昨日は九月九日で重陽の節句でした。
節句とは、「季節の節目となる日」のことを言います。もともと奈良時代頃に中国から伝えられた「陰陽五行説」が由来とされており、古くから年中行事を行う節目として大切に扱われてきました。
中国から伝来した当初はたくさんの種類が存在していましたが、日本の文化や生活と混ざり合うなかで少しずつ減少していきます。そして江戸時代になり、幕府が特に重要な以下の節句を公式の祝日に制定したことが、現代に伝わる「五節句」のルーツです。
・1月7日・・・人日の節句(七草の節句)
・3月3日・・・上巳の節句(桃の節句)
・5月5日・・・端午の節句(菖蒲の節句)
・7月7日・・・七夕の節句(星まつり)
・9月9日・・・重陽の節句(菊の節句)
上記の月日に注目してみると、五節句すべてに「奇数が重なる日」が選ばれていることがわかります。これは陰陽五行説において「奇数=陽(発展)・偶数=陰(不安定)」ととらえるなかで、奇数同士を足して偶数になる日は「陽から転じて陰になりやすい」とされていたことから邪気を祓うための行事を行ったことが主な理由です。
ちなみに五節句の制定当初は上記すべてが祝日でしたが、現在は5月5日の端午の節句のみが祝日として残っています。ただし、ほかの4つの節句も世代を超えて大切に扱われ続けており、お祝い事として行事を行う風習は今もなお深く根付いています。
なお、節句ではその季節に合ったものを神前にお供えし、それを家族や親戚などでともに食して楽しむケースが一般的です。また、3月3日には雛人形、5月5日には五月人形の「節句飾り」を設置する風習があり、特に赤ちゃんが生まれて初めて迎える「初節句」は特別な日として盛大にお祝いされる傾向があります。
清少納言も枕草子で五節句について書いています。曰く、
正月一日、三月三日は、いとうららかなる。
五月五日は、くもりくらしたる。七月七日は、くもりくらして、夕方は晴れたる空に、月いとあかく、星の数もみえたる。
九月九日は、あかつきがたより雨すこしふりて、菊の露もこちたく、おほひたる綿などもいたくぬれ、うつしの香ももてはやされて、つとめてはやみにたれど、なほくもりて、ややもせばふりおちぬべく見えたるもをかし。
訳 正月一日・三月三日は,とてもうららかである(のがよい)。
五月五日は,一日中雲っている(のがよい)。
七月七日は,(日中は)ずっと曇っていて,夕方に(ようやく)晴れた空
に,月がたいそう明るく,星がはっきり見えている(のがよい)。
九月九日は,夜明け前から雨が少し降って,菊の露もたっぷりと(あるの
で),(花に)かぶせた綿 などもよく濡れて,(菊の花の)移り香がもて
はやされる(のもよい)。朝早くに(雨は)やんでしまったが,まだ曇っ
ていて,ともすれば強く降ってきそうに見えるのも趣がある。
最も大きい「陽」の数である「9」が重なる九月九日は「重陽」と呼ばれ、不老長寿を祈願する節句です。古くから菊は邪気を払い長寿の効能がある植物と信じられていたことから、菊の香りを移した「菊酒」を飲んだり、菊の被綿(きせわた:綿を菊に被せて一晩置き、朝露を染み込ませたもの)で身体を清めたりといった風習がありました。
また、栗の収穫時期と重なることから「栗の節句」とも言われ、庶民の間では栗ご飯を食べて祝っていたとも言われています。近年ではあまり馴染みがありませんが、かつては五節句を締めくくる重要な行事として盛んにお祝いされていたようです。
ウェブニュースより
重陽の節句 9月9日は「最も縁起が良い日」 菊の被綿で若さ保つ/兵庫・丹波篠山市 ―― 9月9日は、「重陽(ちょうよう)の節句」。「一年で最も縁起が良い日」とされ、長寿を願う日とされる。
古来、中国では陰陽思想から、奇数は「陽」で縁起が良い数、偶数は「陰」で縁起の悪い数と考え、奇数の中で一番大きな「9」が重なる9月9日を最も縁起が良い日とした。また、旧暦(10月中頃)では、菊が咲く季節であることから、「菊の節句」とも呼ばれている。
兵庫県丹波篠山市にある「武家屋敷安間家史料館」では、重陽の節句の行事の一つ「被綿(きせわた)」の体験コーナーを開設。菊の花に真綿を被せ、一晩、夜露と菊の香りを綿に染み込ませたもので体をぬぐうと長寿や無病、若さを保つことができるとされる日本独自の風習という。
同施設は、「端午の節句などと比べると、重陽の節句はあまり知られていない。ぜひ伝統文化を感じてほしい」と話している。 【丹波新聞 9/9(土) 7:48配信】
ウェブニュースより
「人生の不遇、京アニのせい」 1カ月前、大宮で事件計画も―検察側、生い立ちから説明 ―― 京都アニメーション放火殺人事件の青葉真司被告(45)の初公判で検察側は、被告の生い立ちから説明し、事件の1カ月前にさいたま市の大宮駅前で大量殺人を計画するなど「人生がうまくいかないのは京アニのせい」と恨みを募らせていった経緯を明らかにした。
