瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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尾花(おばな)を詠める歌4
巻9-1757:草枕旅の憂へを慰もることもありやと.......(長歌)
標題:登筑波山謌一首并短歌
標訓:筑波の山に登りし謌一首并せて短歌
原文:草枕 客之憂乎 名草漏 事毛有武跡 筑波嶺尓 登而見者 尾花落 師付之田井尓 鴈泣毛 寒来喧奴 新治乃 鳥羽能淡海毛 秋風尓 白浪立奴 筑波嶺乃 吉久乎見者 長氣尓 念積来之 憂者息沼
           万葉集 巻9-1757
          作者:高橋虫麻呂
よみ:草枕 旅の憂(うれ)へを 慰(なぐさ)もる こともありやと 筑波嶺(つくばね)に 登りて見れば 尾花(をばな)散る 師付(しづく)の田居(たゐ)に 雁がねも 寒く来鳴きぬ 新治(にひはり)の 鳥羽(とば)の淡海(あふみ)も 秋風に 白波立ちぬ 筑波嶺の よけくを見れば 長き日()に 思ひ積み来し 憂(うれ)へはやみぬ



意訳:草を枕の旅の憂い、この憂いを紛らわすよすがもあろうかと、筑波嶺に登って見はるかすと、尾花の散る師付の田んぼには、雁も飛来して寒々と鳴いている。新治の鳥羽の湖にも、秋風に白波が立っている。筑波嶺のこの光景を目にして、長い旅の日数に積りに積もっていた憂いは、跡形もなく鎮まった。
左注:右件歌者高橋連蟲麻呂歌集中出
注訓:右の件の歌は、高橋蟲麻呂の歌集の中に出でたり。
※高橋蟲麻呂(たかはしむしまろ、生没年不詳)
 奈良時代の歌人です。微官であったらしく閲歴は不明です。『万葉集』中、虫麻呂の作と題するものは、天平4(732)年藤原宇合が西海道節度使として遣わされたときの送別の歌(巻6)のみです。ほかに「高橋連虫麻呂の歌集中(歌中)に出づ」とされる年代不明の歌群があり、通常虫麻呂の作品と認められている。あわせて長歌14首、短歌19首、旋頭歌1首があります。なかで「春三月諸の卿大夫等の難波に下る時の歌」(巻9)は、天平4年もしくは6年とみうることから、およそ天平の前期を中心に活躍したと推定されます。また、常陸国に赴任した時期があったようで,「筑波山に登る歌」(巻9)ほか、常陸国をはじめとする東国関係の歌が目立つ。豊かな想像力と色彩感あふれる精細な描写によって、美的かつ浪漫的な傾向を示し、わけても「水江の浦嶋子を詠む歌」「勝鹿の真間娘子を詠む歌」「G7EDF原処女の墓を見る歌」(巻9)などの伝説歌に本領を発揮しています。
10-2089:天地の初めの時ゆ天の川い向ひ居りて.......(長歌)
標題:七夕
標訓:七夕(たなばた)
原文:乾坤之 初時従 天漢 射向居而 一年丹 兩遍不遭 妻戀尓 物念人 天漢 安乃川原乃 有通 出々乃渡丹 具穂船乃 艫丹裳舳丹裳 船装 真梶繁 旗荒 本葉裳具世丹 秋風乃 吹夕丹 天川 白浪凌 落沸 速湍渉 稚草乃 妻手枕迹 大船乃 思憑而 滂来等六 其夫乃子我 荒珠乃 年緒長 思来之 戀将盡 七月 七日之夕者 吾毛悲焉
            万葉集 巻10-2089 
           作者:不明
よみ:天地の 初めの時ゆ 天の川 い向ひ居()りて 一年に ふたたび逢はぬ 妻恋ひに 物思ふ人 天の川 安(やす)の川原の あり通ふ 出(いで)の渡(わた)りに そほ舟の 艫(とも)にも舳()にも 舟装(よそ)ひ ま梶(かぢ)しじ貫()き 旗すすき 本葉(もとは)もそよに 秋風の 吹きくる宵に 天の川 白浪しのぎ 落ちたぎつ 早瀬渡りて 若草の 妻が手まくと 大船の 思ひ頼(たの)みて 漕()ぎ来()らむ その夫(せを)の子が あらたまの 年の緒長く 思ひ来()し 恋尽(つく)すらむ 七月(ふみつき)の 七日(なぬか)の宵は 我れも悲しも

