瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
[326] [327] [328] [329] [330] [331] [332] [333] [334] [335] [336]
 今日は朝から雨、徘徊は休んでしまった。
 我々大多数の日本人が死ねば仏教儀礼によって葬られ、遺族が定期的に墓参し法事を営む。そしてね大部分の家庭には仏壇が設けられ、必要があればいつでも仏具屋やデパートで購入することができる。さらには仏教に関する単行本や雑誌が数多く刊行されて、相当に売れているし、寺院及び寺院以外における説教や講演の集会も盛んに行われ、これによって大儲けしている俗物宗教家も見受けられる。座禅やその他の実践に参加する人々も多い。まあ、これらを観れば、仏教は日本人の生活に溶け込んでいるとも見られる。しかしながら、日本には仏教の立場に立つ政党と言うものはない。特定の宗教団体を背景とする政党があるにしても、実際の政治活動からみて、仏教の理想を実現するための政党であるとは思えない。言論界でも同じで、一流の新聞・雑誌における宗教の扱い方にそれが現れている。目にする新聞で宗教欄をもつものは殆んど見当たらず、仏教が記事になることもごく稀である。代表的な週刊誌や月刊してもご同様である。欧米の一般雑誌におけるキリスト教の扱い方と比較すると、わが国では公の場で仏教が如何に冷遇されているかは明らかである。概して、個人的ないし家庭的生活においては仏教は実際に重要な地位を占めているのだが、公的な場においては軽視されているといわねばならない。
7a2cda5b.JPG 今朝の朝日新聞4面に曰く、「『仏教 死ねばみな仏様』小沢氏、宗教・文明観を改めて観披露 ――  民主党の小沢一郎幹事長が16日の記者会見で、仏教観と文明観を改めて披露した。/10日に和歌山県の高野山金剛峯寺を訪れた際に、キリスト教を「排他的」「独善的」と指摘。これに対し、「日本キリスト教連合会」が「キリスト教に対する一面的理解に基づく、それこそ『排他的』で『独善的』な発言」と抗議文を送っている。/これを受けて小沢氏は16日、「(仏教の世界観では)生きながら仏にもなれるし、死ねば皆、仏様。ほかの宗教で、みんな神様になれるところがあるか。根本的な宗教哲学と人生観の違いを述べた」と説明。さらに、エベレストに挑んだ登山家の「そこに山があるから」という発言を引用し「西洋文明は自然も人間のために存在する考え方。(エベレストの)地元では霊峰としてあがめられて、征服しようという考え方はアジア人にはほとんどない」と語り、西洋思想は人間中心だが、東洋思想は人間が自然の一部だと強調。最後は「僕も君も、死にゃ仏になれるんだ、だから」と締めくくった。(10/17、asahi com よりコピー掲載)
 日本語の用例に従うならば、「仏」という後は死者を指し、死者の霊が安らかに鎮まることを「成仏」と言うらしいが、仏教経典の中にはそのような用法を見ることはない。生理的死によってすべての人が「仏陀」になることを承認すれば、仏教の体系は無用となる。また、読経ないし念仏によって死者が成仏するということも仏典の中にその根拠を求めることは出来ない。
 人間はすべて死によって消滅するのではなく、現在の生涯の総決算の結果として、生まれ変わって次の生涯を開始する。かくして生涯の連続は無限に続く、これを輪廻という。この輪廻から脱出するためには宗教の理論と実践が必要となる。輪廻から脱出することを解脱といい、解脱した人はもはや再生することはない。仏陀はこの世においてすでに解脱しているから死後に再生することはない。我々の住む世界に生まれて仏陀となった人間は釈迦牟尼ただひとりだけである。「仏陀となる」すなわち「成仏する」ことは仏教の理想ではあるが、それを実現することは極めて困難なことなのである。
3223b4aa.JPG
2c0d3edd.jpg 昨日は、朝の報道番組に見とれて、午前を潰してしまった。午後も横浜女子マラソンやら大相撲九州場所やらでテレビに縛られて徘徊をサボってしまった。という訳で、2日間家の中に閉じ篭(こも)りであったが、今朝は、まだの夜の明けていない5時半から家を出て、台東区・荒川区の隅田川沿い遊歩道を北上、水神大橋を渡り東白鬚公園を抜けて、墨堤通りを南下、言問橋を渡って帰宅した。万歩計は11205歩、7.2㎞を示していた。
