瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 言問通りから国際通りへ、寿2丁目の信号まで南下。ここから右折して2つ目の信号の所に菊屋橋公園という小さな公園がある。左折して少し南下すると、右側に「孫三(まごぞう)稲荷神社」というのがある。このあたりは、その昔浅草阿部川町といい、元禄9 (1696) 年、それまでの幕府下級官吏の大縄拝領地から代官細井九左衛門の支配地となり、その翌年誕生した町である。町名は、この地の地主が皆 現静岡市内の安部川から移ってきた者であったため付けられたという。
 春日通に出て東に向かう。国際通りを横切ると春日通の北側は寿3丁目、南側は蔵前3丁目である。都営大江戸線の蔵前駅の前辺りで寿3丁目の路地に入ると「廣澤稲荷社」というのがある。昔この辺りは「千束郷廣澤新田」といったらしい。先日「宗吾殿」でも記したようにこの辺りは正信(1631~1680年)の子、正休(まさやす、1655~1731年)の家系である近江国宮川藩主・堀田家の屋敷地であったという。
a7ab9827.jpg 再び春日通に出ると厩橋を渡り、三つ目通りを北上する。北十間川かかる源森橋から見る東京スカイツリーは何となく塔の形になりだしたようである。言問通りに出て、言問橋を渡り帰宅した。9958歩、6.4kmの記録であった。


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09484419.jpg 孫三稲荷については、台東区教育委員会の案内板に曰く「この付近は、『御府内備考』によると、慶安年中(1648~52年)、川村某が駿河国安倍川(現在、静岡県静岡市域を中心に流れる一級河川)の鎮守「孫三稲荷」とともに駿河から当地へ移したことにより阿部川町と称していた。/孫三稲荷は、当地に伝わっている由来によると、天正年間(1573~92年)、徳川家康が、「孫三」と名乗る者に馬の轡を取らせ安倍川を渡ったが、後にその孫三を探したところ該当者はなく、ただ安倍川の川辺に「孫三」の名を持つ嗣があり、実はこの稲荷の化身であったという霊験から、天正18 (1590) 年関東入国の際、家康の命により稲荷の神体ごと川村其の手により江戸にもたらされ、慶安年中当地へ移したという。この伝承は、江戸へ招来した年も『御府内備考』と異なるが、『町方書上』に、慶安に阿部川より移安したことが記されており、江戸初期には地域の鎮守として信仰を集めていたことが知られる。/『町方書上』にはまた、当町に店借していた修験者の善明院という人物が「正一位孫三稲荷大明神」を司っており、神像は木造で長さ3寸(約10㎝)であったと記されている。/現在、静岡の孫三稲荷の所在は不明であり、当地も関東大震災、東京大空襲などによって、記録や社殿を失ったが、昭和26年、当町会(阿部川町・菊屋橋町会)によって、社殿が再建され、毎年3月8日に例祭が行われている。/平成8年7月/台東区教育委員会」
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e86e2bff.jpg 廣澤稲荷社については、境内にある寿3丁目町会の案内板に曰く「『宇迦之魂神』を祭神とし古くは田原町(旧町名千束郷広沢新田のうち紙漉町部分を改名)あたりに鎮座されたのを浅草寺門前町の発展に伴い当時佐倉藩堀田家の屋敷の馬場の一隅の現在地に移転されたといわれます。鎮座されて以来町民先達に依り厚く守護され本日迄町内安全火防の神様としてお守りを頂いて居ります。/今度、町会発足50周年を迎え神社の敷地に付き地主世田谷区在住 土屋徳之助様に御相談申し上げました処、永年にわたり町会員崇敬者により守護されている意を汲まれ、50周年記念として計台地を贈与頂ける事と相成りました。誠に有り難く、ここに神社の経緯と土屋様の御意志を永く伝えるべく記念の標を建てることにいたしました。/平成13年5月吉日/寿3丁目町会」
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