検察側冒頭陳述によると、青葉被告は9歳の時に両親が離婚。父親から虐待を受け、貧困のため転居や転校を繰り返した。定時制高校卒業後に約8年間勤めたコンビニを人間関係から辞め、「人生どうでもいい」と女性への暴行事件などを起こし、2007年に有罪判決を受けた。
職を転々とした末に30代前半で無職に。この頃、京アニ作品に感銘を受けて小説を執筆し始め、女性監督ともインターネット掲示板でやりとりしていると妄想するようになった。しかし自身の作品に満足できず、掲示板でも嘲笑されて将来を悲観した。コンビニ強盗で逮捕された際に「秋葉原無差別殺人犯と同じ心境だ」と供述した。
服役中に小説のアイデアを書きため「10年かけたこん身の力作」の長編小説と短編を出所後の17年、京アニ大賞に応募したものの落選。アイデアも盗用されたとし、京アニや監督への怒りを募らせていった。
事件1カ月前の19年6月18日には大宮駅前で無差別殺人事件を起こそうとしたが断念。7月15日にさいたま市の自宅を後にする頃には「人生がうまくいかないのは京アニや女性監督のせい。社員も連帯責任で同罪」と考え、決意を固めた。第1スタジオでは社員6人に向けてガソリンをまき、「死ね」と叫び、火をつけた。
一方、弁護側は京アニ大賞の落選に関し「発言権を持たせないように仕組まれた、と青葉さんは思った」とし、「監督のブログに自分の小説のアイデアが使われ、テレビ放送された作品を見て『これも盗まれていたのか』との感情になった」と指摘した。18年1月に小説のネタ帳を燃やし、事件4日前にはアパートの隣人の胸ぐらをつかみ「失うものは何もない」と告げ、翌日に京都へ向かったという。
弁護人は「闇の人物と京アニが一体となって嫌がらせしていると思っていた」とし、精神鑑定医の証言を踏まえ判断するよう求めた。 【JIJI.COM 2023年09月06日07時57分】
ウェブニュースより
雷門前に踊りの輪 9日、浅草 ―― 東京都台東区雷門の並木通りで9日、「雷門盆踊り~夢灯篭(どうろう)~」が行われる。浅草寺雷門を正面に望む通りが歩行者天国となり、午後6時から2時間にわたって踊りの輪が広がる。
地元の雷門一之宮、雷門東部の2商店会が新たな地域行事をと、2017年に始めた。新型コロナ禍で20、21年は関係者だけでパレードを行ったが、昨年は一般参加を呼びかけ、2千人が集まった。雷門一之宮商店会の西海應道(にしかいまさみち)会長(68)は「今年は飲食を解禁し、屋台も並ぶ」と、集客に期待を寄せる。
8、9の両日午後5時~8時には、秋田県湯沢市の夏の風物詩「絵どうろう」が展示され、来場者を幽玄の世界へといざなう。詳細は催しの公式サイト、またはイベント事務局=電03(5811)1929=へ。 【東京新聞 2023年9月5日 07時19分】
ウェブニュースより
【王座戦】藤井聡太竜王が黒星発進「攻め駒が少なくて良い指し方ではなかった」 ―― 藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が8冠全制覇を目指して永瀬拓矢王座(30)に初めて挑戦する、将棋の第71期王座戦5番勝負第1局(日本将棋連盟、日本経済新聞社主催、東海東京証券特別協賛)が8月31日、神奈川県秦野市「元湯陣屋」で行われた。午前9時から始まった対局は、午後9時11分、後手永瀬が150手で勝ち、藤井は黒星発進となった。第2局は9月12日、神戸市「ホテルオークラ神戸」で開催される。
藤井のギアが上がったはずだった。午後5時から30分間の夕食休憩後、先手5二角成(63手目)と成り捨てて、と金もできた。そこから一気に攻め込むはずが、金、と金、銀、桂が4~5筋で渋滞し、攻めのスピードが遅くなる。「角を切って、と金を作って進んでみると、攻め駒が少なくて良い指し方ではなかった」と振り返った。
https://www.youtube.com/watch?v=X6p8rMghyrg
永瀬の強烈な反発に鋭い終盤力が鳴りをひそめる。わずかなリードを保っていたはずが後退する。うまくいかない局面に天井を見上げたり、腕組みしたままガックリうなだれるなど、旗色が悪い時に見せるせわしないしぐさが物語っていた。
研究会仲間であり、お互いに手の内を知り尽くしている永瀬の粘り腰に屈した。本年度12連勝(未放映のテレビ棋戦を除く)していた先手番で、初めて黒星を喫した。タイトル戦の先手での黒星は、今年3月の棋王戦第3局以来となる。
昨年の棋聖戦5番勝負で、永瀬とタイトル戦として初対戦したときも開幕戦を落とした。そこから3連勝して棋聖を防衛。過去のタイトル戦で連敗はない。
「早くも厳しい状態にしてしまったんですが、できる限り良い状態で対局に臨んで熱戦にできるように頑張りたいと思います」。初の王座奪取と8冠制覇に向け、巻き返す。 [日刊スポーツ 2023年8月31日22時12分]
【バスケ】日本男子が大逆転勝利 豊富な運動量で凄まじい底力、リード時間はわずか4分24秒 ――<バスケットボールW杯:日本86-77ベネズエラ>◇順位決定リーグ◇8月31日◇沖縄アリーナ
