瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 朝食後、薄曇の天気の中、桜橋から墨堤通りを北上、東白鬚公園を抜けて、水神大橋を渡り、汐入公園内のさくら橋を渡ると、隅田川に沿って南下、帰宅した。本日は風もなく、気温もそんなに低くはないが、まるで春先のように景色全体が霞んで見える。午後からの天気は下り坂になるという。こんな日の写真撮影は苦手で、そそくさと家路に着いたのである。それでも10771歩、7.0kmを記録していた。

655882a2.JPG 民主党内の小沢一郎体制は着々と進んでいるようである。それに比べて自民党の影が薄い。この調子であると、当分は自民党の再生は頼りないといわざるを得ない。今朝の朝日新聞に「携帯メール、あいさつ…「小沢学校」新人議員を徹底管理」と題して、曰く、「 民主党が連日、140人以上にのぼる新人議員への教育を続けている。教育スタイルは自民党時代に鍛え抜かれた小沢一郎幹事長の意向が反映されており、「小沢小学校」の様相だ。新人議員を通して党内の動きも把握でき、執行部にとっては一石二鳥だ。
d4409afb.JPG 教える内容は《新人はまず国会の基本を身につけるべきだ》という小沢氏の方針に沿う。ほぼ毎朝、国会対策委員会から始まり、その後班に分かれての会議へと続く。/小沢氏に近い山岡賢次国対委員長が「教育主任」さながら、議員の心構えを説く。/「欠席を絶対にしない。1人欠けただけで全部が成り立たなくなることがある」/「選挙は終わった。テレビで選挙活動をしたいかもしれないが、責任を果たす番だ」/国対幹部からも「(本会議前の)代議士会ではあまり発言しないように。見せ場をつくりたがる人は党内で嫌われる」「いろんな人が見ているから、議場ではハートマーク入りの携帯メールを送らないように」「大きな声であいさつを」といった振る舞い方を教え込まれる。/新人も「相手の発言を遮るようなヤジはやめた方がいいのでは」「比例単独当選で、選挙区を持つにはどうすればいいか」などの率直な意見や悩みをぶつけている。そろって衆院予算委員会の傍聴に出かけることも。/党執行部にとっては、情報を吸い上げる場にもなっている。10月29日の党内グループ「凌雲会」の会合も、新人からの相談で発覚。同会は前原誠司国土交通相を中心に小沢氏と距離を置く議員が多い。朝の班別会議で「会合に出席するより大事なことがある」と参加を見送るよう「圧力」がかかった。/政策決定の政府一元化という「小沢ルール」も周知徹底している。ある新人が今月2日、「外国人参政権と憲法の関係」など3本の質問主意書を内閣に提出したが、党執行部は「与党は質問をする立場ではない」と問題視して、撤回させた。/党幹部は「まず全員同じレベルにするのが大事」と説明する。新人の中には「ずうたいの大きい組織に一定の目配りや管理は必要」と理解する声がある一方で、「全員に必要な教育なのか疑問」といった批判も出ている。(朝日新聞11月10日 4面トップより――asahi comよりコピー掲載)

 今朝も少々腰痛が残っていたが、朝食前に言問橋を渡り、墨田区側の遊歩道を北上。途中O氏と出会う。カメラのバッテリーの充電切れで、撮影不能。白鬚橋を渡って、何時もの川沿いの遊歩道を南下して帰宅した。6428歩、4.1kmの徘徊であった。
 今日は新聞の休刊日。帰宅後、ウェブからのニュースを見る。
 普天間「県内移設に反対」 沖縄で2万人の県民大会―― 米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に代替施設を造る現計画や県内移設に反対する県民大会が8日、宜野湾市の海浜公園で開かれた。約21000人(主催者発表)が参加し、「沖縄にこれ以上の基地はいらない」などとする決議を採択。「県外、国外移設」を掲げながら「県内移設」も視野に入れる鳩山内閣に対し、不満の声も上がった。
e50c751b.JPG 大会は、鳩山内閣の発足とオバマ米大統領来日(13日)を機に、民主、社民、共産、国民新党などの沖縄関係の国会議員8人と、県議らが立案。「県外移設がベストだが、早期の普天間返還のためには県内移設やむなし」とする自民党は参加せず、公明党は自主参加としたため、超党派による開催とはならなかった。
 大会では、宜野湾市の伊波洋一市長が「鳩山首相には、戦後64年間も基地負担を押しつけられてきた沖縄県民が『これ以上の基地はいらない』と思っていることをオバマ大統領に伝えてもらいたい」と主催者代表であいさつ。趣旨に賛同する首長や市民団体代表ら5人が、それぞれ意見表明した。
 自公の支援で3度の当選を重ねてきた那覇市の翁長雄志市長は保革の枠を超えて出席。「県民の心は基地の整理、縮小という点で一つになることができる」とし、「(鳩山首相が)県外移設を決断できない場合、沖縄では『友愛』という言葉は封印してもらいたい」と主張した。米空軍嘉手納基地を抱える同県北谷町の野国昌春町長は、岡田外相が同基地への統合案を検討していることに触れ、「(今でも)住民の負担は限界に来ている」と訴えた。
 最後に参加者全員の拍手で決議を採択した。
 また、訪米中の松沢成文・神奈川県知事が「鳩山政権は現行計画で進めるべき」と発言したことに対し、「沖縄県民の心を踏みにじる言葉だ」と批判の声が上がった。(2009年11月9日 読売新聞)
116f8f27.jpg 朝食後、テレビ朝日のスーパーモーニングを見て、NHKk参議院予算委員会の国会中継をみたが、与党の質問はなんだか馴れ合い討論であまり迫力は感じられないので、午後からの野党との質疑を観ることにして、テレビを切って、ブログの書き込みをすることにした。
