瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 社説:オバマ大統領 平和賞に恥じぬ実績を ―― ソ連がキューバに核ミサイルを据え付けた62年10月、ケネディ米大統領(当時)は米ソの「世界的な核戦争」の恐れに言及し、それが不可避であれば米国民は決しておじけづくことはないと演説した。ソ連はその後ミサイルを撤去し、幸い核戦争には至らなかった。この時の決然たる演説は、悲劇的な死(暗殺)と相まってケネディを名大統領に押し上げる原動力になったとされる。/ノーベル平和賞授賞式の演説でオバマ米大統領が武力行使の意義を説いたのも、弱いイメージを持たれたくないためだろう。受賞がアフガニスタン軍事作戦の足かせになっては困るという計算もあるはずだ。オバマ氏はガンジーやキング牧師の非暴力主義をたたえつつ「非暴力運動ではヒトラーの軍隊を止めることはできなかっただろう」として「正しい戦争」の概念を説明した。/「世界には悪が存在する」というオバマ氏の言葉は、ブッシュ前大統領が口にした「悪の枢軸」(イラク、イラン、北朝鮮)さえ連想させた。もちろんオバマ氏は超大国の軍事力を軽々しく使う指導者ではないだろう。平和を守るには時として軍事力に頼るしかないという主張には基本的に共感できる。/米国は数々の軍事行動を経験してきた。近年ではブッシュ前大統領(共和)のアフガニスタン攻撃とイラク戦争、クリントン元大統領(民主)の数次にわたるイラク空爆とユーゴスラビア空爆、その前のブッシュ元大統領(共和)のパナマ侵攻や湾岸戦争、レーガン元大統領(同)のグレナダ侵攻などが、その例だ。/偶然かどうか、再選がかかる大統領選の前に大規模な軍事行動に踏み切る例が目立つが、「力を背景にした外交」はもともと米国に特徴的なものである。オバマ氏もアフガン以外で武力使用の決断を迫られるかもしれない。「正しい戦争」であるはずのアフガン攻撃に、さらに深入りしていくことも考えられよう。/その半面、北朝鮮問題では米国の「力を背景にした外交」が期待できず、苦しい対応が続いているが、米国には「軍事力はハンマーだが、すべての問題がクギであるとは限らない」という言葉も伝わる。問題解決の手段はさまざまだ。同盟国の日本を脅かす北朝鮮の核・ミサイルに対処する強い外交力をオバマ政権に改めて要望したい。/オバマ大統領はこれまで何回か重要演説をしてきた。理念は十分に示したと言えよう。今後の課題は、打ち出したビジョンを実現する実行力を見せることだ。受賞は時期尚早などと批判するよりも、オバマ氏の今後の活躍に期待する方が建設的というものだ。(毎日新聞 2009年12月12日 2時31分)
086985bc.JPG 趙襄子は翟(てき、北方の異民族、狄)を攻めさせ、戦い勝って尤(ゆう)・終(しゅう)二邑の民を収めた。使者が謁見したとき、襄子は食事に掛かろうとして急に顔を曇らせた。左右の者が「一朝にして二つの城が降ったとあれば、だれしも喜びましょうに、君の憂いは何故でございますか」と問うと、襄子「江・河の水も三日で減り、暴風雨も一日と続かぬ。趙氏がどこにも徳行を積まぬうちに、一朝にして二城が降った以上、滅亡はやがて我が家をも襲うのであるまいか」/孔子がそれを伝え聞いて「趙氏はさかえるであろう」といった。/いったい、憂えるのは栄える道であり、喜ぶのは滅ぶ道である。勝つことは難くないが、それを維持することは難い。賢主は勝ちを維持すればこそ、その福を後世に及ぼすのだ。斉・楚・呉・越はみなかつて勝者でありながら、遂には滅んだ。勝ちを維持することを知らなかったのである。ただ有道の主にのみ、勝ちは維持しきれるのだ。/孔子は城門の閂(かんぬき)を押し上げるほど力が強かったが、力で世にきこえようとはしなかった。墨子は攻守の備えに長じ、公輸般(こうゆはん、春秋時代の魯の巧匠。楚のため九度宋を攻め、墨子九度これを守った)を恐れ入らしめたが、兵術で世に現れようとはしなかった。/勝ちを維持するのに優れたものは、強くても弱く振る舞う。/さて『老子』にはいう「道は冲(ちゅう)なれどもこれを用(もち)うればあるいは盈(み)たず《道は虚ろなればこそまた使いつくせぬ》」(老子四章)
 秦の国の人で逢(ほう)という姓の男に一人の息子がいた。幼少の頃には賢かったが、壮年になると惑乱の病に罹り、歌声を聴くと哭き声といい、白を見ると黒、香しい臭いを嗅ぐと腐った臭い、甘いものを常(な、嘗)めると苦いといい、間違った事を行いながら正しいと考えるようになった。彼の考えの及ぶところ、天地の上下、東西南北の方位から水と火の性質、季節の寒さ暑さに至るまで、すべて錯倒してしまう。
 ある日楊という姓の男が、その父親に告げた。―― 魯の国の有徳者には一芸一能に秀でたものが多い。もしかするとこの病気を癒せるのではなかろうか。君、一度訪ねていってみたらどうだ。
e5562f6d.JPG かくてその父親は魯の国に赴こうとして陳の国を通りかかり、その地で道家の哲人老耼先生にばったり出会った。そこで彼は息子の症状を老耼(ろうたん)先生に話した。すると老耼先生は言った。―― そなたは、どうしてそなたの息子が惑乱していると分かるのか。一体現代では世界中の人間すべてが惑乱しており、何が是であり何が非であるかの判断もつかず、何が利であり何が害であるかも分かっていない。同じ惑乱の病に罹(かか)っている者は多く、根源の真理に目覚めている者は全くいないのだ。
 それに一人の人間が惑乱しても家中を狂わせることは出来ず、家中が惑乱しても村中を狂わせることは出来ず、村中が惑乱しても国中を狂わせることは出来ず、国中を惑乱させても世界中を狂わせることは出来ないが、世界中の人間がすべて惑乱してしまえば、これを正気に返す必要はないのだ。そしてもし世界中の人間がそなたの息子のように心を惑乱させれば、正気であるそなたの方がかえって惑乱しているということになる。哀楽の感情、声や色(すがた)や臭いや味、是非善悪の問題など、何が正しいといったい誰にきめられようか。
 それにまた、かく言うわたくしの主張にしたところで、惑乱していないという保障はないのだ。まして魯の国の有識者など、惑乱した人間の最たるものではないのか。その彼らに他人の惑乱を解くことなど出来っこないのだ。食糧など担いで魯の国に出かけてゆくよりも、とっとと家に帰った方がましだよ。(列子・周穆王篇第三より)