3faf5c09.JPG 今朝のウェブニュースに曰く、「内閣支持率66.3%~日本テレビ世論調査 ――  日本テレビが13~15日に行った世論調査によると、鳩山内閣は高い支持率を維持しており、事業仕分けに対する評価が高いこともわかった。/世論調査によると、鳩山内閣を「支持する」と答えた人は66.3%(前月比0.3ポイント上昇)、「支持しない」と答えた人は18.2%(前月比0.6ポイント下落)、「わからない」と答えた人は15.6%となっている。/また、先週から始まった来年度予算の無駄を洗い出す行政刷新会議の事業仕分けについて「行政の無駄をなくすのに役立つと思うか」と尋ねたところ、72.2%の人が「役立つと思う」と答えた。一方、「役立つと思わない」と答えた人は17.0%だった。/「日本郵政」の新しい経営陣に元大蔵官僚を起用したことについては、63.7%の人が「政権公約の天下り禁止に反すると思う」と答えている。/沖縄県のアメリカ軍普天間基地の移設問題については「県外または国外に移転すべき」と答えた人が31.0%、「日米合意の通り、辺野古地区に移転させるべき」と答えた人が23.7%、「わからない」と答えた人が22.8%、「このまま存続させる」と答えた人が14.4%だった。( 2009年11月16日 0:59 )
bd1a11a9.JPG さらにTokyo Web に曰く、「オバマ大統領 頭下げすぎ? 来日時、天皇陛下に ――  【ニューヨーク=阿部伸哉】オバマ米大統領が訪日中の14日、天皇、皇后両陛下に腰を深く折ってお辞儀した場面が米メディアでも広く紹介され、米国内で「国家元首が頭を下げすぎ」などと議論が起きている。/ロサンゼルス・タイムズ紙は電子版に「どこまで低姿勢になるのか」と題した記者ブログを掲載。「米国人には、直立での握手が自然だ」と批判した。15日付ニューヨーク・ポスト紙も、お辞儀した大統領の視線が天皇陛下の足元に向いていたため、写真に「いい靴ですね」とちゃかした説明を付けた上、「アキヒト天皇の父は真珠湾攻撃を許可した」として「大げさなお辞儀は(米)国内で物議を醸す」と指摘した。/こうした批判に、米高官は米メディアに「外交儀礼の範囲だ。日本で米国の印象がアップしたのは間違いない」と反論している。/「チェンジ」を掲げるオバマ大統領が外国元首とどう接するかは注目の的。四月にも、サウジアラビアのアブドラ国王に「深々とお辞儀した」ことが野党共和党の批判を浴び、ホワイトハウス側が「握手のためにかがんだだけ」と反論したことがある。/また、ミシェル大統領夫人が英国のエリザベス女王の肩に「気軽に手を回した」と問題視する報道もあった。(2009年11月16日 東京新聞夕刊)
 本日は朝から小雨模様。天気予報に拠ると一日中降ったり止んだりの天気らしい。
2c9d95d6.JPG 中国、前漢代の説話集で儒教的立場から様々の伝説・故事を収録した劉向(りゆうきよう)編の「説苑(ぜいえん)」の談叢(だんそう)に曰く、「梟(ふくろう)あり、鳩に逢ふ。鳩が曰く、『汝は是より何所へか行く』/梟、答へて曰く、『我は之より東の方へ移らん』と。/鳩が曰く、『如何なる故ぞ。』/梟また答へて曰く、『郷人が皆鳴く声を嫌ふが故なり。』/鳩は曰く、『汝、鳴く声を改めればよからん。鳴く声を改める事能はずば、たとへ東に移るとも尚、汝が声を悪(にく)まれん』と言へり。」
ddf36b6a.JPG
ca61cedd.JPG オバマ大統領が来日した。「疾行(しっこう)には善迹(ぜんせき)なし」とて、普天間基地問題は先送りされるらしい。今朝のウェブニュース、毎日jpに曰く、「日米首脳会談:同盟の深化へ協議開始 普天間移設は先送り ―― 鳩山由紀夫首相は13日夜、オバマ米大統領と首相官邸で約1時間半会談した。首相は10年の日米安全保障条約改定50年に向け日米同盟の深化を目指す政府間協議を始めることを提案し、大統領も同意した。両首脳は同盟関係を基礎に、地球温暖化対策や核軍縮など世界規模の課題で日米協力を進めることで一致。懸案の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題は結論を先送りしたが、同県名護市辺野古に移設する日米合意通りの早期決着を大統領が迫る場面もあり、日米間の認識の違いも残した。/政府関係者によると、普天間問題は大統領が取り上げ「早ければ早いほどいい結論が出せる。そうすれば新しいテーマに移ることもできる」と指摘。首相は「前政権の合意は重要だが(衆院)選挙で県外・国外(移設)と言ったことも理解してほしい。沖縄県民の期待も高まっている。必ず答えは出すので私を信頼してほしい」と述べ、日米の閣僚級作業グループを設置して協議し早期の解決を図ることを確認した。/一方で両首脳は同盟協力の強化をアピール。会談後、共同記者会見を行い、首相は「日本外交にとって日米同盟がすべての礎だ。世界環境の変化によって日米同盟をさらに深化・発展させ、建設的、未来志向の新しい日米同盟を作り上げていきたい」、大統領も「両国だけでなくアジア太平洋地域の安定と繁栄のための基軸だ。同盟関係を強化し、新たなパートナーシップを作りたい」と強調した。/また、首相は海上自衛隊によるインド洋の給油活動に代えアフガニスタンへの民生支援を充実させる方針を説明。5年間で50億ドル拠出することを伝え、大統領は謝意を表した。/核軍縮では、大統領が「首相と『核のない世界』というビジョンを共有している」と表明した。