瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
[1439] [1438] [1437] [1436] [1435] [1434] [1433] [1432] [1431] [1430] [1429]
  昨日のブログで述べたArchimedes(アルキメデス)が友人Eratosthenes(エラトステネス)に宛てた詩の形で知られている問題は不定方程式となり、べらぼうに大きな数が現われる問題として古来有名である。その大意は
 「Hēlios(ヘリオス)の神が、シチリアの原野に、白・黒・黄・斑(ブチ)の4群の牛を飼っていた。
①白の牡の数は黄の牡の数よりも黒の牡の数の 1/2 と 1/3 だけ多く、②黒の牡の数は黄の牡の数よりも斑の牡の数の 1/4 と 1/5 だけ多く、③斑の牡の数は黄の牡の数よりも白の牡の数の 1/6 と 1/7 抱け多い。④白の牝の数は黒の牡牝合計の 1/3 と 1/4 であり、⑤黒の牝の数は斑の牡牝合計の 1/4 と 1/5 であり、⑥斑の牝の数は牝の数は黄の牡牝合計の 1/5 と 1/6であり、⑦黄の牝の数は白の牡牝合計の 1/6 と 1/7 である。
さらに、⑧白の牡と黒の牡の数の和は平方数、⑨斑の牡と黄の牡の数の和は三角数である。牛の総数はいくらか?」ということになる。
530c795d.jpeg 白、黒、黄、斑の牡牛と牝牛との頭数をそれぞれ、W、w、B、b、Y、y、D、dとして、与えられた条件を式で表わすなら、左のようになる。
最後の2つの条件は、W + B が平方数であり、Y + D が三角数であることを意味する。
アルキメデスは最初の7つの条件を与えた後に「これっぽっち(の条件を満たす牛の頭数を求めただけ)ではまだなかなかに知恵者の数には入らないのだ」と述べ、残りの2つの条件を与えている。
 
97b55ecd.jpeg 最初の7つの条件は、連立一次方程式に過ぎないため、簡単に一般解が求まる。8つの未知数に対し、7つの独立した一次式があるから、解は1つのパラメータ k(正の整数) を用いて表すことができ、左のようになる。
 これだけでも、最低 k=1 としても、合計5千万頭をこすが、さらに⑧⑨の付加条件を付け加えた解は無数にあるが、最小のものでも牛の頭数は二十万桁以上に達する(二十万「頭」ではない)という。
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


小冊子の紹介
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 3 4 5 6
7 8 10 11 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 26 27
28 29 30
最新コメント
[m1WIN2024Saulp 04/22]
[DavidApazy 02/05]
[シン@蒲田 02/05]
[нужен разнорабочий на день москва 01/09]
[JamesZoolo 12/28]
[松村育将 11/10]
[爺の姪 11/10]
[爺の姪 11/10]
[松村育将 11/09]
[松村育将 11/09]
最新トラックバック
ブログ内検索
カウンター
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © 瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り All Rights Reserved
/