瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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()を詠んだ歌1
 檜()/()は、今のヒノキ科の常緑高木の檜(ひのき)のことです。雌雄同株で、春に花が咲き、秋に球形の果をつけます。昔から建築材料として使われてきました。
 
 檜(/ひのき)が多い場所を、檜原/桧原(ひはら)と呼んでいて(一部は地名化していたようです)、6首に詠みこまれています。
 
巻1-0050: やすみしし我が大君高照らす日の皇子.......(長歌)
標題藤原宮之役民作謌
標訓藤原宮の役民(えのみたから)の作れる歌
 
原文:八隅知之 吾大王 高照 日乃皇子 荒妙乃 藤原我宇倍尓 食國乎 賣之賜牟登 都宮者 高所知武等 神長柄 所念奈戸二 天地毛 縁而有許曽 磐走 淡海乃國之 衣手能 田上山之 真木佐苦 檜乃嬬手乎 物乃布能 八十氏河尓 玉藻成 浮倍流礼 其乎取登 散和久御民毛 家忘 身毛多奈不知 鴨自物 水尓浮居而 吾作 日之御門尓 不知國 依巨勢道従 我國者 常世尓成牟 圖負留 神龜毛 新代登 泉乃河尓 持越流 真木乃都麻手乎 百不足 五十日太尓作 泝須郎牟 伊蘇波久見者 神随尓有之
       万葉集 巻1-0050
     作者:不明(藤原宮の役民)
 
よみ:八隅(やすみ)()し 吾()が大王(おほきみ) 高照らす 日の皇子 荒栲(あらたへ)の 藤原が上に 食()す国を 見し給はむと 都宮(みあから)は 高知らさむと 神ながら 思ほすなへに 天地も 寄りてあれこそ 磐走(いははし)る 淡海(あふみ)の国の 衣手の 田上山の 真木さく 檜の嬬手(つまて)を 物(もの)の布()の 八十(やそ)宇治川に 玉藻なす 浮かべ流せれ 其を取ると 騒く御民(みたから)も 家忘れ 身もたな知らず 鴨じもの 水に浮き居()て 吾()が作る 日の御門に 知らぬ国 寄し巨勢道より 我が国は 常世にならむ 図負(あやお)へる 神(くす)しき亀も 新代(あらたよ)と 泉の川に 持ち越せる 真木の嬬手を 百(もも)足らず 筏に作り 泝(のぼ)すらむ 勤(いそ)はく見れば 神ながら有()らし
意味:天下をあまねく統治される我が大王の天まで威光を照らす日の皇子が、新しい藤原の地で統治する国を治めようと王宮を御建てになろうと現御神としてお思いになられると、天神も地祇も賛同しているので、岩が河を流れるような淡海の国の衣手の田上山の立派な檜を切り出した太い根元の木材を川に布を晒すように川一面に沢山、宇治川に玉藻のように浮かべて流すと、それを取り上げようと立ち騒ぐ民の人々は家のことを忘れ、自分のことも顧みずに、水に浮かぶ鴨のように水に浮かんでいて自分たちが造る、その天皇の王宮に人も知らない遥か彼方の国から通ってくる、その巨勢の道から我が国は永遠に繁栄すると甲羅に示した神意の亀もやってくる。新しい時代と木津川に宇治川から持ち越してきた立派な木材を百(もも)には足りないが五十(いか)のその筏に組んで川を上らせる。民の人々が勤勉に働く姿を見ると、これも現御神であることらしい。
 
左注:右、日本紀曰、朱鳥七年癸巳秋八月、幸藤原宮地。八年甲午春正月、幸藤原宮。冬十二月庚戌朔乙卯、遷居藤原宮
注訓:右は、日本紀に曰はく「朱鳥七年癸巳の秋八月に、藤原宮の地に幸(いでま)す。八年甲午春正月に、藤原宮に幸(いでま)す。冬十二月庚戌の朔乙卯に、居を藤原宮に遷(うつ)せり」と云へり。

ウェブニュースより
 藤井聡太七段、阿部七段下しダブルタイトル挑戦へ王手!王位戦挑戦者決定戦へ進出 ―― 将棋の藤井聡太七段(17)は13日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組最終局で阿部健治郎七段(31)を下し、5戦全勝の1位でリーグを終了した。23日の挑戦者決定戦では紅組を全勝で制した永瀬拓矢2冠(27)と対戦する。

https://www.youtube.com/watch?v=DnyNv7zjiDE
 藤井は「少し自信ないのかなと思っていた」と意外な心境を明かしたものの、64手での終局は快勝に近い。この日敗れた場合は15
日のプレーオフに回る日程が組まれていたが、勝利を手にしたことで次局まで中6日を確保し「ここで1週間空く。状態を整えたい」と目尻を下げた。
 挑決戦の相手・永瀬とは4日に行われた棋聖戦挑戦者決定トーナメント決勝で激戦を制したばかり。「永瀬2冠の強さを感じた。その経験を生かしてしっかり指したい」と意欲を口にした。対する永瀬は「やりがいを感じています。(対局に)感謝しかなく、結果が出ればさらにうれしい」と話した。
 藤井が勝てば例年7月開幕の7番勝負で木村一基王位(46)との対戦も実現。現在進行中の棋聖戦とのダブルタイトル戦が待っている。   [Sponichi Annex 2020613 19:09 ]


 

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目高 拙痴无
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1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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