ウェブニュースより
高木美帆選手らメダルに笑み 平昌で授与式 ―― 【平昌共同】平昌冬季五輪のスピードスケート女子1500メートルで銀メダルを獲得した高木美帆選手(23)=日体大助手、銅メダルを獲得したジャンプ女子の高梨沙羅選手(21)=クラレ、フリースタイルスキー男子モーグルの原大智選手(20)=日大=が13日、平昌五輪スタジアム近くの広場で行われた式典で、笑顔でメダルを受け取った。
今大会は一部を除いて競技翌日の夜に山間部の平昌でメダル授与式が行われる。強風の中、関係者の祝福を受けた高木選手は「いろんな思いをかみしめるのは全部終わってからかな」と話した。 (カテゴリ:オリンピック2018.02.13)
羽生・井山両氏に国民栄誉賞授与 首相「感動与えた」 ―― 将棋棋士の羽生善治氏(47)と囲碁棋士の井山裕太氏(28)に13日、国民栄誉賞が贈られた。首相官邸で表彰式があり、安倍晋三首相が表彰状や記念品を手渡した。
羽生氏は名人など七つのタイトルで前人未到の「永世七冠」を達成。井山氏は囲碁史上初の七大タイトル独占を2度にわたって果たした。表彰式で安倍首相は「歴史に刻まれる偉業を達成し、多くの国民に夢と感動を、社会に明るい希望と勇気を与えた」とたたえた。記念品は、両氏の「七冠」にちなんで七宝(しっぽう)で彩られた硯(すずり)箱に、伝統工芸品の硯や筆などを収めたセット。返礼品として羽生氏は将棋の二寸盤と駒、井山氏はミニチュアの碁盤と碁石のセットを首相に贈った。
表彰式後、2人は官邸近くのホテルでそろって会見。羽生氏は「今まで表彰していただいたことはかなりあったが、今日はちょっと緊張した」。井山氏は「いまだに実感がわかない。自分は棋士としてまだまだ。今後に期待していただいていると解釈している」と話した。
棋士として初めてとなる国民栄誉賞受賞について、羽生氏は「長い歴史と伝統がある将棋と囲碁の、背景を含めて評価していただいた。個人ではなく、一つの世界としていただいたと認識している」と述べた。
今後の目標を聞かれると、羽生氏は「現役30年余りだが、上の世代になっても残せる将棋はあると思っている。自分なりの限界に挑戦したい」。井山氏は「自分は碁についてわかっていないことが非常に多く、まだ伸びしろはあると思っている。世界戦でもいい戦いをして、日本の碁もやれるんだと示したい」と話した。
羽生氏は1996年に囲碁・将棋界を通じて初めて七つのタイトルを独占。昨年12月には通算7期目の竜王となり、「永世竜王」となった。複数回の獲得が条件となる「永世称号」を名人など七つのタイトルで満たし、史上初の「永世七冠」の資格を獲得した。
井山氏は2016年に囲碁界で初めて七大タイトルを独占。名人位を一時失ったが17年に奪還し、囲碁・将棋界で初の2度目の七冠独占を達成した。 (朝日新聞DIGITAL 2018年2月13日18時12分)
ウェブニュースより
藤井五段、棋王戦の予選初戦で勝利 牧野五段破る ―― 将棋の中学生棋士として、史上初の五段に昇段した藤井聡太(そうた)五段(15)が8日、大阪市福島区の関西将棋会館であった棋王戦(共同通信社主催)の予選の初戦で、牧野光則五段(29)に102手で勝った。
日本将棋連盟によると、藤井五段の通算成績は63勝11敗、今年度の成績は53勝11敗となった。
この日の対局は午前10時に始まり、午後7時16分に終局した。藤井五段の次の対局は14日の新人王戦で、古森悠太(こもりゆうた)四段(22)と対戦する。
終局後、藤井五段は新人王戦について「前期は準々決勝で敗退してしまった。トップ棋士への登竜門でもある棋戦と思っているので、上を目指したいという気持ちはある」と語った。
棋王戦は、将棋界の8大タイトル戦の一つ。全棋士と女流名人、アマ名人が参加。予選をトーナメントで行い、その通過者とシード者で本戦トーナメントを行い、挑戦者を決める。例年2~3月に五番勝負がある。渡辺明棋王(33)に永瀬拓矢七段(25)が挑戦する棋王戦五番勝負は12日に開幕する。現在進行中の予選は、その次の挑戦者を決めるための戦いだ。 (朝日新聞DIGITAL 2018年2月8日20時31分)
https://www.youtube.com/watch?v=lF4PyFGijeE
藤井五段へのチョコ手自粛を 将棋連盟が異例お願い ―― 日本将棋連盟が8日、将棋界初の「中学生五段」に昇段した藤井聡太五段(15)の14日のバレンタインデー対局に異例のお願いを出した。
同連盟は関西将棋会館の公式ツイッターで藤井ファンにチョコレートの手渡し自粛をお願いした。
ファンの皆様へと題して「バレンタインデーが近付いていますが、藤井五段を含め当日対局の棋士への手渡しはご遠慮下さいますようご協力をお願い致します」とし、チョコの受け付け方法として「棋士にチョコやお菓子を贈りたい方は、関西将棋会館(大阪市福島区福島6-3-11)まで宛名を棋士名にして郵送でお送り下さい(生ものはご遠慮下さい)」とツイートした。