来夏のパリオリンピック(五輪)出場に王手-。日本(世界ランキング36位)がO組初戦でベネズエラ(同17位)に86-77と逆転勝ちを収めた。
最大15点のリードを許したが、第4クオーターを33-15と圧倒してひっくり返した。1次リーグのフィンランド戦に続く2勝目をマーク。五輪を含めた世界大会2勝は72年ミュンヘン五輪以来51年ぶりとなった。日本は21年東京五輪は開催国枠での出場。自力で出場権をつかめば、76年モントリオール五輪以来48年ぶりとなる。9月2日の最終戦カボベルデ(同64位)戦で、アジア勢最上位に与えられる切符をつかみ取る。
◇ ◇ ◇
試合終了直後に三線(さんしん)の音色がリズミカルに響き、沖縄アリーナが歓喜に包まれた。日本が終盤にすさまじい底力を見せ、76年モントリオール五輪以来となる自力での五輪出場に大きく前進した。
9点リードされて迎えた第4クオーター(Q)は33-15と圧倒。比江島が3点シュートを立て続けに決めるなど、ベテランがチームをけん引した。ホーバス監督は「日本バスケにとって大きな勝利。素晴らしい」と声を弾ませた。
1試合を通じて日本がリードしていた時間帯はわずか4分24秒。一方、ベネズエラにリードを許した時間は33分56秒。主導権を譲り続けたが、勝利は渡さなかった。渡辺は「自分たちが悪い状況でも、会場の皆さんがずっと声を出してくれた。声援のおかげで勝ち切れた」。この日は最大15点差を逆転。フィンランド戦では18点差をひっくり返した経験も生きたとし、「最後まで焦らずにやれてよかった」とうなずいた。
第4Qの2点リードの残り1分13秒に貴重な3点シュートも決めた司令塔の河村は「劣勢の時間帯が続いても、その中で集中力を切らさずに最後まであきらめずにプレーできた。流れが来た時に容易なターンオーバーをすることなく、流れを継続させるためのプレーをやりつづけた結果」と胸を張った。
ベネズエラは平均身長が193センチで、日本より1センチ高いのみ。3点シュートを多用する主体の攻撃も似ていた。やりづらさも感じながらの展開だったが、粘り強く戦い、後半の逆転につなげた。
豊富な運動量で勝利を引き寄せた。日本は他国に先駆け、6月から長期的合宿を組んで練習を重ねてきた。渡辺は1次リーグ終了直後、「練習をどこよりもやっているから体力がある。終盤になれば相手も精神的につらくなるし、体力も尽きてしまう」と分析していた。その強みを、順位決定戦でも発揮した。
前身の67年世界選手権以来、56年ぶりとなる同一大会2勝目。世界大会では72年ミュンヘン五輪以来の2勝を飾った。五輪切符の行方が決着する9月2日の最終戦へ、大きく弾みをつけた。 [日刊スポーツ 2023年9月1日9時0分 ]
国民学校6年生の時に習った国語に「修行者と羅刹」というのがありました。その全文を手に入れることができましたので、ここに紹介します。
修行者と羅刹
色はにほへど 散りぬるを、 わがよたれぞ 常ならむ。
どこからか聞えて來る尊いことば。美しい聲。
ところは雪山の山の中である。長い間の難行苦行に、身も心も疲れきつた一人の修行者が、ふとこのことばに耳を傾けた。
いひ知れぬ喜びが、かれの胸にわきあがつて來た。病人が良藥を得、渇者が淸冷な水を得たのにもまして、大きな喜びであつた。
「今のは佛の御聲でなかつたらうか。」
と、かれは考へた。しかし、「花は咲いてもたちまち散り、人は生まれてもやがて死ぬ。無常は生ある者の免れない運命である。」といふ今のことばだけでは、まだ十分でない。もしあれが佛のみことばであれば、そのあとに何か續くことばがなくてはならない。かれには、さう思はれた。
修行者は、座を立つてあたりを見まはしたが、佛の御姿も人影もない。ただ、ふとそば近く、恐しい惡魔の姿をした羅刹のゐるのに氣がついた。
「この羅刹の聲であつたらうか。」
さう思ひながら、修行者は、じつとそのものすごい形相を見つめた。
「まさか、この無知非道な羅刹のことばとは思へない。」
と、一度は否定してみたが、
「いやいや、かれとても、昔の御佛に敎へを聞かなかつたとは限らない。よし、相手は羅刹にもせよ、惡魔にもせよ、佛のみことばとあれば聞かなければならない。」
修行者はかう考へて、靜かに羅刹に問ひかけた。
「いつたいおまへは、だれに今のことばを敎へられたのか。思ふに、佛のみことばであらう。それも前半分で、まだあとの半分があるに違ひない。前半分を聞いてさへ、私は喜びにたへないが、どうか殘りを聞かせて、私に悟りを開かせてくれ。」
すると、羅刹はとぼけたやうに、
「わしは、何も知りませんよ、行者さん。わしは腹がへつてをります。あんまりへつたので、つい、うは言が出たかも知れないが、わしには何も覺えがないのです。」と答へた。
修行者は、いつそう謙遜な心でいつた。
「私はおまへの弟子にならう。終生の弟子にならう。どうか、殘りを敎へていただきたい。」
