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【将東遊題壁(将〈まさ〉に東遊せんとして壁に題す)】 月性

男児立志出郷関  男児志を立てて郷関(ごうかん)を出ず

学若無成不復環  学若(も)し成る無くんば、復環(かえ)らず

埋骨何期墳墓地  骨を埋(うず)むるに何ぞ期せん 墳墓の地

人間到処有青山  人間到る処青山有り

 

(意訳)男子たるもの、志を立てて故郷を出るからには、学問が成就するまで二度と帰らない覚悟である。骨を埋めるのに、どうして故郷の墓に固執することがあろうか。広い世間には、どこへ行っても青々とした墓地があるではないか。

 

※ 結句の「人間」は、普通『じんかん』と読んで、人の間(あいだ)のことと解釈されていますが、意味としては『にんげん』としてもいいでしょう。むしろ、個人と考えたほうが旅立つ者を鼓舞してくれるかもしれません。

人間(にんげん)=人、人間(じんかん)=世の中・世間


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