 「天皇は政治に利用すべきでない」と主張しながら、天皇を政治的に利用していることに気付いていない倒錯者の集団を見ているようだ。今朝のウュブニュースのJ-CASTニュースからの記事。
 宮内庁長官過去も次々苦言 正論なのか「はみ出し」なのか ―― 宮内庁の羽毛田信吾長官が、天皇の特例会見についてまた苦言、反論を展開して波紋を呼んでいる。政治家ではなく役人だが、過去にも皇室問題で発言を繰り返している。皇室を代弁しているのか、単にでしゃばりなだけなのか。/「自分は官房長官の指揮命令に従うと同時に、陛下のお務めのあり方を守る立場にある。辞めるつもりはありません」/羽毛田信吾長官は、民主党の小沢一郎幹事長が「辞表を出して言うべきだ」と述べたのに対し、こう公然と反論した。2009年12月14日に記者団の取材に応じたときのことだ。
27883114.JPG 役人ながら、新聞や週刊誌を度々にぎわせた ―― 閣僚ならともかく、役人としては異例の発言だ。天皇陛下と中国の習近平国家副主席との会見が特例扱いで決まったときに、「二度とあってほしくない」と苦言を呈してから、発言を控えるそぶりさえ見せない。頑として、皇室の政治的中立や陛下の健康への配慮などを理由に、「1か月前ルール」を守る考えを改めない構えなのだ。/羽毛田長官は、生え抜きではなく厚労省出身で、2001年4月になって宮内庁の次長に転じた。小泉純一郎政権時代の05年4月から、同庁長官を務めている。/役人ながら、その発言は、新聞や週刊誌を度々にぎわせてきた。/三笠宮寛仁さまが月刊誌対談で女性天皇容認を批判した06年1月、羽毛田長官は、定例会見で「正直『困ったな』という気持ちが強い」と述べた。このときは、「内閣や国会が対応すべき政治的な事柄」とその理由を挙げている。/また、08年2月には、皇太子ご夫妻が愛子さまとともに天皇・皇后両陛下を訪問なさる回数が少ないことを、定例会見で批判。皇太子さまが両陛下とお会いする機会を作りたいと述べられたことを受けて、「ご自身が会見で発言なされたことなので、大切になさっていただきたい」と注文まで付けた。/いずれの発言も、「役人が会見で言うべきことなのか」と、テレビのワイドショーなどでも、繰り返し取り上げられている。
 擁護、批判と意見は真っ二つに ―― 事態は、役人が政治家に反乱したような構図になっているが、羽毛田信吾長官を擁護する声はかなり多いようだ。/宮内庁には、2009年12月14日までに1000件を超える意見が寄せられ、その多くが羽毛田長官に賛成する意見だという。ライブドアのネットリサーチでも、長官支持が7割強も占め、小沢一郎幹事長支持は2割強に留まっている。/皇室ジャーナリストの松崎敏弥さんも、羽毛田長官支持の立場だ。/「民主党政府がゴリ押しをした方が問題であり、長官が抵抗するのは当たり前です。どこの国とも平等にスケジュールを作っており、陛下のご体調を考えながら忙しい公務も割かないといけません。陛下も話が来れば、断れないでしょう。いきなり会ってくれというのは、陛下に対して失礼なことです。ルールは守ってほしいですね」/一方、識者を中心に、羽毛田長官の対応ぶりを批判する声も次々に上がっている。新党大地の鈴木宗男代表は、日本BS放送の番組内や自らのブログで、「尊皇精神に欠けている。陛下は会見を受けられたのだから、決まった後に言うのは陛下にとんでもなく失礼だ」などと批判した。/また、元外務省主任分析官で作家の佐藤優さんは、ライブドアのコラム「眼光紙背」で、「職業的良心に基づいて考えるならば、『私はそのようなお願いをすることはできません。どうしてもというならば、私を解任してください』と言って頑張るべきだ」と指摘。「経緯説明という名目で記者会見を行ったことによって、天皇陛下が政治問題に巻き込まれてしまった」と主張している。/この問題、まだまだ論争は続きそうだ。(J-CASTニュース、2009/12/15 20:58)

