ツツジを詠んだ歌3
巻6-0971: 白雲の龍田の山の霜露に色づく時に.......(長歌)
題詞:四年壬申藤原宇合卿遣西海道節度使之時高橋連蟲麻呂作歌一首[并短歌]
題訓:四年壬申、藤原宇合(うまかひ)卿を西海童節度使に遣しし時、高橋連蟲麻呂の作れる歌一首[幷に短歌]
原文:白雲乃 龍田山乃 露霜尓 色附時丹 打超而 客行<公>者 五百隔山 伊去割見 賊守 筑紫尓至 山乃曽伎 野之衣寸見世常 伴部乎 班遣之 山彦乃 将應極 谷潜乃 狭渡極 國方乎 見之賜而 冬<木>成 春去行者 飛鳥乃 早御来 龍田道之 岳邊乃路尓 丹管土乃 将薫時能 櫻花 将開時尓 山多頭能 迎参出六 <公>之来益者
万葉集 巻6-0971
作者:高橋虫麻呂
よみ:白雲の 龍田の山の 露霜に 色づく時に うち越えて 旅行く君は 五百重山 い行きさくみ 敵守る 筑紫に至り 山のそき 野のそき見よと 伴の部を 班ち遣はし 山彦の 答へむ極み たにぐくの さ渡る極み 国形を 見したまひて 冬こもり 春さりゆかば 飛ぶ鳥の 早く来まさね 龍田道の 岡辺の道に 丹つつじの にほはむ時の 桜花 咲きなむ時に 山たづの 迎へ参ゐ出む 君が来まさば
意訳:白雲の龍田の山が露(つゆ)や霜(しも)で色づく頃に、旅行くあなたは、いくつもの山々を越えて進み、敵から守るために筑紫に着き、山の果てや野の果てを見るように、兵隊たちを分けて派遣し、山彦が聞こえる限りまで、ひきがえるが行く限りまで、国の様子をご覧になり、春になったら飛ぶ鳥のように早くお帰りください。龍田の道の岡辺の道に真っ赤なつつじが咲き誇り、桜が咲くときに、お迎えに参ります。あなたがお帰りになったら。
左注:右檢補任文八月十七日任東山々陰西海節度使
注訓:右は、補任の文を検するに、八月十七日、東山山陰西海の節度使に任けられえき。
◎天平4年(西暦732年)8月17日、藤原宇合(ふじわらのうまかい)が西海道節度使(さいかいどうせつどし)として派遣されたときに高橋虫麻呂(たかはしのむしまろ)が詠んだ歌です。節度使(せつどし)は、地方の軍事などのチェックをするために派遣される人で、この制度はこの歌が詠まれた天平4年からスタートしたようです。
ウェブニュースより
米軍、シリアの親イラン勢力に空爆 バイデン政権下初 ―― 米国防総省は25日、米軍がシリア東部で親イラン武装勢力の施設に対して空爆を実施したと発表した。2月中旬以降にイラクで起きた米国の関連施設に対する攻撃への対抗措置だと説明した。イランが反発する可能性がある。
国防総省は声明で、バイデン大統領が攻撃を承認したと説明した。バイデン政権が親イラン勢力を対象に攻撃を行ったことが明らかになるのは今回が初めて。イランが後ろ盾とされるイスラム教シーア派武装勢力「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ)」らが使用する複数の施設を破壊したという。
国防総省は空爆の目的について「バイデン大統領は米国人や有志国連合の人員を守るという明確なメッセージを(イランに)送るものだ」と強調。空爆を「防御的な精密攻撃だ」とも説明した。攻撃対象を限定しつつも、武力を誇示することで武装勢力による追加攻撃を抑止する狙いがある。
イラク北部アルビルでは15日、米軍駐留拠点の近くにロケット弾による攻撃があり少なくとも10人が死傷し、負傷者には米国人が含まれた。22日にも在イラク米大使館が位置する首都バグダッドの旧米軍管理区域(グリーンゾーン)に攻撃があった。ともに親イラン武装勢力の関与が疑われていた。
バイデン政権はイラン核合意への復帰に向けてイランに対話を促してきた。空爆に対してイランが反発すれば対話の機運が後退するリスクがある。国防総省は「シリア東部やイラクの緊張緩和を目指して用心深く行動している」とも強調。イランとの対立を望んでいないとの立場をにじませた。 【日本經濟新聞 2021年2月26日 9:53 (2021年2月26日 10:26更新)】
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