「走る広告塔」:オウム真理教元幹部の平田信被告の出頭から半年。菊地直子容疑者が逮捕された。東京が初めて化学テロに襲われた地下鉄サリン事件から17年、警視庁の捜査幹部は色めき立った。/菊地容疑者は一九九五年六月ごろ、千葉県市川市内のアパートで、地下鉄、松本両サリン事件で殺人罪に問われて刑が確定した林泰男死刑囚(54)と住んでいたことが、警察当局によって確認された。指紋も採取された。/捜査関係者らによると、菊地容疑者は九六年十一月まで、元信者で特別手配されている高橋克也容疑者らとともに、埼玉県所沢市内に潜伏。行動を共にしていた信者が出頭した後、捜査員が踏み込む直前に姿をくらました。/潜伏先のマンションからは女性物の下着や、菊地容疑者が出頭するべきか悩む心境をつづったノート、ホーリーネームが書かれた布団代わりの段ボールなどが発見された。/菊地容疑者は大阪の有名進学高校に在学中、陸上部に所属し、けがの治療のために通ったヨガ道場が、教団との接点とされている。/活動的な性格とされ、教団が富士山麓の樹海で行ったサバイバルゲームまがいの戦闘訓練や、格闘技の講習会に積極的に参加。九六年のアトランタ五輪を目指し、教団が陸上部を結成してマラソン選手の育成を始めると、菊地容疑者も高校時代の陸上競技の実績を買われて選手に選ばれた。/94年の大阪国際女子マラソンでは、オウム真理教のゼッケンを胸に着けて出場し「走る爆弾娘」の異名を取った。/平田被告が昨年末に出頭した際には、麻原彰晃死刑囚の刑執行を引き延ばす狙いがあったのでは、とされた。だが、平田被告は教団に帰依する心はないと供述。捜査幹部らは、菊地容疑者の言動に大きな関心を寄せている。
<地下鉄サリン事件> 1995年3月20日午前8時ごろ、東京都内の地下鉄3路線5電車で猛毒のサリンがまかれ、翌年にかけて12人が死亡した。実行役、サリン製造役とされたオウム真理教幹部らが殺人罪などで起訴され、松本智津夫死刑囚ら13人の死刑判決が確定した。2008年施行の被害者救済法で、事件翌日に浴室で事故死した男性もサリン吸引が原因と判断され、死者は13人となった。 (東京新聞 2012年6月4日 07時02分)
◆教団の「走る広告塔」:オウム真理教元幹部の平田信被告の出頭から半年。菊地直子容疑者が逮捕された。東京が初めて化学テロに襲われた地下鉄サリン事件から17年、警視庁の捜査幹部は色めき立った。/菊地容疑者は一九九五年六月ごろ、千葉県市川市内のアパートで、地下鉄、松本両サリン事件で殺人罪に問われて刑が確定した林泰男死刑囚(54)と住んでいたことが、警察当局によって確認された。指紋も採取された。/捜査関係者らによると、菊地容疑者は九六年十一月まで、元信者で特別手配されている高橋克也容疑者らとともに、埼玉県所沢市内に潜伏。行動を共にしていた信者が出頭した後、捜査員が踏み込む直前に姿をくらました。/潜伏先のマンションからは女性物の下着や、菊地容疑者が出頭するべきか悩む心境をつづったノート、ホーリーネームが書かれた布団代わりの段ボールなどが発見された。/菊地容疑者は大阪の有名進学高校に在学中、陸上部に所属し、けがの治療のために通ったヨガ道場が、教団との接点とされている。/活動的な性格とされ、教団が富士山麓の樹海で行ったサバイバルゲームまがいの戦闘訓練や、格闘技の講習会に積極的に参加。九六年のアトランタ五輪を目指し、教団が陸上部を結成してマラソン選手の育成を始めると、菊地容疑者も高校時代の陸上競技の実績を買われて選手に選ばれた。/94年の大阪国際女子マラソンでは、オウム真理教のゼッケンを胸に着けて出場し「走る爆弾娘」の異名を取った。/平田被告が昨年末に出頭した際には、麻原彰晃死刑囚の刑執行を引き延ばす狙いがあったのでは、とされた。だが、平田被告は教団に帰依する心はないと供述。捜査幹部らは、菊地容疑者の言動に大きな関心を寄せている。
今日のウェブニュースより
