和泉式部 黒髪の みだれもしらず うちふせば まづかきやりし 人ぞ恋しき
後拾遺和歌集
訳 恋に思い乱れ、髪を乱したまま床にうちふす。その時に優しく髪をかき上げたあの人が恋しい。
待賢門院堀河 長からむ 心も知らず 黒髪の みだれて今朝は 物をこそ思へ
千載和歌集
訳 あなたは、末永く心変わりはしないとおっしゃっいました。ですが、本当にその言葉を信じていいのかと、貴方の心を疑ってしまいます。そして、その心の乱れのままに黒髪も乱れてしまっているのです。
藤原定家 かきやりし その黒髪の すぢごとに うち臥すほどは 面影ぞたつ
新古今和歌集
訳 私の手で黒髪をかきやり横になる、かきやった髪のその一筋がはっきりと見えるように、あの人の面影が我が眼の前にくっきりと浮かび上がる。
※ 女性の立場になって詠ったものか?
うば玉の 闇のうつつに かきやれど なれてかひなき 床の黒髪
新古今和歌集
訳 暗闇の中で、たしかに黒髪をかきやったけれども、また乱れてしまい意味がなかったことですね。
与謝野晶子 くろ髪の 千すぢの髪の みだれ髪 おもひ乱れ かつおもひ乱るる
みだれ髪
訳 私の豊かな千すじもの黒髪は乱れている、そして私の気持ちもあなたへの恋心によって思い乱れ、さらに思い乱れて…
https://www.youtube.com/watch?v=e6laTBHMPsk
sechin@nethome.ne.jp です。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |