瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
Autumn Song
By W.H.Auden
Now the leaves are falling fast,
Nurse's flowers will not last;
Nurses to the graves are gone,
And the prams go rolling on.
Whispering neighbours, left and right,
Pluck us from the real delight;
And the active hands must freeze
Lonely on the separate knees.
Dead in hundreds at the back
Follow wooden in our track,
Arms raised stiffly to reprove
In false attitudes of love.
Starving through the leafless wood
Trolls run scolding for their food;
And the nightingale is dumb,
And the angel will not come.
Cold, impossible, ahead
Lifts the mountain's lovely head
Whose white waterfall could bless
Travellers in their last distress.
まずは、原詩の朗読をお聴きあれ。画面に原詩が映し出される。
http://www.youtube.com/watch?v=vwNpsUZlZpo
〈訳〉木の葉がさっと舞い落ちる
おばさんの花も枯れそうだ
おばさんはもう死んでしまって
乳母車だけが残された
うるさい隣人が左右から
ぼくらの楽しみを取り上げようとする
これじゃ両手もかじかんで
膝のうえで手持ち無沙汰さ
何百という死人たちが
青白い顔で追いかけてきて
両腕を振り回しながら非難する
愛についての間違った見方を
裸の森の中を飢えに駆られ
小人たちが食い物を探してる
ナイチンゲールが泣くこともなく
天使がやってくる気配もない
目の前にはぶざまで冷たい
山の頂がのぞいている
その白い滝が旅人を祝福するのは
臨終のときだけさ
1936年、オーデン29歳の時の作品だという。秋は、人生の秋、つまり老年の象徴だ。まだ若かったオーデンが何故、老年にこだわったか。その背景には、世界大戦の暗雲があったに違いない。
Wystan Hugh Auden(ウィスタン・ヒュー・オーデン、 1907~1973年)はイギリス出身でアメリカ合衆国に移住した詩人。20世紀最大の詩人の一人とみなされている。オーデンがナチス・ドイツのポーランド侵攻及び第二次世界大戦の勃発に際して書いた詩「1939年9月1日」は、2001年9月のアメリカ同時多発テロ直後、時代と社会の実相、人々の置かれたありようを深いところで表す詩としてアメリカを中心に改めて注目され広く読まれたという。
By W.H.Auden
Now the leaves are falling fast,
Nurse's flowers will not last;
Nurses to the graves are gone,
And the prams go rolling on.
Whispering neighbours, left and right,
Pluck us from the real delight;
And the active hands must freeze
Lonely on the separate knees.
Dead in hundreds at the back
Follow wooden in our track,
Arms raised stiffly to reprove
In false attitudes of love.
Starving through the leafless wood
Trolls run scolding for their food;
And the nightingale is dumb,
And the angel will not come.
Cold, impossible, ahead
Lifts the mountain's lovely head
Whose white waterfall could bless
Travellers in their last distress.
まずは、原詩の朗読をお聴きあれ。画面に原詩が映し出される。
http://www.youtube.com/watch?v=vwNpsUZlZpo
〈訳〉木の葉がさっと舞い落ちる
おばさんの花も枯れそうだ
おばさんはもう死んでしまって
乳母車だけが残された
うるさい隣人が左右から
ぼくらの楽しみを取り上げようとする
これじゃ両手もかじかんで
膝のうえで手持ち無沙汰さ
何百という死人たちが
青白い顔で追いかけてきて
両腕を振り回しながら非難する
愛についての間違った見方を
裸の森の中を飢えに駆られ
小人たちが食い物を探してる
ナイチンゲールが泣くこともなく
天使がやってくる気配もない
目の前にはぶざまで冷たい
山の頂がのぞいている
その白い滝が旅人を祝福するのは
臨終のときだけさ
1936年、オーデン29歳の時の作品だという。秋は、人生の秋、つまり老年の象徴だ。まだ若かったオーデンが何故、老年にこだわったか。その背景には、世界大戦の暗雲があったに違いない。
Wystan Hugh Auden(ウィスタン・ヒュー・オーデン、 1907~1973年)はイギリス出身でアメリカ合衆国に移住した詩人。20世紀最大の詩人の一人とみなされている。オーデンがナチス・ドイツのポーランド侵攻及び第二次世界大戦の勃発に際して書いた詩「1939年9月1日」は、2001年9月のアメリカ同時多発テロ直後、時代と社会の実相、人々の置かれたありようを深いところで表す詩としてアメリカを中心に改めて注目され広く読まれたという。
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プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
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