6c3e51d1.JPG “機密費の公開は今後検討” NHK 11月9日 15時37分 ―― 平野官房長官は午前の記者会見で、いわゆる官房機密費について、現時点で使いみちを公開することは考えていないとする一方、「国民に公開することがいいのかどうか、自分なりにしっかり検証したい」と述べ、今後、公開するかどうか検討する考えを示しました。
この中で平野官房長官は、福島消費者・少子化担当大臣が7日、いわゆる官房機密費などの使いみちを一部、公開することも含め改善策を検討すべきだという考えを示したことについて、「適切な支出は当然であり、そのことも含めて政権が代わったから公開するかどうかの議論があることは承知している」と述べました。そのうえで平野官房長官は「官房機密費が本来もっている意味合いや、使用目的などを考えると、現時点で、その目的に照らして適切に処理していく方針に変わりはない」と述べ、現時点で使いみちを公開することは考えていないことをあらためて明らかにしました。その一方で、平野官房長官は「国民に公開することがいいのかどうか、自分なりにしっかり検証したい。公開すべきだという声があることも受け止め、今後の対応は考えたい」と述べ、今後、官房機密費の使いみちを公開するかどうか検討する考えを示しました。



ab72bc9c.JPG 腰の痛みも少々残っていたし、それに今日は日曜日、休日であることを口実に徘徊を止めた。今朝の朝日新聞4面に、三国志流外交について触れている記事があり、こういう外交は米中でも、日米でも出て来ることはない、日中にしか出て来ない話だと少し興味を覚えながら「赤壁の戦い」について復習してみた。
 河北を平定した曹操(155~220年)は、208年7月、荊州(けいしゅう)の牧(ぼく、刺史)であった劉表(りゅうひょう、?~208年)を攻めるため兵を率いて荊州へ南下を始めた。ところが8月になると劉表が死亡し、劉表の跡を継いだ次男の劉琮(りゅうそう、生没年不明)は9月、曹操に降伏した。孤立した劉備(116~223年)は長江づたいに南下し、長坂(ちょうはん)で曹軍に追いつかれるが何とか難を逃れ、荊州の動向を探りに来ていた魯肅(ろしゅく、172~217年)と面会し、1万人余りの軍勢を率いる劉表の長男の劉琦と合流しつつ夏口へ到達した。曹操は劉表が作りあげた荊州水軍を手に入れ、そのまま南下して兵を長江沿いに布陣させた。
9786a6d9.JPG 数十万の兵を擁すると言われる曹操の大軍勢を前に孫権(182~252年)陣営は恐れを抱いた。しかし、都督周瑜(175~210年)は「中原出身の曹操軍は水軍による戦いに慣れておらず、土地の風土に慣れていないので疫病が発生するだろう。それに曹軍の水軍の主力となる荊州の兵や、袁紹(えんしょう、?~202年)を下して編入した河北の兵は本心から曹操につき従っているわけではないのでまとまりは薄く、勝機はこちらにある」と分析し、孫権に開戦を説いた。
 魯粛は劉備に孫権と同盟を結んで曹操と対抗するように説き、劉備は諸葛亮(しょかつりょう、181~234年)を使者として派遣して孫権と同盟を結び、孫権は周瑜・程普(ていふ、生没年不明)ら数万の水軍を劉備の救援に派遣した。一方の曹操軍も長江を下り、両軍は赤壁で一戦を交え、周瑜らは疫病に悩まされていた曹操軍を撃破した。曹操は後退し烏林に陣を張り、周瑜らも長江を挟んで対峙(たいじ)した。
 周瑜の部将の黄蓋(こうがい、? ~215年?)は、敵の船団が互いに密集していることに注目し、火攻めの策を進言した。そして自ら曹軍に対し偽りの降伏を仕掛け、曹軍が油断した隙をつき、油をかけ薪を満載した船に火を放ち敵船に接近させた。折からの強風にあおられて曹操の船団は燃え上がり、炎は岸辺にある軍営にまで達した。船団は大打撃を受け、おびただしい数の人や馬が焼死したり溺死したりした。
 以上が伝えられる所の赤壁の戦いのあらましであるが、赤壁の古戦場と伝えられる場所は、長江・漢水沿いに数カ所存在し、その是非については現在も議論があるが、有名なものは二箇所ある。
1.現在の湖北省蒲圻市(ほきし、現:赤壁市)西南の長江南岸に位置する赤壁山である。ここは実際の古戦場として現在最も有力視され、「三国赤壁(別名、武赤壁)」と呼ばれている。
35567b15.JPG2.北宋の文人蘇軾(蘇東坡、1036~1101年)が名作「赤壁の賦」を書いたことで有名な偽の赤壁である。こちらは湖北省黄岡市(こうこうし)黄州区西北の長江北岸の赤鼻山を指し、「東坡赤壁(別名、文赤壁)」と呼ばれる。この地は実際の戦場ではなかったのだが、晩唐の詩人杜牧(とぼく、803~853年)が詩に詠んだことから赤壁の古戦場と見なされるようになり、蘇軾の作品によって、実際の古戦場以上に有名になってしまった。なお、東坡赤壁は長江の流れが変遷したため、現在は長江に面していない。
 杜牧の「赤壁」の訳: 砂に埋まって錆びていない矛。赤壁の戦いの激戦を物語る遺物。もし、東風が周瑜のために吹かなければ、二人の美人(周瑜の妻と彼女の姉)は、敵の曹操のものになってしまっていただろう。

 本日は冷え込みの厳しい所為か、朝から腰痛が出た。とうとう徘徊は取り止めとした。
 臨時国会が始って、鳩山首相の施政方針演説続いて各党の代表質問、衆議院予算委員会、参議院予算委員会とテレビに釘付けになっている。若しかしたら腰痛も同じところに坐りっぱなしの所為かも知れない。最近は、四文字熟語を活用して、国会の質疑や答弁を行う事が流行しているようだ。
5a018604.JPG 自民党の谷垣禎一総裁は、10月28日午後の衆議院の各党代表質問で登壇し、民主党のマニュフェスト(政権公約)について「羊頭狗肉。無理があり日本の将来を託すことは非常に危険だ」と批判し、さらに「約束違反、言行不一致が見受けられる。政権をとったら君子豹変(ひょうへん)が許されるのか」と厳しく批判した。国会で四文字熟語合戦も面白いには違いないが、国民に伝わらなければ意味が無いし、知識を自慢しているだけだという印象も残る。国会中継を観ている国民に伝わり易いように工夫して欲しくもある。
