瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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檜扇を詠める歌24
19-4160:天地の遠き初めよ世間は常なきものと.......(長歌)
標題:悲世間無常謌一首并短謌
標訓:世間(よのなか)の常(つね)無きを悲しびたる謌一首并せて短謌
原文:天地之 遠始欲 俗中波 常無毛能等 語續 奈我良倍伎多礼 天原 振左氣見婆 照月毛 盈興之家里 安之比奇能 山之木末毛 春去婆 花開尓保比 秋都氣婆 露霜負而 風交 毛美知落家利 宇都勢美母 如是能未奈良之 紅能 伊呂母宇都呂比 奴婆多麻能 黒髪變 朝之咲 暮加波良比 吹風能 見要奴我其登久 逝水能 登麻良奴其等久 常毛奈久 宇都呂布見者 尓波多豆美 流啼 等騰米可祢都母
          万葉集 巻19-4160
        作者:大伴家持
よみ:天地し 遠き初めよ 世の中は 常なきものと 語り継ぎ 流らへ来たれ 天つ原 振り放け見れば 照る月も 満ち起きしけり あしひきの 山し木末(こづゑ)も 春されば 花咲きにほひ 秋づけば 露霜負()ひて 風交り もみち散りけり うつせみも かくのみならし 紅(くれなゐ)の 色もうつろひ ぬばたまの 黒髪変り 朝し咲()み 夕変らひ 吹く風の 見えぬがごとく 行く水の 止まらぬごとく 常もなく うつろふ見れば にはたづみ 流るる涙 留めかねつも

意訳:天地創造の遠い昔の初めから、世の中は定まるものがないものだと、語り継がれて、時を流れて来た。天の原を振り仰いで眺めると、照る月も満ち昇ってくる。葦や檜の生える山の梢も、春になって来ると花が咲きほこり、秋になると、霜露を負って吹く風に交じって黄葉が散ります。この世も、このような姿です。紅の顔色もやがて移ろい衰え、漆黒の黒髪も変わり、朝に幸福の頬笑みも、夕べには変わってしまい、吹く風の姿が見えないように、流れ逝く水が留まらないように、定まることなく、流れ逝くと、庭に溢れるように、流れる涙は、留めることができません。
19-4166:時ごとにいやめづらしく八千種に.......(長歌)
標題:詠霍公鳥并時花謌一首并短謌
標訓:霍公鳥(ほととぎす)に并せて時の花を詠()める謌一首并せて短謌
原文:毎時尓 伊夜目都良之久 八千種尓 草木花左伎 喧鳥乃 音毛更布 耳尓聞 眼尓視其等尓 宇知嘆 之奈要宇良夫礼 之努比都追 有争波之尓 許能久礼罷 四月之立者 欲其母理尓 鳴霍公鳥 従古昔 可多理都藝都流 鴬之 宇都之真子可母 菖蒲 花橘乎嬬良我 珠貫麻泥尓 赤根刺 晝波之賣良尓 安之比奇乃 八丘飛超 夜干玉之 夜者須我良尓 暁 月尓向而 徃還 喧等余牟礼杼 何如将飽足
           万葉集 巻19-4166
         作者:大伴家持
よみ:時ごとに いやめづらしく 八千種(やちくさ)に 草木花咲き 鳴く鳥の 声も変らふ 耳に聞き 目に見るごとに うち嘆き 萎えうらぶれ 偲(しの)ひつつ 争(あらそ)ふはしに 木の暗(くれ)の 四月(うづき)し立てば 夜()(ごも)りに 鳴くほととぎす いにしへゆ 語り継ぎつる うぐいすの 現(うつ)し真子かも あやめぐさ 花橘を 娘女(をとめ)らが 玉貫くまでに あかねさす 昼はしめらに あしひきの 八()つ峯()飛び越え ぬばたまの 夜はすがらに 暁(あかとき)の 月に向ひて 行き帰り 鳴き響(とよ)むれど なにか飽き足らむ

意訳:四季それぞれに、ますます目も新たに、種々に草木は花が咲き、それにつれて鳴く鳥の声も変わってゆく。その鳥の声を耳に聞き、その花のさまを目にするたびに、溜息をつき、深く心打たれて賞でながら、どれがいちばんよいか決めかねているうちに、木の下闇の四月ともなると、夜の闇の中に鳴く時鳥、このめでたい声の鳥は遥けくも遠き時代から言い伝えてきているように、まさしく鶯のいとし子なのだな、菖蒲や花橘をおとめたちが薬玉に通す五月まで、あかねさす昼はひねもす、山の峰々を飛び越え、ぬばたまの夜は夜もすがら、明け方の月に向かって、往ったり来たりしては鳴き立てているけれども、何で聞き飽きるなどということがあろうか。聞いても聞いても飽きることはない。
左注:右廿日雖未及時依興預作也
注訓:右は二十日、いまだ時にいたらねども、興によりて豫(かね)てつくれり。

ウェブニュースより
 ワクチン接種、世界で10億回突破 低所得国は進まず ―― 新型コロナウイルスのワクチンの接種回数が25日までに世界全体で10億回を超えたことが英オックスフォード大の研究者らがまとめたデータベースで分かった。先行する米国と中国が全体の4割超を占める一方で、アフリカなど低所得国での接種は進んでいない。ワクチン接種をめぐる格差が浮き彫りになった。

 英オックスフォード大の研究者らが運営する「アワー・ワールド・イン・データ」によると、世界全体で25日までに101000万回の新型コロナワクチンが投与された。このうち米国が最多で約22500万回、中国が約22000万回と続いた。

 感染が急拡大するインドは約13800万回と累計接種回数では米中に次ぐ水準だった。だが全人口のうち少なくとも1回目の接種を受けた人の割合は8%台にとどまる。
 日米欧でいち早く接種を始め、感染者数の増加抑制につなげた英国の接種回数は約4500万回だった。日本は約250万回にとどまり、主要7カ国(G7)のなかでは最も少ない。
 人口あたりの接種回数はブータンやイスラエルが多かった。インドからワクチン提供を受けたブータンでは一度でも接種を受けた人の比率は75%。イスラエルでは62%にのぼり、すでに人口の半数以上が接種を完了した。アラブ首長国連邦(UAE)でも接種の完了率は4割近くと高い。
 一方で世界人口の2割弱を占めるアフリカ大陸での接種回数は約1670万回と世界の2%弱にとどまる。財政事情から自前で十分な量を調達できない国が多く、新型コロナワクチンを共同購入して途上国などに分配する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」が頼りとなっている。
 日米欧などは6月に新型コロナワクチンの供給を途上国に広めるためのワクチンサミットのオンラインでの開催を計画する。COVAXについて各国の拠出額の上乗せを協議する見通しだ。ワクチン分配の不均衡を解消するため、途上国へのワクチン普及を進める国際組織「Gaviワクチンアライアンス」などは各国に拠出拡大を呼びかける。    【日本經濟新聞 2021426 12:21


 

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目高 拙痴无
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1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
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