「特例会見」仕掛けたのは中曽根氏? 前原発言で「ドロドロ」戦争 ―― 天皇陛下と中国の習近平国家副主席の「特例会見」問題が思わぬところに飛び火した。民主党政権による「天皇の政治利用」として自民党は激しく批判してきたが、自民党側からも会見実現に向けた働きかけがあったというのだ。泥試合の様相も呈しつつあるが、自民党は特命委員会を設けて徹底抗戦する構えだ。/いわゆる「1か月ルール」を曲げて設定された「特例会見」は2009年12月15日、予定どおり皇居で実施された。しかし鳩山政権が天皇陛下を政治利用したという批判はおさまっていない。
元首相の要請は「1か月ルール」によって断られた ―― そんななか飛び出したのが、前原誠司国交相の「要請したのは元首相」発言だ。前原国交相は15日の記者会見で「元内閣総理大臣の方から話があったと私は聞いている」と述べ、自民党の元首相から首相官邸に要請があったという認識を示した。元首相とはだれなのか。永田町界隈では複数の名前があがったが、中曽根康弘元首相だといわれている。/中曽根元首相は中国とパイプが太く、07年6月にも日中青年世代友好代表団の最高顧問として上海を訪問し、中国要人と交流を深めている。また特例会見の1週前の09年12月7日に首相官邸を訪れていることから、そのときに要請したのではないかと噂された。永田町事情に詳しい政治ジャーナリストは「自民党は今回の問題を検証する会合を16日に開いたが、そこに呼ばれた政府職員の口からも中曽根さんの名前が出た。まず間違いない」と話している。もし中曽根元首相が働きかけていたとしたら、自民党の批判はトーンダウンせざるをえない。だが、前出の政治ジャーナリストによれば、中曽根元首相の要請は「1か月ルール」によって断られたという。つまりルールを曲げて、強引に周近平副主席との会見を設定したのは、やはり民主党政権だというわけだ。
自民党は「政治利用」検証の特命委員会を設置 ―― そのような事情もあって、自民党は攻撃の手をゆるめない。「前原発言」を知った谷垣禎一総裁は12月15日、「まさに『顧みて他を言う』ということ。責任の転嫁というのが正しいのではないか」と批判。石破茂政調会長も翌16日の会見で「国土交通大臣の発言は真意がよく分からないが、いかなる確証をもってそういう発言をしているのかということがなければ、国務大臣の発言としては極めて無責任かつ不適当だ」と前原国交相を非難した。/自民党は16日、天皇陛下の政治利用について検証する特命委員会を設置。今回の経緯を調査するとともに関係者や有識者から意見を聞いて、党としての見解をまとめるとしている。/批判しているのは自民党だけでない。メディアからも異論が噴出、特に厳しいのが産経新聞だ。15日付け紙面で外務省関係者の「中国の走狗」「亡国政権」という言葉を紹介しながら、中国に配慮して特例を認めさせた鳩山内閣やその背後にいる小沢一郎幹事長を強く非難している。/ただ、なかには「自民政権も天皇陛下の政治利用をしてきた」という意見もないわけではない。ある元全国紙記者は「園遊会だって政治利用だ。だれを天皇陛下の園遊会に招待するのかというときにも必ず政治的な判断がある」と指摘する。宮内庁長官が投げかけた波紋はまだ静まりそうにない。 (J-CASTニュース、2009/12/16 20:02)

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f7c32d45.jpg 午前中は曇り空で、外はかなり寒そうだった。昼飯を食べ終わった頃、陽が射してきたので、気温は11℃と低かったが、隅田公園を抜け吾妻橋から淺草通りに出て、東武橋。北十間川の南岸に沿って京成橋から東武押上→東武曳舟→東武東向島と東武線伝いに明治通りに出ると、白鬚橋をわたり、隅田川沿いに帰宅した。11647歩、7.5㎞が本日の記録。
 今朝のウェブニュースからの記事。
7af19413.JPG 訪日意義強調し、影響回避=習氏の天皇会見-中国 ―― 【北京時事】中国外務省の姜瑜副報道局長は15日の定例会見で、訪日した習近平国家副主席と天皇陛下との特例会見をめぐり日本で批判の声が上がっていることに関し、「今回の訪日は、両国共に非常に重視しており、戦略的互恵関係の一層の推進に重要な意義がある」と強調、日中関係への影響を避けたい意向をにじませた。/習氏は16日まで日本に滞在するが、同副報道局長は、「訪日はとても順調に進んでいる。日本側も周到な手配をしてくれた」と述べた。/中国では、特例会見を実現させ、対中重視姿勢を鮮明にした鳩山由紀夫首相を擁護する論調も見られる。15日付英字紙チャイナ・デーリーは、「(日本の)一部の政治家が、この問題を利用し、与党や良好な対中関係に挑もうとしている」とする専門家の見解を伝えた。(jijicom、2009/12/15-17:36)
 はてさて、習氏と天皇の会見問題いろいろ言われているけれど、政府の対応は中国に対する礼を尽くしただけだと思うが、天皇を政治に利用使用としているのは、はてさて、与党・野党のどちらなのかなあ。中国の古典『淮南子』にある寓話を一つ。
8d1b69ef.JPG 《恵子(戦国時代、宋の人、恵施)が、魏の恵王ために国宝をつくった。法なるに及んで長老たちに示し、長老が皆善いというので、恵王に奏した。恵王は大いに喜び、翟煎に示すと、翟煎(てきせん)もよいという。/恵王、「善いからには施行してもかまわぬな」 翟煎「なりませぬ」/恵王、「善いのに施行してはならぬとは何ゆえか」/翟煎は答えた。「かの大木を持ち上げるものどもは、前でヨイショと掛け声すればうしろからも合いの手が応えます。これは重荷に耐えるべく相励ます歌でござります。他に鄭・衛・楚ぶりの音楽あるは勿論なれど、それを用いませぬは、この場合に適せぬ故にござります。国を治むるは礼にあり、文辞や弁舌のあずかるところではござりませぬ」/さて、『老子』に「法令滋彰、盗賊多有(法令が明らかになるほど、盗賊が増える)」とは、このことである。(淮南子・道応訓第十二より)