 「君子豹変」について調べてみた。易経第49番目の卦(け)「革(離下兌上、澤火革)」にある(6番目の爻、最上段の陰爻)上六の爻辞にある『君子豹変、小人革面(君子豹変す、小人は面を革む)』とあるのが原典である。「革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は豹の毛が美しく変わるように輝かしい。無位無徳の小人ならば面持ちを改めて、新しい君主の為す所に随従すべきである」という意であって、俗に言われているように「すばやく変わること」ではない。
 さらに、「革」の卦について調べてみた。
be10d330.JPG 革: 革(かく)は、己(つちのと)の日であれば、孚(まこと)があって、元(おお)いに亨(とお)る。貞(ただ)しくしているのがよろしい。悔がなくなる。《彖伝(たんでん)「革は水と火が互いに滅ぼしあうさまである。また、末の女(むすめ)と仲の女とが一緒に住んでいながら、その心が合わずにあらそうのである。されば革という。/『己の日であれば孚がある』とは、革(あらた)めてそれが信用されることである。離の象徴している文明を以って行って、それが兌が象徴しているように悦んで受け入れられるので、『大いに亨って、しかも正しい』のである。革めて人々の願望に合致するので、『その悔がなくなる』のである。/天地陰陽のはたらきが革まることによって四季の循環が成立する。殷の湯王や周の武王は、これに則って革命を行い、天の道に順(したが)って人民の願望に答えたのである。革の時(うつりゆき)はまことにじゅうようであることよ」》《象伝「澤の中に火のあるさまが、革である。君子は、これに則って、新たに暦を制定して、人々のその業務に励むべき時の定めを明らかにするのである。」
 爻辞:初九(最下段の陽爻)は、革新の時のはじめ、まだその期が熟さぬから、黄牛の革(黄は中央の色、牛は従順の動物、革は堅固の物、従って中庸従順の徳を堅持するたとえ)でわが身を固く守らねばならぬ。《象伝:鞏(かた)むるに黄牛を用うというのは、まだなにかをしようとしてはならないということである。》/六二(下から2段目の陰爻)はすでに革むべき日に至ってこれを革める象、思い切って進んで事を断行しても、吉であって咎はない。《象伝:已日にしてこれを革むというのは、行って嘉(よ)い事が得られるということである。/九三(下から3段目の陽爻)は事に当っていささか早急に失しやすい。従って軽率に進めば凶であり、目的は真正であっても危険である。しかし革むべしという衆議が三度までまとまれば、事を断行しても人から孚(まこと)とされるであろう。《象伝:革言三度就ければ、もはや事を断行する以外にどうしようがあろう。/九四(最下段から4段目の陽爻)は位が不正なので本来は悔あるべきだが、陽剛の徳を以って事を革めようとするのだから、その悔も消え去るであろう。だから誠意をもって天命を革めるという大事業にあたれば、吉である。《象伝:天命を改めても吉だというのは、人々がその志の正当なことを信じてくれるからである。/九五(下から5段目の陽爻)天下を革新して大事業を完遂して立派な功績を挙げるべき名君の象。すなわちこのような大人は、虎が夏から秋に掛けて毛を抜け変わらせ、たちまちにしてその毛皮の美しさを増すのにも譬えられる。もはや改めて占うこともなく、人から孚とされるであろう。《象伝:大人虎変すというのは、その毛の文様(もよう)がさらに炳(あきら)かに輝くことである。/上六(最上段の陰爻)は革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は、豹の毛が秋になって美しく変るように輝かしい。また無位無徳の小人ならば面持ちを革めて、新しい君主のなすところに随従すべきである。ただし革命の事業は重大なことであるから、さらにそれをおしすすめてしばしば民生を疲労させることは凶である。じっとその成果を享受していれば、貞正で吉である。《象伝:君子豹変すというのは、その毛の文様が蔚然(うつぜん、草木の生える様子)として美しくなるということである。小人面を革むというのは、従順に新しい君に従うということである。

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5c738c43.JPG 「革」の卦は、火、太陽、光明、文明、兵器、中女などを象徴する八卦「離」と、澤、水、少女、言説、悦びを象徴する八卦「兌」とから成っている。彖伝(たんでん)には、その水・火の関係の外に、少女・中女の関係によって「革」と名付けた理由を説いているが、少女・中女の関係はむしろ応用であって、水・火の関係がその主理由となっている。戦国時代には、五行相剋(ごぎょうそうこく)説というのがあって、水は火に勝ち、火は金に勝ち、金は木に勝つので、火徳の周は水徳の秦に取って代わられたと言うように説かれていた。「革」の卦は、暗にその説を用いて「革」と名付け、また革命のあるべき道について示している。中国はいわゆる易姓(王朝が変ること)革命の国であったが、革命を肯定し、その道を説いている事は興味あることとされている。各爻辞はそれぞれの時・処・位における革命遂行の吉凶をおもに示しているのである。ここでいう革命とは、上代における政治に関する天命思想に基く思想であって、天意民心に応じて天命が革まると言うことであって、後世のいわゆる暴力革命の意味ではない。
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1f405b49.jpg 本日は参議院の予算委員会が中継されるというので、起き抜けに桜橋から台東区側の遊歩道を北上し、水神大橋、東白鬚公園と昨日とは逆周りのコースで徘徊。今日も小春日和の好い天気ではあるが、少々冷え込みが厳しいようである。西の空には昨日よりは細身になった下弦の月。東白鬚公園の南池では鴨の群れが水辺に一列に並んで、秋の陽射し待ちわびているようである。いやはやもう直ぐそこまで冬がやってきているようである。本日の記録は9461歩、6.1km。