問責2閣僚交代含め内閣改造へ ―― 野田総理大臣は、消費税率引き上げ法案の今の国会での成立に向けて、早ければ4日にも、野党側が求めている問責決議を受けた2人の閣僚の交代も含めて内閣改造に踏み切る方向で検討に入りました。/野田政権は、ねじれ国会のもと、消費税率引き上げ法案などの成立には野党側の協力が不可欠なことから、自民党や公明党に修正協議に入りたいと呼びかけました。/しかし、自民党は問責決議を受けた前田国土交通大臣と田中防衛大臣の交代が前提だとしたうえで、衆議院で採決する日程を明確にするよう求め、協議が始まる見通しは立っていません。/こうしたなかで、野田総理大臣は、法案の成立に向けて、早ければ4日にも、前田大臣、田中大臣の交代も含めて内閣改造に踏み切る方向で検討に入りました。/これに加えて、書類送検された在日中国大使館の元1等書記官が農林水産省の事業に関わったと指摘されていることを踏まえ、鹿野農林水産大臣らの交代も検討されています。/一方、野田総理大臣は、3日午前11時から、小沢元代表との2回目の会談を輿石幹事長も交えて3人で行うことにしています。/会談で、野田総理大臣は「先の衆議院選挙で掲げた『国民の生活が第一』の政治の実現を図るべきだ」という小沢氏の考えは共有できるものの、財政の悪化や少子高齢化が進む現状を考えれば、今の国会で消費税率引き上げ法案の成立を目指す必要があるとして、改めて協力を求めることにしています。これに対して、小沢氏は、消費税率を引き上げる前に、国の仕組みを中央集権から地域主権に変えることや、デフレ経済からの脱却などに取り組むべきだという主張を繰り返すものとみられ、党内からは今回の会談も平行線に終わるという見方が出ています。/野田総理大臣としては、合意の見通しのないまま、小沢氏との調整に時間をかけることになれば、今の国会での法案の成立がおぼつかなくなるとして、今回の会談を最後にして、自民党の協力を得るための環境整備に重点を置きたい考えです。/ただ、輿石幹事長は党の結束を重視しており、内閣改造や自民党が求めている法案の採決日程の提示も含めて、ギリギリの調整が行われる見通しです。 (NHK NEWS Web 6月3日 4時24分)
再会談は物別れ=首相、4日にも改造―消費増税反対を明言・小沢氏 ―― 野田佳彦首相は3日、民主党本部で小沢一郎元代表と会談した。消費増税関連法案の成立に向け、自民党との修正協議に入る方針を示し、小沢氏の協力を改めて要請した。しかし、小沢氏は反対の考えを明言し、物別れに終わった。自民党の軟化を促す狙いから、首相は参院で問責決議を受けた前田武志国土交通相と田中直紀防衛相の交代を含む内閣改造に踏み切る意向を伝えた。4日にも行われる見通しで、消費税政局は重大な転機を迎えた。/首相と小沢氏の再会談は約1時間に及び、輿石東幹事長が5月30日の会談に続いて同席した。小沢氏はこの後、記者団の質問に答え、「議論としては、前回と同じ平行線になった」と明らかにした。首相は「法案を何としてもこの国会で成立させたい。党として野党に協議を呼び掛けていきたい」と述べたという。/国会会期末が21日に迫り、外交日程を踏まえて首相は、15日までに法案を衆院で採決する意向。 (ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2012年 6月 3日 13:02 JST [時事通信社])
再会談は物別れ=首相、4日にも改造―消費増税反対を明言・小沢氏 ―― 野田佳彦首相は3日、民主党本部で小沢一郎元代表と会談した。消費増税関連法案の成立に向け、自民党との修正協議に入る方針を示し、小沢氏の協力を改めて要請した。しかし、小沢氏は反対の考えを明言し、物別れに終わった。自民党の軟化を促す狙いから、首相は参院で問責決議を受けた前田武志国土交通相と田中直紀防衛相の交代を含む内閣改造に踏み切る意向を伝えた。4日にも行われる見通しで、消費税政局は重大な転機を迎えた。/首相と小沢氏の再会談は約1時間に及び、輿石東幹事長が5月30日の会談に続いて同席した。小沢氏はこの後、記者団の質問に答え、「議論としては、前回と同じ平行線になった」と明らかにした。首相は「法案を何としてもこの国会で成立させたい。党として野党に協議を呼び掛けていきたい」と述べたという。/国会会期末が21日に迫り、外交日程を踏まえて首相は、15日までに法案を衆院で採決する意向。 (ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2012年 6月 3日 13:02 JST [時事通信社])
マイチが身罷って早や4ヶ月。今日は爺婆でTK夫妻・SK氏と待ち合わせて、清光寺に墓参りに出かけた。
約束の時刻より15分程前に清光寺に着いたので、墓地を散策してみた。
