瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 十干(じっかん)は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素の順列。干支を書くとき干を支の前に書くことから天干(てんかん)とも言う。
 古代中国で考えられ、日本に伝えられた。十二支と合わせて干支(「かんし」または「えと」)といい、暦の表示などに用いられる。五行に当てはめて、2つずつを木(もく、き)・火(か、ひ)・土(と、つち)・金(こん、か)・水(すい、みず)にそれぞれ当て、さらに陰陽を割り当てている。日本では陽を兄、陰を弟として、例えば「甲」を「木の兄」(きのえ)、「乙」を「木の弟」(きのと)などと呼ぶようになった。「干支」を「えと」と読むのは、この「兄弟」(えと)に由来する。
b742178b.JPG 十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類からなるが、十干の本義は、古代研究に便利な漢の釈名や、史記の歴書によっても、実は生命消長の循環過程を分説したものであって、実際の木だの、火だの、鼠だの、牛だのと直接関係のあることではない。それぞれの本義は、次のようになっている。
甲(コウ・きのえ):草木の芽生え、鱗芽のかいわれの象意
乙(オツ・きのと):陽気のまだ伸びない、かがまっているところ
丙(ヘイ・ひのえ):陽気の発揚
丁(テイ・ひのと):陽気の充溢
戊(ボ・つちのえ):“茂”に通じ、陽気による分化繁栄
己(キ・つちのと):紀に通じ、分散を防ぐ統制作用
庚(コウ・かのえ):結実、形成、陰化の段階
辛(シン・かのと):陰による統制の強化
壬(ジン・みずのえ):“妊”に通じ、陽気を下に姙む意
癸(キ・みずのと):“揆”に同じく生命のない残物を清算して地ならしを行い、新たな生長を行う待機の状態
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