簡単に言いますと北千住は足立区、南千住は荒川区で隅田川を挟んで違う区にあります。一口に「千住」と言いますが、千住という地域は二つの区にまたがった地域になります。この2つの地を結ぶのが千住大橋なのです。
この隅田川を挟んだ千住にも、七不思議があります。
1.千住大橋と大亀
千住大橋を架ける工事のとき、どうしても橋杭がうちこめない場所がありました。川の主の大亀がこの場所に住んでいて、亀の甲羅があったためです。そのため千住大橋の三番目と四番目との間を少し広げたところ、杭を打つことができました。また、この場所は流れが複雑で「亀のま」とか「亀のます」とよびました。
2.千住大橋と大緋鯉(おおひごい)
川の主である大緋鯉が上流と下流を行ったり来たりしていました。千住大橋を作る時、橋杭を立て始めると、この大緋鯉(おおひごい)がぶつかって橋杭が倒れそうになります。大緋鯉をつかまえようとしましたがうまくいきません。そのため千住大橋の橋杭を1本少し広げて立てかえ、大緋鯉が自由に泳ぐことができるようにしました。
3.牧の野の大蛇
「一緒に逃げよう」と約束をした船頭の男の人は表れません。恋人の裏切りに悲しんで身投げした女性は大蛇)になりました。牧の野(現在の千住緑町から千住桜木町あたり)からこの大蛇が表れ、恨みのため船が通ると転覆させたといいます。
4.片葉の葦(かたはのあし)
弘法大師が荒川の岸辺に立つと、葦の葉がその御威光に恐れ入り、風にそよそよなびいていたのをピタリとやめ、ひれ伏しました。そのまま片葉の葦に姿を変えました。
5.子福(こふく)さま
長円寺(千住4丁目)の裏山に住む狐は調子に乗ってだんだん悪さをするようになりました。困った町の人は子福さまとしてお狐様を寺の境内に大切にまつりました。大事にされたお狐様は町全体の守り神となりました。
6.金蔵寺(こんぞうじ)の蕎麦閻魔
金蔵寺(千住2丁目)にえんま様がまつられています。日光街道沿いのそば屋に毎日そばを食べに来る女の人がいました。「あのきれいな娘はどこの人?」と不思議に思ったそば屋があとをつけてみるとむすめはえんま堂の中へ…。それから、えんま様に願いごとをかなえてもらったお礼にそばをお供えするようになりました。
7.置いてけ堀
堀切から牛田の辺に大きな堀がありました。ここでつった魚を持ち帰ろうとすると、「おいてけ~おいてけ~」と地の底からわき出るような不気味な声が…。無理に持ち帰ろうとすると葦のしげみからぬけ出せなくなってしまいます。
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