清光寺は、このお寺は 元は駿州田中にあったものをあの水戸光圀=黄門さまが、寛文5年(1665)江戸に移したものだという。その縁だろうか、墓地を入ってすぐ右に、讃岐松平家の墓がある。光圀の兄の家系である。この讃岐松平家に伝わる「白犬墓」の民話がある。



白犬墓の話:「昔、文政12年(1829)頃、今の東京、その頃の江戸に松平賴恕(よりひろ)といわれる讃岐〔9代目〕のお殿様がいらっしゃった。その奥方〔倫姫〕は大変な慈悲深い方であった。それは動物にいたるまで憐れみを持っておられた。/ある日のこと、どこからとなく迷い込んで来た一匹の白犬をお屋敷の門番が見つけた。「やい、ここはお殿様のお屋敷だ。野良犬(のらいぬ)の入るべき所ではない。出ろ、出ろ!!」お屋敷の門番は荒々しくも六尺棒(ろくしゃくぼう)を振り上げたが、白犬は「門番さま、どうぞひとめ奥方様にあわせて下さいまし。」というように尻尾(しっぽ)を振り振り頼んだが聞いてくれなかった。「何んだッて出なければこうしてやるッ!」と、無惨(むざん)にも六尺棒は白犬の頭上めがけて振り下された。「キャン!」バッタリと一撃の下に倒された白犬。このことを聞いた奥方の倫姫は不憫(ふびん)に思い、白犬を浅草清光寺に葬られた。/その後、奥方様(倫姫)は亡くなられた。今日は、その貴い柩(ひつぎ)が多数の家臣に護られて讃岐の菩提寺(ぼだいじ)仏生山へと送られて行く日である。その時、長い東海道を何時までも、お棺について離れない小さい白犬があった。その間、人々が食物を与えても、決して生臭いものは食べなかったという。/華やかな葬いが済んで七日目、瀬戸内海を通る一艘(いっそう)の船の中に、件(くだん)の白犬の姿が見あたった。心ある藩士のはからいで、江戸に上る人に頼んで白犬を送り届ける途中であったが、白犬は常に哀しそうにクインクインと泣いていたが、突然隙(すき)を見て海中に飛込んでしまった。今、高松市五番丁浄願寺境内にある白犬墓はその犬を葬った墓である。」
讃岐松平家の墓の裏側には、三木のり平さんの墓があった。
三木のり平(みき のりへい、本名:田沼 則子(たぬま ただし)、1924年4月11日 - 1999年1月25日)は、昭和期のコメディアン、俳優、演出家。/日本橋区浜町生まれ。本名の則子(ただし)は「のりこ」と読み間違いやすいが、名前のお陰で女性と思われ、召集令状が届いたのが終戦の5日前だったという。芸名も、本名で舞台に立った際、プログラムの印刷業者が則子の「子」の字を「平」の間違いだと勘違いし、「則平」と印刷してしまったことが由来である。なお「三木」は三木鶏郎〔みきとりろう、1914~1994年、昭和にt活躍した作詞家、作曲家、放送作家、構成作家、演出家〕からつけられたという。
午前11時、SK氏・TK夫妻が到着したので、交互に墓参を済ませ、清光寺を辞した。



浅草通りにある「居酒屋、日本海」で、昼食をとりながら、暫しマイチの思い出を語った。
今年の新盆には出来れば隅田川の灯篭流し〔万霊灯籠大供養〕に参画しようと、申し込み方法を調べてみることになった。
約束の時刻より15分程前に清光寺に着いたので、墓地を散策してみた。
白犬墓の話:「昔、文政12年(1829)頃、今の東京、その頃の江戸に松平賴恕(よりひろ)といわれる讃岐〔9代目〕のお殿様がいらっしゃった。その奥方〔倫姫〕は大変な慈悲深い方であった。それは動物にいたるまで憐れみを持っておられた。/ある日のこと、どこからとなく迷い込んで来た一匹の白犬をお屋敷の門番が見つけた。「やい、ここはお殿様のお屋敷だ。野良犬(のらいぬ)の入るべき所ではない。出ろ、出ろ!!」お屋敷の門番は荒々しくも六尺棒(ろくしゃくぼう)を振り上げたが、白犬は「門番さま、どうぞひとめ奥方様にあわせて下さいまし。」というように尻尾(しっぽ)を振り振り頼んだが聞いてくれなかった。「何んだッて出なければこうしてやるッ!」と、無惨(むざん)にも六尺棒は白犬の頭上めがけて振り下された。「キャン!」バッタリと一撃の下に倒された白犬。このことを聞いた奥方の倫姫は不憫(ふびん)に思い、白犬を浅草清光寺に葬られた。/その後、奥方様(倫姫)は亡くなられた。今日は、その貴い柩(ひつぎ)が多数の家臣に護られて讃岐の菩提寺(ぼだいじ)仏生山へと送られて行く日である。その時、長い東海道を何時までも、お棺について離れない小さい白犬があった。その間、人々が食物を与えても、決して生臭いものは食べなかったという。/華やかな葬いが済んで七日目、瀬戸内海を通る一艘(いっそう)の船の中に、件(くだん)の白犬の姿が見あたった。心ある藩士のはからいで、江戸に上る人に頼んで白犬を送り届ける途中であったが、白犬は常に哀しそうにクインクインと泣いていたが、突然隙(すき)を見て海中に飛込んでしまった。今、高松市五番丁浄願寺境内にある白犬墓はその犬を葬った墓である。」
