瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
本日は冷え込みの厳しい所為か、朝から腰痛が出た。とうとう徘徊は取り止めとした。
臨時国会が始って、鳩山首相の施政方針演説続いて各党の代表質問、衆議院予算委員会、参議院予算委員会とテレビに釘付けになっている。若しかしたら腰痛も同じところに坐りっぱなしの所為かも知れない。最近は、四文字熟語を活用して、国会の質疑や答弁を行う事が流行しているようだ。
自民党の谷垣禎一総裁は、10月28日午後の衆議院の各党代表質問で登壇し、民主党のマニュフェスト(政権公約)について「羊頭狗肉。無理があり日本の将来を託すことは非常に危険だ」と批判し、さらに「約束違反、言行不一致が見受けられる。政権をとったら君子豹変(ひょうへん)が許されるのか」と厳しく批判した。国会で四文字熟語合戦も面白いには違いないが、国民に伝わらなければ意味が無いし、知識を自慢しているだけだという印象も残る。国会中継を観ている国民に伝わり易いように工夫して欲しくもある。
「君子豹変」について調べてみた。易経第49番目の卦(け)「革(離下兌上、澤火革)」にある(6番目の爻、最上段の陰爻)上六の爻辞にある『君子豹変、小人革面(君子豹変す、小人は面を革む)』とあるのが原典である。「革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は豹の毛が美しく変わるように輝かしい。無位無徳の小人ならば面持ちを改めて、新しい君主の為す所に随従すべきである」という意であって、俗に言われているように「すばやく変わること」ではない。
さらに、「革」の卦について調べてみた。
革: 革(かく)は、己(つちのと)の日であれば、孚(まこと)があって、元(おお)いに亨(とお)る。貞(ただ)しくしているのがよろしい。悔がなくなる。《彖伝(たんでん)「革は水と火が互いに滅ぼしあうさまである。また、末の女(むすめ)と仲の女とが一緒に住んでいながら、その心が合わずにあらそうのである。されば革という。/『己の日であれば孚がある』とは、革(あらた)めてそれが信用されることである。離の象徴している文明を以って行って、それが兌が象徴しているように悦んで受け入れられるので、『大いに亨って、しかも正しい』のである。革めて人々の願望に合致するので、『その悔がなくなる』のである。/天地陰陽のはたらきが革まることによって四季の循環が成立する。殷の湯王や周の武王は、これに則って革命を行い、天の道に順(したが)って人民の願望に答えたのである。革の時(うつりゆき)はまことにじゅうようであることよ」》《象伝「澤の中に火のあるさまが、革である。君子は、これに則って、新たに暦を制定して、人々のその業務に励むべき時の定めを明らかにするのである。」
爻辞:初九(最下段の陽爻)は、革新の時のはじめ、まだその期が熟さぬから、黄牛の革(黄は中央の色、牛は従順の動物、革は堅固の物、従って中庸従順の徳を堅持するたとえ)でわが身を固く守らねばならぬ。《象伝:鞏(かた)むるに黄牛を用うというのは、まだなにかをしようとしてはならないということである。》/六二(下から2段目の陰爻)はすでに革むべき日に至ってこれを革める象、思い切って進んで事を断行しても、吉であって咎はない。《象伝:已日にしてこれを革むというのは、行って嘉(よ)い事が得られるということである。/九三(下から3段目の陽爻)は事に当っていささか早急に失しやすい。従って軽率に進めば凶であり、目的は真正であっても危険である。しかし革むべしという衆議が三度までまとまれば、事を断行しても人から孚(まこと)とされるであろう。《象伝:革言三度就ければ、もはや事を断行する以外にどうしようがあろう。/九四(最下段から4段目の陽爻)は位が不正なので本来は悔あるべきだが、陽剛の徳を以って事を革めようとするのだから、その悔も消え去るであろう。だから誠意をもって天命を革めるという大事業にあたれば、吉である。《象伝:天命を改めても吉だというのは、人々がその志の正当なことを信じてくれるからである。/九五(下から5段目の陽爻)天下を革新して大事業を完遂して立派な功績を挙げるべき名君の象。