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 由来:ユーラシア大陸原産
 学名:Arctium lappa L.
 英名:Burdock
 栽培:日本、中国、台湾
 効能:整腸、抗炎症、利尿、血糖改善効果(ハーブ大辞典、薬用植物辞典)
 歴史:平安時代後期に野菜化
 
 
「備荒草木図びこうそうもくず」に野山に自生するものは、葉をゆでて食べると良い」と書かれています。このようにごぼうは、根だけではなく、葉も薬草として利用されてきました。
 
 
平安時代後期には、重要野菜として記録が残されています。しゃきしゃきとした食感と香りが日本人に好まれ、健康にもよい野菜として定着してきました。
 
 
江戸時代の松江藩地方役(ジカタヤク)岸崎作久治が天和2(1682) 年に著した農政書「田法記」には、「牛蒡こそ田畑一の作りもの銀に積もりて並ぶものなし」とも記され、価値の高い野菜だったことが伺えます。
 
 
縄文時代の貝塚や三内丸山遺跡からも、牛蒡の種が発見されています。その歴史はとても深いのです。
 
 
ごぼうとは、キク科の二年草。ユーラシア大陸原産。細長い根は、きんぴらや煮物など食用にします。種子は漢方で浮腫の治療薬や解熱薬にします。
 
 
ごぼうは、古く薬草として中国から伝来したもので、漢語の「牛蒡」が語源です。ごぼうの歴史的仮名遣いは、「ゴバウ」です。
 
「牛蒡」の「牛」を「ゴ」と読むのは、呉音「グ」の慣用音「ゴ」で、中国では草木の大きなものに「牛」が冠されます。
 
「牛蒡」の「蒡」は、ごぼうに似た草の名に使われた漢字で、それらの植物より大きいことから「牛」が冠され「牛蒡」になったといいます。
 
古く、日本では「牛蒡」を「キタキス」「ウマフフキ(ウマフブキ)」ともいった。
 西
洋では牛蒡の若葉をサラダに使うことはありますが、根を食材とするのは日本と韓国くらいで、太平洋戦争中、苦労して採ってきたごぼうをアメリカ人捕虜に食べさせたところ、捕虜は木の根を食べさせられたと勘違いしたという話もあります。
 
 
太く短い大浦系の品種郡と、細く長い滝野川系の品種郡に分かれます。
 
滝野川-最も一般的なゴボウで細く長いゴボウの代表です。東京の滝野川で鈴木源吾と言う人が作りました。太さは2~4cmで長さは80cm程度。 長いものでは1.5mに達します。現在売られているゴボウのほとんどはこの滝野川を改良したものだそうです。
 
 
堀川-京都の特産。滝野川の系統ですが2年かける独特な栽培方で太く(8cm)、短く(長さ80cm)作ります。スが入ってしまいますが、中をくりぬいた管状にして詰め物料理に使います。
 
大浦-直径が10cm、重さが2~4kgに達する巨大なゴボウ。千葉の大浦で昔から作られていましたが、今では契約栽培のみで市販されていません。
 
葉ゴボウ-5~6月に出回る初夏の味。葉ゴボウといいますが、茎の部分を食べます。
 
山ゴボウ-観光地などでよく山ゴボウと称して味噌漬けなどが売られていますが、これは本当はアザミ属のモリアザミ"Cirsium dipsacolepis"などです。 本当のヤマゴボウは根に硝酸カリを含んでいて有毒です。
 
 
尚、牛蒡については2017年7月4日のブログでも取り上げています。
http://sechin.blog.shinobi.jp/%E6%97%A5%E8%A8%98/%E7%89%9B%E8%92%A1%EF%BC%88%E3%81%94%E3%81%BC%E3%81%86%EF%BC%89


 

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