羅刹は首を振つた。
「だめだ、行者さん。おまへは自分のことばつかり考へて、人の腹のへつてゐることを考へてくれない。」
「いつたい、おまへは何をたべるのか。」
「びつくりしちやいけませんよ。わしのたべ物といふのはね、行者さん、人間の生肉、それから飲み物といふのが、人間の生き血さ。」
といふそばから、さも食ひしんばうらしく、羅刹は舌なめずりをした。
しかし、修行者は少しも驚かなかつた。
「よろしい。あのことばの殘りを聞かう。さうしたら、私のからだをおまへにやつてもよい。」
「えつ。たつた二文句ですよ。二文句と、行者さんのからだと、取りかへつこをしてもよいといふのですかい。」
修行者は、どこまでも眞劒であつた。
「どうせ死ぬべきこのからだを捨てて、永久の命を得ようといふのだ。何でこの身が惜しからう。」
かういひながら、かれはその身に着けてゐる鹿の皮を取つて、それを地上に敷いた。
「さあ、これへおすわりください。つつしんで佛のみことばを承りませう。」
羅刹は座に着いて、おもむろに口を開いた。あの恐しい形相から、どうしてこんな聲が出るかと思はれるほど美しい聲である。
「有爲の奥山今日越えて、 淺き夢見じ醉ひもせず。」
と歌ふやうにいひ終ると、
「たつたこれだけですがね、行者さん。でも、お約束だから、そろそろごちそうになりませうかな。」
といつて、ぎよろりと目を光らした。
修行者は、うつとりとしてこのことばを聞き、それをくり返し口に唱へた。すると、
「生死を超越してしまへば、もう淺はかな夢も迷ひもない。そこにほんたうの悟りの境地がある。」
といふ深い意味が、かれにはつきりと浮かんだ。心は喜びでいつぱいになつた。
この喜びをあまねく世に分つて、人間を救はなければならないと、かれは思つた。かれは、あたりの石といはず、木の幹といはず、今のことばを書きつけた。
色はにほへど散りぬるを、 わが世たれぞ常ならむ。
有爲の奥山今日越えて、 淺き夢見じ醉ひもせず。
書き終ると、かれは手近にある木に登つた。
そのてつぺんから身を投じて、今や羅刹の餌食にならうといふのである。
木は、枝や葉を震はせながら、修行者の心に感動するかのやうに見えた。修行者は、
「一言半句の敎へのために、この身を捨てるわれを見よ。」
と高らかにいつて、ひらりと樹上から飛んだ。
とたんに、妙なる樂の音が起つて、朗かに天上に響き渡つた。と見れば、あの恐しい羅刹は、たちまち端嚴な帝釋天の姿となつて、修行者を空中にささげ、さうしてうやうやしく地上に安置した。
もろもろの尊者、多くの天人たちが現れて、修行者の足もとにひれ伏しながら、心から禮拜した。
この修行者こそ、ただ一すぢに道を求めて止まなかつた、ありし日のお釋迦樣であつた。
「大般涅槃経」の記事における「雪山童子」の解説
これは法隆寺の玉虫厨子に描かれる「施身聞偈圖」として知られる。釈迦の前世の物語、本生譚(ジャータカ・本尊生譚ともいう)の一つである。釈迦は過去世のいまだ仏が出世しない時にヒマラヤ(雪山)でバラモンの童子でありながら菩薩の行を修していた。ある時どこからか「諸行無常、是生滅法」と聞こえた。それを羅刹が唱えているのを知り、その後を教えてくれと頼んだが羅刹は「長い間、食事せず疲れて出任せを言った」というと、「ではどうするば良いのか」と童子が聞くと、「人間の生身と生血がほしい」といった。雪山童子はこれを了解したと言い、その後の「生滅滅已、寂滅為楽」を羅刹から聞き、後世の者のために聞いた偈を木々や岩に書き写してから、羅刹の餌食になるため高台に登りそこから飛び降りた。すると羅刹は帝釈天に姿を変え、落下する雪山童子を両手を広げて受け止めた。帝釈天は当時雪山童子だった釈迦の修行の真剣さをためし、後に仏となった暁には自身を救ってくれるかどうか確かめたという話である。
この「諸行無常」は、『平家物語』冒頭の部分「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ」の句として殊に有名。また娑羅双樹はクシナガラで釈迦が涅槃に入る時にあった樹木であることから、涅槃の場面を取材したものであることがわかる。また、いろは歌も『涅槃経』の雪山童子から作られていると言われている。
ウェブニュースより
子規の新出句発見 東京の保存会が発表 下村為山が描いた絵も ―― 俳人正岡子規(1867〜1902年)の未発表の句が記された「歳旦帳」(1897年1月2日)が見つかったと、子規庵保存会(東京・根岸)が29日、発表した。新出句は
「吾健にして十乃みかんをくひつく須」
交流の深かった同郷の画家下村為山(65〜1949年)が描いた11の絵も収められている。
子規研究者の復本一郎神奈川大名誉教授(愛媛県宇和島市出身)によると、子規の歳旦帳は、子規庵を訪れた人が記名したり、俳句や絵を残したりした芳名録のような冊子。復本名誉教授は新出句について「病で床に伏せていた子規が、まだまだ元気で今でも10ぐらいのみかんは食べられると年賀客にアピールしたのだろう」と説明した。
