秋の香(か)を詠める歌
万葉歌に詠まれている「秋の香(か)」は松茸(まつたけ)のことと考えられています。松茸(まつたけ)は、キシメジ科のキノコで、日本原産といわれています。日本では、古代から秋の香りをたのしめるキノコとして親しまれてきました。万葉集には1首だけに詠まれています。
巻10-2233:高松のこの峰も狭に笠立てて満ち盛りたる秋の香のよさ
◎この歌は『万葉集』で唯一「芳(か)を詠める」と題された歌です。「笠立てて」と表現されていることから、とくに山に生えたきのこの芳香を詠んだ歌とみられます。きのこ狩りを楽しんだことがある人には、実感としてご理解いただけるかもしれません。
山に生えるきのこと言っても、その種類は豊富です。おなじみのシイタケやシメジやマイタケなどにも特有の香りがありますが、最も香り高いきのこといえばマツタケだ、という意見で一致するのではないでしょうか。
マツタケは現代日本で特に珍重され、高値で取引されるのが秋の風物詩となっています。焼き物や土瓶蒸しとして食卓にのぼるだけでなく、食用の合成香料まであることから、その独特の香りがいかに日本人に好まれているかがわかります。
「高松のこの峯」とは、奈良市の高円(たかまど)山を指すと考えられています。同じ用字は『万葉集』中に複数例みられるので、この歌だけが特別ではありません。しかし、「松」「笠」「香」と漢字が並べられているのを見ると、マツタケを示そうとしたのでは、と考えたくなります。
高円山は、平城京の郊外にあたり、聖武天皇の離宮も営まれました。万葉歌では秋萩の名所というイメージがありますが、この歌ではあえて秋のきのこを詠んでいるところに面白味を感じます。
ウェブニュースより
ワクチン接種1日100万回超え 6月、政府目標達成 高齢者の半数、1回目終える ―― 政府は24日、新型コロナウイルスワクチンの接種実績に関し、6月9日や15~17日に1日あたりの接種回数が政府目標の100万回を超えたと発表した。少なくとも1回目の接種を終えた65歳以上の高齢者の割合も51%と半数を超えた。
首相官邸のホームページで24日に公表されたデータによると、6月9日と15日の接種回数は100万回、16日は103万回、17日は102万回だった。データでは14日も103万回だが、同日は月曜日で、集計の仕組み上、土日に接種した医療従事者分も含む。
政府は接種実績の把握にワクチン接種記録システム(VRS)を使う。専用タブレットで接種券を読み取り、接種した人の氏名やワクチンの種類などを記録している。接種後1~2週間分をまとめて入力する自治体もあり、日数がたつにつれて接種回数のデータが積み増されていく傾向にある。
河野太郎規制改革相は24日のフジテレビ番組で「これから職場接種が立ち上がると1日150万回近くになる。ワクチンの供給を考えると限界に近い」と述べ、1日あたりの接種回数の上限を150万回程度とみていると明かした。
菅義偉首相は5月28日の記者会見で1日100万回体制が「6月中旬以降にはできてくる」との見通しを示していた。加藤勝信官房長官は24日の記者会見で「接種が順調に進んでいると考える」と述べた。
ワクチン接種は4月12日に65歳以上の高齢者向けに開始し、6月21日には対象を64歳以下に広げた企業や大学での職場接種も本格的に始まった。政府は7月末までに高齢者3600万人が2回の接種を、10~11月までには希望するすべての人への接種を、それぞれ終える目標を掲げる。
職場接種は申請が殺到したため、企業からの新規の受け付けを25日午後5時で一時休止する。 【日本経済新聞 2021年6月24日 14:00 (2021年6月24日 19:15更新)】
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