瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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  昨日のブログで述べたArchimedes(アルキメデス)が友人Eratosthenes(エラトステネス)に宛てた詩の形で知られている問題は不定方程式となり、べらぼうに大きな数が現われる問題として古来有名である。その大意は
 「Hēlios(ヘリオス)の神が、シチリアの原野に、白・黒・黄・斑(ブチ)の4群の牛を飼っていた。
①白の牡の数は黄の牡の数よりも黒の牡の数の 1/2 と 1/3 だけ多く、②黒の牡の数は黄の牡の数よりも斑の牡の数の 1/4 と 1/5 だけ多く、③斑の牡の数は黄の牡の数よりも白の牡の数の 1/6 と 1/7 抱け多い。④白の牝の数は黒の牡牝合計の 1/3 と 1/4 であり、⑤黒の牝の数は斑の牡牝合計の 1/4 と 1/5 であり、⑥斑の牝の数は牝の数は黄の牡牝合計の 1/5 と 1/6であり、⑦黄の牝の数は白の牡牝合計の 1/6 と 1/7 である。
さらに、⑧白の牡と黒の牡の数の和は平方数、⑨斑の牡と黄の牡の数の和は三角数である。牛の総数はいくらか?」ということになる。
530c795d.jpeg 白、黒、黄、斑の牡牛と牝牛との頭数をそれぞれ、W、w、B、b、Y、y、D、dとして、与えられた条件を式で表わすなら、左のようになる。
最後の2つの条件は、W + B が平方数であり、Y + D が三角数であることを意味する。
アルキメデスは最初の7つの条件を与えた後に「これっぽっち(の条件を満たす牛の頭数を求めただけ)ではまだなかなかに知恵者の数には入らないのだ」と述べ、残りの2つの条件を与えている。
 
97b55ecd.jpeg 最初の7つの条件は、連立一次方程式に過ぎないため、簡単に一般解が求まる。8つの未知数に対し、7つの独立した一次式があるから、解は1つのパラメータ k(正の整数) を用いて表すことができ、左のようになる。
 これだけでも、最低 k=1 としても、合計5千万頭をこすが、さらに⑧⑨の付加条件を付け加えた解は無数にあるが、最小のものでも牛の頭数は二十万桁以上に達する(二十万「頭」ではない)という。
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目高 拙痴无
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1932/02/04
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