瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
朝食後、桜橋通りから四つ目通り、春日通りを西進、厩橋を渡り、並木通りから浅草寺境内に入る。秋晴れの好い天気で空気も心地よい。昨日から浅草菊花展が開かれている。朝から修学旅行や外国人観光ツアーなどで境内は混み合っているなかを抜けて、東参道から隅田公園に入り、公園内を通って帰宅する。万歩計の記録は10095歩、6.5km。
浅草寺境内で出品作品をカメラに収めながら、つい先だって目を通した陶潜の「飲酒二十首」の「其七」を思い出す。飮酒其七《読み:秋菊(しゅうきく)佳色(かしょく)有り、露(つゆ)を裛(まと)うて其(そ)の英(はなぶさ)を掇(と)る。/此の忘憂の物に汎べて、我が世を遺るるの情を遠くす。/一觴(いっしょう)獨(ひと)り進むと雖(いえ)ども、杯(さかずき)盡(つ)きて壺(つぼ)自(おのずか)ら傾(かたむ)く。/日(ひ)入(い)りて群動(ぐんどう)息(や)み、歸鳥(きちょう)林(はやし)に趨(おもむ)いて鳴く。/嘯傲(しゅうごう)す東軒(とうけん)の下(もと)、聊(いささ)か復(ま)た此(こ)の生(せい)を得(え)たり》訳:「秋の菊がみごとな色に咲いた、露にぬれながらその花びらをつんだ。「憂さ払い(酒)」に浮かべると、世俗から遠くはなれたわたくしの思いがいっそう深まるようだ。独酌でちびりちびりやっているが、杯が空になると、知らぬまに手が動いて、徳利を傾け杯を満たしている。/日が暮れて、もろもろの動きもやみ、鳥たちも林のねぐらに鳴きながら帰って行く。わたくしも東の軒下で心のびやかに放吟する。まずはこの人生の真骨頂(自由)をとりもどしたか、今日もまずまず無事に過せたか」
菊は不老長寿の薬とされている。忘憂の物とは酒のこと。この酒に菊の花を浮かべて飲むことは中国古来の慣習であった。「嘯傲」嘯は口笛を吹くこと、またはうそぶくこと、傲は自由で物事に縛られないことである。
こんな糞ったれ爺にとって、この先政治向きのことはどうでもよいと思いながらも、ついついニュースに目が行ってしまう。
《民主、社民、国民新3党による鳩山内閣の発足から16日で1カ月がたった。衆院選マニフェスト実現の前に「現実」という名の壁が立ちはだかっている印象だ。鳩山由紀夫首相や閣僚は、政治主導でこの壁を乗り越えることができるのか。
「対等な日米関係」を掲げる首相は、いきなり米国の意向に突き当たっている。マニフェストでは米軍再編を「見直しの方向で臨む」としていたが、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、米側が同県名護市に移設する現行計画の実施を強く求めており、事態打開のめどは立っていない。平野博文官房長官は十五日の記者会見で「オバマ米大統領の来日時に答えを出すように努力はするが、現時点で答えを持っているわけではない」と認めざるを得なかった。インド洋での海上自衛隊の給油活動は、方針通り来年一月に撤収することを米国側に伝えた。とはいえ、給油に代わるアフガニスタンへの人的支援策は定まっていない。
前原誠司国土交通相は就任早々に八ッ場ダム(群馬県)建設中止を表明した。マニフェストに忠実な行動といえるが、地元住民や関係自治体は反発。前原氏は地元の理解を得るまで中止手続きに入らないと明言し、調整には手間取りそうだ。対照的に、慎重さが目立つのは長妻昭厚生労働相だ。前政権の方針を容認し、日本年金機構を来年一月に発足させることにした。野党時代には反対していたが、新規採用者が内定している現実に配慮。結果として歳入庁創設を記したマニフェストを軌道修正した。
一カ月でマニフェストがぶつかった課題をどう克服するのか。鳩山首相は十五日も「マニフェストは国民との契約だ」と力説。「マニフェストの実現よりも、国債をこれ以上発行してはならないと国民の意思が伝えられたら、そういう(見直しの)方向もある」と述べながらも「(赤字国債の抑制と政策実現の)両立は決して不可能ではない」と語気を強めた。》(10月16日 東京新聞朝刊より)