6c65be9e.JPG 今朝の朝日新聞1面に『日本「核の傘」縮小を懸念 自公政権時に米に伝達』と題する記事が出ている。曰く、「【ワシントン=望月洋嗣】日本が核攻撃を受けた場合は米国が核兵器で報復するという、いわゆる「核の傘」について、日本政府当局者が自公政権下で、核軍縮に伴って核の傘の信頼性が低下しかねないとの懸念を、昨年から今年にかけて米議会の諮問委員会に表明していたことが分かった。被爆国として核廃絶を訴える日本が、その裏で核戦力の維持を米国に求めていた形になる。/米議会が設置した「米国の戦略態勢に関する議会諮問委員会」で副座長を務めたジェームズ・シュレジンジャー元国防長官が朝日新聞に対して明らかにした。/諮問委は、政権政党の見方に縛られない超党派の機関としてブッシュ前政権時の08年5月に発足し、専門家らの聞き取りなどの作業を経て、今年5月に核政策の提言をまとめ、オバマ政権に提出した。政権側は現在、この提言などを踏まえた形で、今後5~10年の指針となる「核戦略見直し」(NPR)を作成しており、来年初めにも発表する。/シュレジンジャー氏は、諮問委が意見を聴いた日本政府当局者から「日本を守るための核の傘を米国が維持していくのかと、懸念を表明された」と証言した。/日本政府による懸念表明は、NGO「全米科学者連盟」のハンス・クリステンセン氏も、諮問委の複数のメンバーから確認した。同氏によると、日本政府当局者は、米国に維持してほしい核戦力を「信頼性」「柔軟性」など6項目に分類。近代化された核弾頭、原子力潜水艦、B52爆撃機などを具体例として列挙した書面を提示したという。/諮問委員会が最終報告書の巻末に記した協議先リストの中では、日本政府の当局者として在米大使館の公使ら4人の名前が挙がっている。/諮問委は「日米の緊密な対話の場」の設置も提案した。鳩山由紀夫首相は「核なき世界」を目指す一方、核抑止力は「現実の脅威の中での一つの考え方」と理解する姿勢も示しており、新政権の対応が注目される。(2009年11月6日3時1分)――ウェブのアサヒ・コムよりコピー――

 昨日は、またまた予算委員会の模様を中継したテレビに見とれて、徘徊は中止。
 激しい怒号も飛び交った予算委員会2日目。/開始前から、立ち見で傍聴しようとする新人応援部隊をめぐり、与野党の場外乱闘が発生した。/町村元官房長官が「閣僚は黙っとけ! おい亀井! 閣僚が何だ!」と話すと、亀井郵政・金融担当相は「何の権限があるんだ、町村あたりに。何の権限が!」と言い返した。町村元官房長官は「委員長の指示に、あなたは従わないつもりかよ」と述べた。結局、立ち見を排除することになり、予算委員会は10分遅れでスタートした。
0f172a63.JPG 偽装献金問題で、鳩山首相は、自民党若手柴山昌彦氏の追及に、鳩山家の資産管理会社からの資金引き出しを了承する文書に署名していたことを初めて認めた。/鳩山首相は「会計実務担当者が、『お金が足りなくなりました』と。/(私の口座から)引き出すことに、私が署名しているのは事実でございます」と述べた。
 そのころ、次に質問に立つ石破政調会長は、直前まで質問の用紙をチェックしていた。/石破政調会長は、聞きたいことについて、「技術論じゃなくて、日本国憲法どうしますか? 何かやりたいことがあって総理になったんですか?」と述べた。/2人は、1986年初当選の同期。/予算委員会で、石破政調会長は「(わたしが防衛相時代は)政府としてこうであると、統一して発信した。/(今は)どこが国益だ、何が政治主導だ。みんながバラバラなことを言って、それは明らかに国益を損なっている」と閣内不一致を批判した。/これに対し、鳩山首相は「国内の世論、国際的な懸念が高まらないように努力していく中で、私の最終的な判断で決めさせていただきたい」と述べた。/この発言に、石破政調会長は「認識が甘いんじゃないですか。今、日米同盟が本当に危機にひんしている」と追撃した。/さらに、インド洋の給油問題で、鳩山首相は「私どもからすれば、もっとアフガニスタンの方々に喜ばれる別の活動があるのではないか」と述べた。/石破政調会長が「補給される相手側に聞いて、そのような発言をしたのか」と追及すると、鳩山首相は「聞く、聞かないというよりも、補給支援活動が年々減ってきているという事態を考えれば、結論が出せるのではないか」と述べた。
 午後に質問に立ったのは、菅元総務相。/日本郵政社長に、小沢幹事長の盟友とされる斎藤元大蔵次官を起用した人事を批判した。/鳩山首相は「今回の斎藤人事。私どもの定義している役所によるあっせんではありません。官僚の天下り、渡りというものは、もう禁止しました」と反論した。/これに対し、菅元総務相は「私が不思議に思うのは、民主党の皆さんの中で、目立った反発がないということなんです」と述べ、この発言のあとに、「小沢が怖いんだよ」という声が聞かれた。etc.…

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  本日はここ2・3日の冷え込みも和らぎ、朝早く目覚めたので、午前5時30分――まだ暗いうちに徘徊に出掛けた。秋の朝焼けを見ながら桜橋を渡ると墨堤通りを北上、東白鬚公園に掛かるころには明るくなり始めた。公園の葉を落とした枯れ枝の間から、朝日を受けてキラキラ輝いている秋の白雲。西の空には、望を過ぎた月が掛かっている。水神大橋を渡り、隅田川沿いを南下して帰宅した。万歩計の持参を忘れたので記録無し。件の徘徊から9000~10000歩、6~6.5㎞か?

