瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 日本の官僚については、他の民主主義国家の官僚に比べ、政策の舵取りや立案、国家予算の振り分けにおいてはるかに大きな権力を行使しているという。また、退職すれば、出身官庁が所管する団体や関連法事に再就職できる「天下り」の特権もある。
 官僚が特権をにぎる状態は、日本では7世紀に唐の科挙を元とする Merit System (能力に応じて一定の専門知識が求められる登用制度)が導入されたことに溯る。
 第2次世界大戦後、戦前のエリート政治家らが追放された日本の復興は、官僚たちの手に委ねられ、東洋の奇跡といわれた高度経済成長を果たしたのである。1955年から官僚たちはほぼ一貫して政権与党の座にあった自民党と、大企業と tug を組んだのである。この政・官・財の協力関係はやがて「鉄の triangle 」と呼ばれた。この過程で官僚機構は干渉の余地を許さない強大な権力組織となり、国民への説明責任を殆んど果たさない存在となった。その結果、日本は世界有数の規制社会に突入したというのが、大方の評論である。汚職、予算の無駄遣い、「消えた年金」問題などの管理不行き届き等々、不祥事件が明るみに出る度に官僚ははげ神槍玉に挙げられるが、一向に埒が明かないというのが現状である。
39327716.JPG 鳩山首相は100人以上の国会議員を副大臣や政務官として各省庁に送り込み、行政を監督するとの方針を掲げている。また、官邸に予算の骨格策定や外交上の声明作成などを任務とする首相直属の「国家戦略局」を設置した。
 専門家の意見は分かれる。「戦後復興という目的を既に達成し、創造的思考が求められるようになった現代において、官僚の時代は間もなく終わりを迎えるだろう」と見る一方で、「官僚機構はなかなか死なない。民主党の行政改革は行き詰まるだろう」との意見も根強い。「日本のエリートである官僚をいかにうまく使うかがポイントだ」と指摘している学者もいる。
 台風18号の襲来で、急に気温が下がった。テレビのニュースによると北海道では平年よりも14日も早い9日に初雪が降ったという。その所為(せい)かどうかは判らぬが、今日は寝起きからずーっと腰が痛い。とうとう徘徊はお休みした。
 台風18号で、本日も外出ならず。起き抜けにパソコンを開くと横浜のN氏よりメールが入っていた。先日甥から依頼されたEちゃんのブログ集の冊子作成の試作品を送った感想が届いていた。
「日高節夫様/先日は、君のブログ集Ⅶ、Ⅷと、博多の甥御さんのご長女の才媛のブログ集『この風景の中で』をお送りくださってありがとうございました。/昨夜、全部読了。/どれも力作でした。君のブログについては別の日に書きますが、今日は大叔父にあたる君が、甥御さんから依頼を受けてまとめた、JICAの才媛のブログについて書くことにします。/時代錯誤の表現ですが、「いやまあ、女だてらに、ようまあアフリカくんだりまで行くものよ」というのが、第一の感想です。そして、次の感想が、「日高家の系譜を引く女性のなんと強いことよ」です。/(中略)/私は、アフリカについては全くうといのです。/1985年3月から一ヶ月間、まだ大学5年生になる前の息子が、春休みにケニアに行った滞在所見しか聞いたことがないのです。もう20年も前の旅人ですから、かなり見当はずれの感想だろうと思いますが、それほどうといのです。/でも、そのケニアの北、エチオピアの西、青ナイルと白ナイルが合流する国くらいの知識は変わらないでしょうから、「えらいところに行ったもんだ」という感想は大半の日本人の爺婆が抱く感想でしょう。/だから、第一印象は、「女子の身でえらいもんだなあ」というものでした。/息子のケニアの印象は悪くはありませんでしたが、首都のナイロビは高地にあるから涼しくて、治安の悪さにさえ気をつければ大丈夫というものでしたが、その治安の悪さというのがすごい。/タクシーに乗ったら腕時計を嵌めている腕を窓から出していけない。腕時計欲しさに、鉈で腕を斬り落とされるから、車に乗ったら腕を窓から出すなというようなものでした。/ナイロビから列車で、インド洋の海岸のモンバサという町まで行ったのですがこのときがいちばん暑さがひどくて、復路は飛行機に乗ったといってました。