昨年より書き続けてきた「七づくし」をさらに続けます。
冬の七草(観賞用)・款冬の薹(ふきのとう)
ふきは古くから日本人に親しまれてきた野菜の1つで、特有の香りとほろ苦さが持ち味です。また、ふきの花茎である「ふきのとう」は、春の味覚として食卓を楽しませてくれます。
ふきの食用とする長い部分を「茎」と呼ぶことがありますが、実際には「葉柄(ようへい)」といいます。葉柄は葉と茎の接続部分のことで、ふきの本来の茎は地下にあります。
なお、ふきと同様に葉柄を煮たりきゃらぶきにする「つわぶき」は、フキ属ではなく「ツワブキ属」になります。
ふきは日本や中国、朝鮮半島に分布しており、古くから日本人に馴染みがありました。7世紀頃の長屋王邸跡から発掘された荷札とされる木簡にも「山背薗進 蕗六束」と記されています。また平安時代の書物「本草和名」や「延喜式(えんぎしき)」にふきの記録が残っており、当時からすでに栽培されていたと考えられています。ただ、盛んに栽培が行われるようになったのは江戸時代以降です。
現在、市場に多く流通しているのは「愛知早生ふき」で、これは江戸時代末期に愛知県知多郡加木屋村(現東海市)で作られていたものです。早生で品質がよいことから人気となり、長年シェアを維持しています。
フキ(蕗)は「富貴」に通じます。雪解けを待たずに顔を出す春の使者であり、1番早くでてくる山菜です。独特の香りとほろ苦さが春の息吹を感じさせてくれます。「春の皿には苦味を盛れ」といいます。
フキノトウ(蕗の薹)の名前の由来は、葉茎を折ると、皮が糸状の筋を引くので古名を「布布岐」、また、葉が広く大きことからハヒロクキ(葉広茎)からきたという説や、雄株のフキノトウ(蕗の薹)が、冬に黄味を帯びた白花を咲かせる(雌株の花は白)ところから「フユキ(冬黄)」とか、昔は紙の代わりにフキ(蕗)の葉を使っていたので「拭き」に由来するなどの諸説があり、現在の呼称「フキ(蕗)」は、これらの古名が転化、あるいは略称化されたとの説もあります。
別名をフキノシュウトメ(蕗の姑)といいます。ところでフキノトウ(蕗の薹)「款欸冬花」には、「しゅうとめ」 という別名があることを知っているでしょうか。名の由来は俗に「麦と姑は踏むがよい」 という諺から生まれたものであるのだそうです。早春の風物詩である「麦踏み」は、根張りのいい株を育てるための最上の方法です 。出すぎる姑も麦同様に踏むとの意だといいます。お嫁さんが強くなった昨今では異論があるかも知れません。
蕗は日本原産で、北海道、本州、四国、九州及び沖縄県に分布し、北は樺太から朝鮮半島や中国大陸でも見られます。山では沢や斜面、河川の中洲や川岸、林の際などで多く見られ、郊外でも河川の土手や用水路の周辺に見られ、水が豊富で風があまり強くない土地を好み繁殖します。近縁種は旧世界に広く分布し、ハーブとして利用されます。また、幻覚作用が報告されている種もあります。
関東地方以北には、2mほどにも伸びる秋田蕗があり、全国的にも有名です。こうした、巨大な蕗は倍数体によるもので、特に寒冷地では牧草地で大繁殖します。家畜が食べないので畜産農家からは嫌われているのです。
アキタブキのうち、北海道・足寄町の螺湾川(らわんがわ)に沿って自生するラワンブキは高さ2~3mに達し、北海道遺産に指定されています。
ウェブニュースより
新型肺炎、中国本土の死者1868人に ―― 【広州】中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎で、中国本土の死者数は18日午前0時(日本時間同1時)時点で1868人と前日から98人増えた。累計の感染者数は7万2436人と、1886人増加した。国家衛生健康委員会が18日発表した。
治癒した人や亡くなった人を除いた現時点での感染者は5万8016人いる。そのうち1万1741人が重症で、前日から1097人増えた。感染が最も深刻な湖北省を中心に、医療現場は診察と治療に依然として追われている。
新型肺炎の脅威が続くなか、中国では政治や経済の重要イベントに影響が出ている。3月5日に開幕する予定だった全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は延期する見通しになった。4月21日から開催予定だった世界最大級の自動車展示会、北京国際自動車ショーも延期することが決まった。人が多く集まる大規模な会議や展示は実施できない状態が続きそうだ。
一方で多くの省や直轄市では企業活動が再開、一部の人たちは出勤を始めている。当局は企業の操業再開に伴い公共交通機関や職場、飲食店でウイルスが拡散することを警戒しており、衛生環境の整備を強く呼びかけている。 (日本経済新聞 2020/2/18 9:49)
sechin@nethome.ne.jp です。
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