fe544220.JPG 本日のウェブからのニュース―― 平成22年度予算の概算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)のワーキンググループ(WG)の「事業仕分け」の運営マニュアルが2日、明らかになった。事業官庁の官僚はさながら“被告人”となり、財務省主計局が“検察官”として事業を査定、国会議員と民間の「仕分け人」が“判事・陪審員”として「要」「不要」の裁きを下す。省庁にとって恐怖の「査定法廷」は11日にもスタートする。/(比護義則):刷新会議の内部資料によると、「事業仕分け」の会場は公開され、1事業あたり1時間かけて議論し、結論を出す。/対象となった事業を管轄する省庁の担当職員は7分間の「事業説明」で該当事業の有用性をアピール。続いて財務省主計局幹部が「査定説明」(5分間)を行う。そもそも「仕分け」の対象事業の選定は財務省主導で行われており、財務省側は事業の不急性などを挙げ、大幅削減を求める公算が大きい。/ここで仕分け人が事業官庁の担当職員らに40分間の質疑を行い、事業評価シートに要不要を記載する「評決」(3分間)を実施。取りまとめ役が評決結果をその場で公表する。/このような形式の事業仕分けは刷新会議事務局長の加藤秀樹氏が代表を務める政策シンクタンク「構想日本」がかねて提唱し、京都府など約40自治体がすでに実施している。/仙石由人行政刷新相はこの手法を使い、95兆円に上る22年度予算の概算要求から3兆円を削る構えだ。/これまでに外務省関係では政府開発援助(ODA)、国際協力機構(JICA)への運営費交付金、横浜市で来年開催するアジア太平洋経済協力会議(APEC)開催経費などが候補に浮上。経済産業省関係では、電源立地地域対策交付金、省・新エネルギー導入促進補助事業、石油備蓄、石油・天然ガス流通合理化など。厚生労働省関係は健康増進対策費やシルバー人材センター援助事業などが有力候補に上がる。/各WGは2日、各省庁の事業の聞き取り調査を開始。5日から現地調査を経て10日には200程度を対象として確定させる予定。/とはいえ、裁判員裁判制度に似た形式のため、各省庁は「まるで法廷だ」と困惑顔。いかに仕分け人を納得させる事業説明をするか、知恵を絞っている。(産経ニュース2009.11.3 00:18)

 昨日は徘徊に出掛けるのも忘れて、午前中も午後もテレビの国会中継に見とれていた。
 各党代表質問で鳩山由紀夫首相の答弁に押された自民党は、2日の衆院予算委員会を今国会最大の山場と位置付け、質問者に大島理森幹事長らベテラン議員を配した。民主党政権のアキレスけんである米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を追及し、首相から「県民の理解を頂ける結論を出さなければならない」との答弁を引き出すなど、政権の選択肢をさらに縛って追い込むことには成功した。それでも、焦点と目された、首相が抱える偽装献金問題への追及は鈍く、自民党の存在感を示すまでには至らなかった。(以下略)
 政権交代後初となった2日の衆院予算委員会は、委員会室の光景もこれまでとは様変わりした。政治主導を掲げる通り、今まで官僚が控えていた席には副大臣・政務官が陣取り、官僚の答弁は一度もなし。自公政権ではほとんど見られなかった、政務官を名指しした質問もあった。
0c58ff56.JPG 自公政権では委員会審議の際、委員長が「政府参考人」として答弁を認める官僚の名前をズラリ並べ、委員に諮る手続きがあった。しかし、この日の予算委はいきなり質疑から始まった。
 副大臣・政務官は従来、予算委にほとんど姿を見せなかったが、同日は各省の十数人が常時待機し、閣僚の補佐に駆けつけられる態勢を取った。
 政務官に質問したのは自民党の町村信孝予算委筆頭理事。長島昭久防衛政務官がインド洋の給油活動に関し、国会の事前承認を条件に継続する案を過去に表明したことを突いて閣内の混乱を狙ったが、長島氏は「日本にふさわしい方法を検討していく」との答弁でかわした。
 委員会室後方で拍手やヤジを送る委員以外の「声援要員」は、143人の新人議員を抱える民主党が自民党を圧倒。鳩山由紀夫首相の答弁が終わるたびに、委員会室には拍手がわき起こった。(以下略)――毎日j pより

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99e15fd6.jpg 昨夜は雨であったが、今朝は快晴、日本晴れであるが、北風が冷たい。朝食後、件(くだん)のように東白鬚公園から水神大橋を渡り、汐入公園内のさくら橋を渡って、隅田川沿いに南下して帰宅した。万歩計は10300歩、6.6kmを記録している。
c7cce8ae.jpg 町並みに街路樹として植えてある銀杏も色づき、秋の日を受けて黄金色に輝いている。早やもう11月、お酉様が終るころにはこの銀杏の樹々も丸裸になる。
