『素晴らしき数学世界』という著書がベストセラーとなった、イギリスの作家であるアレックス・ベロスは、2011年、オンライン上で好きな数字の調査を行いました。
全世界の3万人もの人からそれぞれ好きな数字を投票してもらったのです。その結果、1000にも及ぶ数字が投票されましたが、その半数近くは1から10の間の数字を選んでおり、特に 「7」 という数字が圧倒的に多かったといいます。
投票の結果は以下のとおりでした。
第1位 7(得票率9.7%)
第2位 3(得票率7.5%)
第3位 8(得票率6.7%)
第4位 4(得票率5.6%)
第5位 5(得票率5.1%)
ではなぜ7が好きなのか?その理由を訊いてみると、回答は千差万別ですが、おもに以下のようなものでした。
●太陽系の天体の数だから。
●人体にあるとされるチャクラの数だから。精神的、肉体的なエネルギーが宿るとされるこのチャクラ(サンスクリット語で輪の意味)が人体には7ヵ所あると言われている。
●日曜日だから。
●ロシアの国際電話番号のゾーン番号だから。
●魔法の力を感じるから。
●水平と垂直のラインが合わさったシンプルな形で、成長していく感じがするから。
●少々不格好で左右対称でないところが、既存のルールに簡単に屈っすることなく、改革精神があるような感じがするから。
これらの回答から次のふたつのことがはっきりわかります。まず、わたしたちの7あるいは他の数字に関する感情は、文化、言語、視覚的イメージと複雑に関係しているということです。もうひとつは、7が好きだと答える理由を、どれかひとつに特定するのは難しいということです。
マサチューセッツ大学の心理学者スーザン・クラウス・ウィットボーンは、7という数字を説明するにあたって、宗教的、心霊的には、7つの大罪や第7天国まで、千年期へとさかのぼるといいます。
また、心理学者のジョージ・ミラーによると、わたしたちの短期記憶が一度に覚えられる限度は、7プラスマイナス2のユニットまでなので、文字や数字を5個から9個(理想は7)の塊にすれば、無限に覚えることができるといいます。
この調査を行ったベロスによると、7を好むもっとも多かった理由のひとつは、自然界に7という数字がついてまわることと関連しているに違いないといいます。
例えば昔は、夜空に見える天体は、水星、金星、火星、木星、土星、太陽、月の7つがあり、どれも常に動いています(英語のplanetは、ギリシャ語のplanetes、さすらい人の意味からきています)。
7という数字の偶然性はほかにもあります。一週間は7日だし、虹は7色、世界には7つの大陸と7つの海があります。これらはほんとうに偶然なのでしょうか?
世界の7不思議や一週間は7日などは、自然のものではなく、人間がつくったものです。わたしたち人間の行動や見解とはまったく関係なく、もともと7だというものはあるのでしょうか? わたしたちの無意識が知らず知らずのうちに影響を受け、7という数字を好むように仕向けられているのでしょうか?
算術の上でも独特なことが、7をラッキーナンバーとみなす一番いい説明になっているとベロスはいいます。この特異性が、わたしたちが世界を観察するためのレンズを損なう時間の歪みを回避してくれるのだそうです。言語、文化、数字、書は皆、時とともに変わっていきます。だが、7という数字の構造は決して変わらないのです。
7はわたしたちが両手の指で数えることができる数字ですが、1から10までの数字の中で均等に割り切ることができないのに加えて、倍にすることもできません。1から5は倍にすると2から10になるし、6、8、10は2で割って3、4、5にできるし、9も3で割って3にすることができます。だが7は特殊です。ほかの数字とひとつのグループにくくることができない独立性があり、孤高で、門外漢なのです。わたしたち人間はその算術的な特殊性を文化的に解釈し、7にまつわることは特別だと考えたのです。
人が1から10までの数字の中で7を選ぶのは、意図的でなく、いかにも自由にランダムに選んだように見せたいという欲望なのではないかといいます。
このテストの被験者たちは、1や10では始めと終わりなので任意に選んだように見えないし、5はど真ん中でランダムな感じがしないし、2や4や6や8では、あまりにもきちんときれいに並び過ぎているので、おそらく無意識のうちに、除外しようという意識が働いていたのだといいます。真にランダムに気まぐれで選ぶのにふさわしい数字として残ったのは7しかないのです。7はその並びの位置も独特な、もっとも奇妙な数字なのです。
ウェブニュースより
輸出優遇 韓国を除外 閣議決定 文氏、対抗措置表明 ―― 日本政府は二日の閣議で、安全保障上の輸出管理で優遇措置を取る「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を決定した。七日に公布し、二十八日に施行する。半導体材料の韓国向け輸出管理の厳格化に続く規制強化の第二弾。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は臨時閣議を開いて「非常に無謀な決定」と反発し、対抗措置を取る考えを表明。韓国政府は日本をホワイト国から除外する手続きを進めると発表した。元徴用工問題などを巡り対立が続く日韓の一層の関係悪化は確実になった。
菅義偉(すがよしひで)官房長官は閣議後の記者会見で「他のアジア各国や地域と同様な扱いに戻すもので、禁輸措置ではない」と強調した。世耕弘成経済産業相は「輸出管理の適切な運用に必要な見直しだ。日本企業への影響は基本的にない」と語った。
経産省は二日、「ホワイト国」の通称を今後は使わないと明らかにした。貿易相手国を輸出規制レベルに応じてグループAからDの四段階に分類する新たな区分を導入した。ホワイト国はグループAに当たり、韓国はグループBとなる。日本がホワイト国の指定を取り消すのは韓国が初めて。
これに対し、文氏は臨時閣議で、日本の決定は韓国大法院(最高裁)の元徴用工判決に対する「明白な貿易報復」と言明し、撤回を要求。「これから起きる事態の責任は全て日本政府にある。相応の措置を断固として取る」と述べた。米国の仲介案に日本が応じなかったとも主張した。
韓国政府は世界貿易機関(WTO)への提訴準備を加速させると発表した。韓国外務省の趙世暎(チョセヨン)・第一次官は日本の長嶺安政駐韓大使を呼び出し、韓国国民は日本を「これ以上、友好国と考えることはできないだろう」と抗議した。
バンコクを訪問中の河野太郎外相は二日午後、ポンペオ米国務長官、韓国の康京和(カンギョンファ)外相と会談した。日本外務省によると、ポンペオ氏は「日韓両国が協力して前に進むことを促したい」と対立緩和を求めた。具体的な仲介案は示さなかったという。康氏は会談後、河野氏に「強い遺憾の意を伝えた」と記者団に説明した。
<「ホワイト国」> 軍事転用できる物品や技術の輸出を巡り、日本政府が手続き簡略化などの優遇措置を取っている国。大量破壊兵器に関する条約などに加盟していることを要件に、貿易管理を適切に実施し兵器拡散の恐れがないと判断すれば指定する。現在のホワイト国は米国や英国などの欧米諸国のほか、韓国やアルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランドなど計27カ国。韓国は2004年に指定された。 (東京新聞 2019年8月3日 06時54分)
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