瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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山吹を詠んだ歌6
204302: 山吹は撫でつつ生ほさむありつつも君来ましつつ
  かざしたりけり
204303: 我が背子が宿の山吹咲きてあらばやまず通はむ
  いや年の端に
204304: 山吹の花のさかりにかくの如君を見まくは
  年にもがも
標題:三月十九日、家持之庄門槻樹下宴飲謌二首
標訓:三月十九日に、家持の庄(たどころ)の門(かど)の槻(つき)
  樹の下にして宴飲(うたげ)せし謌二首
原文:夜麻夫伎波 奈埿都々於保佐牟 安里都々母 伎美伎麻之都々
  可射之多里家利
          万葉集 巻204302
        作者:置始連長谷(おきそののむらじはつせ)
よみ:山吹は撫でつつ生()ほさむありつつも
  君服()ましつつかざしたりけり
 
意味:山吹は大切に育てましょう、このように貴方が身に付けられて、
  かざしにされたのですから。
左注:右一首、置始連長谷
注訓:右の一首は、置始連長谷(おきそののむらじはつせ)
※置始長谷(おきそめの-はつせ、生没年不詳)
 奈良時代の女性。天平(てんぴょう)11(739)光明皇后の維摩(ゆいま)講で歌い手をつとめました。大伴家持の別宅の宴でよんだ歌が「万葉集」巻20におさめられています。
原文:和我勢故我 夜度乃也麻夫伎 佐吉弖安良婆 也麻受可欲波牟
  伊夜登之能波尓
       万葉集 巻204303
     作者:大伴家持
よみ:吾()が背子が屋戸(やと)の山吹咲きてあらば
  やまず通はむいや毎年(としのは)

意味:私の尊敬する貴方の屋敷の山吹が咲いたらならば、
  とだえることなく通いましょう。今年だけでなく、毎年ごとに。
左注:右一首、長谷攀花提壷到来、因是、大伴宿祢家持作此謌和之
注訓:右の一首は、長谷の花を攀()ぢ壷を提()げて到来(きた)れり、
  是に因りて、大伴宿祢家持の此の謌を作りて之に和(こた)ふ。
標題:同月廿五日、左大臣橘卿、宴于山田御母之宅謌一首
標訓:同月廿五日に、左大臣橘卿の、山田の御母(みおも)
  宅(いへ)にして宴(うたげ)せし謌一首
原文:夜麻夫伎乃 花能左香利尓 可久乃其等 伎美乎見麻久波
  知登世尓母我母
       万葉集 巻204304
      作者:大伴家持
よみ:山吹の花の盛りにかくのごと君を見まくは千年(ちとせ)にもがも
 
意味:山吹の花の盛りに、このようにわが君を拝見することは、
  千年の末までもと思います。
左注:右一首、少納言大伴宿祢家持、矚時花作。但未出之間、大臣罷宴、
  而不攀誦耳
注訓:右の一首は、少納言大伴宿祢家持の、時の花を
  矚(なが)めて作れり。 但し未だ出(いだ)さざる間に、
  大臣の宴(うたげ)を罷(まか)りて、攀()じて誦()まざるのみ


 ウェブニュースより
 藤井七段「ミスあった」時間差に泣きタイトルお預け ―― 将棋の藤井聡太七段が1711カ月と史上最年少での初タイトル獲得に王手をかけた、第91期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第3局が9日、東京都千代田区「都市センターホテル」で行われた。午前9時から始まった対局は、午後712分、142手で渡辺明棋聖(36)の勝ち。連敗の渡辺が藤井の持ち時間を削る指し回しで優位に立ち、かど番をしのいだ。タイトル戦初黒星を喫した藤井のタイトル奪取は、第4局(716日、大阪市「関西将棋会館」)以降に持ち越された。
 
    ◇    ◇    ◇
 初タイトルを前に足踏みしてしまった。朝9時の対局開始から90分で65手も進む超ハイペース。いきなり終盤に突入した。実は、渡辺の術中にはまる局面だった。「こちらがうまくまとめられなかった。いくつかミスもあった」。長考を重ね、みるみるうちに4時間の持ち時間が減らされていく。終盤、もっとじっくり考えたい局面で残りは3分。1時間30分はあった渡辺との差は開く一方だ。時間差に泣き、タイトル戦挑戦4局目で初黒星を喫した。



 「形勢判断が甘い」「読みの正確さが必要」「実力をつけて強くならないと」など、対局を経て自らの課題も見つけていった。コロナ禍で4月から対局がつかなくなった約2カ月、それを修正するいい機会になった。「自分の将棋を見つめ直すことができた」と振り返る。人工知能(AI)搭載ソフトを使いこなしながら研究を重ね、今までの定跡では考えられなかったような手も披露した。
 もう1つ挙げていた「時間の配分」は、局面ごとに違ってくるため実戦で身に付けていくしかない。今局は何度も頂上対決を経験してきた渡辺のうまさを見せつけられた。「今回の内容を反省して次につなげられたら」と前を向いた。
 ここまでテレビ棋戦を除く連敗は、189月の棋王戦(菅井竜也王位=当時)と王位戦(山崎隆之八段)までさかのぼる。大きな崩れは考えにくい。
 1314日の王位戦7番勝負第2局の直後の16日、第4局がある。過密日程は続くが、「いい状態で臨めるようにしたい」。初タイトル獲得に向け、出直しだ。   [日刊スポーツ 2020791954]


 

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