すなわちこのような大人は、虎が夏から秋に掛けて毛を抜け変わらせ、たちまちにしてその毛皮の美しさを増すのにも譬えられる。もはや改めて占うこともなく、人から孚とされるであろう。《象伝:大人虎変すというのは、その毛の文様(もよう)がさらに炳(あきら)かに輝くことである。/上六(最上段の陰爻)は革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は、豹の毛が秋になって美しく変るように輝かしい。また無位無徳の小人ならば面持ちを革めて、新しい君主のなすところに随従すべきである。ただし革命の事業は重大なことであるから、さらにそれをおしすすめてしばしば民生を疲労させることは凶である。じっとその成果を享受していれば、貞正で吉である。《象伝:君子豹変すというのは、その毛の文様が蔚然(うつぜん、草木の生える様子)として美しくなるということである。小人面を革むというのは、従順に新しい君に従うということである。
「革」の卦は、火、太陽、光明、文明、兵器、中女などを象徴する八卦「離」と、澤、水、少女、言説、悦びを象徴する八卦「兌」とから成っている。彖伝(たんでん)には、その水・火の関係の外に、少女・中女の関係によって「革」と名付けた理由を説いているが、少女・中女の関係はむしろ応用であって、水・火の関係がその主理由となっている。戦国時代には、五行相剋(ごぎょうそうこく)説というのがあって、水は火に勝ち、火は金に勝ち、金は木に勝つので、火徳の周は水徳の秦に取って代わられたと言うように説かれていた。「革」の卦は、暗にその説を用いて「革」と名付け、また革命のあるべき道について示している。中国はいわゆる易姓(王朝が変ること)革命の国であったが、革命を肯定し、その道を説いている事は興味あることとされている。各爻辞はそれぞれの時・処・位における革命遂行の吉凶をおもに示しているのである。ここでいう革命とは、上代における政治に関する天命思想に基く思想であって、天意民心に応じて天命が革まると言うことであって、後世のいわゆる暴力革命の意味ではない。
臨時国会が始って、鳩山首相の施政方針演説続いて各党の代表質問、衆議院予算委員会、参議院予算委員会とテレビに釘付けになっている。若しかしたら腰痛も同じところに坐りっぱなしの所為かも知れない。最近は、四文字熟語を活用して、国会の質疑や答弁を行う事が流行しているようだ。
自民党の谷垣禎一総裁は、10月28日午後の衆議院の各党代表質問で登壇し、民主党のマニュフェスト(政権公約)について「羊頭狗肉。無理があり日本の将来を託すことは非常に危険だ」と批判し、さらに「約束違反、言行不一致が見受けられる。政権をとったら君子豹変(ひょうへん)が許されるのか」と厳しく批判した。国会で四文字熟語合戦も面白いには違いないが、国民に伝わらなければ意味が無いし、知識を自慢しているだけだという印象も残る。国会中継を観ている国民に伝わり易いように工夫して欲しくもある。
「君子豹変」について調べてみた。易経第49番目の卦(け)「革(離下兌上、澤火革)」にある(6番目の爻、最上段の陰爻)上六の爻辞にある『君子豹変、小人革面(君子豹変す、小人は面を革む)』とあるのが原典である。「革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は豹の毛が美しく変わるように輝かしい。無位無徳の小人ならば面持ちを改めて、新しい君主の為す所に随従すべきである」という意であって、俗に言われているように「すばやく変わること」ではない。
さらに、「革」の卦について調べてみた。
革: 革(かく)は、己(つちのと)の日であれば、孚(まこと)があって、元(おお)いに亨(とお)る。貞(ただ)しくしているのがよろしい。悔がなくなる。《彖伝(たんでん)「革は水と火が互いに滅ぼしあうさまである。また、末の女(むすめ)と仲の女とが一緒に住んでいながら、その心が合わずにあらそうのである。されば革という。/『己の日であれば孚がある』とは、革(あらた)めてそれが信用されることである。離の象徴している文明を以って行って、それが兌が象徴しているように悦んで受け入れられるので、『大いに亨って、しかも正しい』のである。革めて人々の願望に合致するので、『その悔がなくなる』のである。/天地陰陽のはたらきが革まることによって四季の循環が成立する。殷の湯王や周の武王は、これに則って革命を行い、天の道に順(したが)って人民の願望に答えたのである。革の時(うつりゆき)はまことにじゅうようであることよ」》《象伝「澤の中に火のあるさまが、革である。君子は、これに則って、新たに暦を制定して、人々のその業務に励むべき時の定めを明らかにするのである。」
