Dēmētēr(デーメーテール)はKhronosクロノスとRheāレアーの娘で、Zeus(ゼウスの)姉にあたります。ゼウスとの間に娘Korē(コレー、後の冥府の王妃Persephonē〈ペルセポネー〉)を設けましたが、その経緯はゼウスがデーメーテールに無理やり迫った挙句、無理やり子供を作らされた為、ゼウスにあまり良い印象を持っていなかったのです。さらに兄弟の海神Poseidōn〈ポセイドーン〉からも無理強いされ、秘儀の女神Despoina(デスポイア)と1頭の名馬Areion(アレイオーン、または、Arion〈アリーオーン〉)を生みました。最も有名な恋人のĪasiōn〈イーアシオーン〉はゼウスの嫉妬によって稲妻に撃たれたのだといいます。
※Īasiōn(イーアシオーン)は、Atlās(アトラース)の娘Ēlektrā(エーレクトラー)とゼウスの息子で、Dardanos(ダルダノス)の兄弟とされます。イーアシオーンはSamothrāíkē(サモトラケー)島で神秘的儀礼を創立しました。デーメーテールとの間にプルートスとピロメロスという双子をもうけ、他にKorybas(コリバース)という息子も設けました。自身の傲慢さから、ゼウスによる落雷で命を落とした。Kadmo(カドモス)とHarmoniā〈ハルモニアー〉の結婚の際、イーアシオーンは祝宴の席からデーメーテールにおびき出されます。彼女が耕されたばかりの畝〈うね〉の上に横たわり、2人は交わったといいます。2人が祝宴の席に戻ると、デーメーテールの背中の泥を見てゼウスは何があったかに気づき、即座にイーアシオーンを殺したといいます。
密教の一種であるOrpheus(オルペウス)教徒の神話によりますと、ゼウスは自分の娘であるPersephonē(ペルセポーネ)を熟愛して、蛇形を借りて想いを遂げます。その結果生まれたのがZagreus(ザグレウス)という神だといいます。嫉み深い神妃Hērā(ヘーラ)ヘは、何とかしてこの子に仇をしようと、地下に籠もるTītān(ティーターン)らを唆(そそのか)して、子の幼児を色んな玩具で誘い出して、殺害した上に手足をばらばらに引き裂かせ喰ってしまわせました。Athēnā(アテーナー)女神がそれに気づいて、兇漢どもを追い散らし、辛うじて残っていた心臓をゼウスの元に齎して次第を訴えたのです。木石ならぬゼウスは固より烈火のごとく憤って、雷火を以ってTītān(ティーターン)たちを焼き滅ぼしてしまいます。このティーターンたちの灰からして人間が作られたといわれます。ティーターンたちは神である最も神聖なザグレウスの四肢を食っていたので、その肉も灰も神聖な要素を含んでいました。それ故出来た人間もティーターンらの、極悪非道な性のうちにもある神的なものを潜めているのだといわれています。
一方ゼウスは、最愛の子ザグレウスを哀惜の余り心臓を腹中に収め、今度は再び彼を転身させて、Semelē(セメレー)の胎(はら)から産まれさせます。これがすなわちDionȳsos(ディオニューソス)であるといわれています。
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