/そんな国の北側にあるスーダンの南の町ジュバに滞在する大和撫子は、形の変わった日本国の国威発揚になるのでしょうね。/「ワウでイタリアのNGOが運営する職業訓練センターの中の様子」という説明のある写真を見て、“Don Bosco VTC Wau”の看板が気になりました。/どこかで、このドン・ボスコという名前を見た記憶があったのです。/あれこれ頭をひねった結果、近くの私立中学・高校のサレジオ学園の構内に、この人の胸像があったということです。/このサレジオ学園という私立中高は、15年くらい前までは田園都市線の鷺沼駅から歩いて程近い(大して近くもなかったが)ところに開設されていた学校でしたが、私たちが今のところに引っ越してきた頃に、わが家から徒歩10分くらいの距離に中高の校舎を移転してきました。学園祭のオープンキャンパスの時に見に行ったら大きな胸像があって、「この学校も、やっぱりカトリックの系統か」と思ったのですが、このブログ集を読んだ直後に調べてみたら、Don Giovanni Bosco(ドン・ジョバンニ・ボスコ)1815~88 とある。イタリアのカトリック司祭で、サレジオ会の創立者。北イタリアの貧しい農家に生まれ司祭となったとある。」
db13a409.JPG N氏の感想はまだ続く。曰く「スーダンも、日本も、ひとしくサレジオ会の教育機会に組み込まれるのかと、彼ら(イタリア人)の信仰心からくる活動の普及度に驚く。息子のアフリカとブラジル滞在中の感想で、「親父、ドイツは医療活動が世界の隅々まで行きわたっていてすごいぞ」といっておりましたが、ドイツだけではなくて、イタリア系(というよりローマ・カトリック系)の支援活動は日本の遠く及ばないところにあるのですね。/信仰から発し、カトリックの布教活動の一環としてある教育機関は日本でも珍しくありません。鹿児島のラサール高校も看板だけ見に行ったことがありますが、日本人は、これらキリスト教関係の学校を、東大突破のためのプロセスとのみ見て、まず改宗することはないでしょう。同じサレジオ会の教育活動でも、スーダンでのドン・ボスコ職業訓練校とサレジオ学園中学高校とは、だいぶ趣が違うようですね。/それにしても、運動場に大きなドン・ボスコの肖像画を張り出していて、やっぱりこれはキリスト教の普及活動の一環だよね。/JICAといえば、わたしが昔、勤務していた新宿三井ビル支店の上層階にオフイスがあって、外務省の最大の外郭団体でお得意さんだった。/いずれにせよ、女性の身で、このような悪疫瘴癘の地に、希望して赴任するとは若者の鑑です。/でもご両親、とくにお父上は心配で、心配でたまるまい。ちょうど関西のS君のように、女だてらにイラクに行ったりするのと同じ状況だから、神に祈りたくなる心境とお見受けする。幸い、割に頻繁に帰国できるようだから、精々ご帰国の節は、大叔父にあたる君は、ご馳走でもしてさしあげてください。/ブログ集を読んでちょっとと思った感想を、長々と書いてしまいました。お許しあれ。(以下略)」
 先日本棚の隅から取り出してきて拾い読みした論語の子罕(しかん)第九に「後生(こうせい)畏(おそ)るべし。いずくんぞ来者(らいしゃ)の今に如(し)かざるを知らんや。四十五十にして聞こゆるなきは、これまた畏(おそ)るるに足(た)らざるなり。」とある。まあ、Eちゃんの20年、30年後はどんなになっているんだろう。爺はその頃は娑婆ともおさらばしているだろうが、それまで黙って見守ってやるしかない。
c7bdae4f.JPG 10月6日(火)に北九州市門司区で爺の高校時代の同期生の集まりである「水門会(みなとかい)総会」があった。爺は欠席したが、東京からは6名が参加したらしい。午後MY氏からメールが入り、総会の写真と出席者の名簿(省略)が添付してあった。メールに曰く、「日高 様・野崎 様/関東地区からの出席者については岸本君の電話ですでにご承知のことと思いますが、出席者全員の名簿と記念写真を添付します。/例年のごとく約2時間賑やかに懇親が大いに盛り上がりました。その間数人のスピーチがありましたが、大塚君は医者の言うことや薬を信用しないで好きなように余生を送ること。ストレスが一番悪いから気をつけよと話があった。/この一年間で物故者は木村博幸君と園田和歌夫君の二人のみとのこと。/夫々、奥様からお酒が送られてきていた。/お終いは恒例の校歌斉唱(成富の指揮により)で幕を閉じた。/以上簡単ですが報告まで。」