 徒然草七段: あだし野の露消ゆる時なく、鳥部山の煙立ちさらでのみ住み果つる習ひならば、いかに、物の哀れもなからん。世は定めなきこそいみじけれ。/命あるものを見るに、人ばかり久しきはなし。かげろふの夕を待ち、夏の蝉の春秋を知らぬもあるぞかし。つくづくと一年(ひととせ)を暮らす程だにも、こよなうのどけしや。飽かず、惜しと思はば、千年(ちとせ)を過すとも、一夜の夢の心地こそせめ。住みはてぬ世に、醜きすがたを待ちえて、何かはせん。命長ければ辱(はじ)多し。長くとも四十(よそぢ)に足らぬほどにて死なんこそ、目安かるべけれ。/そのほど過ぎぬれば、かたちを恥づる心もなく、人に出(い)でまじらはん事を思ひ、夕(ゆふべ)の日に子孫を愛して、榮行(さかゆ)く末を見んまでの命をあらまし、ひたすら世を貪る心のみ深く、物のあはれも知らずなり行くなん、浅ましき。《訳:あだし野の墓地のつゆは消えることはなく、鳥部山の火葬から無情に昇っていく煙のようにこの地に留まっているのならば、感慨深さも失ってしまう。この世は、先は知れないからこそ美しいのだ。/命あるもの見てみよう、人ほど長く生きる生命はない。かげろうは夕刻にならずに死に、夏の蝉は春秋を知ることはできない。春夏秋冬を味わえる人間は、こんなに穏やかに暮らせるのだ。それなのに満ち足りぬ気分で暮らしているならば、千年もの年月を過ごしたとしても、一夜の夢であるような心地となる。この世は永劫に住めない、老いによって醜い姿へと変貌する。命長ければ屈辱多し。長くても、四十にならずに死ぬことを目安にしたい。/その年過ぎ去ると、うわべを恥らう心を失い、大衆の宴に酔うことを想い、沈没する夕日である身で子孫を愛して末広がっていく美景を見るまでの命を願い、ひたすらこの世に執着する邪心のみを深めていき、美の観念を忘れた抜け殻でしかない醜態のみがここにある。》
 荘子天地篇に曰く、「尭(ぎょう)、華(か)に観(あそ)ぶ。華(か)の封人(ほうじん)曰(い)わく、嘻(ああ)、聖人(せいじん)なり。請(こ)う、聖人(せいじん)を祝(しゅく)し、聖人(せいじん)をして寿(いのちなが)からしめん、と。尭(ぎょう)曰(い)わく、辞(じ)す、と。聖人(せいじん)をして富(と)ましめん、と。尭(ぎょう)曰(い)わく、辞(じ)す、と。聖人(せいじん)をして男子(だんし)多(おお)からしめん、と。尭(ぎょう)曰(い)わく、辞(じ)す、と。/封人(ほうじん)曰(い)わく、寿(じゅ)と富(とみ)と男子(だんし)多(おお)きとは、人(ひと)の欲(ほっ)する所(ところ)なり。女(なんじ)独(ひと)り欲(ほっ)せざるとは何(なん)ぞや、と。/尭(ぎょう)曰(い)わく、男子(だんし)多(おお)ければ則(すなわ)ち懼(おそ)れ多(おお)く、富(と)めば則(すなわ)ち事(こと)多(おお)く、寿(いのちなが)ければ則(すなわ)ち辱(はじ)多(おお)し。是(こ)の三者(さんしゃ)は徳(とく)を養(やしな)う所以(ゆえん)に非(あら)ざるなり。故(ゆえ)に辞(じ)す、と。《訳:尭が華と云う土地に遊びに出掛けたとき、そこの封人(さきもり・国境役人)が話しかけた。「ああ、聖人ですね。どうか聖人を祝福させてください。聖人が長生きでありますように」尭は「おことわりします」と答えた。「聖人が金持ちでありますように」尭は「お断りします」と答えた。「聖人に男の子が沢山ありますように」尭は「おことわりします」と答えた。封人は言った。「長生きと金持ちと、そして男の子を沢山持つことは誰もが望むところです。あなただけがそれを望まないのは、どうしてですか」尭は答えた。「男の子をたくさん持つと心配が多く、金持ちになると面倒なことが多く、長生きをすると辱(はずかし)めを受けることが多い。この三つの事は本来の徳(もちまえ)を養うためのものではありません。だから、お断りしたのです」》」

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df9112e8.jpg 春の女は感傷に耽り、秋の男は悲傷に暮れるという。昨日は桜橋を渡り、遊歩道を通って明治通りへ。東白鬚公園を抜けて水神大橋を渡る。汐入公園からもうひとつの「さくら橋」を渡り、何時もの荒川区の遊歩道に出る。小春日和のポカポカ陽気に汗ばみながら、台東区の隅田川沿い遊歩道を南下して帰宅する。10723歩、6.9kmが昨日の記録。