讃岐松平家の墓の裏側には、三木のり平さんの墓があった。
午前11時、SK氏・TK夫妻が到着したので、交互に墓参を済ませ、清光寺を辞した。
今年の新盆には出来れば隅田川の灯篭流し〔万霊灯籠大供養〕に参画しようと、申し込み方法を調べてみることになった。
GTS観光アートプロジェクトというのがあって、東京藝術大学、台東区、墨田区が連携して、東京スカイツリーによって注目を集める浅草と東京スカイツリーを結ぶ地域の魅力を、観光の視点を採り入れた様々なアートを通じて発信するプロジェクトなんだそうだ。東京スカイツリーのビューポイントにアート作品を設置する<アート環境プロジェクト>、地域を会場に展覧会やコンサートなどを展開する<隅田川Art Bridge>により構成され、平成22~24年度にかけて実施されているという。
台東区の文化・観光情報によれば、
「この作品は、澄み切った水面に東京スカイツリーが映りこんでいるところから発想し、そよ風が起こした漣(さざなみ)が、鏡面のような水面に波紋を投げかけた時に、すこしゆらぎ始めたスカイツリーの反転した姿にイメージを膨らませ、制作したものである。金属の本体は、ステンレススティールでできており、斜めの形状で少し曲面を持った部分は、アルミニュームの鋳物でできている。土台部分は花崗岩を加工し、その表面はバーナー仕上げを施し、味わいの深い表現を試みている。ステンレススティールの光沢のある表情と、アルミニュームのマットな部分の組み合わせ、そして花崗岩の存在感、それぞれのハーモニーによって作品は成立している。逆立ちしたようにも見える姿はユーモラスでもあり、また、この先の枕橋からは、北十間川に映りこむ実際の逆さツリーを見ることもできる。このゆらぎツリーが、この場に定着し訪れる人々から愛されることを願っている。 【設置場所】 枕橋際花壇(墨田区)」とある。
まあ何だか知らないけれど、横文字の訳のわからぬ建造物が増えて、この爺は植民地に抛り出されようで、古き佳き本所・淺草が消えてゆくように感じる昨今ではある。古い本所や浅草とともにもうすぐに消えてゆく爺婆連は、若い人々が作り出そうとしている街づくりにケチをつけることもあるまい。まあ、好きなようにやってくれ。
本日のウェブニュースより
野田・小沢会談:物別れに 再会談の見通しは立たず ―― 輿石氏は再会談について記者団に「2人がどう考えるかが一番の基本。必要があればやることになるし、必要がなければやらない」と語るにとどめ、「党内結束のため、さらに汗をかきたい」と党分裂の回避へ努力する考えを強調した。双方の歩み寄りがなければ再会談は難しいとの見方が広がっており、首相と輿石氏は今後、党分裂覚悟で消費増税法案の採決に踏み切るかどうかの判断を迫られる。/一方、自民・公明両党の幹事長らは30日朝、東京都内のホテルで会談。法案成立を目指す首相の覚悟を見極めるため、6月中の党首討論開催を申し入れることで一致した。
元代表は記者団に「政権交代に向けた総選挙で無駄を省き、その財源で政策を実行すると言った。国民は約束が緒についていないという認識を持っている」と述べ、行政改革や地域主権改革、経済再生に取り組むよう首相に求めたことを強調。野田政権の掲げる税と社会保障の一体改革についても「年金制度改革などのビジョンが忘れ去られ、増税だけが前面に出ている。とても一体改革とは言えない」と批判した。/これに対し首相は「一連の取り組みをやってきている。社会保障には力を入れてきた。経済の再生は当然だ」と反論。「国民が一番、社会保障の将来に不安を持っている。早く安定財源を整えなければならない。法案を提出して審議が進んでいる。この国会中にきちんと採決して成立を期すのが私の立場だ。ぜひ協力をお願いしたい」と求めたが、小沢元代表は応じなかった。/輿石氏は再会談について記者団に「2人がどう考えるかが一番の基本。必要があればやることになるし、必要がなければやらない」と語るにとどめ、「党内結束のため、さらに汗をかきたい」と党分裂の回避へ努力する考えを強調した。双方の歩み寄りがなければ再会談は難しいとの見方が広がっており、首相と輿石氏は今後、党分裂覚悟で消費増税法案の採決に踏み切るかどうかの判断を迫られる。 〔毎日新聞 2012年05月30日 13時31分(最終更新 05月30日 13時47分)〕