 ヤント君、どうもありがとう。
 台風18号の影響だろうか? 朝から雨。それに気温も15℃と低い。勿論、徘徊は取り止め。
e60add7b.JPG 今回の2016年オリンピック開催地がリオデジャネイロに決まったことは当然のことであり、オリンピックの理念に合うものだと考える。まずは、大変喜ばしいことであり、祝うべきことではある。東京は財政面や大会運営の実績などでIOCの信頼感があったというが、「環境に配慮した五輪」に力点を置いたコンセプトがインパクトに欠け、64年大会以来の五輪は実現しなかった。今後は20年五輪招致への再挑戦が焦点となるが、IOCの調査では支持率は55.5%にとどまっているという。いかにして五輪実現に市民の理解を得るかなど、課題は山積している。東京が20年五輪に名乗りを上げるかは微妙な情勢である。米国や日本は、オリンピック以外でその存在感を示すべきであり、シカゴと東京が落ちても仕方がないことであった。石原都知事にとっては、その引き際が到来したことを暗示する。東京都にとっては、本来はオリンピックよりも国家的に重要な懸案が山積みしているのである。祭りは終った。そして、もう都民は騙されないであろう。
 それにしても今日のニュースによると児戯にも劣る石原知事の腹いせ発言(負け惜しみ発言)は一体どういうことなのだろう。理解に苦しむのである。先ずはリオの勝利を祝福し、次回を期すというのが然るべきではないだろうか。自分の失敗をこんなことに転嫁するとはまことに以ってお話にならない。
 【コペンハーゲン共同】2016年夏季五輪開催都市に選ばれたリオデジャネイロは5日、国際オリンピック委員会(IOC)総会での選定について不適切な発言をしたとして、東京都の石原慎太郎知事を批判する声明を発表した。石原知事の報道陣に対しての発言としているが、具体的にどの発言かには言及していない。
 声明では「(発言は)遺憾であることに加えてIOCのルールに反する」と指摘。「石原知事の失望させるような態度に驚いており、リオは6日にIOCに正式に通知する」としている。(2009/10/06 10:53 【共同通信】)
負けた腹いせでもないだろうが、石原都知事が招致レースの「舞台裏」を明かした。
「例えば(リオデジャネイロの招致に成功した)ブラジル大統領は、かなり思い切った約束をアフリカの諸氏にしたという。フランスのサルコジ大統領が、戦闘機を買ってくれるならブラジルに入れると言ったとかね。手続きの上では違反ではないという」と、際どい話をひとくさり。
正攻法に限界を感じたのか、「東京は政府をキャンペーンに組み込んでいなかった。不満がある。非常に勉強した」とも。再挑戦するなら、この経験が生きる?(2009/10/04-15:52 【時事通信】)

2c3f50e5.JPG 昨日は午後からは本降りになり、とうとう徘徊は止めにした。本日もまた雨。今日で歯の治療が終る。歯医者から帰宅し、久し振りに出来るだけくまなく新聞に目を通してみた。今朝の朝日の社説を見ながら、どうした訳か。論語における孔子の管仲観を思い出して、本棚の片隅から論語を引き出し、拾い読みをしてみた。
 子(し)曰(いわ)く、管仲(かんちゅう)の器(うつわ)や小なるかな。或るひと曰く、管仲は倹(けん)なるか。曰く、管氏に三帰(さんき)あり、官事(かんじ)は摂(せっ)せず、いずくんぞ倹(けん)なるを得ん。しからばすなわち管仲は礼を知るか。曰く、邦君(ほうくん)は樹(じゅ)もて門を塞(ふさ)ぐ、管氏もまた樹もて門を塞ぐ。邦君が両君の好(よし)みをなすには反坫(はんてん)あり、管氏もまた反坫(はんてん)あり。管氏にして礼を知らば、たれか礼を知(し)らざらんや。《孔子が言う。「管仲の人物は小さな」。ある人が訊ねた。「管仲が倹約家であったからですか?」。答えて、「管仲の家では三帰の高台を作ったし、仕事はそれぞれ専門の係りにやらせておった。とても倹約家などとは申せん。」重ねて訊ねた。「それでは管仲が法の遵法者であったからですか?」答えて、「樹で門の目隠しをすることは諸侯のみに許されていることなのだが、管中の家でも樹で門を塞いだ。また、諸侯どうしの親睦の会合には献酬の杯を置く反坫(はんてん)という台を用いるのがしきたりなのだが、(大夫でありながら)管仲の家出も反坫を設けていた。このような振舞いがありながら、礼の遵法者というのなら、世の中にれいを知らぬ者などいないだろう。」》 (論語 八佾第三より)
