瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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(たちばな)を詠める歌17
19-4172:霍公鳥来鳴き響めば草取らむ花橘を宿には植ゑずて

19-4180:春過ぎて夏来向へばあしひきの.......(長歌)
標題:不飽感霍公鳥之情、述懐作謌一首并短謌
標訓:霍公鳥を感()づる情(こころ)に飽()かずして、懐(おもひ)を述べて作れる謌一首并せて短謌
原文:春過而 夏来向者 足桧木乃 山呼等余米 左夜中尓 鳴霍公鳥 始音乎 聞婆奈都可之 菖蒲 花橘乎 貫交 可頭良久麻<>尓 里響 喧渡礼騰母 尚之努波由
          万葉集 巻19-4180
        作者:大伴家持
よみ:春(はる)過ぎて 夏(なつ)()向へば あしひきの 山呼び響め さ夜中に 鳴く霍公鳥(ほととぎす) 初声(はつこえ)を 聞けばなつかし あやめぐさ 花橘(はなたちばな)を 貫(ぬき)き交(まじ)へ かづらくまでに 里(さと)(とよ)め 鳴き渡れども なほし偲(しの)はゆ

意訳(はる)が過ぎて、夏(なつ)がくると、山では仲間を呼ぶかに様に鳴き、夜中に鳴く霍公鳥(ほととぎす)の初声を聞くと心惹かれます。あやめ草や花橘(はなたちばな)を玉にぬいて、かづらにする頃まで里で鳴きまわっているけれど、ゆはり心惹かれるものです。
19-4189:天離る鄙としあればそこここも.......(長歌)
標題:贈水烏越前判官大伴宿祢池主謌一首并短謌
標訓:水烏を越前判官大伴宿祢池主に贈れる謌一首并せて短謌
原文:天離 夷等之在者 彼所此間毛 同許己呂曽 離家 等之乃經去者 宇都勢美波 物念之氣思 曽許由恵尓 情奈具左尓 霍公鳥 喧始音乎 橘 珠尓安倍貫 可頭良伎氏 遊波之母 麻須良乎々 等毛奈倍立而 叔羅河 奈頭左比泝 平瀬尓波 左泥刺渡 早湍尓 水烏乎潜都追 月尓日尓 之可志安蘇婆祢 波之伎和我勢故
           万葉集 巻19-4189
         作者:大伴家持
よみ:天離る 夷(ひな)としあれば そこここも 同じ心ぞ 家(いへ)(さか)り 年の経ゆけば うつせみは 物思ひ繁し そこゆゑに 心なぐさに 霍公鳥 鳴く初声(はつこゑ)を 橘し 玉にあへ貫き 蘰(かづら)きて 遊ばむ間(はし)も 大夫(ますらを)を 伴なへ立てて 叔羅川(しくらかは) なづさひ上り 平瀬には 小網さし渡し 早湍(はやせ)には 鵜を潜(かづ)けつつ 月に日に しかし遊ばね 愛()しき吾が背子

意訳:都から離れた鄙なので、そちらもこちらも、同じ気持ちでしょう。故郷を離れて年月が過ぎて行くと、この世の身は、物思いが激しい、そのために、気持ちを慰めるために、ホトトギスの鳴く初声を橘を薬玉に貫き、蘰にして、風流を楽しむ間も、立派な大夫を供として連ねて、叔羅川に水に濡れながら遡り、穏やか瀬には小網を刺し渡し、流れの急な瀬には鵜を潜らせながら、月に日に、このように風流を楽しんで下さい。お慕いする私の大切な貴方
◎叔羅川と書いて「しくらがわ」と読みます。現在の日野川です。福井県嶺北地域の沖積平野を北上して流れる一級河川です。福井市で足羽川や九頭竜川に合流して最後は三国から日本海に注ぎます。


ウェブニュースより
 羽生結弦「死ぬんじゃないか」恐怖克服し挑んだ4回転半、成功の夢は五輪へ ―― 冬季五輪2連覇の羽生結弦(27ANA)が、初めて3大会連続の金メダル獲得を狙うと明言した。フリー21105点、合計322.36点で2年連続6度目の日本一。来年2がつの北京五輪代表に確定し「4回転半(クワッドアクセル=4A)を決めた上で優勝を目指す」と宣言した。試合で初めて挑んだ4回転半は失敗したが、引退を考えて、死の恐怖を乗り越えて94年ぶりの
3連覇、世界初成功の夢を北京に持ち越した。

