Mnēmosynē(ムネーモシュネー)は記憶を神格化した女神である。Ouranos(ウーラノス)とGaîa(ガイア)の娘で、Tītān(ティーターン)族の一人であり、Ōkeanos(オーケアノス)、Koios(コイオス)、Kreios(クレイオス)、Hyperīōn(ヒュペリーオーン)、Īapetos(イーアペトス)、Kronos(クロノス)、Theiā(テイアー)、Rheā(レアー)、Themis(テミス)、Phoibē(ポイベー)、Tēthȳs(テーテュース)と兄弟である。
Hēsíodos(ヘーシオドス)の『神統記』によれば、大神ゼウスと結ばれたムネーモシュネーはEleuther(エレウテール)の丘の主で、Pieria(ピーエリア)においてゼウスと9日間に渡って添い臥し、人々から苦しみを忘れさせる存在として9人のMusa(ムーサ)たちを産んだといいます。ムネーモシュネーは名前をつけることを始めたとされ、また学問の道を究めるときにはムネーモシュネーとムーサたちに祈願されたようです。
英語・フランス語のミューズ (英語・フランス語単数形: Muse、フランス語複数形 Muses) やミューゼス (英語複数形: Muses) としても知られています。ムーサたちはParnassus(パルナッソス)山に住むとされます。ムーサたちを主宰するのは芸術の神・Apollōn(アポローン)であります。しばしば叙事詩の冒頭でムーサたちに対する呼びかけ(Invocation〈インヴォケイション〉)が行われます。なお『ホメーロス風讃歌』にはムーサたちに捧げる詩があります。
ヨーロッパの多くの言語では、「音楽」を意味する語(英語: music)、また「美術館」「博物館」を意味する語(ミュージアム、英語: museum)が、この名前から派生したものだといいます。古典古代の学堂であったムセイオンは、もとは文芸の女神ムーサを祀る神殿でありましたが、後に文芸・学問を研究する場にも使われるようになりました。ルネサンス以降に西洋に博物館が成立した際に、Mouseion(ムセイオン、古代ギリシアのいわば学堂で、とくにヘレニズム時代アレクサンドリアの学術研究所を指す)の名が復活しています。
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