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ac4ba215.JPG 子貢(しこう)曰く、管仲(かんちゅう)は非仁なる者か。桓公(かんこう)、公子糾(こうしきゅう)を殺したるに、死するあたわず。またこれに相(しょう)たり。子(し)曰(いわ)く、管仲は桓公を相(しょう)とし、諸侯に覇(は)たらしめ、天下を一匡(いっきょう)す。民、今に到(いた)るまで、その賜(し)を受く。管仲微(なか)りせば、われそれ髪(はつ)を被(こうむ)り、衽(えり)を左にせん。あに匹夫(ひっぷ)匹婦(ひっぷ)の諒(まこと)をなし、みずから溝瀆(こうとく)に経(くび)れてこれを知るなきがごとくせんや。《子貢が言うに、「管仲は仁者とは申せませんね。桓公が(兄弟の)公子糾(きゅう)を殺した時、(糾の傅役でありながら)死ぬことも出来ず、そのうえ(桓公に仕えて)大臣にまでなりました。」孔子が言う。「管仲は桓公を補佐して諸侯の覇者たらしめ、周の天子の下に天下は統一されることになった。中国の人民は今に至るまでそのお蔭を蒙っているのである。もし管仲がいなかったら、我々は〔今頃蕃人の侵略を受けて〕ひょっとしたら髪も結わず、左前に着物を着ることになっていたかもしれないのだ。世間の男女が小さな義理立てのために田圃の溝で頸をくくり、誰からも認められずに終るのなどとはわけがちがうのである。」》 (論語 憲問第十四より)

 

4a564a7d.JPG 昨日は午前中はテレビで報道特集を見呆けていた。突然ニュースが入って来た。「本日(4日)午前8時20分頃、自民党の中川昭一元財務・金融相(56)が東京都世田谷区内の自宅2階ベッドの上でうつぶせの状態で動かなくなっているのを妻が発見、「体が冷たくなっている」と119番通報した。」というものであった。親子2代続いての突然死。親父のほうは自殺ということになっているが、一時は他殺説も出たほどであった。いやはや、何だか怨念めいたものを感じるのである。聞くところによると親父さんのほうは豪快そうに見えて、なかなか神経の細かいところがあったらしい。親父の血を受けてか、息子のほうもかなり神経質であったようだ。飲酒にしても神経質な点が災いして深酒したらしい。いやはや、こういう人は政治家には向かないらしい。道を誤ったとしか言いようがない。
bb004dfd.JPG 論語『微子第十八』に曰く、「楚狂接輿歌而過孔子、曰、鳳兮鳳兮、何徳之衰也、徃者不可諌也、來者猶可追也、已而已而、今之從政者殆而、孔子下欲與之言、趨而辟之、不得與之言、《 読み下し:楚の狂接輿(きょうしょうよ)、歌いて孔子を過ぐ、曰わく、鳳よ鳳よ、何ぞ徳の衰えたる。往く者は諌むべからず、来たる者は猶(な)お追うべし。已(や)みなん已みなん。今の政に従う者は殆(あや)うし。孔子下(お)りてこれと言(い)わんと欲す。趨(はし)りてこれを辟(さ)く。これを言うことを得ず。》《訳:楚のもの狂いの接輿が歌いながら孔子のそばを通り過ぎた、鳳よ鳳よ、何と徳の衰えたことよ。過ぎたことは諌めても無駄だが、これからのことはまだ間に合う。止めなさい、止めなさい、今の世に政治するとは危ういことだ。孔子は[車を]降りて彼と話しをしようとしたが、小走りして避けたので、話すことが出来なかった。》
 『論語義疏』には「接輿楚人也、姓陸、名通、字接輿、昭王時、政令無常、乃被髮佯狂不仕、時人謂之爲楚狂也《接輿は楚の人なり。姓は陸、名は通、字は接輿。昭王の時、政令常なし、乃ち髪を被り(ざんばら髪にすること)、佯狂(にせちがい)となりて仕えず。時人之を謂いて、楚狂となせり》とある。
 昨夜は仲秋の名月、もしかしたら早朝の西空に望月が見られるのではないかと、午前5時に家を出て、隅田公園を南下、駒形橋を渡って墨田区側の遊歩道を白鬚橋まで北上。どうやら西空は雲に覆われ、望月の欠片も見られなかった。隅田公園の川沿いの遊歩道を通って帰宅。9333歩、6.0㎞を歩いたことになる。