歳旦帳は1897〜1901年のものが存在するとされ、保存会はこれまでに1897年と1901年の元日の歳旦帳を発見していた。今回の1897年1月2日分は一般から保存会に寄託され、復本名誉教授が研究を進めていた。 【gooニュース 2023/08/29 20:40】
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー病、老年型認知症、初老期認知症とも呼ばれ、65歳以上の6人に1人はかかっているといわれる認知症のなかでは最も多い病気です。
脳にはアミロイドβというたんぱく質が蓄積します。アミロイドβは脳神経細胞の老廃物で、健康な脳では自然に代謝されますが、アルツハイマー病ではこれが蓄積することで異常な構造物を形成します。さらに、正常な神経細胞内のタウたんぱく質という物質がこの変化を受けることで、脳の細胞を死滅に導くとされます。
はじめは、記憶に関連する側頭葉の海馬という部分から変化が広がっていき、年単位で次第に大脳の他の部分に病変が広がります。記憶の問題のみならず、言葉や行動の障害が生じ、発症から10年近くで寝たきりや、全介助を要する状態に至るといわれています。実は病気に気づく20年以上前から、脳の細胞レベルでは変化が始まっているといわれ、それを食い止めたり進行を遅らせる治療法が研究されていますが、まだ決定打はありません。
病院へ受診するとき、患者さんは正確に思い出せない場合もあるので、ご本人の日常の状況をよく知る人(同居のご家族等)が同行することが必要です。特に初診時は、精神神経症状の診察と身体の診察、血液検査、CTやMRI等の脳の画像検査などが行なわれるため、とても大切です。
ウェブニュースより
エーザイ認知症薬「レカネマブ」承認へ 厚労省部会了承 ―― 厚生労働省の専門部会は21日、エーザイと米バイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の承認を了承した。アルツハイマー病の進行を緩やかにする効果を証明した薬として国内初となり、これまで対症療法に限られていた認知症治療の大きな一歩となる。
専門部会の了承を受けて、厚労相が近日中に正式に承認する。エーザイは1月、レカネマブの製造販売について医薬品医療機器総合機構(PMDA)に承認申請し、厚労省から審査期間を短くする「優先審査品目」に指定されていた。
仮に8月中に厚労相が承認した場合、実際に日本の医療現場で使えるようになるのは早くて10月、遅くとも11月になる見通しだ。
承認後に実際の医療現場で使用するには、薬価を決める必要がある。健康保険などの公的医療保険の適用対象とするためだ。算定議論は製造販売承認より原則60日から90日ほどかかる。
7月上旬に承認された米国の薬価は年2万6500ドル(約390万円)で、今後は国内の薬価算定に注目が集まる。
レカネマブは病気の根治につながる薬ではない。投与の対象は、日常生活に支障がない「早期段階」の比較的症状の軽い患者に限られる。
アルツハイマー病は脳に「アミロイドベータ」というたんぱく質がたまり、正常な神経細胞が壊れて脳萎縮がおこる。レカネマブはこの「アミロイドベータ」を除去することで病気の進行を遅らせる。臨床試験(治験)では、病気の進行速度を27%緩やかにする効果が確認された。
アルツハイマー病の主な症状は、記憶喪失や、適切な言葉が見つからない、人の話を理解できないといったものだ。国内では認知症患者のうちアルツハイマー病患者が最も多く、全体の6割以上を占める。
長寿化に伴い、アルツハイマー病の患者数は世界で急増している。国際アルツハイマー病協会によると、現在5000万人とされる患者数は、2050年に1億5000万人まで増えるといい、新薬への期待は高い。
認知症は患者や家族に物心両面で重い負担をかける。新薬への期待が高まる一方、患者の薬剤費負担をどう軽減するかが今後の課題となりそうだ。 【日本經濟新聞 2023年8月21日 18:33 (2023年8月21日 21:43更新)】
【王位戦】藤井聡太王位が激戦制し、王位4連覇 無双状態で8冠全制覇へ 残すは王座のみ ―― 将棋の最年少7冠、藤井聡太王位(竜王・名人・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が佐々木大地七段(28)の挑戦を受ける、「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦7番勝負第5局」が22、23の両日、徳島市「渭水苑」で行われ、先手の藤井が95手で勝ち、シリーズ対戦成績を4勝1敗とし、王位4連覇を達成した。8大タイトルのうち7つを保持する藤井は、残る王座戦でも挑戦権を獲得しており、史上初の全8冠制覇に向け、弾みをつけた。