 「正直、考えていなかった五輪。3連覇も考えずに過ごしてきた。子供のころの夢は2連覇だったから。ただ僕しかいない。3連覇の権利を有しているのは。描いた夢ではないけど、また夢の続きをしっかりと描いて。あのころ、前回、前々回とは違った強さで臨みたい。4回転半という武器を携えて優勝を狙います」
 北京五輪代表の発表会見で羽生の言葉が強すぎた。試合も強すぎた。超満員17809人が凝視する中で跳ぶ。4回転半。フリー「天と地と」の冒頭、いった。緩やかな助走、カウンター(後ろ向きから前に反転する動作)から前に踏み切った。回った。立った。両足。どよめいた。ただ回転不足だった。ダウングレード。3回転半と判定された。減点された。「すごく消耗した」。その全てが挑戦となって足跡が残った。
 本気だった。昼の練習で叫んだ。「マジで驚かせてやりてえんだよ!」。その後に提出した予定構成表に「4A」と初明記した。結果は失敗となったが、歴史的な1歩を踏み出した。
 「誰も跳んだことない。誰もできる気がしないと言ってる。過程は、ひたすら暗闇を歩いている感じ。頭打って脳振とうで死ぬんじゃないか」。生死を賭けて「世界が終わるんじゃないか」と思いながら「氷に体を打ちつけて死にいくようなジャンプ」を練習した。
本格的な練習開始から3季目。先月のNHK杯の前に「やっと立てた」。光が差した2日後に右足首を捻挫した。「ストレスで食道炎になって熱が出て1カ月間、何もできなかった」。
 頭に2文字がよぎった。
 「やめようかな」
 ふさぎこんだ。「自分の限界を感じた」。苦悩は1221日まで続いた。「焦っている。早く跳ばないと体が衰える。何で跳べないんだろ。こんなにやっているのにできないなんて…。やる必要あるのかな」。この全日本に出るかどうか。
 決断する最後の仙台での練習日。90分間、跳び続けた。「あと4分の1360度回れる」「(降りたと認定される)q判定(4分の1回転不足)ぐらいで4発、降りられた」。やめたくない。「皆さんが懸けてくれてる夢だから」。その思いは北京への道と交錯した。
 孤高の歩みは自身も高めた。4回転半こそ跳べなかったが、非公認ながらフリーも合計も、米国のチェンを抜く今季世界最高スコアをマークした。代表最年長27歳にして軽々、五輪切符を得た。「4回転半へのこだわりを捨てて勝ちにいくのであれば、ほかの選択肢もある。ただ、北京を目指す覚悟を決めた背景に4回転半がある。しっかりと成功させた上で1位を目指したい」。3連覇と4回転半の夢は北京で。    [日刊スポーツ 2021122781]

 北京五輪代表決定 3連覇懸かる羽生結弦、アイスダンスは小松原夫婦組 ―― 日本スケート連盟は
26日、全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)終了後に22年北京五輪の代表選手を発表した。
 注目が集まっていたアイスダンスは今大会で4連覇を果たした小松原美里(29)、尊(30)の夫婦組(倉敷FSC)が選出された。

 女子は優勝で内定していた坂本花織(21=シスメックス)に加え、2位の樋口新葉(20=明大/ノエビア)と3位の河辺愛菜(17=木下アカデミー)を選出。男子は五輪3連覇が懸かる羽生結弦(27ANA)が全日本2連覇で内定し、18年平昌五輪銀メダルで今大会2位の宇野昌磨(24=トヨタ自動車)と3位の鍵山優真(18=オリエンタルバイオ/星槎)が名を連ねた。

 ペアは新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」による渡航制限を考慮し、すでに三浦璃来(20)、木原龍一(29)組(木下グループ)が内定していた。団体戦では初のメダル獲得を目指す。    [日刊スポーツ 2112262320]


 

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1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
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