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萩を詠める歌5
巻8-1536:宵に逢ひて朝面なみ名張野の萩は散りにき黄葉早継げ

◎「隠野(なばりの)」は「名張の野」のことで、現在の三重県名張市の野のこと。

 歌の内容は「宵に男と逢って朝は恥ずかしさに顔を隠す隠野の萩は散ってしまった。黄葉よすぐに続け」と、名張の野の萩が散ったあとに黄葉も続いて色付けと詠った一首ですね。
 「宵に男と逢って朝は恥ずかしさに顔を隠す」までは、「隠す」を意味する「隠(なば)り」の同音で「隠野(なばりの)」を引き出す序詞となっています。
 つまりは実際には秋の萩と黄葉を詠っただけの内容なわけですが、このような序を持ってくることで歌に艶っぽさが出てなんとも魅力ある一首になっていますよね。
 なお、万葉集の「こうよう」は「紅葉」ではなく「黄葉」を詠った歌がほとんどですが、これは奈良時代には中国大陸で黄色が好まれていた影響などもあり、赤色よりも黄色のほうが好まれたからのようです。
※縁達帥(えんだちほふし、生没年不詳)
 奈良時代の僧でしょう。一説に縁は百済(くだら)(朝鮮)系の姓、達師は名といいます。「万葉集」巻8に短歌1首がおさめられています。
 「縁達(えんだつ)」は僧名と思われ、「師(ほふし)」は敬称です。縁達師については詳しいことはなにもわかっていませんが、あるいは百済系の人物でしょうか。
巻8-1538:萩の花尾花葛花なでしこの花をみなへしまた藤袴朝顔の花

巻8-1541:我が岡にさを鹿来鳴く初萩の花妻どひに来鳴くさを鹿

巻8-1542:我が岡の秋萩の花風をいたみ散るべくなりぬ見む人もがも

巻8-1547:さを鹿の萩に貫き置ける露の白玉あふさわに誰れの人かも手に巻かむちふ

※藤原八束(ふじわらのやつか、霊亀元~天平神護二〈715-766)
 北家房前の第三子です。母は美努(みの)王の娘、牟漏(むろ)女王です。従って橘諸兄の甥にあたります。天平宝字四年(760)頃、真楯の名を賜わます。後世繁栄を謳歌する藤原北家は真楯の嫡流です。
 聖武天皇の寵臣です。春宮大進・治部卿・中務卿などを歴任し、天平二年(766)年一月、大納言に至りますが、同年三月、薨じます(五十二歳)。称徳天皇より大臣としての葬儀を賜わります。大伴家持との親交が窺われます。万葉集に8首の歌を残しています。
巻8-1548:咲く花もをそろはいとはしおくてなる長き心になほしかずけり


ウェブニュースより
 自民総裁選 河野氏会見要旨「原発、当面は再稼働」 ――

【出馬理由】
 皆さんの思いや不安を受けとめ、情報を共有し、しっかりとしたメッセージを出し、一緒に直面する危機を乗り越えないといけない。共感してもらえる政治を通じ、人が人に寄り添う温もり(ぬくもり)のある社会をつくりたい。
【自らの強み】
 実行力や突破力は誰にもひけをとらないと思っている。ワクチン接種は都道府県や全国の市町村と調整し、今の時点で米国に接種率で肩を並べた。調整力も優れていると自負していいのかなと思っている。
【新型コロナウイルス対策】
 新型コロナ禍だからルールを変えていく。しっかりと手を伸ばしたら実現できるということをみんなで共有していきたい。コロナ全体で平時と有事の切り分けや、国と地方の権限のあり方について考えていく必要があるかもしれない。
【エネルギー政策】
 2050年のカーボンニュートラルを実現するため、省エネルギーをやり再生可能エネルギーを最大限、最優先で導入する。
 足りないところは安全が確認された原子力発電所を当面は再稼働していく。原子力規制委員会などのお墨付きなしに再稼働はあり得ない。原発の新増設は現時点で現実的でない。
【金融政策】
 インフレ率は経済成長の結果からくる。(日銀が掲げる2%の目標を)達成できるかというとかなり厳しいものがあるのではないか。
【産業政策】
 未来につながる投資をする必要がある。全国どこでもテレワークができる5Gのネットワークをつくる。カーボンニュートラルを目指すために新しい技術が芽を出している。未来の日本経済を引っ張っていくものにしっかり投資していく。
【皇位継承】
 政府の有識者会議で非常に堅実な議論をしてもらっていて、取りまとめに期待している。国民に広く説明し、支援、支持をいただき、前へ進まなければならない。
【森友問題】
 すでに検察、司法まで動いている。再調査は必要ない。
【憲法改正】
 非常に大きな問題だから政治日程やその時の課題を考え合わせながらやっていかなければならない。自民党や国会の議論を見極めながら対応したい。
【対中国】
 一方的な現状変更の試みに対して国際社会で一致して反対する。民主主義、人権、自由、法の支配の共通の価値観を持つ国々と一緒に外交を進めたい。
【対ロシア】
 日ロ間で平和条約を締結し、領土問題を解決していくのは非常に重要だ。
【拉致問題】
 安倍晋三内閣の外相として北朝鮮の外相と接触した。河野太郎内閣ができればこの問題の解決に向けて全力を挙げていきたい。
【米軍普天間基地の辺野古移設】
 移転は一刻も早くやらなければならない。日本がおかれる状況を考えれば必要なことだ。粘り強く説明しなければならない。工事の方法も地元と意思疎通をしながらやりたい。
【河野談話】
 これまで自民党政権が継承してきた歴史認識は受け継いでいきたい。
【所信表明演説や代表質問の時期、解散戦略】
 それなりの自信を持ってここに立っているが、すらすら答えるほど自信過剰ではない。    【日本經濟新聞 2021910 23:10


 

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