瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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ウェブニュースより
 
小池百合子都知事、土俵であいさつ 浅草の「泣き相撲」で ―― 東京都の小池百合子知事は28日、東京・浅草の浅草寺で行われた「泣き相撲」で土俵に上がり、あいさつした。「『土俵に上がっていいんですか』とお尋ねしたところ(主催者側は)『どうぞどうぞ』ということだった」と述べ、土俵の「女人禁制」議論の盛り上がりを意識した発言で会場を沸かせた。

 
京都府舞鶴市での大相撲春巡業で市長が倒れた際、救命処置をした女性に土俵から下りるよう促す場内放送が問題となった際、小池氏は定例会見で「(救助を)行ったことは素晴らしい」とたたえた一方、大相撲の都知事賞表彰のため自身が土俵に上がることには「エネルギーを割くつもりはない」と述べていた。(産経ニュース 2018.4.28 16:57

 
八角理事長 土俵上の女人禁制について今後アンケート調査などで継続審議の意向示す ―― 日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)は28日、土俵上が女人禁制であることについて談話を発表。過去の歴史を振り返るとともに、今後はアンケート調査などを行い継続審議する意向を示した。以下、八角理事長の全談話。

 
兵庫県宝塚市で行った巡業では、宝塚市の中川智子市長に、土俵下に設けたお立ち台からのあいさつをお願いしました。市長に不快な思いをさせ、誠に申し訳なく恐縮しております。
 
あいさつや表彰などのセレモニーでも、女性を土俵に上げない伝統の例外にしないのはなぜなのか、協会が公益財団法人となった今、私どもには、その理由を改めて説明する責任があると考えます。
 
この問題は過去にも議論されたことがありました。そうした折りに歴代の理事長や理事は、だいたい次の3つの理由を挙げてきました。
 
第一に相撲はもともと神事を起源としていること、第二に大相撲の伝統文化を守りたいこと、第三に大相撲の土俵は力士らにとっては男が上がる神聖な戦いの場、鍛錬の場であること、の3つです。
 
第一の「神事」という言葉は新道を思い起こさせます。そのため、「協会は女性を不浄とみていた神道の昔の考え方を女人禁制の根拠としている」といった解釈が語られることがありますが、これは誤解であります。
 
大相撲には土俵の吊屋根など神道に由来するものが数々あり、協会はこれらの様式を大相撲の伝統文化を表すものとして大事にしております。また各地の由緒ある神社においては、大相撲の力士が招かれる奉納相撲が長年にわたり行われています。
 
しかしながら、大相撲にとっての神事とは、農作物の豊作を願い感謝するといった、素朴な庶民信仰であって習俗に近いものです。大相撲の土俵では「土俵祭(神様をお迎えする儀式)、神送りの儀」など神道式祈願を執り行っています。しかし、力士や親方ら協会員は当然のことながら信教に関して自由であり、協会は宗教におおらかであると思います。歴代の理事長や理事が神事を持ち出しながらも女性差別の意図を一貫して強く否定してきたのは、こうした背景があったからです。
 
先に述べた3つの理由は、私どもの胸中に混ざり合っています。ただし多くの親方たちの胸の中心にあったのは、第三の「神聖な戦い、鍛錬の場」という思いではなかったかと思います。
 
昭和53年5月に、当時の労働省の森山真弓・婦人少年局長からこの問題について尋ねられた伊勢ノ海理事長(柏戸)は、「けっして女性差別ではありません。そう受け取られているとしたら大変な誤解です。土俵は力士にとって神聖な闘いの場、鍛錬の場。力士は裸にまわしを締めて土俵に上がる。そういう大相撲の力士には男しかなれない。大相撲の土俵には男しか上がることがなかった。そうした大相撲の伝統を守りたいのです」と説明いたしました。
 
のちに女性初の内閣官房長官となられた森山氏に、平成21年1月に面会した出羽ノ海理事(佐田の山)は、「女性が不浄だなんて思ってもいません。土俵は力士が命をかける場所ということです」と述べました。
 
土俵は男が必死に戦う場であるという約束ごとは力士たちにとっては当たり前のことになっており、その結果として、土俵は男だけの世界であり、女性が土俵に上がることはないという慣わしが受け継がれてきたように思います。
 