首相は「日本国民も期待しているので、機会があればぜひ行っていただきたい」と広島、長崎訪問を要請。大統領は「将来、訪問できれば名誉なことだが、短期的には訪れる計画はない」と述べるにとどめた。/首相は「東アジア共同体構想」について「アジアにおける米国の存在が高まることを期待したい」と米国の関与を前提としていることを強調。大統領も「アジアの重要なプレーヤーとして積極的に関与していく」と応じた。/オバマ大統領は13日午後、大統領専用機で羽田空港に到着した。1月の就任後、初の来日。鳩山首相との会談は9月の米ニューヨーク以来2回目。アジア歴訪の皮切りで、14日に東京都内でアジア政策演説を行い、シンガポールに向かう。」
b376402c.JPG また、午後のウェブニュース産経ニュースに曰く、「オバマ大統領「拉致」解決求める 都内で演説、日米同盟を強調 ―― 来日中のオバマ米大統領は14日、都内のサントリーホールで、米国のアジア政策について演説し、アジア太平洋地域への関与の基本は「揺るぎない日米同盟にある」と強調するとともに、同地域において米国が指導的役割を果たす決意を示した。北朝鮮に対しては、核問題をめぐる6カ国協議への復帰と日本人拉致事件の解決を求めた。さらに、日本と協力して「核兵器なき世界」の実現に向けて取り組む考えを表明した。/オバマ大統領はハワイで生まれ、少年時代をインドネシアで暮らしたことに触れ、自らのアジア太平洋地域との結びつきの強さをアピールした。そのうえで、共通の価値観に基づく日本などとの同盟関係を強化すると同時に、地域の諸国とのパートナーシップを構築していくと述べた。/北朝鮮の核問題では「脅しに屈しない」と述べ、北朝鮮に対して6カ国協議への復帰とともに核放棄を約束した協議の合意順守を求めた。また、北朝鮮と日本との国交正常化は、拉致事件の解決が前提との立場を表明した。/大統領は「日米両国ほど核兵器がどのようなものか知っている国はなく、ともに核のない未来を追求しなければならない」と述べ、核廃絶に向けた日米協力の必要性を訴えた。その一方で、核兵器が存在する限り、日本や韓国などへの「効果的な核抑止力を維持する」と明言した。中国については、「封じ込めをする意図はなく、中国との関係強化が(日本などとの)同盟関係を弱めることを意味しない」と指摘とともに、国際社会での中国の役割拡大を歓迎する、とした。中国の人権問題などを取り上げていく考えを示したが、チベット問題には言及しなかった。/ミャンマーに対しては、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの無条件解放を要求した。/また、世界経済の回復に向けて、アジア各国に内需拡大型の経済成長を促した。地球温暖化問題では、「すべての国が責任を受け入れなければならない」として、温室効果ガス削減に向けた各国の努力を求めた。/約30分行われた演説には、国会議員をはじめ約1500人が招待された。拉致被害者家族の横田滋さん(77)夫妻も招かれた。オバマ大統領は皇居での天皇皇后両陛下との昼食会後、アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のためシンガポールに向け、14日午後離日する。(2009.11.14 11:25)

3b5ced6a.jpg
5e814884.JPG 外はまだ暗く、何時もの朝焼けは見られず。曇り空らしくそれに加えて風があるようだ。起き抜けに台東区・荒川区の隅田川沿い遊歩道を北上して、水神大橋を渡る。鐘ヶ淵通りを東進、水戸街道を南下する。東向島6町の道路標識に「本日 外国要人来日 交通規制有」とある。そういえば、本夕羽田に米空軍の大統領専用機でオバマ大統領が着くということを思い出す。桜橋通りで右折し、桜橋を渡って帰宅する。本日の記録、10941歩、7.1㎞。
cb8ad514.JPG 今朝のウェブニュースに曰く、「オバマ米大統領の来日控え警戒 警視庁、最大1万6000人動員―― 13日のオバマ米大統領来日を控え、警視庁が東京都内の警戒態勢に入った。12日には天皇陛下在位20年記念式典も行われ、反米を掲げる過激派に加え、右翼団体や反天皇制グループなど警戒対象も広い。最大1万6千人の警察官を動員、地域の防犯組織とも連携して“本番”を乗り切る。/単純に比較できないが、ブッシュ米大統領が都内に滞在した6年前に比べ、約1.8倍の警察官を動員。都心部では街頭だけでなくホテルや駅の改札内も巡回させ、「見せる警戒」による抑止効果を狙う。/同庁によると、大統領来日には過激派などが反対の動きをみせている。同庁は大統領来日と皇室行事が重なることで、主義主張の異なるグループがたまたま近くに居合わせ、衝突する事態も警戒している。/同庁は警備方針の一つに「都民の理解と協力の確保」(樋口建史副総監)を掲げた。首都高速・都心環状線の大部分が一時通行できなくなるなど生活への影響もあることから、検問や交通規制への理解を求めるほか、不審物の発見などの防犯活動にも地元の協力を仰ぐ考え。/昨年の主要国首脳会議(サミット)警備の際、地域の防犯協会などで発足させた「地域協力会」を再活用する。防衛省などの主要施設も管轄する牛込署の地域協力会の大沢敏男さん(73)は、「地元住民が日常生活の中の変化に気付くことが防犯に役立てば」と話している。(NIKKEI NET 00:45)