 政権交代で、政治の動きが慌しく揺れている。その意味で、今政治が面白い。今日は日曜日、午前中はずーっと報道番組を見呆けていた。爺の先は多寡がしれている。別に政権交代に期待しているわけではない。まあ、つまらんテレビドラマを見るよりはずーっとオモロイ。
 民主党は衆院選で政官業の癒着を批判し、国民本位の政治を訴えるなど、産業界とは距離を置く姿勢を示しており、財界では「政治との関係見直しは避けられない」(財界幹部)との見方が大勢を占めているという。経団連は民主党の政策と大きく食い違う地球温暖化対策や雇用政策などについて「政策面での意見交換を頻繁に実施して理解を求めたい」と述べ、民主党との政策協議に意欲を示している。民主党が掲げる製造業への派遣労働者の原則禁止などについて「海外に製造拠点を移してしまうことも考えられる」と指摘し、慎重な検討を重ねて求めた。ただ、民主党は国民本位の政治を掲げ、企業献金の廃止などを検討している。財界では自民や民主など政党の政策を点検して献金額を決めてきたが、「献金がなくなれば、政治との結びつきが弱くなる」(財界幹部)と指摘されている。また、これまで財界は、自民党に対して税制改正などの政策要望を提出し、政策決定過程にも関与することで政策の実現を目指してきたが、民主党について財界内には「どのような政策決定過程を辿るかが見えない」との声が根強く、経団連首脳は「政治との距離は大幅に広がるだろう」と蜜月関係の終焉を予想している。9月30日の産経ニュースは次のように報じている。
45acf2b7.JPG 日本経団連が30日発表した平成20年の政治資金収支報告書に基づく、経団連会員企業の政治献金額によると、民主党向けが初めて1億円を突破したことが明らかになった。献金総額28億1000万円の95%は依然自民党向けだが、会員企業が献金の目安にする民主党に対する経団連の政策評価は低い。21年の企業献金の行方は、民主党が政権与党になったことや同党の企業・団体献金禁止方針などもあり揺れており、政策評価の意義が改めて問われそうだ。
 経団連が政策評価による企業献金への関与を始めたのは16年。ゼネコン汚職事件を受けて自民党への献金斡旋(あつせん)をやめた経団連が、政策評価で献金の透明性を高めることで関与を再開した。
 しかし、これまでの政策評価の結果は圧倒的に自民党が高く、民主党への献金額は毎年自民党の30分の1程度にとどまる。20年の自民党への評価はA~Eの5段階で3分の1の項目でA評価となった。これに対して民主党はAがゼロ、自民党には付かなかったD評価が6つもあった。
 19年の評価と比べると、1ポイントの低下にとどまった自民党に対し、民主党は3ポイントも低下。政策評価だけを目安にすれば、民主党の20年の献金額は減るはずだった。しかし、民主党への献金額は19年の8000万円から1億1000万円に増え、評価とは反対の結果となった。
 経済危機の影響から全体の献金額が減ったこともあり、自民党分は19年の29億1000万円から27億円へと減少。経団連も「参議院で第一党を占めるなど、民主党への期待感の高まりから少しだが増えた」とみる。
 経団連が11月に発表する今年の政策評価では「鳩山政権の現実路線を踏まえて判断する」(経団連幹部)として、民主党の評価をある程度高める方向だ。ただ、地球温暖化対策や労働政策で経団連の方向性と大きな乖離(かいり)があるだけに「大幅な上方修正は難しい」(同経団連幹部)。
 企業サイドの悩みも深い。「政権与党である以上、民主党への献金は増やさざるを得ない」(財界首脳)との声が聞かれる一方で、20年に自民党に2500万円の献金を行った日本百貨店協会は「経営環境が悪化するなか、献金のあり方を全面的に見直し」、当面は献金そのものを中止する。
 民主党はマニフェスト(政権公約)で、政治資金規正法を改正して3年後に企業・団体献金を禁止する方針を打ち出している。御手洗冨士夫経団連会長は、9月28日の会見で当面は政策評価を続けると明言。ただ、民主党に430万円を献金した日本自動車工業会は「政策評価も多少参考にしているが、自工会として判断している」と、あくまで自主的な考えで献金額を決めるという。