当然のことですが、私どもがこだわりを持つのは、大相撲の土俵に限ります。大相撲の原型となった勧進相撲が盛んになったのは江戸時代の中ごろです。関取の大銀杏と締め込み、部屋制度のもとでの男の共同生活などとともに、土俵は男の戦いの場という約束ごとも、江戸の大相撲以来の伝統です。力じまんの男たちが強さを追求するにはこれらの伝統のすべてが欠かせないと、私どもは先人から教え込まれてきました。
 平成16年から3年間、東海大学体育学部の生沼芳弘教授らが大相撲の観客の女人禁制に関する意識調査を行ったことがありました。大相撲の土俵の女人禁制に反対しないと答えた人はどの年も6割以上、表彰の時に女性が土俵に上がれないことにも反対しないと答えた人は5割以上いらっしゃいました。 この問題につきましては、私どもに時間を与えていただきたくお願い申し上げます。生沼教授らの調査から10年がたちました。再度調査を行い、外部の方々のご意見をうかがうなどして検討したいと考えます。何とぞ、ご理解をたまわりたく存じます。 [Sponich Annex 2018428 15:56 ]


日本における史上最古の取り組みは、野見宿禰(のみすくね)と当麻蹴速(たいまのけはや)とされています。

 
長い歴史だけでなく、協会の体質が旧態依然のせいか。相撲はとにかく「伝統を厳守」してきた競技、あるいは神事と思われがちですが、そんなコトはありません。


実は、時代に応じた柔軟な変革こそ、相撲の本質であり、これまでも技に制限がかけられたり、経営業態も変化するなど、多くの変遷を伴って継続してきたのです。特に明治以降は、生き残りをはかるために様々な変革を求められてきました。なんせ150年前の明治維新で、一度、潰れそうになっているのです。
 
実は女性が土俵にあがることを禁じたのは、この明治以降の流れにあります。女性が裸体で相撲を取ることは風俗上好ましくない。相撲の品格向上のために禁止し、そこに「穢れ」という理由をもっともらしく結びつけた――そう考えるのが最も自然です。意外かもしれませんが、女相撲は古代から存在しています。雄略天皇が「女官に相撲をとらせた」という記録も残っているほどです。

 
女相撲は興行として続けられ、現在もスポーツとして続けている選手も存在します。相撲が、歴史や伝統を重んじるとなれば、女性の土俵入りを否定するのはおかしい。矛盾しています。
 
女性の穢れという発想は「血盆経信仰」が由来で、その中身はひどく理不尽なものです。女性は出産時の出血や月経血で地神を穢し、その穢れを帯びた水で諸聖に茶を煎じ、料理を作り、不浄を重ねてしまう。すべての女は「血の池」地獄に堕ちるという理屈です。男だってケガすりゃ流血するでしょうよ。同じ血じゃないですか。この『血盆経』とは、10世紀頃中国で作られた「偽教典」です。

 
本来の仏典には関係ない、世俗化の過程で広まったデタラメ思想にもかかわらず、仏教の広がりとともに、日本中に広まってしまったのです。要は、単なる差別的なウソなんです。
 
21世紀にまで公然と「穢れ」の概念を持ちだし、女性にだけ適用しているのは、せいぜい相撲界くらいではないでしょうか。


 


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伝統と差別
土俵の女人禁制、議員・官僚のセクハラ疑惑などが、「社会問題」となりメディアで取り上げられました。

「女と靴下は強くなった」と言われたのも今は昔。若い人には「靴下???」と意味がわからないでしょうね。

それだけ女の地位が上がったかといえば、さにあらず。見えない壁が、まだ立ちはだかっているようです。

少し勉強すると、宗教や政治の思惑などで、「差別」が生まれてきたことは明らかです。それは女性だけの問題でもないことも。

今回のことで、自らの内なる差別意識と、どう向き合うかが試されているのではないでしょうか。

あと一年で平成の「御代」(これも問題?笑)も終わり。「新しい器に新しい葡萄酒」といきたいところです。

日本の文化伝統は、少々の革新で揺らぐことはないと思いますが。
新しい


爺の姪 2018/04/30(Mon) 編集
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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