ea239958.jpg
ed1bf2c1.jpg 本日は一の酉で、鷲(おおとり)神社には酉の市が立つ。曇り空でやや風が強かったが、朝食後、鷲(おおとり)神社の前から、金美館通りを抜け、金杉通りを南下、かっぱ橋本通りを西に抜けて国際通りに出る。本堂改修中の浅草寺境内からこれも改装工事中の二天門の横を通って東参道を西に抜け、隅田公園を通って帰宅した。9341歩、6.0kmと記録されていた。
ae100b1d.JPG ここのところ、九州から故郷の味覚が届く。先日は大分のM氏から大量のカボスが送られてきたばかりであるが、本日は徘徊から帰宅してみると関西のK氏から福岡県は朝倉郡の特産品「志波柿」が送られてきていた。
bcc32f21.JPG 江戸から三里にある花又村(現在足立区花畑)の鷲大明神(本の酉)は、格好の日帰り行楽地であった。綾瀬川を船で上る者、馬や徒歩で行く者など引きも切らず、11月酉の日には日頃さびしい村が都のようだといわれた。ここでの呼び物は、社前での辻賭博で、川を行く屋根船でも開帳されたという。しかし、安永5年(1776年)に禁止令が出ると、市の賑わいは浅草長國寺の、酉の市へと移ってゆく。市の名物には熊手のほか、笹竹に通した「頭の芋」や、「黄金餅」が人気と見え、数々の錦絵に当時の美人とともに登場している。また一時期、青竹の茶筅に今戸焼の土人形なども土産として存在したようで、随筆と挿し絵が、今に伝わっているという。
 町人文化が華ひらいた江戸時代に、この酉の市の盛況ぶりは文芸の格好の主題ともなった。芭蕉の弟子其角(きかく)に「春をまつ 事のはじめや 酉の市」と詠まれたり、辻賭博や新吉原と関連させた川柳なども多数残っている。長國寺の東隣に位置する、その新吉原も市の日に限り、大門以外の門も開放して祭りの賑わいに華を添えた。また、錦絵などにもたびたび描かれ、広重の描いた江戸のガイドブックとも言える『絵本江戸土産』(第六編)には「浅草酉の町」と題して浅草たんぼから眺めた酉の市が紹介されている。

039de8ca.JPG 朝から土砂降り。ウェブニュースを見る。「市橋容疑者逮捕」「森繁久弥さん死亡」「纏向遺蹟で3世紀最大の建物跡」と盛り沢山の記事が重なる。
 その中で朝日朝刊の社説にも取上げられたていた、今日から始る事業仕分けの記事を拾ってみた。曰く、「事業仕分け始まる 初日は独立行政法人などを論議 ――  来年度予算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議の「事業仕分け」が11日、国立印刷局市ケ谷センター(東京都新宿区)で始まった。初日は、文部科学省などが所管する独立行政法人の運営のあり方や、下水道、港湾整備などの公共事業、診療報酬などが取り上げられる。/延べ9日間続く事業仕分けでは、国の447事業を取り上げる予定で、約95兆円の概算要求をどこまで削減できるかが焦点。午前9時すぎに始まった開会式で、事業仕分け人の「統括役」を務める民主党の枝野幸男元政調会長は「納税者、国民の視点で事業の進め方がこれでいいのかどうかを、国民の前に示してほしい」とあいさつした。(asahi com 2009年11月11日10時32分)」
5a8b7544.JPG 「事業仕分け―国民だれもが点検できる」と題する朝日新聞の社説に曰く、「 来年度の予算案づくりに向け、行政刷新会議の事業仕分けがきょう始まる。歳出の無駄を洗い出し、鳩山由紀夫首相の掲げる「コンクリートから人へ」の組み替えを実現できるか。その成否は新政権の評価に直結する。/民主党の国会議員と自治体職員、エコノミストら民間の有識者が「仕分け人」となり、役所の担当者と議論しながら、ひとつひとつ事業の必要性を吟味する。/目標は、95兆円に膨らんだ来年度予算の概算要求から3兆円規模の削減を生み出すことだ。仕分け対象は政府の全事業の約15%にあたる447事業だが、対象外でも類似の事業には今回の判断をあてはめる。/一口に無駄といっても、それぞれの事業にはそれなりの理由と目的があり、恩恵を受ける人もいる。それらを仕分けるのは ▽費用に見合う効果はあるのか ▽縦割り行政のなかで重複はないか ▽財政が苦しい中で今やる必要はあるのか ▽地方や民間に任せるべきではないか、といった観点からの検討である。仕分け人には、官僚の説明に言いくるめられない眼力が求められる。/作業にあたるのは枝野幸男元政調会長ら民主党の国会議員7人のほか、民間の有識者56人が起用された。