野田・小沢会談:物別れ 野党は「覚悟」見極める方針 ―― 会談を受け、自民党の田野瀬良太郎幹事長代行は30日、会談が平行線に終わったことについて、毎日新聞の取材に「1回目の会談としては予想通りだが、首相がこの1回で判断するのか、ずるずる妥協していくのか、その意気込みを見定めたい」と述べた。別の自民党幹部は「首相が『覚悟』を決めて元代表と決別すれば、衆院解散の代わりに消費増税法案成立に協力するが、結論を先延ばしにした可能性もあり、もうしばらく見守るしかない」と語った。公明党幹部は「国会を6月21日の会期末で閉じるのか、延長するのか、解散時期にも大きな影響を受ける。引き続き注視したい」と述べた。/自民党の谷垣禎一総裁は、衆院解散の確約と引き換えに消費増税法案に賛成する「話し合い解散」を受け入れるように首相に迫っており、会談で法案に反対する元代表と決別するよう求めてきた。会談結果によっては、法案に反対し、内閣不信任決議案などを提出する対決路線に転じる姿勢も示している。 〔毎日新聞 2012年05月30日 13時34分(最終更新 05月30日 13時47分)〕
小沢氏、消費増税「賛成できない」=首相協力要請、会談は平行線 ―― 野田佳彦首相は30日午前、民主党の小沢一郎元代表と党本部で約1時間半会談した。消費増税関連法案について首相は「今国会中に採決し、成立を期すのが私の立場だ。ぜひ協力をお願いしたい」と要請。これに対し、小沢氏は「賛成か否かと今問われれば、賛成というわけにはいかない」と述べ、反対の姿勢に変わりがないことを直接伝え、会談は平行線に終わった。これを受け、首相が自民党との修正協議に軸足を移すのか、民主党内の融和を優先して小沢氏説得の努力をさらに続けるのかが焦点となる。/会談には、仲介役として輿石東幹事長が同席した。終了後に記者団の取材に応じた小沢氏によると、首相の増税方針に対し、小沢氏は反対の理由として、(1)大きな税負担をさせる前に、行政改革や地域主権改革など政権としてやることがある(2)消費増税だけが前面に出ており、一体改革とは言えない(3)日本経済は再建途上にあり、経済政策の面からも納得できない―ことなどを挙げた。/会談で、首相は財政再建について「今やっておかなければいけない」と述べるとともに、「自民党政権と比較し、いろんな面で前進している」と強調したが、小沢氏は「自民党政治の延長線上の観点で比較すればそうかもしれないが、われわれの主張はもっと大きな大胆なものだった」と2009年衆院選マニフェスト(政権公約)の順守を求めた。 (ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2012年 5月 30日 13:46 JST)[時事通信社]
元代表は記者団に「政権交代に向けた総選挙で無駄を省き、その財源で政策を実行すると言った。国民は約束が緒についていないという認識を持っている」と述べ、行政改革や地域主権改革、経済再生に取り組むよう首相に求めたことを強調。野田政権の掲げる税と社会保障の一体改革についても「年金制度改革などのビジョンが忘れ去られ、増税だけが前面に出ている。とても一体改革とは言えない」と批判した。/これに対し首相は「一連の取り組みをやってきている。社会保障には力を入れてきた。経済の再生は当然だ」と反論。「国民が一番、社会保障の将来に不安を持っている。早く安定財源を整えなければならない。法案を提出して審議が進んでいる。この国会中にきちんと採決して成立を期すのが私の立場だ。ぜひ協力をお願いしたい」と求めたが、小沢元代表は応じなかった。/輿石氏は再会談について記者団に「2人がどう考えるかが一番の基本。必要があればやることになるし、必要がなければやらない」と語るにとどめ、「党内結束のため、さらに汗をかきたい」と党分裂の回避へ努力する考えを強調した。双方の歩み寄りがなければ再会談は難しいとの見方が広がっており、首相と輿石氏は今後、党分裂覚悟で消費増税法案の採決に踏み切るかどうかの判断を迫られる。 〔毎日新聞 2012年05月30日 13時31分(最終更新 05月30日 13時47分)〕