戦型は横歩取り3三角型。佐々木が藤井のエース戦法「角換わり」を外し、横歩取りの戦型に誘導。序盤から駒が次々とぶつかった。佐々木の封じ手は1筋の角打ち。「打たれたら一番、嫌な手だった」。長考に沈んだ藤井は、53手目、得意の筋違い角打ちで対抗。終盤に入っても、お互いが1歩も引かない大熱戦。最後は際どい攻め合いを持ち前の終盤力で押し切った。
https://www.youtube.com/watch?v=X9T70AkdP1w
「序盤から難しい将棋で、中盤にかけて失敗した気がする。しっかりと振り返りたい」
これで本年度、先手番は12戦全勝。20年の棋聖戦で初タイトルを獲得して以降、通算タイトル獲得数を歴代7位の17期に更新。失敗せず全てを制した。タイトル獲得率は100%。無双状態のまま全8冠制覇へ挑む。
全国各地を転戦したシリーズを振り返り「序盤からじっくり考える将棋が多く、自分に足りないところが明確になったようなところもあった。いろいろ経験できたことはとても勉強になった」。強くなるための課題も感じた。
永瀬拓矢王座(30)との王座戦5番勝負は31日、神奈川県秦野市「元湯 陣屋」で開幕する。「挑戦者としての戦いになる。ぶつかっていく気持ちでやっていきたい」。中7日での過密日程との戦いになるが、真夏の体調管理は抜かりはない。ホテルなど環境が変わっても「眠ることができなかったことはない」という「特技」がある。タイトル戦でも睡眠時間はいつも通りの8時間が目標だ。室温は23度に設定。質の高い睡眠を心掛けている。いざ、全8冠制覇へ、心身ともに充実している。 [日刊スポーツ 2023年8月23日18時43分]
【甲子園】慶応・森林貴彦監督「甲子園優勝にしかすがれない人生にしないで」V戦士へメッセージ ―― 第105回全国高校野球選手権記念大会で107年ぶりに優勝した慶応(神奈川)が歓喜から一夜明けた24日、大阪市内の宿舎を出発した。
森林貴彦監督(50)は1000件ほど祝福の連絡が来ていることを明かした。優勝を伝える新聞やテレビを見て「こんな風になるんだという不思議な感覚でいる」と照れ笑い。
就寝前には「最後にレフトが捕って、みんながマウンドに集まったシーンをスローモーションのように回想した」と余韻を味わったという。
地元に戻ってから最後のミーティングを開き、あらためて選手にねぎらいの言葉をかける予定。
「甲子園優勝を人生最高の思い出にしないように、という話をしたいですね。現時点では一番かもしれないけど、そこにしかすがれない人生にはしないでほしい。これから何十年も生きるんだから、もっと素晴らしい経験をできるようにしようと話したい」と語った。 [日刊スポーツ 2023年8月24日11時35分]
ウェブニュースより
日大アメフト部、別の部員も大麻など所持か 寮を再捜索 ―― 日本大学アメリカンフットボール部の部員が学生寮で覚醒剤と大麻を所持したとして逮捕された事件に絡み、警視庁は22日、他の部員も大麻などを所持した疑いがあるとして、大麻取締法違反容疑などで東京都中野区にある学生寮を家宅捜索した。寮の捜索は部員が逮捕される前の今月3日にも実施していた。
警視庁は5日、アメフト部に所属する3年生の男(21)を覚醒剤取締法違反容疑などで逮捕した。7月上旬に大学側が寮内を点検し、男の部屋から植物片などの不審物を見つけた。警視庁が不審物を押収して鑑定したところ、植物片は乾燥大麻で、覚醒剤成分を含む錠剤のかけらも所持していたことが判明した。
警視庁は男が違法薬物を入手した経緯などを調べるとともに、他にも違法薬物にかかわっている部員がいないか捜査を進めていた。
事件を巡っては、日大側の対応も焦点の一つになっている。2022年11月に部員の一人が薬物使用を大学側に申告したが警察に届けず、今年7月に寮で大麻のような不審物を見つけた際も警視庁への報告は12日後だった。
文部科学省は22日、日大の林真理子理事長宛てに、警察への通報が遅れた経緯などに関して第三者を含めた委員会を設置し、検証結果を9月15日までに報告するよう文書で要請した。 【日本經濟新聞 2023年8月22日 10:09 (2023年8月22日 18:32更新)】
ウェブニュースより
「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」 処理水放出計画に福島県漁連 検査重ね増やした漁獲量「ようやくここまできたのに」 ―― 東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出計画で22日にも放出期日が決まる。一貫して反対してきた福島県漁業協同組合連合会は、原発事故後の操業自粛を乗り越えて、復活に向け一歩ずつステップを踏んできた。試験操業では、厳しい自主基準で検査を重ねて福島の漁業継続に苦心。沿岸漁業の水揚げ量は事故前の2割にとどまるものの、本格操業に向け着実に増えている。「ようやくここまで来たのに」。漁業関係者らは悔しさをにじませる。