各分野での専門知識を生かすのはもちろんだが、一般市民の常識に照らしておかしくはないか、説得力はあるかという視点を大事にしてもらいたい。/事業の必要性を問うことは、その事業を定めた制度や事業を担う組織の見直しにもつながる。単に削減額を積み上げるだけではなく、文字通り、将来の「行政の刷新」につながる議論も期待したい。/これまで予算査定を一手に握ってきた財務省は、対象事業の選定に全面的に協力した。仕分けにも主計局の職員が出席して意見を述べる。財務省主導の予算削減の隠れみのになっては元も子もない。仕分け人たちの主体性が何よりも重要である。/仕分け作業の結果をその通りに予算案に反映させるかどうかは、首相が議長を務める行政刷新会議の判断にかかっている。地方交付税や義務教育費の国庫負担、在日米軍への思いやり予算といった案件では、内閣全体としての判断が問われることになる。/特筆したいのは、仕分け作業が全面的に公開されることだ。会場で傍聴できる人は限られるだろうが、インターネットで中継され、全国どこでも見ることができる。国民からの意見を受け付ける仕組みも検討しているという。/予算査定の生の現場が公開される。納税者としてこの機会を見逃す手はない。私たちの納めた税金がどのように使われようとしているのか、しっかり目をこらしていこう。民主主義の原点を確認する機会にもなる。(朝日新聞 11月11日朝刊 社説)」

04cb360f.jpg
1b16d06e.jpg
c7f20447.jpg




 朝食後、薄曇の天気の中、桜橋から墨堤通りを北上、東白鬚公園を抜けて、水神大橋を渡り、汐入公園内のさくら橋を渡ると、隅田川に沿って南下、帰宅した。本日は風もなく、気温もそんなに低くはないが、まるで春先のように景色全体が霞んで見える。午後からの天気は下り坂になるという。こんな日の写真撮影は苦手で、そそくさと家路に着いたのである。それでも10771歩、7.0kmを記録していた。

655882a2.JPG 民主党内の小沢一郎体制は着々と進んでいるようである。それに比べて自民党の影が薄い。この調子であると、当分は自民党の再生は頼りないといわざるを得ない。今朝の朝日新聞に「携帯メール、あいさつ…「小沢学校」新人議員を徹底管理」と題して、曰く、「 民主党が連日、140人以上にのぼる新人議員への教育を続けている。教育スタイルは自民党時代に鍛え抜かれた小沢一郎幹事長の意向が反映されており、「小沢小学校」の様相だ。新人議員を通して党内の動きも把握でき、執行部にとっては一石二鳥だ。
d4409afb.JPG 教える内容は《新人はまず国会の基本を身につけるべきだ》という小沢氏の方針に沿う。ほぼ毎朝、国会対策委員会から始まり、その後班に分かれての会議へと続く。/小沢氏に近い山岡賢次国対委員長が「教育主任」さながら、議員の心構えを説く。/「欠席を絶対にしない。1人欠けただけで全部が成り立たなくなることがある」/「選挙は終わった。テレビで選挙活動をしたいかもしれないが、責任を果たす番だ」/国対幹部からも「(本会議前の)代議士会ではあまり発言しないように。見せ場をつくりたがる人は党内で嫌われる」「いろんな人が見ているから、議場ではハートマーク入りの携帯メールを送らないように」「大きな声であいさつを」といった振る舞い方を教え込まれる。/新人も「相手の発言を遮るようなヤジはやめた方がいいのでは」「比例単独当選で、選挙区を持つにはどうすればいいか」などの率直な意見や悩みをぶつけている。そろって衆院予算委員会の傍聴に出かけることも。/党執行部にとっては、情報を吸い上げる場にもなっている。10月29日の党内グループ「凌雲会」の会合も、新人からの相談で発覚。同会は前原誠司国土交通相を中心に小沢氏と距離を置く議員が多い。朝の班別会議で「会合に出席するより大事なことがある」と参加を見送るよう「圧力」がかかった。/政策決定の政府一元化という「小沢ルール」も周知徹底している。ある新人が今月2日、「外国人参政権と憲法の関係」など3本の質問主意書を内閣に提出したが、党執行部は「与党は質問をする立場ではない」と問題視して、撤回させた。/党幹部は「まず全員同じレベルにするのが大事」と説明する。新人の中には「ずうたいの大きい組織に一定の目配りや管理は必要」と理解する声がある一方で、「全員に必要な教育なのか疑問」といった批判も出ている。(朝日新聞11月10日 4面トップより――asahi comよりコピー掲載)

 今朝も少々腰痛が残っていたが、朝食前に言問橋を渡り、墨田区側の遊歩道を北上。途中O氏と出会う。カメラのバッテリーの充電切れで、撮影不能。白鬚橋を渡って、何時もの川沿いの遊歩道を南下して帰宅した。6428歩、4.1kmの徘徊であった。
 今日は新聞の休刊日。帰宅後、ウェブからのニュースを見る。
