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冬の七草(食用)
 
いつだれが作ったものかは不明ですが、春の七草に似せて作られた、冬の七草の「覚え歌」に
   
葱牛蒡 菊菜小松菜 菠薐草 玉菜白菜 冬の七草
というのがあるそうです。
※菊菜は春菊、玉菜はキャベツのことだそうです。
 
 
冬の七草については諸説あって明確なものはありませんが、一例として以下のものがあります。
 
冬至の七種(運が倍になるという意味で「ん」が2つ付く食べ物)です。
 
カボチャ(なんきん) レンコン(れんこん) 人参(にんじん) 銀杏(ぎんなん) 金柑(きんかん) 寒天(かんてん) うどん(うんどん)
 
 
幼児や子供の手まり唄(わらべ唄)に、野菜や果物を盛り込んだ数え唄が古くからあり、地方によって組み合わせが異なっています。
東京の場合
 ①無花果(イチジク) ②人参(ニンジン) ③山椒(サンショ) ④椎茸(シイタケ) ⑤牛蒡(ゴボウ) ⑥零余子(ムカゴ) ⑦七草(ナナクサ) ⑧山芋(ヤマイモ) ⑨慈姑(クワイ) ⑩南瓜(カボチャ)
 
 
野菜・数え歌でなじみの薄いものは「零余子(むかご)」、「慈姑(くわい)」などでしょう。
 
零余子は山芋(自然薯・じねんじょ)の実。茹でて塩、醤油などをつけて食べます。慈姑は茹でたり、焼いたりで、煮る場合は下茹でしてアクをとります。
 
格好から髷を結えないお相撲さんの頭を“クワイ頭”などと言ったそうです。
 
 
⑩のカボチャは別名の「とうなす」から。
 
 
冬の七草は、春の七草や秋の七草ような古事に基づくものは見られませんが、明治41年(1908年)に久田二葉が書いた「園芸十二ケ月」に、『植物学者伊藤篤太郎博士が、先年冬の七草を選定した』とするものがあります。
 
 
それによれば、冬の七草は「款冬の薹(ふきのとう)」「福寿草」「節分草」「雪割草」「寒葵」「寒菊」「水仙」の七種としています。
 
 
この「冬の七草」は、明治37年・1904年元日の「時事新報(1936年・昭和11年に廃刊、「東京日日新聞」(現・毎日新聞」)に合併)」に掲載されたと伊藤本人が書いています。


 

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目高 拙痴无
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1932/02/04
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