瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 今朝のウェブニュースから、
a97de1a6.JPG
a7f7ff5d.JPG 特捜部「任意では解明できない」 小沢氏の関与、随所に ―― 多忙を理由に事情聴取に応じない小沢一郎氏、虚偽の供述をしている疑いがある石川知裕衆院議員、再聴取に応じない小沢氏の元私設秘書…。小沢氏側は東京地検特捜部による疑惑捜査に協力的とはいえない対応を取っているとされる。/昨年3月の西松建設をめぐる違法献金事件では、特捜部が陸山会などへの捜索に着手した前後、石川氏らが、陸山会などにあったゼネコンからの陳情など事件関係書類を小沢氏側の関係先に運び出しており、小沢氏側が証拠隠滅を図った疑いも表面化している。/このため、特捜部は任意捜査では全容解明できないと判断し、強制捜査に踏み切った。一連の資金移動の中で小沢氏の関与は随所に見られ、今後は小沢氏が政治資金収支報告書への不記載など不正な経理処理にどの程度関与したかの解明が焦点となる。/特に今回、特捜部が小沢氏の個人事務所や陸山会に加え、鹿島も捜索対象としたのは、収支報告書に記載されていない土地代金4億円の原資に、水谷建設などゼネコンの裏献金が含まれている疑いが強く、裏献金の提供に鹿島東北支店が関与している疑いがあるとみているためだ。/ 捜査関係者によると、東北の公共工事では長年にわたり、ゼネコン間の談合が行われていたとされる。仕切り役とされるのが同支店元幹部で、受注業者にお墨付きを与える「天の声」を出していたとされるのが小沢事務所だ。/小沢氏の地元、胆沢ダム工事での小沢事務所の影響力は絶大だったという。昨年12月の大久保隆規被告の初公判で検察側は、西松建設側が大久保被告に「おたくらが取った胆沢ダムは小沢ダムだ」と言われたとする供述調書を読み上げた。/鹿島は平成16年10月、胆沢ダム工事を受注。下請け工事を請け負った水谷建設側は同時期、成功報酬として石川知裕氏に5000万円を渡したと供述。直後に陸山会には5000万円の入金があり、その数日後に土地代金が支払われていた。/今回、小沢氏の個人事務所や鹿島への捜索に踏み切ったことは、特捜部の裏献金解明への強い姿勢を感じさせる。  (産経ニュース、2010.1.14 01:27)

 ギリシア神話:王様の耳は驢馬の耳
 Midas(ミダース)はトモーロ山神の判定に抗議したばっかりにアポローンによって驢馬の耳と変わってしまった。そこでこの醜い形の耳を取り付けられた王は、それを人に見られるのを嫌がって、いつも紫染めの布で頭を巻き、それを顳顬(こめかみ)まで深々と引き下ろしていた。そして来客があっても湯に入るときも何のかのと辞を設けてこの頭巾を脱ごうとしなかった。ただ一人宮廷専属の理髪師だけはこの頭巾を取って見せなければならない。王様は因より厳命を下し、密室に彼を呼び寄せて理髪をさせるのであった。彼は王室の奴隷であるから逃げ出すことも出来ない。さりとて喋ることなど、なおさら思いもよらない話だ。ところが話してはならぬと言われると一層話したくなるのが、人間の通性なのである。それに理髪師という商売はギリシアの時代からもうお喋りの他人の噂ばかりするものと決まっていた。しかし、うっかり喋ろうものなら勿論噂は1日中で都じゅうに広がってしまうだろう。そしてその発頭人はすぐに見つかってしまうに相違ない。そしたら、言うまでもなく命はない。お約束の縛り頸が待ち構えているのである。とうとう黙っている苦しさに耐えかねた理髪人は程隔たった淋しい川の河原に行って地面に大きな穴ぼこを掘り開き、人が近くに居ないのを充分に見済ましてから、その中へこっそりとそれも恐々、低いささやき声でそれでも思い切り力を篭めて、「王様の耳は驢馬のお耳だ。王様の耳は毛もくじゃらで動く耳だ」と吹き込んでから、土をまた元通りに穴の中に抛り込んで、上をならし砂をかけて見分けの付かないようにして帰った。
140c80db.JPG しかし、何事にも手落ちというものは、兎角ありがちなものである。この河原にも丁度春先のこととて、去年枯れた葦の根が混じっていて、礼の理髪師が掘り空けた穴の口にも少なからず入っていた。掘り返されて軟らかくなった土は、葦の根の成長に正に打って付けであった。西の微風がしきりに河面を渡る頃には、葦はその辺にぞっくりと生え揃い、やがて春が過ぎ夏が経ち秋になって、かさ付いた葉末を冷たい風が流れる季節になった。しなやかだった葦もいつか枯れかけてきた。一方その根はどんどん伸びて正にかの理髪師が声を吹き込んでいた場所に届いた。その声は葦の根と共に育っていった。とうとう冬の風が河面を強く吹きまくって野を越え都まで砂塵を吹き寄せるようになると、いつか都の空に、異様な響きが目に見えない影の様に、谺(こだま)して亙っていった。「王様の耳は驢馬のお耳だ。王様の耳は毛もくじゃらで動く耳だ」
 それは勿論王宮にも響いて聞こえた。静かな、囁くような音だが、しかも変に根強い意地悪い響きをさえ持った調子であった。Midas王は勿論大慌てに慌てた。誰が喋ったのか、誰が一体喋っているのか、彼は紫色の頭巾を抑えながら家来に厳しく命じて探させたが、ついに付き止めることは出来なかったと言う。
 このお伽噺的説話は民間伝承の形を変えた伝説であるが、昔から名高く西洋の子供たちの間に広く愛誦されてきた物語のひとつである。
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1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
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