 普天間「県内移設に反対」 沖縄で2万人の県民大会―― 米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に代替施設を造る現計画や県内移設に反対する県民大会が8日、宜野湾市の海浜公園で開かれた。約21000人(主催者発表)が参加し、「沖縄にこれ以上の基地はいらない」などとする決議を採択。「県外、国外移設」を掲げながら「県内移設」も視野に入れる鳩山内閣に対し、不満の声も上がった。
e50c751b.JPG 大会は、鳩山内閣の発足とオバマ米大統領来日(13日)を機に、民主、社民、共産、国民新党などの沖縄関係の国会議員8人と、県議らが立案。「県外移設がベストだが、早期の普天間返還のためには県内移設やむなし」とする自民党は参加せず、公明党は自主参加としたため、超党派による開催とはならなかった。
 大会では、宜野湾市の伊波洋一市長が「鳩山首相には、戦後64年間も基地負担を押しつけられてきた沖縄県民が『これ以上の基地はいらない』と思っていることをオバマ大統領に伝えてもらいたい」と主催者代表であいさつ。趣旨に賛同する首長や市民団体代表ら5人が、それぞれ意見表明した。
 自公の支援で3度の当選を重ねてきた那覇市の翁長雄志市長は保革の枠を超えて出席。「県民の心は基地の整理、縮小という点で一つになることができる」とし、「(鳩山首相が)県外移設を決断できない場合、沖縄では『友愛』という言葉は封印してもらいたい」と主張した。米空軍嘉手納基地を抱える同県北谷町の野国昌春町長は、岡田外相が同基地への統合案を検討していることに触れ、「(今でも)住民の負担は限界に来ている」と訴えた。
 最後に参加者全員の拍手で決議を採択した。
 また、訪米中の松沢成文・神奈川県知事が「鳩山政権は現行計画で進めるべき」と発言したことに対し、「沖縄県民の心を踏みにじる言葉だ」と批判の声が上がった。(2009年11月9日 読売新聞)
116f8f27.jpg 朝食後、テレビ朝日のスーパーモーニングを見て、NHKk参議院予算委員会の国会中継をみたが、与党の質問はなんだか馴れ合い討論であまり迫力は感じられないので、午後からの野党との質疑を観ることにして、テレビを切って、ブログの書き込みをすることにした。
6c3e51d1.JPG “機密費の公開は今後検討” NHK 11月9日 15時37分 ―― 平野官房長官は午前の記者会見で、いわゆる官房機密費について、現時点で使いみちを公開することは考えていないとする一方、「国民に公開することがいいのかどうか、自分なりにしっかり検証したい」と述べ、今後、公開するかどうか検討する考えを示しました。
この中で平野官房長官は、福島消費者・少子化担当大臣が7日、いわゆる官房機密費などの使いみちを一部、公開することも含め改善策を検討すべきだという考えを示したことについて、「適切な支出は当然であり、そのことも含めて政権が代わったから公開するかどうかの議論があることは承知している」と述べました。そのうえで平野官房長官は「官房機密費が本来もっている意味合いや、使用目的などを考えると、現時点で、その目的に照らして適切に処理していく方針に変わりはない」と述べ、現時点で使いみちを公開することは考えていないことをあらためて明らかにしました。その一方で、平野官房長官は「国民に公開することがいいのかどうか、自分なりにしっかり検証したい。公開すべきだという声があることも受け止め、今後の対応は考えたい」と述べ、今後、官房機密費の使いみちを公開するかどうか検討する考えを示しました。



ab72bc9c.JPG 腰の痛みも少々残っていたし、それに今日は日曜日、休日であることを口実に徘徊を止めた。今朝の朝日新聞4面に、三国志流外交について触れている記事があり、こういう外交は米中でも、日米でも出て来ることはない、日中にしか出て来ない話だと少し興味を覚えながら「赤壁の戦い」について復習してみた。
 河北を平定した曹操(155~220年)は、208年7月、荊州(けいしゅう)の牧(ぼく、刺史)であった劉表(りゅうひょう、?~208年)を攻めるため兵を率いて荊州へ南下を始めた。ところが8月になると劉表が死亡し、劉表の跡を継いだ次男の劉琮(りゅうそう、生没年不明)は9月、曹操に降伏した。孤立した劉備(116~223年)は長江づたいに南下し、長坂(ちょうはん)で曹軍に追いつかれるが何とか難を逃れ、荊州の動向を探りに来ていた魯肅(ろしゅく、172~217年)と面会し、1万人余りの軍勢を率いる劉表の長男の劉琦と合流しつつ夏口へ到達した。曹操は劉表が作りあげた荊州水軍を手に入れ、そのまま南下して兵を長江沿いに布陣させた。
9786a6d9.JPG 数十万の兵を擁すると言われる曹操の大軍勢を前に孫権(182~252年)陣営は恐れを抱いた。しかし、都督周瑜(175~210年)は「中原出身の曹操軍は水軍による戦いに慣れておらず、土地の風土に慣れていないので疫病が発生するだろう。それに曹軍の水軍の主力となる荊州の兵や、袁紹(えんしょう、?~202年)を下して編入した河北の兵は本心から曹操につき従っているわけではないのでまとまりは薄く、勝機はこちらにある」と分析し、孫権に開戦を説いた。
