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 ウェブニュースより
 藤井四段、公式戦25連勝 過密日程なんの!歴代単独2位に ―― 将棋の史上最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が10日、東京・将棋会館で第3期叡王(えいおう)戦の段位別予選に臨み、梶浦宏孝四段(21)、都成竜馬四段(27)に連勝。自らの持つデビューからの公式戦連勝記録を25に伸ばし、全体の連勝記録では丸山忠久九段(46)を抜き歴代単独2位となった。このまま勝ち続ければ21日の王将戦1次予選で、30年ぶりに神谷広志八段(56)の持つ最多記録28連勝に並ぶ。

 過密日程も敵ではなかった。2連勝で、“羽生世代”の一人で名人2期、棋王1期を務めた丸山が94年にマークした24連勝を抜き去った藤井は「本当に幸運なことだと思いますし、歴代2位になれたのはとてもうれしい」といつものように淡々と喜びをかみしめた。
 この日の舞台は、5月に一般棋戦から将棋界8つ目のタイトル戦に昇格した叡王戦。その開幕局に抜てきされた。午前10時からの第1局では梶浦に快勝し、午後7時からの第2局は「上州YAMADAチャレンジ杯」で敗れた雪辱を期した都成を返り討ちに仕留めた。「上州…」での3勝に続き、4日間で5勝の“荒稼ぎ”だ。
 梶浦戦は、角換わり腰掛け銀という指し慣れた戦型。「途中はずっと自信がなかった」と珍しく先に持ち時間を使い切ったものの、危なげなく勝利した。そして藤井にとって初めて夜の対局開始となった都成戦は、中飛車で仕掛ける相手の攻撃をかわし、大駒を取らせる隙に一気に寄せ切った。将棋界屈指のイケメンと呼ばれる都成は何度も首をかしげ、表情をゆがめた。
 終わってみれば、ともに108手で完勝。師匠の杉本昌隆七段(48)は「藤井の良さが出た。危険な場面を恐れず、1手勝ちを読み切って踏み込んでいた。圧巻でした」と手放しで称えた。観戦したプロ棋士からも「憎いほどの強さ」との声が上がった。
 持ち時間は1時間で対局は3時間弱。藤井には午前10時、勝者が休憩を挟んで午後7時という対局が組まれた。その空き時間には、都内に単身赴任する父の自宅に向かい、2食をとり「ゆっくり体を休めていた」。再び戻った対局場では、疲れを見せずに普段通りの力を発揮した。
 高まる注目も力に変えていく14歳。神谷の持つ28連勝の最多記録に、勝ち続ければ21日にも肩を並べる。それでも「まだまだ遠いので、一局一局指していきたい」と冷静に先を見据えた。
▽叡王戦 IT大手ドワンゴの主催として今年5月、タイトル戦への昇格が発表された。全ての現役プロ棋士のほか、主催者推薦による女流棋士とアマチュア各1人が出場。段位別予選を行い、11月からの本戦を経て、来年3〜5月に7番勝負を行う予定。持ち時間は段位別予選は各1時間。トーナメントの本戦は各3時間。決勝7番勝負は各1、3、5時間から棋士が選択していく変則方式で、第7局は各6時間。  [スポニチ 2017611 05:30 ]


 


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