 このままでいけば、21年の民主党への献金額が20年実績よりも上回るのは確実で、経団連の政策評価との乖離(かいり)が問われそうだ。(2009.9.30 20:27)
 先日よりコピー編集を始めた福岡在住の甥の娘Eちゃんのアフリカはスーダン滞在中のブログ集の冊子第1集(6月~9月)が何とか出来上がったので、姉・甥・姪に発送すべく、朝食後クロネコへ出掛けた。
 今にも降り出しそうな天気ではあったが、厩橋まで南下し、春日通を東へ向って進む。三つ目通りまでくると、上から冷たいものが落ちてくるので、三つ目通りを北上、言問橋を渡って帰宅しようと、浅草通りまで来るとどうやら大したことはなさそうなので、淺草通りをさらに東に進んだ。業平橋西から見る東京スカイツリーは一段と高さを増し、目立つようになった。クレーンで資材を上へ吊り上げているのがよく見える。こうしてみていると巨大なプラモデルが組み立てられているような感じである。
38e86a12.jpg 旧約聖書に曰く、「全地は一つの言語(ことば)、一つの音(おん)のみなりき。ここに人衆(ひとびと)東に移りて、シナイの地に平野(ひらの)を得てそこに居住(すめ)り。彼ら互いに言いけるは、「いざ甎石(かわら)を作りこれを善く爇(や)かん」と。ついに石のかわりに甎石を獲、灰沙(しっくい)のかわりに石漆(ちゃん)を獲たり。また言いけるは、「いざ邑と塔とを建ててその塔の頂を天に至らしめん。かくして我ら名を揚げて全地の表面(おもて)に散ることを免れん」と。エホバ降臨(くだ)りてかの人衆の建つる邑と塔を観たまえり。エホバ言いたまえるけるは、「視よ、民は一つにして皆一つの言語を用う。今すでにこれをなし始めたり、さけばすべてそのなさんと図維(はか)ことは禁止(とど)めえられざるべし。いざ我ら降りかしこにて彼らの言語を淆(みだ)し、互いに言語を通じることを得ざらしめん」と。エホバついに彼らをかしこより全地の表面に散らしたまいければ、彼ら邑を建つることを罷めたり。このゆえにその名はバベル(淆乱《みだれ》)とよばる。こはエホバかしこにある全地の言語を淆したまいしによりてなり。かしこよりエホバ彼らを全地の表に散らしたまえり。」
 言語の不統一で人の組織化を防ごうとした神の意図は空しく、今や飽く事を知らない人間の欲望は果てし無く広がっている。地球温暖化問題もそうだが、生命科学の分野においても、命の尊厳そのものが怪しくなってきている。このまま突き進んでゆけば、大きな混乱が必ず起きるだろう。科学技術的にはこれは出来るけれども、我々はこれは望まないという「分をわきまえる」知恵の必要を、社会の中に形成されるよう、働きかけることが必要なのである。その意味で、この「バベルの塔」は、単なる古代神話とすることなく、「分をわきまえる」現代的知恵を見出すべき寓話として、再解釈されてもよいのではないだろうか。
 京成橋を渡り、桜橋通りから桜橋に出て帰宅した。9223歩、5.9kmを記録する。

 朝食後、午前9時に家を出て、今戸神社前の道を明治通りまで北上する。衆議院選挙の前後には街に溢れるほどあったポスターがほとんどなくなって、何だかスッキリした感じだ。それにしても、自民党はどうもスッキリしない。
87839b13.jpg 自民党が衰退した原因をいまだによく理解できていない自民党議員が、自民党の再生を叫ぶ姿は滑稽にしか見えない。それこそが、自民党が衰退した原因であり、老いも若きも自民党議員全員に共通した欠陥なのであろう。政策立案という本来業務を官僚に丸投げして、地元の票集めこそが政治だと勘違いし専念したが為に、政治家として本来働かせねばならない頭脳が、ただの選挙運動員の頭脳と等しくなってしまったらしい。与党の時代には、官僚が張り付いてくれていたから、政策立案能力の無い自民党の議員であっても、なんとか政治家の体裁を保って振舞う事が可能であったのだろうが、野党となって、官僚の指導鞭撻がなくなった今は、文字通り自分の力だけでは何も出来ない、無能の人間集団となっているように見える。……にも拘らず、彼等は誰もそのことには言及せず、反省しようとはしないのである。自民党衰退の原因は議員の一人一人の中にあるのであって、麻生失政や、逆風や、派閥や不景気は一因にしか過ぎないと肝にめいずべきである。麻生が退陣し、風が治まり、派閥を解消し、景気が持ち直したとしても、自民党の再生は不可能である事は自民党議員でも理解できるだろう。