 「沈まぬ太陽」を観た所為か、日本航空(JAL)に関するニュースが気になる。日本航空は世界3位、国内最大の航空会社だが、深刻な経営難で今期の赤字額は5千億円に達する見込みだという。この1カ月間、前原誠司国土交通相の私的専門家チーム「JAL再生タスクフォース」が再建に取り組んでいたが、日航は資金繰りが悪化して11月中にも約2千億円が必要となり、「企業再生支援機構」に支援を要請することになったという。政府は国土交通省を中心とした対策本部を設け、日航の再建を全面支援するということだ。人員削減や、路線の廃止・減便、子会社の売却などリストラを進めるそうだが、問題となっているのが高い賃金と企業年金である。国民を納得させる公的資金の投入には、企業年金の給付水準引き下げが必要だが、それには現役社員や退職者の各3分の2以上の同意が必要でハードルは高い。世界的な経営環境の悪化もあるが、いい加減な経営や天下り官僚、やたらと空港を建設した政治家が招いた日航の経営危機なのではないか。最後は国民がツケを払うというのは納得がいかない。
a3c1b86c.JPG NIKKEI NET に拠れば、《前原誠司国土交通相は30日の閣議後の記者会見で、国交省、内閣府など関係省庁で構成する「日本航空再建対策本部」を設置すると表明した。同日夕に国交省で初会合を開く。公的機関の企業再生支援機構が日航への支援を決定するまでの間、運航に支障が出ないような措置を協議する。つなぎ融資への政府保証、企業年金の減額などを検討する見通しだ。/国交相は会見で「再建途中に日航が飛び続けることが日本経済や地域の足にとって極めて重要。これにどう万全をつくすかが大事」と本部設置のねらいを説明した。国交相を本部長に内閣府、財務、総務、法務、厚生労働、経済産業の各省庁の副大臣で構成する。/国交相は「再建計画の実行にあたり様々な問題が出てくる。対策本部を中心に関係省庁と連絡を緊密に取る」と表明した。日航は11月中に2000億円規模のつなぎ融資が必要とされ、企業再生支援機構の支援決定は間に合わない。日本政策投資銀行など銀行団は政府保証を求めており、保証をどう付与するかが当面の焦点となりそうだ。(12:01) 》とある。
 

 今朝のNIKKEI NETに拠れば《(10/29)政府、日航再建へ一括法検討 政府保証・年金減額など柱――政府が日本航空の経営再建を促すため、包括的な立法措置を検討していることが28日明らかになった。金融機関の融資に対する政府保証や、日航が支給する年金の強制的な減額などが柱。空港着陸料の引き下げなど航空会社の支援策を盛り込む可能性もある。経営責任を徹底的に追及し、公的資金投入に伴う国民負担をできるだけ抑える。/前原誠司国土交通相直属のタスクフォース(作業部会)は29日にも、同相に再建案の内容を報告する見通し。これを受け国交相は同日にも「企業再生支援機構」の活用を軸とする再建方針を表明する方向だ。同日午後には前原氏と長妻昭厚生労働相が会談し、年金減額を巡って意見を交換するとみられる。国が日航機の安全運航に全力を挙げるという政府声明を出す可能性もある。》とある。
18588a32.JPG 錦糸町のTOHOシネマズに「沈まぬ太陽」を観に行った。この映画は宝塚在住のS氏から推奨されたもので、東宝株式会社のHPのイントロダクションに拠れば、《物語は日本が高度経済成長を実現し世界経済の頂点へと上りつめていく時代。巨大組織の中で翻弄されながらも、強い信念と不屈の精神をもって、どんな過酷な状況をも克服していく男、恩地 元。『沈まぬ太陽』は、その生き方を通して、人間の尊厳と、飽くなき闘志と再生を描く、壮大なる人間の叙事詩である。新聞記者という来歴を持ち、常に社会への警鐘を鳴らす作品を発表し続けてきた原作者・山崎豊子自身が映像化を熱望、「この作品の映画化を見るまでは決して死ぬことは出来ない」と言わしめるほどの著者渾身の一作。映像化不可能とまでいわれた、原作の持つスケール観と時代背景を克明に再現するため、製作陣は万全の態勢を整えて臨んだ。そして、原作の刊行から10年の時を経た2009年10月―日本人の魂を揺さぶる感動と慟哭の物語が、遂にその公開を迎える。》とある。
 あらすじは、「国民航空の組合委員長の恩地(渡辺)は職場環境の改善に取り組んだ結果、海外に左遷。行天(三浦)の裏切りや家族と離ればなれの生活に耐え本社復帰を果たすが、未曽有の航空機墜落事故が起きる。遺族係になり悲劇と向き合う恩地は、国見新会長(石坂)のもとで再建を目指すが、会社の不正や癒着に直面する。」というもの。
a0c7a0a0.jpg 帰途、浅草寺境内に立ち寄った。菊花展の菊は先日来た時よりはほぼ完全に開き煌びやかさを増していた。旧暦の9月9日、重陽の節句は過ぎたが、陶潜の「九日閑居」を思い浮かべる。


2904ff9d.JPG 九日 閑居 序 読み:余(わ)れ閑居(かんきょ)して、重九(ちょうきゅう)の名を愛す。秋菊は園に盈(み)つるも、而(しか)も醪(らう)を持(じ)するに由(よし) 靡(な)し。空(むな)しく九華(きゅうか)を服して、懷(おも)ひを言(げん)に寄(よ)するのみ。《訳:わたくしは田園に閑居するようになってから「重九」の呼称を愛(め)でるようになった。秋の菊は田園一面に咲き乱れているが、いかんせん、肝心な濁酒(にごりざけ)を手にするあてがない。それが空しく「重九の華(はな)」を服食(ふくしょく)して、わが懐(おもい)を詩に託(たく)した。》