 魯粛は劉備に孫権と同盟を結んで曹操と対抗するように説き、劉備は諸葛亮(しょかつりょう、181~234年)を使者として派遣して孫権と同盟を結び、孫権は周瑜・程普(ていふ、生没年不明)ら数万の水軍を劉備の救援に派遣した。一方の曹操軍も長江を下り、両軍は赤壁で一戦を交え、周瑜らは疫病に悩まされていた曹操軍を撃破した。曹操は後退し烏林に陣を張り、周瑜らも長江を挟んで対峙(たいじ)した。
 周瑜の部将の黄蓋(こうがい、? ~215年?)は、敵の船団が互いに密集していることに注目し、火攻めの策を進言した。そして自ら曹軍に対し偽りの降伏を仕掛け、曹軍が油断した隙をつき、油をかけ薪を満載した船に火を放ち敵船に接近させた。折からの強風にあおられて曹操の船団は燃え上がり、炎は岸辺にある軍営にまで達した。船団は大打撃を受け、おびただしい数の人や馬が焼死したり溺死したりした。
 以上が伝えられる所の赤壁の戦いのあらましであるが、赤壁の古戦場と伝えられる場所は、長江・漢水沿いに数カ所存在し、その是非については現在も議論があるが、有名なものは二箇所ある。
1.現在の湖北省蒲圻市(ほきし、現:赤壁市)西南の長江南岸に位置する赤壁山である。ここは実際の古戦場として現在最も有力視され、「三国赤壁(別名、武赤壁)」と呼ばれている。
35567b15.JPG2.北宋の文人蘇軾(蘇東坡、1036~1101年)が名作「赤壁の賦」を書いたことで有名な偽の赤壁である。こちらは湖北省黄岡市(こうこうし)黄州区西北の長江北岸の赤鼻山を指し、「東坡赤壁(別名、文赤壁)」と呼ばれる。この地は実際の戦場ではなかったのだが、晩唐の詩人杜牧(とぼく、803~853年)が詩に詠んだことから赤壁の古戦場と見なされるようになり、蘇軾の作品によって、実際の古戦場以上に有名になってしまった。なお、東坡赤壁は長江の流れが変遷したため、現在は長江に面していない。
 杜牧の「赤壁」の訳: 砂に埋まって錆びていない矛。赤壁の戦いの激戦を物語る遺物。もし、東風が周瑜のために吹かなければ、二人の美人(周瑜の妻と彼女の姉)は、敵の曹操のものになってしまっていただろう。

 本日は冷え込みの厳しい所為か、朝から腰痛が出た。とうとう徘徊は取り止めとした。
 臨時国会が始って、鳩山首相の施政方針演説続いて各党の代表質問、衆議院予算委員会、参議院予算委員会とテレビに釘付けになっている。若しかしたら腰痛も同じところに坐りっぱなしの所為かも知れない。最近は、四文字熟語を活用して、国会の質疑や答弁を行う事が流行しているようだ。
5a018604.JPG 自民党の谷垣禎一総裁は、10月28日午後の衆議院の各党代表質問で登壇し、民主党のマニュフェスト(政権公約)について「羊頭狗肉。無理があり日本の将来を託すことは非常に危険だ」と批判し、さらに「約束違反、言行不一致が見受けられる。政権をとったら君子豹変(ひょうへん)が許されるのか」と厳しく批判した。国会で四文字熟語合戦も面白いには違いないが、国民に伝わらなければ意味が無いし、知識を自慢しているだけだという印象も残る。国会中継を観ている国民に伝わり易いように工夫して欲しくもある。
 「君子豹変」について調べてみた。易経第49番目の卦(け)「革(離下兌上、澤火革)」にある(6番目の爻、最上段の陰爻)上六の爻辞にある『君子豹変、小人革面(君子豹変す、小人は面を革む)』とあるのが原典である。「革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は豹の毛が美しく変わるように輝かしい。無位無徳の小人ならば面持ちを改めて、新しい君主の為す所に随従すべきである」という意であって、俗に言われているように「すばやく変わること」ではない。
 さらに、「革」の卦について調べてみた。
be10d330.JPG 革: 革(かく)は、己(つちのと)の日であれば、孚(まこと)があって、元(おお)いに亨(とお)る。貞(ただ)しくしているのがよろしい。悔がなくなる。《彖伝(たんでん)「革は水と火が互いに滅ぼしあうさまである。また、末の女(むすめ)と仲の女とが一緒に住んでいながら、その心が合わずにあらそうのである。されば革という。/『己の日であれば孚がある』とは、革(あらた)めてそれが信用されることである。離の象徴している文明を以って行って、それが兌が象徴しているように悦んで受け入れられるので、『大いに亨って、しかも正しい』のである。革めて人々の願望に合致するので、『その悔がなくなる』のである。/天地陰陽のはたらきが革まることによって四季の循環が成立する。殷の湯王や周の武王は、これに則って革命を行い、天の道に順(したが)って人民の願望に答えたのである。革の時(うつりゆき)はまことにじゅうようであることよ」》《象伝「澤の中に火のあるさまが、革である。君子は、これに則って、新たに暦を制定して、人々のその業務に励むべき時の定めを明らかにするのである。」