f28e69de.JPG 海辺に住む男で漚鳥(かもめ)の好きな者がいた。毎朝浜辺に出て漚鳥と一緒に遊び戯れていた。彼のところへやってくる漚鳥の数は、数百羽を超えるという夥しさ。ところが、彼の父親がある日言った。「漚鳥がみなお前の所に来て遊んでいるという話ではないか。ひとつ摑(つか)まえてくるがいい。わたしはそれを嬲ってみたいのだ」/さてその男、翌日浜辺へ出てみたが、漚鳥は空に舞い遊び、彼の所には降りてこなかった。だから古人も「至言は言を去る(最上の言葉は物言わぬ言葉であり)最も偉大な行為は人為の賢しさを棄てた無心の行為である。智の識るところを斉とすれば、則ち浅し(人知で理解した限度内の知識をすべてとすれば、そこが知れている)」と言っているのである。(列子・黄帝篇第二より)
 楊朱の言葉。
 万物がさまざまに異なっているのは生の様相であり、例外なく同じなのは死の事実である。生きていれば賢者だとか、愚者だとか身分の高いものだとか低いものだとかいろいろあるが、これがことなっている点である。また死ぬと死体が腐り、形が消え失せるが、これが同じ点である。けれども賢者であるか愚者であるか、身分が高いか賎しいかなどは、人間の力でどうなるものでもなく、腐って消え失せていくと言うことも人間の力でどうなるものでもない。
 だから人間の生は人間の力で生たらしめ得るものではなく、死もまた人間の力で死たらしめうるものてはない。賢であるのも人間の力で賢たらしめうるのではなく、愚であるのも人間の力で愚たらしめうるのではなく、貴であるのも賎であるのも人間の力で貴たらしめ賎たらしめるものではない。
4aad4d09.JPG それにまた、一切の存在にとっては、生きていることが同時に死ぬことであり、賢であることが同時に愚、貴であることが同時に賎であって、生死も賢愚・貴賎も根源的には斉(ひと)しいのである。十歳で死ぬのも、百歳で死ぬのも死であることには変わりなく、仁者・聖人もしねば、悪人・愚者もまた死ぬ。生きているときには尭・舜のような聖人でも死んでしまえば腐って骨となり、生きているときには桀・紂のようなあくにんであっても死んでしまえば腐って骨となり、腐って骨となると言う点では変わりないのである。だれにその見分けがつこうか。だとすれば、ひとまず生きてある間のことをあれこれ考える暇などないのである。

 今朝は新聞休刊日。ウェブニュースの産経ニュースから、習近平中国国家主席訪日の記事を3つ。
【鳩山ぶら下がり】天皇陛下の会見設定「杓子定規は正しいのか」(11日夜)――
【天皇陛下を政治利用?】
―― 中国の習近平国家副主席との天皇陛下との会見について。直前1カ月までに申請するというルールがあったにもかかわらず、なぜ首相は指示をしたのか。長官によると7日に指示したとのことだが、なぜ直前に出したのか。7日は小沢一郎民主党幹事長と会った3日後で、小沢さんから頼まれたという話もあるが本当か
 「まず、小沢幹事長からお話があったわけではありません。そこだけは明確にしておきます。1カ月ルールというのは存じ上げてはおりました。しかし、1カ月を数日間切れば、もう杓子(しゃくし)定規でダメだというようなことで、果たしてそれが本当にたとえば諸外国との国際的な親善の意味で、正しいことなのか。本当に重要な賓客が日本に来られたときには、もともと来られることが分かっておられるということでありますだけに、その正確な日程が、必ずしも決まらなかったということで、遅れ遅れになったのは事実だと思います。しかし、そこは、あまりにも杓子定規ということよりも、当然、天皇陛下のご体調のことは一番、気にしなければなりませんが、そこに差し障りのない範囲で、できるだけ天皇陛下にもお会いになっていただければという思いがありましたものですから、私の方から官房長官に指示をして、『できれば両立ができるような解決はないか』と申したところです」
―― ただ、羽毛田信吾宮内庁長官は会見で「これは政治利用にあたるかもしれない」という見解を示した。「大変残念で、こういうことは二度とないようにしてほしい」とコメントしたが
 「私はいわゆる賓客が来られたときの判断、これは別に政治利用ではなくて、国際的なある意味での諸外国との日本との関係をより好転させるための、天皇陛下のできればという話でありますから、私は政治利用という言葉はあたらない。そのように考えています」
【長城計画】
――小沢幹事長のことで、今、140人を超える議員団が中国の胡錦涛国家主席と会っているが、その意義と外交手法について
 「やはり、隣国、中国、また経済的にも今、大変成長している。日本が今、経済が厳しいときに、ある意味で中国が成長してくれているおかげで、日本のある意味での経済的な厳しい状況に関して、この日本企業にとっても、有り難い中国の経済成長だという状況。これは事実だと思います。そういう意味で、私は日中関係をより進めていくために、小沢幹事長が多くの民主党の国会議員、または、民間の方々を連れて訪中をされるということは、これは毎年やっていることではありますけれども、そのことの意味は私は大きいと。中国にとっても、そのことを大変喜んでいると思っていますし、続けていかれる、いわゆる継続は力だと思いますけれども、継続することによって、やっぱり、隣国である中国との関係をより良好にする礎になっている。そのように思います」
【地球温暖化】
――今日、地球温暖化の関係閣僚委員会をしていたが、COP15(国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議)にどう臨むか
 「私はやっぱり、この国連で演説をいたしましてね、日本としてのある意味での地球環境を守るという大きなメッセージを出し、世界の国々が『そうだ。やはり、地球を守ろうじゃないか』という思いで、一つになってもらいたい。COP15を何としても成功に導かなきゃいかないと思います。したがって、小沢(鋭仁)環境大臣、あるいは福山(哲郎)副大臣にも、できる限り日本のためという以上に、世界の政治家として、地球を守るむしろ牽引(けんいん)役としての日本の政治家の意思を強くみせてもらいたい。そのように思っています。私も、ギリギリの段階ではCOP15にうかがう。デンマークに行くつもりでありますが、そのコペンハーゲンで最終的にまとめあげるための協力を惜しまないで行っていきたい。そう思っています」
【普天間移設】
――普天間問題よろしいか。先ほど、首相は「相手のある話で、理解してくれるまで時間がかかる」と述べた。日米合意を見直した結果、そのまま継続するということであれば、米国の理解は必要なく受け入れられていくと思う。ということは日米合意をそのまま継続するのではなくて、さらなる負担軽減などを求めていくという解釈でよいか
 「日米合意を、そのまま国民の皆さんと一緒に、日本の政府が分かりましたと。それでいきましょうというYESということで済ますということができれば、それは簡単ですよ。でも、現在、そのような状況でないことは、おわかりの通りであって、だからこそ、今、日本の新しい政権としてどういう道があるかを模索している。沖縄の県民の皆さん方のお気持ちも理解をしていくなかで、アメリカにも理解をしてもらえるような道筋を考えていきたいと思っているところです」(以上、産経ニュース、2009.12.11 22:20)
39101779.JPG 安倍元首相「中国に取り下げ要請を」 天皇陛下との会見設定 ――  自民党の安部晋三元首相は14日朝、鳩山由紀夫首相が天皇陛下と中国の習近平国家副主席との特例的措置による会見を指示したことについて、「国益ではなく自分たちのために今まで守ってきたルールを破った。天皇陛下を政治利用したと断じざるを得ない。今からでも遅くないので、中国側に取り下げてもらうよう要請すべきだ」と述べた。/都内で記者団の質問に答えた。(産経ニュース、2009.12.14 09:43)
 習副主席がきょう訪日 抗議活動の懸念も ――  中国の習近平国家副主席(中国共産党内序列6位、56歳) が14日午前、3日間の日程で日本を公式訪問するため北京を出発する。/次世代リーダーの最有力候補として対日重視をアピールする狙いだが、中国政府が天皇陛下との特例会見を強引に要求したことが日本で反発を招いており、訪問先で抗議活動が起きる懸念も出ている。/日本滞在中は鳩山由紀夫首相と会談するほか、岡田克也外相や与野党の党首とも会談。東京のほか福岡も訪れる。/ 日本に続いて韓国、カンボジア、ミャンマーも訪問する。(共同)(産経ニュース、2009.12.14 09:07)
 さらにサーチナニュースから、中国人の見方についてのニュース。
【中国ブログ】批判相次ぐ天皇特例会見、中国人はどう見る?―― 鳩山由紀夫首相が中国の習近平国家副主席と天皇陛下の会見を『特例』として実現するよう指示した問題について、与野党内から「天皇陛下を政治的に利用しようとしている」とする批判の声が相次いでいる。/天皇陛下への面会を希望する際は、1カ月前に文書で申し込むという慣例があるが、中国側が会見を申し込んだのは11月下旬。これに対し、外務省は「困難である」と中国側に回答してきたが、鳩山由紀夫首相は日中関係の重要性を訴え、天皇陛下と習近平氏の会見を実現させるよう指示した。/天皇陛下と習近平氏の会見の是非をめぐり、日本国内で論議があることに対し、中国人ブロガーの沈燕倩11氏が自らのブログで考察を行っている。ブロガーは今回の経緯を説明した上で、「問題は天皇陛下または宮内庁が首相の決定を拒否できるかどうかだ」と述べる。/ブロガーはまず、宮内庁は日本の行政機構の一つであり、日本の行政の長(おさ)である首相からの命令を拒否できないと指摘。続けて、天皇陛下も首相からの求めを拒否できないだろうと語り、その理由として、天皇陛下には首相から求められた事案に対し、拒否する権利を有していながらも、日本の憲法では天皇陛下は自らの権利を行使する権利を有していないからだと分析した。/さらに、ブロガーは日本国内から反対の声が上がっている点に言及し、「世界の指導者である米国オバマ大統領ですら天皇陛下に会見した際は礼を尽くしたのだ。習近平国家副主席の日本訪問は『前途多難』と言わざるを得ず、それならばきっぱりと天皇陛下との会見を取りやめた方が良いのではないだろうか」と述べた。(編集担当:畠山栄)(サーチナ、社会ニュース、2009/12/13(日)19:08)

