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 今日は朝から雨。何処にも出掛けず、橋の基本的つくりと形状について調べることにした。
橋の上部構造と下部構造
6b0380fd.JPG橋の断面図
05a2203b.JPG 橋のつくりは上部構造と下部構造がある。
 上部構造は川や道路等を横断する部分であり、車両や人間はこの上または内部を通過することで橋を渡る。支長間に応じて各種各種の構造形式が提案されており、橋の外観に最も影響を与える部分である。
 桁橋やトラス橋などの場合、荷重を支える主桁や主構などと、車両や人などを直接支える路面をつくる床版(しょうばん)、床版をささえる縦桁、横桁が主要な部材であるという。車両や人などが橋から落下するのを防ぐ高欄(こうらん、欄干のこと)や自動車防護柵、照明柱などの付加物、下部構造とを繋ぐ支承(ししょう、沓《シュー》ともいう)や、道路と橋梁との境に当たる伸縮継手も上部構造に含める。
 下部構造は上部構造を支え荷重を地盤に伝える役目をもつ。橋台(きょうだい、橋の両端に設置される)と橋脚(きょうきゃく、橋の中間に設置される)の上に設けられた支承(シュー)によって上部構造は支持されているのである。
 橋の形状にには次のようなものがある。
桁橋とアーチ橋
20b3560c.JPGいろいろな形状のは
fa06a4de.JPG橋のいろいろ
2b0b8720.JPG






 桁橋(girder bridge):多くの橋の中でもっとも経済的とされている形式である。歴史的には断面の形状がいろいろと考案されてきたが、現在はⅠ形が標準で単純に桁橋と呼ぶ。また箱形に断面を補強したものを箱桁橋と呼ぶ。橋の支持の違いから、両端のみを支える形式を単純桁、両端以外に中間部分をも支える形式を連続桁という。支持は支承と呼ばれ、1個所は橋台に固定され、他は温度、過重などによる変位に対して移動できる構造となっている。箱桁形式はねじれに対して抵抗が大きく、曲線橋に多く採用されている。
 アーチ橋(arch bridge):アーチは曲げられることに対して合成のある、曲線を持った構造物である。けた橋には可動する支承を設けるのに対して、アーチでは両端とも水平方向に対して固定される。このため、荷重により水平に保つ力が生じる。これはアーチ特有のもので水平力といい、地盤の良好なところに用いられる形式である。
 ニールセン・ローゼ橋(Nielsen-Lohse system bridge):ニールセン系の橋は、アーチ部と桁部を斜めの吊材で結んだ構造で、ローゼ桁は桁の部分に曲げられる力を分担し、抵抗を図る構造形式である。両方の構造形式を併せ持つニールセン・ローゼけた橋は、非常に剛性のある形式であるが、設計も製作も難しい橋である。
 トラス橋(truss bridge):基本的には、引っ張りと圧縮の力に抵抗する部材で構成される形式である。製作・架設が容易である。
 ラーメン橋(rahmen《rigid frame》 bridge):剛な節点(rigid frame)をもち、橋脚と桁を合体させた形式である。最近は図のような方丈ラーメン形式が主流である。高速道路や渓谷をまたぐ位置に適している。
 つり橋(suspension bridge):現在ではもっとも長支間の架橋が可能な形式で、風に強くするため、床組みにはトラス、箱桁形式が多く用いられる。
 斜長橋(cable stayed bridge):連続桁の中間支点上に塔をたて、桁の中間点よりケーブルを張った構造である。路面より上に出る構造物はケーブルのみのため、非常にすっきりした形式である。重心が低いため地震には強いが、長支間になると風に対して弱くなるので、空気力学的な考慮が必要となる。
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橋も様々なのですね!
ここ数日間の日記から、橋の様式にも様々な違いがあるこを知りました。日高先生が、毎日の「徘徊」かたがた、注意深く観察しておいでの御様子に、私は敬服します。東京は無味乾燥な建築物が集まっただけの街ではないことを知りました。おそらく、それぞれの橋ごとに、人々のドラマが秘められていることでしょう。いつか、勝鬨橋をお訪ねになりましたなら、また、その写真等をブログ上で御披露下さいますように。
助兵衛 2008/08/25(Mon) 編集
Re:橋も様々なのですね!
東京は今日も雨。雨が上がり次第今度は我家から30分ほどの厩橋を訪ねるつもりでいます。毎日見ている橋であっても、角度を変えて撮影してみると面白いものです。勝鬨橋は隅田川の最下流にある橋なので、朝の徘徊でというわけにはまいりませんが、折を見てたずねてみましょう。
 【2008/08/26】
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目高 拙痴无
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1932/02/04
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