爻辞:初九(最下段の陽爻)は、革新の時のはじめ、まだその期が熟さぬから、黄牛の革(黄は中央の色、牛は従順の動物、革は堅固の物、従って中庸従順の徳を堅持するたとえ)でわが身を固く守らねばならぬ。《象伝:鞏(かた)むるに黄牛を用うというのは、まだなにかをしようとしてはならないということである。》/六二(下から2段目の陰爻)はすでに革むべき日に至ってこれを革める象、思い切って進んで事を断行しても、吉であって咎はない。《象伝:已日にしてこれを革むというのは、行って嘉(よ)い事が得られるということである。/九三(下から3段目の陽爻)は事に当っていささか早急に失しやすい。従って軽率に進めば凶であり、目的は真正であっても危険である。しかし革むべしという衆議が三度までまとまれば、事を断行しても人から孚(まこと)とされるであろう。《象伝:革言三度就ければ、もはや事を断行する以外にどうしようがあろう。/九四(最下段から4段目の陽爻)は位が不正なので本来は悔あるべきだが、陽剛の徳を以って事を革めようとするのだから、その悔も消え去るであろう。だから誠意をもって天命を革めるという大事業にあたれば、吉である。《象伝:天命を改めても吉だというのは、人々がその志の正当なことを信じてくれるからである。/九五(下から5段目の陽爻)天下を革新して大事業を完遂して立派な功績を挙げるべき名君の象。すなわちこのような大人は、虎が夏から秋に掛けて毛を抜け変わらせ、たちまちにしてその毛皮の美しさを増すのにも譬えられる。もはや改めて占うこともなく、人から孚とされるであろう。《象伝:大人虎変すというのは、その毛の文様(もよう)がさらに炳(あきら)かに輝くことである。/上六(最上段の陰爻)は革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は、豹の毛が秋になって美しく変るように輝かしい。また無位無徳の小人ならば面持ちを革めて、新しい君主のなすところに随従すべきである。ただし革命の事業は重大なことであるから、さらにそれをおしすすめてしばしば民生を疲労させることは凶である。じっとその成果を享受していれば、貞正で吉である。《象伝:君子豹変すというのは、その毛の文様が蔚然(うつぜん、草木の生える様子)として美しくなるということである。小人面を革むというのは、従順に新しい君に従うということである。
「革」の卦は、火、太陽、光明、文明、兵器、中女などを象徴する八卦「離」と、澤、水、少女、言説、悦びを象徴する八卦「兌」とから成っている。彖伝(たんでん)には、その水・火の関係の外に、少女・中女の関係によって「革」と名付けた理由を説いているが、少女・中女の関係はむしろ応用であって、水・火の関係がその主理由となっている。戦国時代には、五行相剋(ごぎょうそうこく)説というのがあって、水は火に勝ち、火は金に勝ち、金は木に勝つので、火徳の周は水徳の秦に取って代わられたと言うように説かれていた。「革」の卦は、暗にその説を用いて「革」と名付け、また革命のあるべき道について示している。中国はいわゆる易姓(王朝が変ること)革命の国であったが、革命を肯定し、その道を説いている事は興味あることとされている。各爻辞はそれぞれの時・処・位における革命遂行の吉凶をおもに示しているのである。ここでいう革命とは、上代における政治に関する天命思想に基く思想であって、天意民心に応じて天命が革まると言うことであって、後世のいわゆる暴力革命の意味ではない。
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プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
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