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f846be2e.JPG 午後、言問橋を渡り、水戸街道から四つ木橋南まで北上。鐘ヶ淵通りを通って、水神橋を渡り、隅田川沿いに南下帰宅した。瑞光橋辺りではいろいろな水鳥が浮游していた。ここは、どうやら冬鳥の棲息地かもしれない。徘徊記録は11892歩、7.7㎞。
 家に帰ると、まゆみちゃんから葉書が届いていた。先日の忘年会で久し振りに会った塾友である。
08b689ae.JPG 楊朱の弟の楊布(ようふ)が、あるとき楊朱(ようしゅ)に向って訊ねた。
―― ここに人がいて、年齢は似たり寄ったり、資産もほぼ同じで、才能にもそれほどの差はなく、容貌もおっつかっつである。ところが寿命の長短は親子ほども開き、地位の高低は大きく隔たり、名声にもひどい差があり、他人に愛されるか憎まれるかと言う点でも親子ほどの違いがある。これは一体どうしたことであろうか。
 すると楊朱先生が答えた。
―― 昔の人がこんなことを言っているよ。私が何時も念頭においている言葉だが、それをひとつそなたに教えてあげよう。「なぜそうなるのかの理由が分からずにそうなるのが運命というものである。」と言う言葉だ。いま、われわれの現実の生活においては、ぼんやりとして捉えどころがなく、ごてごてと入り乱れて、さまざまな事象が、行為を為せば為すにつれて、為さねば為さぬにつれて日毎に消え去ってゆき、日毎にたち現れてくるが、どうしてそうなるかという真相は誰にも分からず、それらはみな「命」―― 運命の巡り会わせなのだ。いったいすべてを運命に任せる者は、寿命の長短など問題にせず、すべてを自然の理法に任せる者は、事の順逆など問題にせず、すべてを生命の本質に任せる者は、一身の安危など忘れてしまう。かくてこのような境地を“何ものにもすべてまかせることがなく、しかもあらゆるものにすべてを任せてゆく境地”―― 任せるとか任せないとか言うことさえ超えた至人の捉われない境地 ―― と呼ぶのである。そこでは真実であり誠実であることが問題なので在り、何を否定し、何を肯定し、何を哀しみ何を楽しみ、何を行い何を行わないかと言ったような価値の判断、思慮分別などは無用なのである。
 『黄帝の書』に、「道の体得者である至人は、じっとしているときは死人のようであり、行動しているときはからくり人形のようだ」とあるが、このような至人は、己が何故じっとしているかの理由も分からず、また何故じっとしていないかの理由も分からず、何故行動するかの理由を意識することもなく、何故行動しないかの理由を意識することもない。人々が観ているからと言って己の気持ち・態度を変えることもなく、人々が観ていないからといって己の気持ち・態度を変えないと言うこともない。なにものにも捉われずにただ独り天地を往来し、ただ独り宇宙に出入し、何ものも彼の捉われない自由を妨げることは出来ないのである。

