瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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葦を詠める歌6
12-2998:港入りの葦別け小舟障り多み今来む我れを淀むと思ふな

12-3090:葦辺行く鴨の羽音の音のみに聞きつつもとな恋ひわたるかも

133227:葦原の瑞穂の国に手向けすと天降りましけむ.......(長歌)
原文:葦原笶 水穂之國丹 手向為跡 天降座兼 五百万 千万神之 神代従 云續来在 甘南備乃 三諸山者 春去者 春霞立 秋徃者 紅丹穂經 甘甞備乃 三諸乃神之 帶為 明日香之河之 水尾速 生多米難 石枕 蘿生左右二 新夜乃 好去通牟 事計 夢尓令見社 劔刀 齋祭 神二師座者
           万葉集 巻133227
         作者:不明
よみ:葦原(あしはら)の、瑞穂(みずほ)の国に、手向(たむ)けすと、天降(あも)りましけむ、五百万(いほよろづ)、千万神(ちよろづかみ)の、神代(かむよ)より、言ひ継()ぎ来(きた)る、神なびの、みもろの山は、春されば、春霞(はるかすみ)立つ、秋行けば、紅(くれなゐ)にほふ、神なびの、みもろの神の、帯()ばせる、明日香(あすか)の川の 水脈(みを)早み、生()しためかたき、石枕(いしまくら)、苔(こけ)()すまでに、新夜(あらたよ)の、幸(さき)く通(かよ)はむ 事計(ことはか)り、夢(いめ)に見せこそ、剣太刀(つるぎたち)、斎(いは)ひ祭(まつ)れる、神にしませば

意訳:瑞穂の国に捧げものをしようと、天から降りてらした多くの神々の神代から言い伝えられてきた、神なびのみもろの山は、春になると春霞が立ち、秋になると紅葉が美しくなります。
 みもろの山のそばを流れている明日香川の水の流れが速くてなかなか苔(こけ)が生えない、その川の石枕に苔(こけ)が生える時まで長くすこやかに通えるようにお計らいください。夢でお見せください。大切にお祭りしてきた神々ですから。
「葦原の」は「瑞穂の国」を導く枕詞(まくらことば)です。「瑞穂の国」は「瑞々(みずみず)しい稲穂の国」の意味で日本のことを表しています。
 「神なびのみもろの山」がどこかということについては、雷丘(いかづちのおか)だという説を含めて、いくつかの説があるそうです。
 「剣太刀(つるぎたち)」は「斎(いは)ひ」を導く枕詞(まくらことば)です。
133253:葦原の瑞穂の国は神ながら言挙げせぬ国.......(長歌)
標題:柿本朝臣人麻呂歌集歌曰
標訓:柿本の朝臣人麻呂の歌集の歌に曰く
原文:葦原 水穂國者 神在随 事擧不為國 雖然 辞擧叙吾為 言幸 真福座跡 恙無 福座者 荒礒浪 有毛見登 百重波 千重浪尓敷 言上為吾 <[言上為吾]>
          万葉集 巻133253
        作者:柿本人麻呂(柿本人麻呂歌集)
よみ:葦原の 瑞穂の国は 神ながら 言挙げせぬ国 しかれども 言挙げぞ我がする 言幸く ま幸くませと 障みなく 幸くいまさば 荒礒波 ありても見むと 百重波 千重波しきに 言挙げす我れは <[言挙げす我れは]>

意訳:葦原(あしはら)の瑞穂の国は神の国柄として言葉に出して言いつのらないのですが、私は申し上げます。言葉に出してご無事でと。ご無事でいらっしゃいませと。何事もなくご無事でいらっしゃって、変わらぬ今の姿のままお逢いしとうございます。荒磯に寄せる百重波千重波のように幾度もご無事であれと言葉に出して申し上げます。[申し上げます]
左注:右五首
注訓:右五首


ウェブニュースより
 藤井聡太王位、完敗でタイトル戦連勝6でストップ「第2局以降は熱戦に」 ―― 将棋の最年少タイトルホルダー、藤井聡太王位(棋聖=18)が豊島将之竜王(叡王=31)の挑戦を受ける、第62期王位戦7番勝負第1局が6月2930の両日、名古屋市の名古屋能楽堂で行われ、104手で後手の豊島が先勝した。黒星スタートの藤井は、先に開幕した棋聖戦とのダブル防衛を目指す。第2局は71314日に北海道旭川市で行われる。

 終盤、若き王位が何度もうなだれた。1日目が終了した時点ではほぼ互角。互いに1歩も引かず、端を攻め合う強気な応酬が繰り広げられたが、2日目に抜け出したのは豊島だった。緻密な読みで完全にペースを握り、正確な指し回しでリードを広げる。藤井は相手の緩みのない攻めにジリジリと追い詰められ、持ち前の終盤力を封じ込められた。
https://www.youtube.com/watch?v=DvAFe0XIOz0
 終局後、2日目の攻防について藤井は「正確に攻められて、かなり苦しくなってしまった。玉(の守り)が薄いので、粘り方が難しかった」と完敗を認めた。
 これで豊島との公式戦の対戦成績は1勝7敗。タイトル戦通算成績は9勝2敗となり、連勝は6で止まった。ともに愛知県出身で、ほぼ一回り年上の先輩が大きな壁として立ちはだかる。
 7月25日に始まる叡王戦5番勝負では、豊島に挑戦することが決まっている。2つのタイトル戦で最大12局を指す「真夏の12番勝負」は完敗スタートとなったが、「本局は早い時間の終局になってしまったので、第2局以降は熱戦にできるように頑張ります」。まだ先は長い。    [日刊スポーツ 20216301928]


 

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目高 拙痴无
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1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
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