野田・小沢会談:物別れ 野党は「覚悟」見極める方針 ―― 会談を受け、自民党の田野瀬良太郎幹事長代行は30日、会談が平行線に終わったことについて、毎日新聞の取材に「1回目の会談としては予想通りだが、首相がこの1回で判断するのか、ずるずる妥協していくのか、その意気込みを見定めたい」と述べた。別の自民党幹部は「首相が『覚悟』を決めて元代表と決別すれば、衆院解散の代わりに消費増税法案成立に協力するが、結論を先延ばしにした可能性もあり、もうしばらく見守るしかない」と語った。公明党幹部は「国会を6月21日の会期末で閉じるのか、延長するのか、解散時期にも大きな影響を受ける。引き続き注視したい」と述べた。/自民党の谷垣禎一総裁は、衆院解散の確約と引き換えに消費増税法案に賛成する「話し合い解散」を受け入れるように首相に迫っており、会談で法案に反対する元代表と決別するよう求めてきた。会談結果によっては、法案に反対し、内閣不信任決議案などを提出する対決路線に転じる姿勢も示している。 〔毎日新聞 2012年05月30日 13時34分(最終更新 05月30日 13時47分)〕
小沢氏、消費増税「賛成できない」=首相協力要請、会談は平行線 ―― 野田佳彦首相は30日午前、民主党の小沢一郎元代表と党本部で約1時間半会談した。消費増税関連法案について首相は「今国会中に採決し、成立を期すのが私の立場だ。ぜひ協力をお願いしたい」と要請。これに対し、小沢氏は「賛成か否かと今問われれば、賛成というわけにはいかない」と述べ、反対の姿勢に変わりがないことを直接伝え、会談は平行線に終わった。これを受け、首相が自民党との修正協議に軸足を移すのか、民主党内の融和を優先して小沢氏説得の努力をさらに続けるのかが焦点となる。/会談には、仲介役として輿石東幹事長が同席した。終了後に記者団の取材に応じた小沢氏によると、首相の増税方針に対し、小沢氏は反対の理由として、(1)大きな税負担をさせる前に、行政改革や地域主権改革など政権としてやることがある(2)消費増税だけが前面に出ており、一体改革とは言えない(3)日本経済は再建途上にあり、経済政策の面からも納得できない―ことなどを挙げた。/会談で、首相は財政再建について「今やっておかなければいけない」と述べるとともに、「自民党政権と比較し、いろんな面で前進している」と強調したが、小沢氏は「自民党政治の延長線上の観点で比較すればそうかもしれないが、われわれの主張はもっと大きな大胆なものだった」と2009年衆院選マニフェスト(政権公約)の順守を求めた。 (ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2012年 5月 30日 13:46 JST)[時事通信社]
昨夜、午前1時36分ごろ、やや強い地震があった。朝のウェブニュースによると、東京都や神奈川県で震度4を観測したという。気象庁によると、震源は千葉県北西部で深さ約80キロ。地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.2と推定される。
地震で眼が覚め、以後朝まで、眠られず。4時を過ぎた頃から、言問橋~白鬚橋間をひと回りする。
昨日美濃屋の場所をお教えした、富士松 松栄太夫さんからお礼のメールが入っていた。曰く、「 日高様/早速のご返事ありがとうございました。/醸造は委託し、ラベルは「隅田川諸白」としたと云うことですね。/今では隅田・台東区内で醸造できる水もないでしょうから。江戸時代にには「滝水」もあったと云うことのようですが。/兎に角有り難うございました。御礼まで。/富士松松栄太夫 MS 《新内教室》主宰 /日本ペンクラブ、日本文芸家協会、歴史時代作家クラブ各会員」
どうやら富士松 松栄太夫さんというのは、新内かたりのお師匠さんらしい。インターネットで、どんな人物なのかを調べてみた。
【プロフィールなど自己アピール】
江戸享保期末の豊後節の流れを汲む伝統邦楽「新内浄瑠璃」に親しんで40年、平成14年秋から「新内教室」を主宰。浄瑠璃が舞台とした江戸の歴史や文化を(パソコン画像等で)解説しながら実演奏を行い、現代人にもわかって聴ける創意工夫を重ねながら平成18年秋からは江戸博「えどはくカルチャー・実演講座」を開催。/著書『新内節散歩』、『新内の情景』、『続新内の情景』/演奏芸名 富士松 松栄太夫
「新内・浅草連」というのがあって、定期演奏会を開いておられるらしいので、機会があれば聞いてみたものである。
