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 今月もはや12月。陰暦では12月を師走(しわす)といいます。
 師走は当て字で、語源は以下の通り諸説あり、正確な語源は未詳です。師走の主な語源説として、師匠の僧がお経をあげるために、東西を馳せる月と解釈する「師馳す(しはす)」があります。この説は、平安末期の「色葉字類抄(いろはじるいしょう)」に、「しはす」の注として説明されています。現代の「師走」と漢字の意味も近く、古い説であるため有力に思えますが、「師馳す」説は民間語源で、この説を元に「師走」の字が当てられたと考えられます。その他、「年が果てる」意味の「年果つ(としはつ)」が変化したとする説、「四季の果てる月」を意味する「四極(しはつ)」からとする説、「一年の最後になし終える」意味の「為果つ(しはつ)」からとする説などがあります。

 陰暦(旧暦)における月の異称について調べてみました。なお、陰暦(旧暦)では現代と季節にずれがあります。一月~三月が《春》、四月~六月が《夏》、七月~九月が《秋》、十月~十二月が《冬》になります。
 1月の別称を睦月と言います。今日の日本では新暦(グレゴリオ暦)の1月もそう呼ぶことがあります。睦月の語源は諸説ありますが、最も有力なものは1月は年始であり、親族が集まって親睦を図る月であることから睦び月、それが転じたというものです。それ以外には、稲の実を水に浸す月、「実月」が変化したという説があります。

 英語のJanuaryは、ローマ神話の出入り口とドアの神Janus(ヤヌス)に因むものです。年の入り口にあたることから、ヤヌスの月となりました。

 旧暦2月を如月(きさらぎ、絹更月、衣更月と綴ることもある)と呼び、現在では新暦2月の別名としても用います。「如月(じょげつ)」は中国での二月の異称をそのまま使ったもので、日本の「きさらぎ」という名称とは関係がありません。「きさらぎ」という名前の由来には諸説あります。旧暦二月でもまだ寒さが残っているので、衣(きぬ)を更に着る月であるから「衣更着(きさらぎ)」、草木の芽が張り出す月であるから「草木張月(くさきはりづき)」、前年の旧暦八月に雁が来て、更に燕が来る頃であるから「来更来(きさらぎ)」、陽気が更に来る月であるから「気更来(きさらぎ)」などがあります。

 2月はグレゴリオ暦で年の第2の月に当たり、通常は28日、閏年では29日となります。他の月の日数が30または31日なのに対して、2月だけ28または29日なのは、アウグストゥスが紀元前8年、8月の日数を30日から31日に変更し、そこで不足した日数を2月から差し引いたためであるといいます。それ以前のローマ暦では、年初は3月であったため、単に年末の2月から日数を差し引いただけのことです。欧米での呼び名であるFebruaryはローマ神話のフェブルウス (Februus) をまつる祭りから取ったと言われています。

 旧暦3月を弥生(やよい)と呼び、現在でも新暦3月の別名としても用います。弥生の由来は、草木がいよいよ生い茂る月「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」が詰まって「やよひ」となったという説が有力で、これに対する異論は特にありません。

 
古代ローマの暦(ユリウス暦より前)においては、年の最初の月は現在の3月にあたります。3月(さんがつ)は、グレゴリオ暦で年の第3の月に当たり、31日間あります。英語での呼び名であるMarchはローマ神話のマルス (Mars) の月を意味するマルティウス(Martius)から取ったものです。


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