27e9affe.JPG 選挙で大敗してからの、官僚のサポートを失った自民党議員達の狼狽振りを毎日見せつけられている。国民のこのような驚きを、理解はおろか感知すらすることも出来ないほどに劣化した、低レベルの政治家集団――祖の中で育った中堅・若手の議員達も気が付かなかったことは無理もないことではある。今回の政権交代が社会的一大paradigm shift を構築しようとしていることなど、自民党議員はまだ気付いていなように思える。そのうち、官僚のサボートを得られなくなった昼行灯的自民党議員達はマスコミの知恵を頼りとするのだろうが、そのマスコミもまた昼行灯に似て国民に向ってこの paradigm の変換の必要なことを報じようとはしていないのである。今回の自民党総裁選結果を見ても、自民党の自立再生は絶望的といわざるを得ない事態にまで至っているようだ。
 こんなことを考えながら、白鬚橋を渡り、墨堤通りを南下し、吾妻橋を渡ると隅田公園を北上して帰宅した。本日の記録は9548歩、6.2kmであった。
26039c20.JPG 夕刻、かつての塾生のNIさんからメールが入っていた。あまりにも懐かしいので、此処に転写させていただくことにした。曰く、「日高先生/ご無沙汰しております。私はかつての塾生で、旧姓:NIと申します。特徴のない生徒でしたので、きっと先生のご記憶にはないかと存じます。/さて、記憶喪失?の私ではありますが、兼愛塾に通った頃の記憶は鮮明に残っております。/初めての授業のおり、先生は「名前は日高節夫。節分に産まれたので!」と自己紹介された事。「もみあげ」の刑は痛かったけれど楽しくて皆、笑顔だった事。「魔法陣」から数字の面白さを知った事。「タメチョロ」というあだ名の先生がいらした事。/そして、仁科の臨海学校。お寺の裏をホタルが飛んでいたこと。トイレが外で怖かった事。水泳の進級試験で溺れた事。早く家に帰りたいと泣いた事。海が透明だった事。夜空の星が手が届く程近くに見えた事。キャンプファイヤーや本堂での怖い話で盛り上がった夜。東京に帰る日は帰りたくないとペソをかいた事。そして、思いが興じこの秋 家族に思い出の「長松寺」に連れて行ってもらうことが出来ました。/外観は40年前とほぼ変わりなく感慨深く見学いたしました。偶然墓参に来られた檀家の方に挨拶をすると、建物の中を見せてくださいました。所々リフォームされていましたが、ほぼ変わらない様子にタイムスリップした気分でした。そして帰宅後、ネット検索をしているうちに先生のブログにたどり着く事が出来ました。昔も今も先生にはパワーをいただいております。これからも、先生のブログを楽しみに私も元気に毎日を大切に過ごしていきます。本当にありがとうございました。/NK」
早速返信メールを送っておいた。「メールありがとう。長松寺の写真まで貼付していただき、本当に懐かしく拝見いたしました。/なお、このメールは爺のブログに転写させていただきます。悪しからず。/日高節夫」
 今朝は雨。朝食後もやみそうにない。
6d1b04f7.JPG 9月27日の大相撲秋場所千秋楽。横綱・朝青龍と白鵬の優勝決定戦は、見ごたえのある取り組みであった。本割で負けを許してしまった朝青龍が、僅かの時間で気持ちを立て直し、気迫のすくい投げで白鵬を投げ返し、4場所ぶり24度目の優勝。まるで今年1月の初場所を再現したかのような一番であった。しかし、喜びのあまり飛び出したガッツポーズが、また物議を醸(かも)している。横綱審議委員会の婆さん委員などはさも相撲の通であるかのように、「勝てばいいというものではない。ガッツポーズは絶対に許せない。朝青龍はいつも反省している。狼少年だ」と鼻息が荒い。しかし、相撲の一般の観客の中からは「見ているものも緊張するくらいにいい試合だった」と、優勝戦の素晴らしさを称えるとともに、「真剣に臨んだ大一番に勝ってガッツポーズするのはごく自然では」との声が多数上がっている。モンゴル出身で文化の違いがあるのだから仕方がないとの声もあり、そんな彼に“横綱の品格”を押し付けることが間違いとの意見も目立つ。