意訳:天と地とが初めて開けた遠い時代から、天の川に向かい合って住んでいて、一年に二度と逢えない妻に恋い焦がれて物思いに沈む彦星は、天の川の安の川原の、通いなれた出の渡し場で、朱塗りの舟の艫にも舳先にも、船飾りをし、両舷には櫂をびっしり貫き並べ、旗すすきの根元の葉までそよがせて秋風が吹いてくる今宵、天の川の白波を押し分けて、流れ逆巻く早瀬を渡って、若草のようにみずみずしい妻の手を枕にしようと、大船に乗ったようにそのことだけをあてにして、今、天の川を漕ぎ進んでいるにちがいない。その天の彦星が、やがて、年月長く思いつづけてきた恋心のたけを尽くすことであろう。この七月七日に宵は、地上で見ているわれらまでもせつない。

ウェブニュースより
 衆院選 自民・公明両党の獲得議席「安定多数」244議席に到達 ―― 自民・公明両党の獲得議席は、衆議院でいわゆる「安定多数」となる244議席に達しました。
 衆議院にある17の常任委員会すべてで委員長を出したうえで、野党側と同じ数の委員を確保できる、いわゆる「安定多数」の244議席に達しました。
 また自民党は、単独で衆議院の過半数にあたる233議席を上回ることが確実な情勢となりました。

 開票が進む小選挙区や比例代表の各ブロックの得票状況から、自民党は今後さらに議席を上積みする見通しで、単独で衆議院の過半数にあたる233議席を上回ることが確実な情勢となりました。    (NHK NEWS WEB 20211031 2341分)

 自民・甘利明氏 幹事長辞任の意向 岸田政権に打撃 ―― 31日投開票された衆院選神奈川13区(大和・海老名と座間の一部)で、自民党の甘利明幹事長(72)が、立憲民主党新人の太栄志氏(44)に敗れ、小選挙区での敗戦が確実となった。2016年に経済再生担当相を辞任するきっかけとなった現金授受問題が影響したとみられる。甘利氏は比例南関東ブロックで復活当選が確実となったものの、幹事長を辞任する意向を岸田文雄首相に伝達。岸田政権にとって大きな打撃となる。

 甘利氏は自らの勝敗が決まっていない午後8時過ぎにTBSの報道特番に出演。自民党も大きく議席を減らす見通しで、自身も小選挙区で厳しい戦いとなっていることに、「力不足だった」と説明。番組で共演したお笑い芸人の太田光氏から「戦犯ですよね、もし負けたら」と問われると、「そうですかね」と応じた。
 政治とカネの問題を突っ込まれると、「私自身は全く関与してないですね」と否定。「じゃあ太田さんだったらどうするんですか?」と逆質問。秘書について「信頼してたわけですよ」と釈明した。
 小選挙区で自身が敗北した場合の責任を問われると、「総裁に身柄を預けないといけないと思っている」と答えた。さらに進退について質問されると、「そういうことを聞く番組ですか」と不快感をにじませた。
 甘利氏は苦戦が伝えられた選挙戦終盤に全国遊説の予定を取りやめ、自らの選挙区に入るなど、危機感をあらわに選挙戦を展開。30日に投稿したツイッターでは「この選挙必ず勝たねばなりません。私甘利明には夢があります。日本をもう一度世界一にすると云う夢です。その夢を叶える使命が私にはあります。必ず夢を叶えてみせます」と支援を呼び掛けていた。
 甘利氏は幹事長就任後の記者会見で、現金授受問題に関し「私は事件に関して(当時は)事情を全く知らされていない。寝耳に水」と語り、自身の潔白をあらためて強調していたが、ツイッターでは問題を批判する投稿も相次いでいた。    (東京新聞 2021111 0119分)

