萩を詠める歌9
巻8-1608:秋萩の上に置きたる白露の消かもしなまし恋ひつつあらずは
※弓削皇子(ゆげのみこ、?~699年)
7世紀後半の皇族です。天武天皇と天智天皇の娘大江皇女の子です。第6皇子になります。同母弟に長皇子がいます。『懐風藻』所収の葛野王伝によれば,天武天皇の第1皇子高市皇子の死(696年)後、弓削皇子は皇太子を選ぶ群臣会議で兄弟による皇位継承を主張しましたが、兄弟による継承は乱の原因になると主張し、草壁皇子(母がのちの持統天皇)の子軽皇子による継承を支持する葛野王らに敗れました。軽皇子はのちの文武天皇です。
巻8-1609:宇陀の野の秋萩しのぎ鳴く鹿も妻に恋ふらく我れにはまさじ
巻8-1617:秋萩に置きたる露の風吹きて落つる涙は留めかねつも
※山口女王(やまぐちのおおきみ、生没年未詳)
伝不詳です。万葉集巻四に五首、巻八に一首、大伴家持に贈った歌があります。勅撰集では新古今集に二首、続後撰集に一首、玉葉集に一首入集しています。
巻8-1618:玉に貫き消たず賜らむ秋萩の末わくらばに置ける白露
※湯原王(ゆはらのおほきみ、生没年不詳)
奈良時代、天智天皇の孫です。施基(しきの)皇子の王子で、光仁(こうにん)天皇の弟です。万葉後期の代表的な歌人のひとりです。「万葉集」に天平(てんぴょう)(729-749)初期の歌が19首おさめられています。
巻8-1621:我が宿の萩花咲けり見に来ませいま二日だみあらば散りなむ
※巫部麻蘇娘子(かんなぎべの-まそのおとめ、生没年不詳)
奈良時代の歌人です。「万葉集」巻4に2首,巻8に2首がおさめられています。大伴家持(おおともの-やかもち)(718-785)の周辺にいた女性ともいわれます。
巻8-1622:我が宿の秋の萩咲く夕影に今も見てしか妹が姿を
※大伴田村大嬢(おおともの-たむらのおおいらつめ、生没年不詳)
奈良時代の歌人。大伴宿奈麻呂(すくなまろ)の娘です。「万葉集」に異母妹大伴坂上大嬢(さかのうえのおおいらつめ)におくった歌9首や大伴稲公(いなきみ)からおくられた恋の歌がみえます。
ウェブニュースより
自民総裁に岸田氏 甘利氏党四役で調整、高市氏も要職 ―― 自民党は29日投開票の総裁選で岸田文雄氏(64)を第27代総裁に選出した。1回目の投票で1位だったが河野太郎氏(58)と1票差で全体の過半数に届かず、上位2人による決選投票で257票を得て勝利した。10月4日召集の臨時国会で菅義偉首相の後継となる第100代首相に指名される見通しだ。
総裁任期は2024年9月までの3年間。党則は任期を1期3年、連続3期9年までと定める。
岸田氏は党役員や閣僚の人事に着手した。週内にも新しい党執行部を始動させる。29日夜には側近で岸田派の木原誠二衆院議員と協議した。10月4日に臨時国会での首相指名選挙を経て新内閣を発足させる。次期衆院選を見据えて挙党態勢を敷く。
幹事長など党四役の人事を巡っては総裁選で岸田氏を支持した甘利明党税制調査会長を起用する調整に入った。総裁選で争った高市早苗氏(60)は要職での処遇を検討する。細田派の萩生田光一文部科学相らを重要ポストで起用する案も浮上している。
岸田氏は29日、党本部で開いた記者会見で人事案について「そう簡単ではない。できるだけ急ぎたい」と述べた。
総裁選の他の候補についても「党内で能力を発揮してもらえるようなことを考えたい」と語った。「中堅・若手の思いきった登用が必要だ」とも強調した。
党役員任期を「1期1年、連続3期まで」とした党改革案に言及し「改革への思いは1ミリたりとも後退していない」と話した。
衆院議員は10月21日に任期満了を迎える。岸田氏が所信表明演説と各党の代表質問を終えた後、10月中旬にも衆院を解散して11月前半に次期衆院選を実施する公算が大きい。任期満了後の衆院選は現行憲法下で初めてとなる。
岸田氏は勝敗ラインに関し「目標は与党で過半数」と明言した。
政権運営では「丁寧で寛容な政治を行い、国民の一体感を取り戻していく」との意気込みを示した。新型コロナウイルス対策については「すべてをかけて必死に取り組んでいかなければならない」と強調した。記者会見は35分間開いた。
今回の総裁選の1回目の投票は議員票382票と党員・党友票382票の計764票で争った。議員票と党員票のトップはそれぞれ岸田氏と河野氏だった。
岸田氏は議員票146票、党員票110票の計256票を得た。河野氏は86票、169票の計255票で2位。次いで高市氏が114票と74票の計188票、野田聖子氏(61)は34票と29票で計63票だった。
決選投票は1人1票の議員票382票と都道府県連各1票の計429票で競った。岸田氏が257票をとって河野氏の170票を上回った。議員票は1回目、決選投票とも棄権・白票が2票あった。
党員も投票に参加する総裁選は3年ぶり。党員の投票率は69%だった。12年総裁選の63%や18年の62%を上回った。党員票の得票率は河野氏がトップの44%。次いで岸田氏は29%、高市氏は19%、野田氏は8%だった。
岸田氏にとって次期衆院選や30日で緊急事態宣言を解除したあとの新型コロナの感染抑止策などが目先の課題となる。
特に総裁選から衆院選までの期間は異例の短さになる。日本経済新聞社の9月下旬の世論調査で自民党の支持率は47%と首相の退陣表明前から8ポイント上昇した。岸田氏は新内閣を選挙を見据えた布陣とし、支持率の復調も生かして衆院選での勝利をめざす。
菅政権の場合、内閣支持率は新型コロナの感染状況が悪化すると下がる連動性がみられた。岸田政権がこれから臨む衆院選と感染拡大の「第6波」の到来が重なれば選挙結果にも影響を与えかねない。
今回の総裁選は首相の9月末の総裁任期満了に伴い17日に告示された。現職総裁の首相が不出馬を表明し、岸田、河野、高市、野田の4氏が首相の後継の座を競った。
党内7派閥のうち岸田派を除く6派閥は支持候補を一本化しなかった。岸田氏は自身が率いる岸田派に加え、最大派閥の細田派や麻生派、竹下派などから幅広く支持を得た。河野氏は所属する麻生派の一部や石破派、二階派の中堅・若手議員らが支持した。 【日本經濟新聞 2021年9月29日 21:00 (2021年9月30日 4:44更新)】
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