地震で眼が覚め、以後朝まで、眠られず。4時を過ぎた頃から、言問橋~白鬚橋間をひと回りする。
昨日美濃屋の場所をお教えした、富士松 松栄太夫さんからお礼のメールが入っていた。曰く、「 日高様/早速のご返事ありがとうございました。/醸造は委託し、ラベルは「隅田川諸白」としたと云うことですね。/今では隅田・台東区内で醸造できる水もないでしょうから。江戸時代にには「滝水」もあったと云うことのようですが。/兎に角有り難うございました。御礼まで。/富士松松栄太夫 MS 《新内教室》主宰 /日本ペンクラブ、日本文芸家協会、歴史時代作家クラブ各会員」
どうやら富士松 松栄太夫さんというのは、新内かたりのお師匠さんらしい。インターネットで、どんな人物なのかを調べてみた。
江戸享保期末の豊後節の流れを汲む伝統邦楽「新内浄瑠璃」に親しんで40年、平成14年秋から「新内教室」を主宰。浄瑠璃が舞台とした江戸の歴史や文化を(パソコン画像等で)解説しながら実演奏を行い、現代人にもわかって聴ける創意工夫を重ねながら平成18年秋からは江戸博「えどはくカルチャー・実演講座」を開催。/著書『新内節散歩』、『新内の情景』、『続新内の情景』/演奏芸名 富士松 松栄太夫
「新内・浅草連」というのがあって、定期演奏会を開いておられるらしいので、機会があれば聞いてみたものである。
○隅田川ありやなしやと振ってみる〔柳多留五五〕
江戸には「隅田川」という銘の酒があったという。川柳は徳利を振って「隅田川(という酒)」がまだ残っているかどうか確かめている光景である。在原業平が詠んだ歌の『名にしおはゞいざこと問はん都鳥我思ふ人はありやなしや』の文句取りになっている。
江戸の地誌を記した『御府内備考』という本に拠ると、浅草並木町(現・台東区雷門二丁目内、いまも「並木通り」の名が残る)の「山屋半三郎」という造り酒屋が、江戸時代前期の寛永年中(1624~44年)に、隅田川の水を汲んで酒を造り、浅草観音様(浅草寺)の本坊である伝法院の僧正へとどけたところ、僧正はご満悦で『隅田川諸白』という名を授けられたという。「諸白」は「清酒」のことだそうだ。
右の絵は二つの絵をひとつにまとめたもので、「隅田川諸白」と書いてある方は、「隅田川」という酒を造っていた酒屋さんの広告だという。
下の絵は、「隅田川」という酒をつくる水を汲み上げたであろうと思われる辺りの隅田川の絵で、「隅田川」を造った酒屋さんがあった並木町は、この絵の左下延長線上に当たりる。描かれている橋は「吾妻橋」。今は橋の袂が水上バスの発着所になっている。
隅田川には、たくさんの堀や川を通じて、江戸の町々の下水が流れ込んでいたにも拘わらず、幕末頃までの隅田川の水は実にきれいだったそうである。江戸の下水や堀・川にゴミを捨てることが禁じられていた。下水が堀や川につながる所には、杭が打たれていたり、柵がつくられていて、下水と一緒に流れてくるごみが、堀や川に出ないようにする工夫もされていた。また、最近の都心の発掘調査では「沈澱槽」が掘り起こされた例もあるという。こういった「仕組み」が施されていたことと共に、江戸の下水道には、屎尿を取り込まなかったことが、「江戸」がそのころの西洋とは違った衛生的な都市になっていたと言えるのである。
今朝ほどメールが入っていた。曰く、「 日高様/「隅田川諸白」のこと読みました。美濃屋さんの場所、住所などもう少し詳しく教えて頂けませんか。江戸時代以来のお酒を探しています。/申し訳ありませんがどうぞよろしく。/富士松松栄太夫 M.S 《新内教室》主宰/ 日本ペンクラブ、日本文芸家協会、歴史時代作家クラブ各会員」
2009年3月9日の爺のブログを見ての問い合わせらしい。早速返信メールを送っておいた。
「美濃屋酒店の住所は 台東区浅草3-41-8 です。一応、地図も貼付しておきます。/私が、購入した時は醸造元は関西のほうだったと記憶します。/「隅田川諸白」の名前だけ頂戴したものだったようです。/まずは、ご返事まで」
江戸には「隅田川」という銘の酒があったという。川柳は徳利を振って「隅田川(という酒)」がまだ残っているかどうか確かめている光景である。在原業平が詠んだ歌の『名にしおはゞいざこと問はん都鳥我思ふ人はありやなしや』の文句取りになっている。
右の絵は二つの絵をひとつにまとめたもので、「隅田川諸白」と書いてある方は、「隅田川」という酒を造っていた酒屋さんの広告だという。