◆高値の「常磐もの」、原発事故で一変
6月下旬、朝焼けの中、福島県相馬市の相馬漁港に漁船が次々入ってくる。船の水槽から大きな網ですくい上げたヒラメが勢いよく跳ねる。「今年はよく取れているよ。大きさもいい」。日焼けした地元漁師男性の顔がほころぶ。大きいもので体長1メートル超、10キロ近いものもある。
福島沿岸は、暖流と寒流が交わり豊かな漁場に恵まれている。捕獲される魚介類は「常磐もの」として高値で取引されてきた。それが原発事故で一変した。
2011年3月11日の東日本大震災の大津波で、県内では100人以上の漁師が亡くなり、多くの船が損壊。港や市場も大きな被害を受けた。陸上や漁場のがれき撤去に加え、東電が事故直後に無断で汚染水1万トン超を海へ放出したことなどで、沿岸漁業は操業を自粛せざるを得なくなった。
◆自主検査は国より厳しい基準で
12年6月、放射性物質が検出されていないミズダコなど3種で試験操業を始めた。県漁連指導部の澤田忠明主任(38)は「原発事故後の試験的な操業の再開は初めての試みで、ルールもなかった。通常は出荷制限がかかった魚種を漁獲から外していくが、福島では検査で安全性を確認した魚種を漁獲の対象に増やしていった」と振り返る。
どう食卓の安全を守るか、専門家を交えて議論を重ねた。当初は漁場を福島県の海域の一部に絞り、底引き網は水深150メートル以深に限った。その上で国より厳しい基準で自主検査した。「漁業者や仲買人たちが誰よりも『安全なものを食べてほしい』と望んでいた」
今でも原発港湾内から沖に出たとみられる魚が検査で高い数値を示して出荷停止になり、東電に対策を強く求めることはあるが、全体的には放射性物質はほとんど検出されなくなった。出荷制限は次第に減り、21年3月末に試験操業を終了。本格操業への移行期間に入っている。
◆平均価格、震災前の水準に戻ってきたのに…
操業自粛中に失った売り先の確保も進みつつある。東京都中央卸売市場で取引される福島産のヒラメの平均価格は、試験操業を始めた12年には1キロ当たり330円だったが、昨年は同1351円と震災前の水準に戻った。
澤田さんは「価格も戻り、これからはどう漁獲量を増やし、販路を広げるか。ようやく復調してきたのに今、海洋放出されたらどうなるのか…」と、多くの漁業者が感じている不安を口にした。後継者の問題もある。福島のある漁師は、風評被害が起きれば賠償すると繰り返す政府や東電への不信感が拭えない。「俺たちは賠償が欲しいんじゃない。福島で漁業をしたいだけだ」
福島県の漁業 福島県漁連は食品衛生法に基づく国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)の半分となる同50ベクレルを独自基準に設定し、検査で基準超過した魚種は出荷を自粛している。出荷制限は最大44種だったが、現在はクロソイだけ。2019年度以降、検査件数の99%超が放射能濃度が検出できないほど低かった。福島第一原発から10キロ圏内は操業自粛が続く一方、水揚げ対象は事故前と同じ約200種に戻った。沿岸漁業の水揚げ量は事故前の10年が約2万6000トン。試験操業を始めた12年は約122トンで、22年は約5600トンだった。 【東京新聞 2023年8月22日 06時00分】
初めて、タバコを使用したのは北米の先住民と言われ、一説によると年代は8000年前にまでさかのぼります。
タバコは、ナス科に属しアメリカ大陸原産の植物です。当時は、タバコとは単に楽しみを得るためのものだけではなく、むしろ儀式や治療に大切な役割を果たしていたと推測されています。ちなみに、太陽を崇拝するマヤ族は、火と煙を神聖なものとし、神官が神前でタバコの煙を吸っていたといわれています。
1492年、クリストファー・コロンブスと共にバハマ諸島に上陸したヨーロッパ人たちは、タバコを贈り物として受け取りました。これをスペインに伝え、スペインからヨーロッパ各地の貴族の間に広まっていきました。
この時、コロンブスがタバコを持ち帰らなければ・・・世界も変わっていたことでしょう。
コロンブスの発見から50年後の1543年、種子島に鉄砲とともに伝えられたと言われています。日本でのタバコは、産地として定着したところでは、鹿児島の指宿(いぶすき)といわれています。
その後、1601年にキリスト教伝道師が、徳川家康にタバコの種子を送ったことから、タバコを医薬品と聞きつけた家康が、タバコ栽培を奨励したために広まったといわれています。
ところが、米の作付け面積が減少することを危惧した徳川幕府は、1605年を皮切りに数回にわたり、タバコに関する禁令を出しています。しかも、この時の禁令の理由は「タバコは害多し」からといわれています。
やがて、明治期に入ると日本でも紙巻タバコが登場し、政府は税収入の増大を図るため「煙草専売法」により国の管理下におきました。以来、大蔵省専売局から日本専売公社へと引き継がれ、昭和60年3月までの専売の時代が続きます。 現在は、民営化され日本たばこ産業(JT)と契約した農家のみ原料用として栽培することができ、JTは農家が売り渡す葉タバコの全量購入を義務付けられています。