 爻辞:初九(最下段の陽爻)は、革新の時のはじめ、まだその期が熟さぬから、黄牛の革(黄は中央の色、牛は従順の動物、革は堅固の物、従って中庸従順の徳を堅持するたとえ)でわが身を固く守らねばならぬ。《象伝:鞏(かた)むるに黄牛を用うというのは、まだなにかをしようとしてはならないということである。》/六二(下から2段目の陰爻)はすでに革むべき日に至ってこれを革める象、思い切って進んで事を断行しても、吉であって咎はない。《象伝:已日にしてこれを革むというのは、行って嘉(よ)い事が得られるということである。/九三(下から3段目の陽爻)は事に当っていささか早急に失しやすい。従って軽率に進めば凶であり、目的は真正であっても危険である。しかし革むべしという衆議が三度までまとまれば、事を断行しても人から孚(まこと)とされるであろう。《象伝:革言三度就ければ、もはや事を断行する以外にどうしようがあろう。/九四(最下段から4段目の陽爻)は位が不正なので本来は悔あるべきだが、陽剛の徳を以って事を革めようとするのだから、その悔も消え去るであろう。だから誠意をもって天命を革めるという大事業にあたれば、吉である。《象伝:天命を改めても吉だというのは、人々がその志の正当なことを信じてくれるからである。/九五(下から5段目の陽爻)天下を革新して大事業を完遂して立派な功績を挙げるべき名君の象。すなわちこのような大人は、虎が夏から秋に掛けて毛を抜け変わらせ、たちまちにしてその毛皮の美しさを増すのにも譬えられる。もはや改めて占うこともなく、人から孚とされるであろう。《象伝:大人虎変すというのは、その毛の文様(もよう)がさらに炳(あきら)かに輝くことである。/上六(最上段の陰爻)は革命成就の秋(とき)であるから、その事業に参与した君子――有位有徳の士人の功業は、豹の毛が秋になって美しく変るように輝かしい。また無位無徳の小人ならば面持ちを革めて、新しい君主のなすところに随従すべきである。ただし革命の事業は重大なことであるから、さらにそれをおしすすめてしばしば民生を疲労させることは凶である。じっとその成果を享受していれば、貞正で吉である。《象伝:君子豹変すというのは、その毛の文様が蔚然(うつぜん、草木の生える様子)として美しくなるということである。小人面を革むというのは、従順に新しい君に従うということである。

a70feccc.JPG
5c738c43.JPG 「革」の卦は、火、太陽、光明、文明、兵器、中女などを象徴する八卦「離」と、澤、水、少女、言説、悦びを象徴する八卦「兌」とから成っている。彖伝(たんでん)には、その水・火の関係の外に、少女・中女の関係によって「革」と名付けた理由を説いているが、少女・中女の関係はむしろ応用であって、水・火の関係がその主理由となっている。戦国時代には、五行相剋(ごぎょうそうこく)説というのがあって、水は火に勝ち、火は金に勝ち、金は木に勝つので、火徳の周は水徳の秦に取って代わられたと言うように説かれていた。「革」の卦は、暗にその説を用いて「革」と名付け、また革命のあるべき道について示している。中国はいわゆる易姓(王朝が変ること)革命の国であったが、革命を肯定し、その道を説いている事は興味あることとされている。各爻辞はそれぞれの時・処・位における革命遂行の吉凶をおもに示しているのである。ここでいう革命とは、上代における政治に関する天命思想に基く思想であって、天意民心に応じて天命が革まると言うことであって、後世のいわゆる暴力革命の意味ではない。
プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
93
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
 sechin@nethome.ne.jp です。


小冊子の紹介
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新コメント
[enken 02/23]
[中村東樹 02/04]
[m、m 02/04]
[爺の姪 01/13]
[レンマ学(メタ数学) 01/02]
[m.m 10/12]
[爺の姪 10/01]
[あは♡ 09/20]
[Mr.サタン 09/20]
[Mr.サタン 09/20]
最新トラックバック
ブログ内検索
カウンター
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © 瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り All Rights Reserved
/