 今日は日曜日、朝から報道番組に見とれていた。
c7eb66b5.JPG 総務副大臣が首相批判=天皇特例会見「やめた方がいい」 ―― 鳩山由紀夫首相が中国の習近平国家副主席と天皇陛下の会見を特例的に実現するよう指示した問題について、13日のテレビ朝日の番組で、与野党から批判の声が相次いだ。/渡辺周総務副大臣(民主)は「天皇陛下の政治利用と思われるようなことを要請したのは誠に遺憾だ」と指摘。「やめていいなら、今からでもやめた方がいい」と、会見中止も検討すべきだとの考えを示した。副大臣が首相を批判するのは異例。/社民党の阿部知子政審会長は「(会見は)特例でも認めてはいけない」と強調。国民新党の亀井亜紀子幹事長代理も「象徴天皇制は国の基本で、きちんと(しなければならない)」と語った。/一方、自民党の町村信孝元官房長官は、首相の指示の背景に小沢一郎幹事長の働き掛けがあったとの見方に触れて「これでは小沢内閣だ」と指摘。公明党の高木陽介幹事長代理は首相の偽装献金問題と絡めて、「首相には『ちょっとぐらいルールを破ってもいいじゃないか』という発想がある」と皮肉った。/共産党の小池晃政策委員長は「乱暴なやり方だ」と指摘し、みんなの党の浅尾慶一郎政調会長は国民への説明と謝罪を求めた。(2009/12/13-14:04)
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 本日朝食後、花川戸のクロネコへ。用事を済ませた後、吾妻橋を渡り、淺草通りを京成橋まで、東進。スカイツリーは現在の所、231mと大きく表示されていた。京成橋を渡り、桜橋通りから、曳舟川通りを北上明治通りから白鬚橋を渡って、帰宅した。昨日の雨が嘘のようで、小春日和のよい天気であった。11169歩、7.2㎞の徘徊であった。

fbcdf417.JPG 中国の春秋戦国時代の諸子百家の中に楊朱(ようしゅ、生没年未詳、BC370? ~BC319?年頃)という人物がいる。字を子居といい、個人主義的な思想である「爲我説(自愛説)」を主張した。人間の欲望を肯定し、自己満足が自然に従うものであるとした。儒家、墨家に対抗し、異端として孟子(BC372?~BC289年)などから排撃されている。哲学史の上では快楽主義を唱えたギリシアの哲学者エピクロスクロス(BC341~BC270年)と比較されると言う。この楊朱の言葉に曰く「百年は人間の寿命の最大限であって、百年生きられる人間は千人に一人もない。たとえ一人いたとしても嬰児と老い耄れの時期がほとんどその半ばを占め、夜眠って何もしない時間、昼目覚めてはいて無駄に捨てられる時間がまたその残りの半ばを占め、病気や悲しみ、正気を失いびくびくと恐れる時間がさらにまたその残りの半分を占めている。後残りの十数年の中で、ゆったりとして満足し、少しの心配事のない時間を量ってみても一季の期間すなわち三ヶ月もないくらいである。とすれば、人間いきてあるときに一体何をすればいいのか。なにを楽しめばいいのか。もっぱら美しい着物を着、旨いものを食うだけであり、いい音楽を聞き美人を楽しむだけである。しかし、その美しい着物や旨いものだって、いつも充分だと言うわけには行かず、いい音楽や美人も常に楽しむと言うわけにはいかない。それどころか、却ってまた為政者の刑罰や褒章によって行動を規制され、名教や礼法に引き回されて、せかせかと一時の虚名を追い求め、死後に伝わる栄誉を計算し、小心翼翼として目で観、耳で聴くものを慎重に選び、身の行い、心の持ち方の是非に気を配る。かくて、壮年時代の最上の快楽を逃し、ひとときを思い切り楽しむことはできないのである。手かせ足かせをはめられた重罪人とどれほどの違いがあろうか。/大昔の人間は、人生が束の間の訪れであり、死が束の間の別れであることを知っていた。だから心のままに振舞い、自然の本性の好むところにそむかず、生きてある限りの快楽は、それを否定しなかったから、名声に尻を叩かれることもなかった。本性のままに自然にふるまい、万物の好む所に従って死後の名声など欲しがらなかったから、刑罰に捕まることもなかった。名誉の優劣、寿命の長短など、すべて念頭になかったのである。」
92cbe32a.JPG 本日のウェブニュースによると、習近平国家副主席が来日するらしい。
天皇陛下と中国副主席14日会見…宮内庁懸念 ―― 政府は11日、中国の習近平国家副主席が14日に来日し、天皇陛下や鳩山首相と会談すると発表した。/ 陛下と外国要人との会見は1か月前までに申請を受け付けるという政府内の慣行を外れた特例的措置で、「日中関係は政治的に重要」とする鳩山首相の指示に基づき、最終的に宮内庁が受け入れた。/同庁の羽毛田信吾長官は11日午後、記者団に対し、「憲法下の陛下の基本的なあり方にもかかわる」と、天皇の政治利用の観点から懸念を表明した。/羽毛田長官によると、宮内庁が中国政府からの会見要請を外務省を通じて受け取ったのは11月26日。同庁は「ルール(慣行)に照らして応じかねる」と回答したが、平野官房長官が12月7日、羽毛田長官に電話で特例扱いを要請。羽毛田長官が断ると、10日夕に「総理の指示だ」と再度、電話で指示したという。/羽毛田長官は記者団に、「陛下の国際親善活動は、国の大小や政治的重要性とは別次元で行われてきた。(特例扱いは)二度とあってほしくない」と述べた。/この慣行は、多忙な陛下の日程調整や健康面に配慮し、1か月を切った会見要請は受けないよう、陛下が前立腺がんの摘出手術を受けた翌年の2004年以降、本格的に運用されてきた。/天皇の政治利用との批判が出ていることについて、鳩山首相は11日夜、首相官邸で記者団に対し、「1か月ルールは知っていたが、しゃくし定規なことが、諸外国との国際的な親善の意味で正しいことなのか。諸外国と日本の関係をより好転させるための話だから、政治利用という言葉は当たらない」と述べ、問題ないとの考えを強調した。/首相周辺は、この会見を巡り、民主党の小沢幹事長から首相官邸に要請があったことを明らかにした。(2009年12月11日21時27分 読売新聞)

