Kalypsō(カリュプソー)、Hyas(ヒュアース)、Hyades(ヒュアデス)、Hesperides(ヘスペリデス)とは姉妹で、一説にKalypsō(カリュプソー)とDiōnē(ディオーネー、ウーラノスとガイアの娘で、Tītān〈ティーターン〉族とされる)をPleïades(プレイアデス)に含めます(この場合ディオーネーはAtlās〈アトラース〉の娘とされる)。
Pleïades(プレイアデス)姉妹は女神Artemis(アルテミス)の侍女であり、Hyades(ヒュアデス)の7人姉妹と共に、幼いDionȳsos(ディオニューソス、豊穣とぶどう酒と酩酊の神)の乳母兼教師を務め、Atlantides(アトランティデス)、Dodonides(ドドニデス)、Nysiades(ニシアデス)と呼ばれました。あるいは一説に、Amazónes(アマゾーン)の女王の姉妹だともいいます。この場合の姉妹の名はよく知られた7姉妹とは異なる。
※Hyades(ヒュアデス)の7人姉妹:ティーターン族の巨人アトラースとアエトラの間に生まれた7人の娘とされており、Pleïades(プレイアデス)の7人姉妹とは異母姉妹の関係にあります。彼女たちの兄弟であるHyas(ヒュアース、リビアで狩猟中に毒蛇〈ライオンや野猪の異説もある〉に咬まれて死んだ)が狩りの最中に命を落としてしまったのを嘆いて自殺したため、Zeus(ゼウス)が憐れんで天上の星に変える。ヒュアデスはHyades(ヒアデス)星団の7つ星と同一視される。Hyades(ヒュアデス)の7人姉妹とはPhaesyle(パイシュレー)、Ambrosia(アムブロシアー」、Coronis(コローニス」、Eudore(エウドーラー)、Polyxo(ポリュクソー)、Thyone(ティオーネー)、Phyto(ピュートー)といわれています。
Pleïades(プレイアデス)はプレアデス星団の7つ星と同一視されます。『Catasterismi(カタステリスモイ)』などによる、彼女ら姉妹が星になる物語は、プレイアデスに関する神話のうち最も印象深いものの1つであるといいます。ただしこれは元からあった神話ではなく、天体図から生まれた説話のようです。
※Catasterismi(カタステリスモイ):、星々や星座の神話的な起源を、ヘレニズム期の解釈で語ったアレクサンドリアの散文のことです。作者は天文学者のEratosthenes(エラトステネス、BC275~194年)ともいわれますが、そう言い切るには問題があるようです。この作者は占星術には詳しいようですが、それはエラトステネスの科学的な推測・問題解決とは何の関係もありません。確かに占星術は天文学の起源ではありますが、論理的問題解決能力に欠ける占星術の前兆や解釈を切り捨てているといわれています。この分離はBC1世紀頃、アレクサンドリアの知的サークルでなされたといわれているのです。そうした理由から、『Catasterismiカタステリスモイ』はエラトステネス作とする偽書で、その作者は「偽エラトステネス(pseudo-Eratosthenes)」と呼ばれているのだといいます。
アトラースが天を背負う役目を負わされた後、Orion(オーリーオーン)がプレイアデス全員を追いかけ回すようになったのだといいます。Zeus(ゼウス)は彼女らを初めは鳩に、ついでその父を慰められるようプレイアデスを星に変えたのだといわれてにます。オリオン座はいまだプレイアデス星団を追って夜空を回っているのだそうです。
物語にはいくつかのバージョンがあり、7姉妹全員が死に至ったのは、父アトラースの運命と姉妹Hyades(ヒュアデス)の喪失を嘆くあまりだといいます。そこで最高神Zeus(ゼウス)が、姉妹を空に置いて不死性を与え、彼女ら7つの星はプレイアデス星団として知られるようになったというのです。
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