隅田川には、たくさんの堀や川を通じて、江戸の町々の下水が流れ込んでいたにも拘わらず、幕末頃までの隅田川の水は実にきれいだったそうである。江戸の下水や堀・川にゴミを捨てることが禁じられていた。下水が堀や川につながる所には、杭が打たれていたり、柵がつくられていて、下水と一緒に流れてくるごみが、堀や川に出ないようにする工夫もされていた。また、最近の都心の発掘調査では「沈澱槽」が掘り起こされた例もあるという。こういった「仕組み」が施されていたことと共に、江戸の下水道には、屎尿を取り込まなかったことが、「江戸」がそのころの西洋とは違った衛生的な都市になっていたと言えるのである。
今朝ほどメールが入っていた。曰く、「 日高様/「隅田川諸白」のこと読みました。美濃屋さんの場所、住所などもう少し詳しく教えて頂けませんか。江戸時代以来のお酒を探しています。/申し訳ありませんがどうぞよろしく。/富士松松栄太夫 M.S 《新内教室》主宰/ 日本ペンクラブ、日本文芸家協会、歴史時代作家クラブ各会員」
「美濃屋酒店の住所は 台東区浅草3-41-8 です。一応、地図も貼付しておきます。/私が、購入した時は醸造元は関西のほうだったと記憶します。/「隅田川諸白」の名前だけ頂戴したものだったようです。/まずは、ご返事まで」
東京の梅雨時の風物詩に富士の山開きというものがある。東京で山開きとは奇異な感じがしないでもないが、都内には浅間系の神社を中心に富士塚というものがあちこちにあり、それらが富士山の山開きである7月1日
前後に塚を富士山に見立てた山開きが催される。都内で有名な富士塚といえば 駒込の富士神社や下谷の小野照崎神社が有名。浅草の浅間神社は富士塚こそないが、神社自体が一段高いところに設けられていて、それを富士山に見立てた山開きが行われているのだという。山開きに合わせて催される植木市は昔から浅草の風物詩として有名で俗に「お富士さんの植木市」として親しまれている。
台東区のウェブニュースによると、
「隅田公園浮世絵行燈とイルミネーションタワー」を実施します ――
東京スカイツリー開業記念in台東 隅田公園浮世絵行燈とイルミネーションタワー
台東区では、東京スカイツリー開業日にあたる5月22日(火曜日)から6月30日(土曜日)まで「隅田公園浮世絵行燈とイルミネーションタワー」を実施する。点灯時間は、午後7時から9時までで、区立隅田公園の吾妻橋から築山付近までの約600mに260基の浮世絵行燈を設置する。/浅草、隅田川、上野などの区内近隣の名所を描いた浮世絵行燈。くつろぎとやすらぎをもたらす行燈の和の灯りに導かれながら、東京スカイツリーのライトアップと隅田公園の散策を来訪者に楽しんでいいただく。/なお、東京スカイツリー開業日当日の5月22日(火曜日)に「隅田公園浮世絵行燈とイルミネーションタワー」の点灯式を実施する。点灯式の時間は、午後7時から8時頃までで、場所は、東京スカイツリーのビューポイントである隅田公園展望コーナーに特設会場を設け、実施する。/点灯セレモニーでは、ゲストとして たいとう観光大使 アニマル浜口氏をお招きし、記念コンサートでは、上野男性合唱団、台東区合唱連盟男組、Style-3(楽器中心のユニット)による歌と演奏を行い、祝賀ムードをさらに盛り上げる。 〔台東区 更新:2012年5月16日〕


22日の点灯式の夜は大時化(しけ)で、出かけなかったが、昨夜夕食後、イルミネーションタワーと浮世絵行灯を見学に出掛けた。天気が好かったこともあって、かなりの人出であった。
スカイツリーに振り回されている周囲を笑いながら、スカイツリーに振り回されている己を発見。まったくこれじゃ「猿の尻笑い」もいいところだ。
「隅田公園浮世絵行燈とイルミネーションタワー」を実施します ――
東京スカイツリー開業記念in台東 隅田公園浮世絵行燈とイルミネーションタワー
スカイツリーに振り回されている周囲を笑いながら、スカイツリーに振り回されている己を発見。まったくこれじゃ「猿の尻笑い」もいいところだ。
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
93
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
sechin@nethome.ne.jp です。
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