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b2ef31d7.JPG 午後、なべちゃんが訪ねてくれた。続いてK氏が先日の忘年会の写真を持参してくれた。



 今日は朝から雨。火・水・木・金と続けて4日、徘徊はお休み。
 民主党の小沢幹事長が、総勢640名を引き連れて、中国を訪問。爺にはどうも普天間問題でのアメリカに対する牽制であるように思えてならない。アメリカ大統領、オバマの理念からいえば、アメリカは当然日本から引き揚げてもよいはずなのだがね。グァムでも、硫黄島でも、テニアンでも、サイパンでも飛び石的に沢山の自国領土を持っているはずなのだがね。今朝のウェブニュースから、2つ。
6157110a.JPG 小沢氏、胡中国主席と会談「私は人民解放軍の野戦軍司令官」―― 【北京=原川貴郎】民主党の小沢一郎幹事長は10日午後、北京に到着し、人民大会堂で胡錦濤(こ・きんとう)中国国家主席と会談した。両氏は、日中関係の強化や民主党と中国共産党の政党間交流の促進を図ることで一致した。/小沢氏は会談後、記者団に対し、来夏の参院選について胡氏に、「こちらのお国(中国)に例えれば、解放の戦いはまだ済んでいない。来年7月に最終の決戦がある。人民解放軍でいえば、野戦の軍司令官として頑張っていると伝えた」と語った。/他の先進国の主要政治家が、天安門事件で民主化運動を武力で鎮圧した人民解放軍の幹部に自らをなぞらえることはあり得ない。/小沢氏はまた、「参院選で民主党が過半数を取ることで、思い切った議論をできる環境が整い、関係を深めることができる」と語ったことも紹介した。/胡氏は「民主党政権になってからも交流を深め、日中の互恵関係が新たな段階に入った」と語り、鳩山政権のアジア重視の姿勢を評価した。 (2009.12.10 23:30、産経ニュース)
36c1795f.JPG ノーベル賞授賞式:米大統領、核軍縮「私の外交の中心」 ―― 【オスロ笠原敏彦】「核兵器なき世界」の目標などを掲げて国際外交を強化したことが評価され、ノーベル平和賞に決まったオバマ米大統領への授賞式が10日、ノルウェーのオスロ市庁舎で行われた。大統領は記念演説で、米軍の3万人増派を柱にしたアフガニスタン新戦略を踏まえ、「戦争があっても、平和への努力は可能だ。我々はできる。それが人類の進歩の物語であり、世界中の希望だ」と述べた。/オバマ大統領は、平和賞受賞の是非が論議を呼んでいることを率直に認め、「軍事紛争の犠牲に心を痛めながら(授賞式に)来た」と心境を披露。その上で、イラクとアフガニスタンで二つの戦争を進める米軍の最高司令官として「戦争と平和」の問題について率直に語り、「必要な戦争」への理解を求めた。/大統領は、同じく平和賞受賞者の米国の黒人公民権運動指導者キング牧師が受賞演説で「暴力は決して恒久的な平和をもたらさない」と語った言葉を引用。キング牧師の業績が黒人初の米大統領を可能にしたとの認識を示しながらも、非暴力主義だけで国家は指導できないとし、「時に軍事力が必要だと考えるのは、歴史や人間の不完全性、道理の限界を認識するからだ」との哲学を示した。/一方で、ケネディ元米大統領の「より現実的で、達成可能な平和に集中しよう。それは、人間の性質の突然の進化ではなく、人間の慣行の漸進的な進化に基づくものだ」の言葉への共感を表明。「戦争という手段には平和を維持するという役割もある」と述べ、最高司令官としての現実主義的な側面を強く打ち出した。/また、主な授賞理由である「核兵器なき世界」については、核拡散防止とあわせ「私の外交政策の中心を占めるものだ」と語り、引き続き核軍縮を推進していく意思を表明した。気候変動問題にはあまり触れず、より広義の「平和」を達成するためにも、「世界が団結して取り組まなければならない」と訴えるにとどまった。/現職米大統領の平和賞受賞は1906年のセオドア・ルーズベルト、19年のウィルソン両大統領に続いて3人目。元職では、2002年にカーター元大統領が受賞している。/賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億2000万円)を慈善事業に寄付する意向を示している。(毎日新聞 2009年12月10日 21時12分)