浅草寺境内で出品作品をカメラに収めながら、つい先だって目を通した陶潜の「飲酒二十首」の「其七」を思い出す。飮酒其七《読み:秋菊(しゅうきく)佳色(かしょく)有り、露(つゆ)を裛(まと)うて其(そ)の英(はなぶさ)を掇(と)る。/此の忘憂の物に汎べて、我が世を遺るるの情を遠くす。/一觴(いっしょう)獨(ひと)り進むと雖(いえ)ども、杯(さかずき)盡(つ)きて壺(つぼ)自(おのずか)ら傾(かたむ)く。/日(ひ)入(い)りて群動(ぐんどう)息(や)み、歸鳥(きちょう)林(はやし)に趨(おもむ)いて鳴く。/嘯傲(しゅうごう)す東軒(とうけん)の下(もと)、聊(いささ)か復(ま)た此(こ)の生(せい)を得(え)たり》訳:「秋の菊がみごとな色に咲いた、露にぬれながらその花びらをつんだ。「憂さ払い(酒)」に浮かべると、世俗から遠くはなれたわたくしの思いがいっそう深まるようだ。独酌でちびりちびりやっているが、杯が空になると、知らぬまに手が動いて、徳利を傾け杯を満たしている。/日が暮れて、もろもろの動きもやみ、鳥たちも林のねぐらに鳴きながら帰って行く。わたくしも東の軒下で心のびやかに放吟する。まずはこの人生の真骨頂(自由)をとりもどしたか、今日もまずまず無事に過せたか」
菊は不老長寿の薬とされている。忘憂の物とは酒のこと。この酒に菊の花を浮かべて飲むことは中国古来の慣習であった。「嘯傲」嘯は口笛を吹くこと、またはうそぶくこと、傲は自由で物事に縛られないことである。
こんな糞ったれ爺にとって、この先政治向きのことはどうでもよいと思いながらも、ついついニュースに目が行ってしまう。
《民主、社民、国民新3党による鳩山内閣の発足から16日で1カ月がたった。衆院選マニフェスト実現の前に「現実」という名の壁が立ちはだかっている印象だ。鳩山由紀夫首相や閣僚は、政治主導でこの壁を乗り越えることができるのか。
「対等な日米関係」を掲げる首相は、いきなり米国の意向に突き当たっている。マニフェストでは米軍再編を「見直しの方向で臨む」としていたが、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、米側が同県名護市に移設する現行計画の実施を強く求めており、事態打開のめどは立っていない。平野博文官房長官は十五日の記者会見で「オバマ米大統領の来日時に答えを出すように努力はするが、現時点で答えを持っているわけではない」と認めざるを得なかった。インド洋での海上自衛隊の給油活動は、方針通り来年一月に撤収することを米国側に伝えた。とはいえ、給油に代わるアフガニスタンへの人的支援策は定まっていない。
前原誠司国土交通相は就任早々に八ッ場ダム(群馬県)建設中止を表明した。マニフェストに忠実な行動といえるが、地元住民や関係自治体は反発。前原氏は地元の理解を得るまで中止手続きに入らないと明言し、調整には手間取りそうだ。対照的に、慎重さが目立つのは長妻昭厚生労働相だ。前政権の方針を容認し、日本年金機構を来年一月に発足させることにした。野党時代には反対していたが、新規採用者が内定している現実に配慮。結果として歳入庁創設を記したマニフェストを軌道修正した。
一カ月でマニフェストがぶつかった課題をどう克服するのか。鳩山首相は十五日も「マニフェストは国民との契約だ」と力説。「マニフェストの実現よりも、国債をこれ以上発行してはならないと国民の意思が伝えられたら、そういう(見直しの)方向もある」と述べながらも「(赤字国債の抑制と政策実現の)両立は決して不可能ではない」と語気を強めた。》(10月16日 東京新聞朝刊より)
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プロフィール
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目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
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