詩 読み:世(よ)短(みじか)くして 意(い)は常(つね)に多(おお)し/斯(ここ)に人(ひと)久生(きゅうせい)を樂(よろこ)ぶ。/日月(にちげつ)辰(とき)に依(よ)って至(いた)れるに、/俗(ぞく)を 舉(あ)げて其の名を愛(あい)す。/露(つゆ)は淒(せい)として暄風(けんぷう)息(や)み、/氣(き)は澈(す)みて天象(てんしょう)明(あきら)かなり。/往燕(おうえん)遺影(いえい)無く、/来雁(らいがん)餘聲(よせい)有(あ)り。《訳:人生は短く悩みことばかり多い。そのため人間はだれしも永久に生きたいと思っている。九月九日という月日は毎年季節通りに巡ってくるのだが、それでも世間ではこぞってこの吉日を大事に思って菊酒を楽しむわけだ。この時季になると露はひんやりとして暖かい風も吹かなくなり、大気は澄んで空はくっきりと晴れ上がる。飛び立った燕はもはや影を留めず、飛んできた雁はあたりに声を響かせている。》//酒は能(よ)く百慮(ひゃくりょ)を祛(はら)い、菊(きく)は為(ため)に頽齡(たいれい)を制す。/如何(いか)んぞ蓬廬(ほうろ)の士(市)/空しく時運の傾くを視(み)るや。/塵爵(ぢんしゃく)に虚罍(きょらい)を恥じ、/寒華(かんか)は徒(いたづ)らに自(おのずから)ら榮(さか)ゆ。《訳:酒はもろもろの心配事を除き去るし、菊は年をとるのを抑えるという。あばら家の主よ、それなのにどうして時の過ぎ去るのを(酒杯を手にせず)そのまま見過ごしているのか。盃に埃がつもっているのをみて、空っぽの酒樽が恥ずかしく思う。眼前には秋の菊だけが徒に咲き誇っている。》//襟(えり)を歛(おさ)めて獨(ひと)り閒(しず)かに謠(うた)えば、/緬焉(めんえん)として深情(しんじょう)起(おこ)る。/棲遲(せいち)固(もと)より娯(たの)しみ多(おお)く、/淹留(えんりゅう)豈(あ)に成(な)る無(な)からんや。《訳:襟をかき合せてひとり静かに詩を作れば、はるかに感慨がこみ上げてくる。思うにこのような安らかな暮らしには、楽しさがいっぱいあるものだ。ここに長く留まっていれば、何とかならないでもあるまい。》


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31f5d947.jpg 隅田公園から吾妻橋を渡ると、墨田区役所前を通って、隅田公園の水戸庭園に入る。日本庭園の池には小春日和の陽を浴びて、鴨(カルガモか?)たちが群れをなして游んでいる。カメラを向けると餌が貰えるともと、ほんの近くまで寄ってくる。言問橋を潜ると直ぐ右手に釣堀があるが、今日も仕事にあぶれた人たちが、仕様こと無しに釣り糸を垂れていた。墨堤通り沿いに明治通りにでると、白鬚橋を渡って、帰宅した。今日は少し控えめに徘徊したので9251歩、6.0㎞の徘徊であった。
2b2cc53e.JPG 今朝の新聞のトップ記事に拠ると、関門橋の下で海上自衛隊の「くらま」が韓国の貨物船と衝突事故を起したらしい。少年時代にこの関門海峡で機雷に触れて爆沈する貨物船や機帆船の様子が、頭を過(よ)ぎった。その記事の下に11月3日に皇居で親授式が行われる5人の文化勲章の受賞者の記事があった。まあ、文化勲章や文化功労賞はともかく、またまた、年に2回の栄典の季節がやってくる。文化の日の11月3日付で発令される秋の叙勲である。ウェブのニュースに拠ると《政府は27日午前の閣議で、2009年秋の叙勲受章者4026人(うち女性318人)を決定した。内訳は、顕著な功績を上げた人に対する旭日章が889人、公務などに長年従事した人に対する瑞宝章が3137人。政府は併せて、外国人叙勲の受章者61人も決定した。いずれも3日に発令する。(2009/10/27-11:29)》とある。
 1964年に復活した生存者叙勲制度は当初から官僚機構にがっちりと組み込まれ、公益法人や天下りの仕組みと構造的に重なり合いながら根を下ろしてきた。老いた企業経営者たちが人生の総仕上げとして目指すのは、1ランクでも上の勲章なのだという。名誉欲にかられた彼らの足元を見透かし、政治家は票とカネの見返りに、官僚は業界の統制や天下り先の確保のために勲章の魔力をちらつかせてきた。「官僚支配の打破」や「天下りの根絶」を掲げて鳩山民主党新政権が発足したが、この叙勲秩序に新政権はどう向き合うつもりなのだろうか? あれほど勲章を毛嫌いしていた旧社会党のリーダーたちは、自・社・さ政権で閣僚に起用されるや、ごく当たり前の顔をして勲一等を受け取った。民主党の面々ならどうするんじゃろな?
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
93
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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