 昨日取り掛かった年賀状作り、もたもたしていたら、夕方まで掛かってしまった。まあ、半分は怠け癖が就いたのだが、これを理由に徘徊は続けて3日お休み。
 ちゃぼ姐(ねえ)がお香を始めたらしい。香を焚いてその香りを鑑賞する遊びを香道という。もっとも「香道」と呼ばれるようになったのは室町時代の頃らしい。2組に分かれて同じ種類のものの優劣を競い合う遊びを「物合わせ」というが、香合わせというのがある。5種類の香をそれぞれの種類ごとに5包ずつ合計25包作る。この25の包の中から5つを選んで、これを順に焚く源氏香と言う遊びがあるらしい。競技に参加した者は紙に縦の棒5本を画く。
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2d5d9bc1.JPG 以下、「源氏香の表し方と場合の数」のようにすると、全部で52の違った形をつくることができる。すなわち、5種類の香から重複を許して5包の香りを作り、これを焚いて香りを利き分けるとき、52通りの違った場合が考えられる。
 紫式部の『源氏物語』は54帖あり、この54帖の初めの「桐壺」と最後の「夢浮橋」を省いた残りの52の題名にこの利き分けた香りの記号の名前を当てるのである。
 この源氏香を数学の問題として取り扱ったのは松永良弼(まつながよしすけ、1690?~1744年)で、関孝和(1640?~1708年)の孫弟子にあたり、松永の解説は稿本の『断連総術』(1726年)にふくまれている。彼は先ず mn の求め方を説明する。すなわち、n本の縦線のうちm本を繋げる場合の数を最初に考える。nを画数(または線数)といい、m個を連結する場合の数をm連数といった。n!/(n-m)!を「各対之級数」といい、m!を「各対之約数」と名付けた。
したがって、 m連数=mn=級数/約数=n!/m!(n-m)! ということになるのである。

 横浜のN氏からのメールに曰く、「日高節夫様/ブログ拝見。金婚式おめでとう。12月5日は盛会だったようで塾友も皆さんの、いつまでも続く友情と恩師を慕う気持ちが嬉しいね。/MN君のメールがまたいい。「多分、私が受精卵だった頃、「先生ご夫妻」が結ばれ」というのが面白い。受精卵という表現は初めて聞く。/実の子供でも、君みたいに、お弟子さんたちから、金婚式を祝ってもらうことは少ないよ。/幸せな人生だね。いや、結構です。/わたしは、先々週、また「聞き書きの旅」に行ってきました。大津、紀伊田辺を済ませ、西宮でKと会ってきました。元気にしていました。/出発時からのどをやられ、夜はホテルで咳をしまくりましたが、帰宅したら咳も治って、なんとか、インフルエンザではなかったことが分かりました。/我々の体には、すでに過去のインフルエンザの抗体があるのではないでしょうか。/きょうは中学の時の高校演劇の原点「修禅寺物語」を国立劇場まで観に行きます。/風邪を引かないように散歩を続けてください。」
 どうもここの所、徘徊も億劫になり、今日もお休みで、年賀状づくり。
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31729950.JPG イラクの戦禍は納まっていたと思っていたが、今朝のニュースによると、大規模なテロがあったらしい。曰く、《イラク:爆弾テロ、127人死亡 ― バグダッド ―― 【カイロ和田浩明】イラクの首都バグダッドで8日朝、政府機関など中枢部を標的にしたとみられる連続5件の爆弾テロが発生し、AFP通信によると少なくとも127人が死亡、448人が負傷した。首都での大規模テロは8月と10月に発生したばかりで4カ月弱で3度目。来年に連邦議会選挙を控え治安悪化の懸念が強まる中、相次ぐ中枢部への攻撃でマリキ政権の威信が揺さぶられている。/内務省関係者によると、午前10時半ごろに内務省や労働省付近で車爆弾2発が相次いで爆発。続いて南部ドーラ地区の大学付近で自爆テロが起きた。さらに、西部マンスール地区の裁判所、中心部ショルジャ地区の市場でも車爆弾が爆発した。/8日午後時点で犯行声明は出ていない。過去2回の大規模テロでは、国際テロ組織アルカイダ系団体「イラク・イスラム国(ISI)」が犯行を認め、イラク政府は「旧政権党バース党関係者が関与した」と主張した。8月の事件では、わいろを受け取った当局者が実行犯に検問所を通過させたとの供述も出ており、治安当局への市民の信頼は低下している。来年予定される連邦議会選挙に向け、宗派・民族間対立の激化が懸念されている。(毎日新聞 2009年12月9日 東京朝刊 ―― 毎日jpよりコピー掲載)》

610fdd59.JPG 68年前の今日、日本海軍の真珠湾攻撃によって、太平洋戦争が勃発した。爺は国民学校の4年生であった。戦争は太古から続く人類の営みの側面であり、最も原始的かつ暴力的な紛争解決手段である。戦後半世紀以上も経てばその悲惨な体験者も数少なくなり、はるか忘却の彼方に追いやられた感があるが、普天間の基地移転問題などに見るように、半世紀以上経った今もなお後遺症として残っているのである。
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fd97313f.JPG 今日のウェブニュースに曰く、《「批判に耐えるのが務め」ゴルバチョフ氏が首相叱咤(12/07 21:38) ――  鳩山由紀夫首相は7日、ゴルバチョフ元ソ連大統領と官邸で会談した。就任2カ月半の首相に対し元大統領は「これから批判される時期だ」と指摘。首相が「もう批判されています」と弱音ともとれる発言を返すと「指導者は批判されるのが当たり前。耐えるのが務めだ」と叱咤激励した。
 首相は、「日韓・韓日協力委員会」の日本側会長として訪れた中曽根康弘元首相とも会談。中曽根氏から「国会が終わってほっとしたでしょう」と言葉をかけられると、首相は閣僚未経験のままの首相就任だったことに触れ「まったくそうです。答弁にいろいろ苦心しました」。日ロ“先輩指導者”の相次ぐ慰労につい本音が漏れたようだった。 (北海道新聞)》

プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
93
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


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