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松を詠める歌5
巻4‐0588:白鳥の飛羽山松の待ちつつぞ我が恋ひわたるこの月ごろを

◎「白鳥の」は「鳥羽山」にかかる枕詞です。鳥羽山の所在は不明です。
※笠郎女(かさのいらつめ、生没年不詳)
 
奈良時代中期の歌人です。一説には笠金村の娘といいます。大伴家持とかかわりのあった十余人の女性のひとりで、同時代では大伴坂上郎女とならび称される女性歌人です。『万葉集』巻三、巻四、巻八に計29首の歌が収載されています。内訳は、譬喩歌3首、相聞歌24首、春および秋の相聞各1首で、いずれも家持に贈った歌です。
巻4‐0593:君に恋ひいたもすべなみ奈良山の小松が下に立ち嘆くかも

◎「奈良山・平山(ならやま)」とは現在の奈良市佐保町のあたりで大伴家持の家もこのあたりにあったと言われています。あるいは家持に逢いたい一心で遠く明日香の里から奈良まで出向いてきたとも考えられますが…
 そんな奈良山の小松の下から家持の邸宅を眺めてひとり立ち尽くすしかない嘆きがなんとも切ない一首です。笠女郎ほどの情熱と一途な思いを持っている女性でも、自分からはこれ以上は家持に近づくことは出来なかったのでしょう。

巻4-0623:松の葉に月はゆつりぬ黄葉の過ぐれや君が逢はぬ夜ぞ多き

◎この歌は実際には池辺王が作った歌ではなく、どうやら有名な伝誦歌を宴の場の雰囲気に合わせて誦んだもののようです。もとの歌の作者は誰なのか不明なようです。きっと宴席の庭の松の木の上に綺麗な月の移ってゆくのが見える、そんな夜だったのでしょう。
※池邊王(いけへのおおきみ、生没年不詳)
 葛野王(かどののおおきみ)の子で、大友皇子・十市皇女の孫です。額田王の曾孫で、淡海三船の父です。神亀元年(724)一月、従五位下に初叙。天平九年(737)十二月、内匠頭。万葉集に一首だけ載ります。
巻5-0895:大伴の御津の松原かき掃きて我れ立ち待たむ早帰りませ

◎この歌は山上憶良(やまのうへのおくら)が遣唐使として唐へ渡る丹比広(たぢひのひろなり)に贈った送別歌で、先の巻五(八九四)の長歌に付けられた二首の反歌のうちのひとつです。「大伴の御津(みつ)」は、難波の御津のことで、ここから遣唐使船が出航するのでしょう。

 憶良がこれらの歌を詠んだのは天平五年三月一日のことで、前年に憶良は筑前の守の任を終えて奈良の都に帰京していたようです。そんな奈良の都の憶良の屋敷を訪ねて来た丹比広成に贈った歌ですが、憶良が歌に込めた言霊のおかげかこの年の四月に出航した広成はその後、唐での任を終えて荒れた帰路の航海に苦慮しながらも無事大和に帰って来ることが出来たようです。
 ただし、残念ながらその頃にはすでに憶良は亡くなっていて、広成の帰りを出迎えるというこの歌の約束は果たせなかったようですが…

ウェブニュースより
 内感染、3カ月ぶり2000人超 沖縄623人、東京390人―新型コロナ ―― 国内では5日、新たに2638人の新型コロナウイルス感染が確認された。1日当たりの新規感染者が2000人を超えたのは昨年9月26日以来、約3カ月ぶりで、4日(1268人)から倍増した。死者は1人、重症者は前日比6人増の60人だった。
 沖縄県で623人、東京都で390人など、変異株「オミクロン株」の市中感染の広がりを背景に新規感染者の拡大ペースが加速している。
沖縄県の新規感染者が600人を超えたのは昨年8月28日以来。同11月上旬~1220日は一桁で推移していたが、同月下旬に米軍基地従業員のオミクロン株感染が判明してから急増し、今月4日には225認確認されていた。2040代を中心に感染が広がり、5日時点での病床使用率は23.5%に上昇した。

 東京都で300人を超えたのは昨年9月26日以来。前日4日(151人)の2倍以上、前週水曜日(76人)の5倍以上に拡大した。直近1週間平均も135.6人と、前週の3倍を超えた。
 大阪府では244人の感染が確認され、4日(124人)から倍増した。200人を超えたのは昨年10月6日以来。
 米軍岩国基地(山口県岩国市)は、1日当たりで過去最多となる182人の感染を発表。これとは別に、同県で104人の感染が確認され、うち70人が岩国市だった。100人を超えたのは昨年8月19日以来。県は米軍関係者の影響の可能性が高いとみている。隣接する広島県でも138人が陽性となった。
 空港検疫では過去最多の147人の感染が判明した。
 国内のオミクロン株感染者は累計で1400人を超えた。5日には栃木県、鹿児島県で同株の市中感染とみられる事例が初確認された。青森県では初の同株感染者が発生。米軍三沢基地(同県三沢市)の陽性者から感染した可能性があるという。    (JIJI.COM 202201052100


トラが職員用通路に、女性飼育員と鉢合わせ…叫び声聞いて駆け付けた2人も襲われる ―― 栃木県那須町高久乙の「那須サファリパーク」で5日、飼育員の男女3人がトラに襲われた事故では、獣舎の中にいるはずのトラが職員用通路に出ていた。安全管理に問題があった可能性もあり、那須塩原署が当時の詳しい状況を調べている。
 同署によると、けがをした飼育員3人は、いずれも20歳代。頭部などをかまれ大けがを負った。
 同施設によると、襲ったのは11歳の雄のベンガルトラ「ボルタ」。開園前、屋外の展示スペースにトラを移動させようと、女性飼育員が職員用通路に入った際、トラと鉢合わせした。叫び声を聞いて駆け付けた2人も襲われ、トラは別の職員が麻酔銃で眠らせた。

 4日午後、トラを屋外から戻す際、別の担当者が獣舎に入ったことを確認しなかったという。葛原直人支配人(46)は報道陣に「非常に重く受け止めている。原因を追究し、再発防止策を取っていく」と述べた。当面は休園するという。
 同施設は、ライオンやトラなどの肉食動物を含め約70700頭を飼育。1997年と2000年にも、職員がライオンに襲われて重傷を負う事故があり、約3か月前にも安全マニュアルの確認を行っていた。    (読売新聞オンライン 2022/01/06 07:22


 

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