瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 広島市は本日6日、72回目の原爆の日を迎えます。
 広島市の平和記念公園の「平和祈念慰霊国民大祭記念 祈りの像」には,大木惇夫氏の詩「平和を祈り 御霊を鎮めん」があります。

  平和を祈り 御霊を鎮めん  大木惇夫
 山河に歎きはみちて 叫ぶ声あり
 戦ひは げに 人類の恥辱ぞと
 ああ 奮ひ起ち挙り立て 心つなぎて つつましく
 世界の平和 祈らばや やすらぎの日をもたらして
 国に殉ぜしもろ人の み霊をこそは鎮めまし
 み霊よ 地下に哭くなかれ

 青空の光をうけて 闇を絶たずや
 戦ひは げに 人類の愚劣なり
 ああ 奮い起ち挙り立て 呼べば応へて たくましく
 世界の平和 祈らばや やすらぎの日をもたらして
 国に殉ぜしもろ人の み霊をこそは鎮めまし
 み霊よ 地下に哭くなかれ

 夕星のさとしはありて こだま地にみつ
 戦ひは げに 人類の自滅ぞと
 ああ 奮い起ち挙り立て まこと尽して 美はしく
 世界の平和 祈らばや やすらぎの日をもたらして
 国に殉ぜしもろ人の み霊をこそは鎮めまし
 み霊よ 地下に哭くなかれ

 混声合唱とオーケストラのためのカンタータ「土の歌」(混声合唱とオーケストラのためのカンタータ 土の歌)は、大木惇夫が作詞、佐藤眞が作曲したカンタータで、日本ビクター(現在のJVCケンウッドとビクターエンタテインメント)の委嘱により、1962年に作曲されました。

 混声合唱のためのカンタータ 土の歌「1962年(昭37)」
     作詞 大木 惇夫   作曲 佐藤 眞

 第一楽章:    農夫と土
  耕して 種を撒(ま)く土
  人みなのいのちの糧(かて)を 創り出す土
  耕して 種を撒く者
  農夫らの 楽しみの種子(たね) 悲しみの種子
    ともかくも種子がいのちだ
    朝星(あさぼし)を見て 野良に出る
    働いて 額に汗して
    夕星(ゆうぼし)を見て 帰るのだ
      種子をはぐくむ 土こそは
      種子をまく者の 夢だ望みだ そして祈りだ
      花さき実る 毎年の約束の 不思議さよ


第二楽章:    祖国の土
  ああ 大地
  踏んでみて 寝転んでみて たしかな 大地
  ああ まして祖国の土の尊さ
    大空の星を仰いで
    高く仰いで 歩け歩け
    しかし 溝には はまるまい
      山河(やまかわ)よ さくらの菊の 花咲く丘よ
      顔上げて 堂々と 踏みしめて
      この土を踏みしめて この土を護ろうよ 祖国の土を

 第三楽章:    死の灰 
  世界は絶えて 滅ぶかと
  生きとし生けるもの皆の
  悲しみの極まるところ
  死の灰の 恐れは続く
    文明の不安よ 科学の恥辱よ 人知の愚かさよ
    ヒロシマの また長崎の
    地の下に泣く いけにえの 霊を偲べば
      日月は 雲におおわれ
      心は 冥府(よみ)の路をさまよう

 第四楽章:    もぐらもち
  もぐら もぐら 土にもぐって日のめも見ない
  もぐら もぐら それでもおまえは幸せだとさ
    もぐら もぐら 地の下の穴の暮らしが やすらかだとさ
    もぐら もぐら 火の槍におびえる者は
      死の灰を おそれる者は もぐらの真似をするそうな
      なるほどな 土から出て来て土にと帰る
        もぐらもぐら どのみちそれが人間か
        わっはっは わっはっは
        もぐら もぐら 笑ってやれよ人間を もぐら


 第五楽章:    天地の怒り
  雷だ いなづまだ
  嵐だ 雨だ 洪水(おおみず)だ
  土手が崩れる 崖が砕ける 橋が流れる
    樹も垣(かき)も 根こそぎにされる
    濁流が家を呑む 人をさらう
      地の上に 山脈(やまなみ)があり
      地の上に 重みがある
      地の下に 燃える火があり
      地の下に 怒りがある
        地の上に 絶えずかぶさる 人間悪よ
        地の上のなげきは深い 長い年月(としつき)
          火の山の爆発だ 地震だ 火事だ
          溶岩が流れる 尾根が崩れる
          落ちる なだれる 火の海だ 修羅の巷(ちまた)だ
          逃げまどう人の すさまじい叫び
            うめき のけぞる ころがる
            煙突が倒れる 時計台が崩れる 荒れ狂う町


 第六楽章:    地上の祈り
  美しい山河(やまかわ)を見て
  美しい花を見て
  大地の心を信じよう
    恩寵(おんちょう)を 自然に享(う)けて
    感謝しよう
      ああ 戦争の狂気をば 鎮(しず)めたまえ
      剣の乱れ 爆弾の恐れを さけたまえ
      天意にそむく 動乱をおさめたまえ
      ああ 戦争の狂気をば鎮(しず)めたまえ
      地の上に 花咲く限り
        よろこんで日ごと営(いとな)み
        悲しみも耐えて生きよう
          ああ 栄光よ
          ああ 地の上に平和あれ


 第七楽章:    大地讃頌
  母なる大地の ふところに
  われら人の子の 喜びはある
    大地を愛せよ 大地に生きる 人の子ら
    その立つ土に感謝せよ
    平和な大地を 静かな大地を
      大地をほめよ たたえよ土を
      恩寵の豊かな 豊かな大地
      われら人の子の 大地をほめよ
      讃えよ 土を 母なる大地を
      讃えよ ほめよ 讃えよ土を
        母なる大地を ああ
        讃えよ大地を ああ 


https://www.youtube.com/watch?v=dUiqrLE-aHY


https://www.youtube.com/watch?v=rnQyc_srMXw



 


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