横綱審議委員の中にも、「あれぐらいのガッツポーズは許されるのではないか」という意見があるという。ガッツポーズが角界の仕草としてふさわしいかどうかを問う前に、外国から力士を連れてくることの是非を問うべきではとの指摘もある。横綱審議委員会に対しても「自ら認めた力士の、横綱としての品格に疑問あらば、即刻横審の責を離れよ!」という厳しい意見もあるという。「強さと無作法は一対になっての朝青龍」といわれように、“やんちゃぶり”も朝青龍の魅力なであることを認めない訳にはいかない。角界は彼に品格?を求める前に、強い日本人力士の育成に力を注ぐべきである。
 朝起き抜けは雨。朝食後午前9時出発。昨日と同じコースを徘徊。
 白鬚少年野球場には、「日本だからできる新しいオリンピック」という垂れ幕がだらしなく弛んで掛かっている。水神大橋西にある東京都リハビリテーション病院にもおなじ垂れ幕が掛かっている。
78b0bb07.jpg 在京民放ラジオ5社(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、TOKYO FM、J-WAVE)が共同で行なった「ラジオ・オピニオン2009」(民放連)のリスナーアンケートの結果、「東京オリンピックの招致」に「賛成」が46.8%だったのに対して、「反対」は48.2%と、ほぼ拮抗しながらも「反対」のほうが多数であったいう結果が出たそうである。回答は約6000人から寄せられ、男女比は約7対3で、年齢層は30代と40代が中心だったようで、「反対」の理由は「もっと他のことにお金をかけるべき」がトップ、新銀行東京の杜撰な経営によって莫大な累積赤字を出しながら、福祉予算を削減し続けて来た石原都政そのものに疑問を呈している意見が多かったという。また「東京で開催する意義を感じない」「道路が渋滞する」などの理由がそれに続いた。2016年のオリンピック招致の国民賛成率については、2008年6月のIOC(国際オリンピック委員会)の調査では、マドリード(スペイン)が90%、リオデジャネイロ(ブラジル)が77%、シカゴ(アメリカ)が74%なのに対して、東京(日本)は59%と最下位であった。また今年2月の再調査では、東京は56%とさらに低下していた。しかし石原慎太郎都知事は東京オリンピック招致委員会に独自の調査をさせ「東京オリンピックの招致を望む声は70%ある」としていた。東京オリンピック招致委員会がどのような世論調査を行なって「賛成70%」という数字を出したのかは分からないが、二度に渡るIOCの調査でも4都市で最下位の50%台、今回の調査でも46.8%と、現実には東京でのオリンピック開催を望む声はどの国よりも小さい。石原都知事は「もっと他のことにお金をかけるべき」という都民の声に耳を傾けるべきじゃなかろうか。
 鳩山由紀夫首相は27日、2016年の夏季五輪開催地を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会に出席することを決め、平野博文官房長官に対して、総会が開かれるデンマークのコペンハーゲンへの外遊日程を調整するように指示したと聞く。28日にも最終的に日程を固めるらしい。東京招致に向けて、首相として出席、自らアピールする考えだという。IOC総会は10月2日に開催される。東京とシカゴ、マドリード、リオデジャネイロの4都市が激しく争っており、石原慎太郎東京都知事が首相の訪米中に平野氏を通じ総会への出席を要請。鳩山首相は「日程的な都合がつけば真剣に考えたい」としてきた。鳩山首相は10月前半に日中韓首脳会談などの外交日程があるほか、来年度予算の編成方針を早期に固める必要があるが、1泊3日の強行軍で総会に出席する構えだ。何でこうまでして望みの薄いオリンピック招致に拘るのか理解に苦しむものである。
 昨日とコースは全く同じであるから、記録もほぼ同じで、9770歩、6.3km。
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目高 拙痴无
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