旧暦4月を卯月(うづき)と呼び、現在では新暦4月の別名としても用います。卯月の由来は、卯の花が咲く月「卯の花月(うのはなづき)」を略したものというのが定説となっています。しかし、卯月の由来は別にあって、卯月に咲く花だから卯の花と呼ぶのだとする説もあります。「卯の花月」以外の説には、十二支の4番目が卯であることから「卯月」とする説や、稲の苗を植える月であるから「種月(うづき)」「植月(うゑつき)」「田植苗月(たうなへづき)」「苗植月(なへうゑづき)」であるとする説などがあります。他に「夏初月(なつはづき)」の別名もあります。
英語での月名、Aprilはラテン語のAprilis(アプリーリス)。Venus(ウェヌス、相当するギリシャの女神アフロディーテのエトルリア名Apru〈アプル〉より)に捧げられた月を意味します。
旧暦5月皐月(さつき)と呼び、現在では新暦5月の別名としても用います。「さつき」は、この月は田植えをする月であることから「早苗月(さなへつき)」と言っていたのが短くなったものです。また、「サ」という言葉自体に田植えの意味があるので、「さつき」だけで「田植の月」になるとする説もあります。
日本書紀などでは「五月」と書いて「さつき」と読ませており、皐月と書くようになったのは後のことです。また「皐月」は花の名前となっています。「菖蒲月(あやめづき)」の別名もあります。旧暦の五月は新暦では6月から7月に当たり、梅雨の季節です。五月雨(さみだれ)とは梅雨の別名であるし、五月晴れ(さつきばれ)とは本来は梅雨の晴れ間のことです。英語名などのMayはローマ神話で豊穣を司る女神マイア (羅: Maia) の名に因むといわれています。ローマ神話には春を司る豊穣の女神マイア(Maia)がおり、マイアの祭日である5月1日は供物が捧げられました。これがメーデーの起源なのです。ギリシア神話のマイアとは本来は無関係ですが、のちに混同されるようになりました。またメルクリウスとも関連付けられるようになり、5月15日のメルクリウスの祭日にも祀られるようになったといいます。
陰暦6月を水無月(みなづき)といいます。水無月の「無」は「の」という意味の連体助詞「な」であり「水の月」であるとする説が有力です。神無月の「無」が「の」であり、「神の月」であるということと同じです。田植が終わって田んぼに水を張る必要のある月「水張月(みづはりづき)」「水月(みなづき)」であるとする説もあります。文字通り、梅雨が明けて水が涸れてなくなる月であると解釈されることもあるそうですが、これは俗説だといいます。他に、田植という大仕事を仕終えた月「皆仕尽(みなしつき)」であるとする説、などもあります。
英語名ではJuneというのはローマ神話のユピテル(ジュピター)の妻ユーノー(ジュノー)から取られたといいます。ユーノーが結婚生活の守護神であることから、6月に結婚式を挙げる花嫁を「ジューン・ブライド」(June bride、6月の花嫁)と呼び、この月に結婚をすると幸せになれるといわれています。
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