ウェブニュースより
力士はたばこを吸ってはいけないのか? 相撲界の喫煙事情を解説 ――力士の喫煙が、SNSで話題になっている。ある幕内力士の食事会での写真が出回り、テーブルの上には灰皿と吸い殻などが写っていた。がっかりするファンもいれば、「そのくらい大目に見てやれ」という反応もあった。
角界に限らず、かつては公の場での喫煙は日常的なことだった。国技館のマス席にはたばこ盆が置かれ、力士は支度部屋でたばこを吸っていた。
日本相撲協会は2005年初場所から国技館内を全面禁煙にし、マス席から灰皿を撤去した。当時、支度部屋は厳密にルールが守られていなかったが、2007年春場所から禁煙が徹底された。その後、支度部屋に隣接する通路のような吹き抜けに灰皿が置かれ、取組の前後にはそこで吸う力士もいた。今は、そこに出入りすることもできなくなった。現在、力士が場所入りした後にたばこを吸うためには、支度部屋を出て階段を上り、所定の喫煙所まで出向く必要がある。
巡業先でも状況はほぼ同じ。どこの体育館も館内は禁煙。巡業事情を知る、ある親方は「巡業の支度部屋で隠れて吸うと問題になる。隠れて吸われると困るから、喫煙所を作ってもらうようにしています」と話す。
所属する部屋での喫煙事情は、師匠の考え方によって異なる。かつては、「たばこを吸ったらクビ」という厳しいルールを設ける部屋もあった。ごく少数だが、稽古を見ながら、上がり座敷で紫煙をくゆらせる親方もいる。傾向として、師匠が喫煙者だと、力士も容認されがち。稽古場の陰に灰皿が置かれ、力士の稽古後の一服が珍しくない部屋もある。
かつての横綱を例に挙げるだけでも、栃錦、初代若乃花、柏戸、栃ノ海、佐田の山らは喫煙者だった。千代の富士は現役途中で禁煙し、横綱になった。近年の横綱でも喫煙者はいるが、力士のアスリート化は年々進んでおり、今は少数派。十両以上の関取70人のうち、喫煙者は十数%ほど。8、9人に1人程度の割合だ。
一般的に力士としては、吸わない方が体にいいことは間違いない。しかし、禁煙者だから出世し、喫煙者は横綱になれないかといえば、そうでもない。プロ野球選手や、サッカーの日本代表クラスでも喫煙者はいる。
違法行為ではないから、吸うかどうかは本人の考え方次第。ただし、時代とともに喫煙者への視線は変わってきている。ファンの受け止め方は、必ずしも前向きなものばかりではない。SNSでアップする可能性がある写真には、配慮があってもいい。「関取衆は子どもやファンに夢を売る仕事なので、できれば見えるところで吸ってほしくない」と指摘する親方もいる。 [日刊スポーツ 2023年8月19日6時0分]
♪デカンショデカンショで半年暮らす アヨイヨイ
あとの半年ねて暮らす ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
丹波篠山山家の猿が アヨイヨイ
花のお江戸で芝居する ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ ♪
『デカンショ節(篠山節)』は、兵庫県篠山市に伝わる民謡・盆踊り歌。明治後期から大正時代にかけて学生歌として流行しました。
「デカンショ」の語源・由来については、「ドッコイショ」、「出稼ぎしょ」、「デゴザンショ」などの訛りとする説や、哲学者のデカルト、カント、ショーペンハウアー(ハウエル)の略とする珍説もあるようです。
なお兵庫県篠山市では、『デカンショ節』で総踊りを行う「デカンショ祭」を毎年8月に開催しています。
ウェブニュースより
4年ぶり「デカンショ祭」 篠山城跡、大やぐら囲む笑顔の花 ―― 西日本最大級の民謡と踊りの祭典「丹波篠山デカンショ祭」が16日、丹波篠山市北新町の篠山城跡三の丸広場周辺であった。初日の15日は台風7号の接近で中止になったが、市民らは4年ぶりに大やぐらを囲み、幾重にも踊りの輪をつくった。
今年は祭りの開始から70年の節目。近世から伝わるデカンショ節にのせて踊る盆踊りで、夏の風物詩となっている。2015年には、デカンショ節にまつわるストーリーが「日本遺産」に認定された。
午後7時過ぎ、デカンショ節にのせ、「ヤグラ総踊り」がスタート。新型コロナウイルス禍では3年連続で中止となっただけに、久々の大イベントに笑顔の花が咲いた。
「デカンショデカンショで半年暮らす」の有名な歌のほか、「味も黒さも筋金入りの 日焼け親父と丹波黒」など公募による新しい歌詞も披露された。城跡の石垣を背景に、約500発の華麗な花火も祭りに花を添えた。 【神戸新聞 2023/8/16 21:17】
sechin@nethome.ne.jp です。
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