 石原ファミリー、立民に苦杯 伸晃氏落選、宏高氏は復活 ――いずれも自民党前職の石原伸晃元幹事長と弟の宏高氏が、東京8区と東京3区でそれぞれ立憲民主党の候補に敗れた。伸晃氏は石原慎太郎元東京都知事の長男で、宏高氏は三男。伸晃氏は8区で11選を目指したが、野党共闘の象徴として全国的な注目が集まり、政権批判票が相手陣営に集中。比例代表でも復活できず落選した。宏高氏は1日未明になって復活当選が決まった。

 8区は公示前にれいわ新選組の山本太郎代表が出馬を表明して野党間が一時混乱。山本氏が一転して撤回し、共産党も立候補を取り下げて立民新人の吉田晴美氏に一本化された。岸田文雄首相が応援に入ったが、劣勢をはね返せなかった。
    【共同通信社
 2021/11/1 02:52 (JST)

  聡太3冠 豊島竜王下し3連勝、最年少4冠王手も「判断力足りない」 ―― 将棋の藤井聡太3冠(王位・叡王・棋聖=19)が史上最年少4冠まであと1勝とした。31日、福島県いわき市「雨情の宿 新つた」で行われた第34期竜王戦7番勝負第3局で、豊島将之竜王(31)を下した。

 30日午前9時からの2日制で始まった対局は31日午後6時10分、先手藤井が93手で勝ち、シリーズ3連勝とし、竜王初奪取と史上最年少4冠まであと1勝とした。「中段の飛車が目標にされ、少し苦しい展開だった。自信はなかったですけど、飛車が(8筋に)回って楽しみができた」と振り返る。
https://www.youtube.com/watch?v=IsBP1SBmEbE
 次に向けては、「判断力がまだ足りないかなと。第4局に向けて修正していければと思う」と話した。第4局は111213日、山口県宇部市「ANAクラウンプラザホテル宇部」で行われる。    [日刊スポーツ 202110311914]

 八角理事長が東京地裁で“仰天”証言 裏金受領の相撲協会元顧問はノーモア! ――「6年間、協会を公明正大に運営してきたつもりです。その中で、小林が私腹を肥やす事件が起きた。今後はこういうことがないようにしたいと強く思っています」

 日本相撲協会が「裏金顧問」こと、小林慶彦氏に損害賠償を求めた裁判が29日、東京地裁で行われ、証言台に立った八角理事長(元横綱北勝海)がこう言った。
 国技館の改修工事を請け負った会社から、小林氏の経営するコンサルティング会社に約8000万円の裏金が渡っただけではない。パチンコメーカーとの契約をめぐって仲介業者から裏金を受け取る動画まで撮影されている。裁判では特定業者との癒着や、理事ですら小林氏のやりたい放題に異を唱えることができないほど強大な権限を握っていたエピソードまで飛び出した。「(必要ないと思う工事を自分が止められず)苦しくて、不整脈が出て、病院に運ばれたこともある」(八角理事長)という。
 小林氏は「(カネは)従業員が受け取っただけで、自分は関知していない」「(裏金を一度は受け取ったのは知人の)顔を立てるため」と言い訳にしか聞こえない弁明に終始した。
 後ろ盾だった北の湖前理事長(元横綱)亡き後、この小林氏が取り入ったのが元貴乃花親方。同親方はクーデターを試みて失脚したものの、なにしろ小林氏はしぶとい。いつの日か、再び協会を食い物にしようと企む可能性もある。
 損害賠償請求の金額が当初の約16500万円から約5億1000万円に膨れ上がった事実が、「二度とこういうことがないようにしたい」という八角理事長の怒りや意思の強さを物語っている。    【日刊ゲンダイ 公開日:2021/10/30 16:00 更新日:2021/10/30 16:00


 

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目高 拙痴无
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1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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