昨年、公式戦29連勝の新記録を樹立、今月17日には第11回朝日杯オープンの準決勝で羽生善治竜王(47)と大一番が控えるなど、天才中学生への注目度は再びアップ。日本将棋連盟は異例の措置に「対局トラブル防止のためです」と説明した。
藤井はこの日、大阪市の関西将棋会館で指された第44期棋王戦1次予選で牧野光則五段(29)を102手で破り、五段昇段後、連勝を飾った。公式戦通算は63勝11敗。
対局後、藤井は「指し手が難しいところもあった」と振り返った。次戦は14日、関西将棋会館で行われる新人王戦で、古森悠太四段(22)と対局する。バレンタインデーと重なる新人王戦に藤井は「上を目指したい気持ちはあります」と意気込んだ。同連盟によると、昨年のバレンタインデーに関西将棋会館に届いた藤井ファンからのチョコはなかったという。さて今年は? [日刊スポーツ 2018年2月8日20時54分]
ウェブニュースより
藤井聡太五段、昇段後初の公式戦で白星 王将戦1次予選 230手の大熱戦 ―― 将棋界最多の29連勝を達成した最年少プロ、藤井聡太五段(15)は5日、大阪市福島区の関西将棋会館で行われた王将戦1次予選1回戦で南芳(よし)一(かず)九段(54)に230手で勝ちち、五段昇段後初の公式戦を白星で飾った。2回戦は藤井五段の師匠、杉本昌隆七段(49)と公式戦で初めて対戦することになり、「対局に臨むからには全力を尽くしたい」と語った。
南九段は大阪府岸和田市出身。木下晃七段門下で昭和55年にプロ入りした。タイトルは王将を3期、棋聖と棋王を2期ずつで計7期を獲得している強豪だ。
この日の対局は、振り駒の結果、先手が南九段。午前10時に始まり、持ち時間は各3時間。序盤から中盤にかけ、南九段が巧みに攻め寄せ、検討室に詰めていた棋士らからは「先手良し」と南九段の形勢が良いという声が上がっていた。藤井五段は粘って終盤で形勢をひっくり返し、午後7時2分、南九段が投了した。公式戦通算成績は62勝11敗。
230手は藤井五段の公式戦では最手数となり、一般的な対局の倍ほどの手数とあって、両対局者ともやや疲れた表情だった。藤井五段は「仕掛けられたあたりから、形勢を損ねてしまい、かなり苦しかった。(勝てたのは)幸運だった」と話した。南九段は「よくなりすぎて、ずいぶん間違えてしまった」と振り返った。
関西将棋会館を訪れていた杉本七段は「いつか対戦するとは思ったが、早かった。師匠の私からすると、対戦できるのはうれしい」と表情を和らげた。 (産経WEST 2018.2.5 21:11)
http://shogi.saloon.jp/king/2018/02/05/将棋-棋譜並べ-▲南-芳一九段-△藤井聡太五段-第68期/
コトワザは個別的な事物を素材にするだけに〈紺屋の白ばかま〉とか〈地震・雷・火事・親父。鼬なき間の貂誇り〉などはいささかずれが目立ってきます。時には別の物に取って代わられる運命にもあるのです。最後の〈鼬なき間の……〉などは「宇津保物語(10世紀)」に出ていますので、相当古くからあったコトワザで、昔の日本では鼬も貂も見ることが出来たのでしょう。さしあたり〈鳥なき里のこうもり〉というのに同じです。
また〈紺屋の……〉も、本来は紺屋の技術の優れていること――白い袴に藍の露を一滴も跳ね返さない――を表現していたものが、〈医者の不養生〉と同じに用いられるようになったものだと言います。
「浮世風呂 二編下」にあるおかみさんのコトバは、作者・式亭三馬の言うように〈つまらぬ所にたとへをいふ詞くせあり〉ですが、コトワザの使用が多く壮観です。
江戸っ子の巻き舌よろしく、まくしたてる下町の女の姿が、浮き彫りにされていると言ってもよいでしょう。
コトワザが教訓性を強くおびると〈いろはがるた〉のようになります。〈犬も歩けば棒にあたる(江)、一寸先は闇(京)、一を聞いて十を知る(大)〉など、同じイでも相違があるのは、土地のそれでもあります。
コトワザは生活表現ですが、一般的な真理を基盤として、批判・風氏・皮肉、時には可笑しみを加えて表現していると考えられます。また、天気予報など自然現象を表現したり、坊主・極楽・地獄・泥棒・乞食などがよく登場してきます。これらはいずれも日本の風土や国柄を濃厚に反映しているからでしょう。国家に関するものは少なく、欲・心・言葉・巧拙などに関するコトワザが多いのも庶民の生活表現であるコトワザの特色です。また、形式からは、
①十七文字の俳句より短く、七七、七五、五五など音数律によるものや韻をふむが多く、口調がよく暗記しやすくなっています。
②何に何、何は……何は……、何とすれば、何……(だ)何は……(だ)、何せよ、……(のようだ)。
③名詞、なし、で終止します。――など断定、対照、判定、比喩の形式をとります。
いずれも、日本語のエスプリを見事に表現していると言えます。
ウェブニュースより
貴乃花親方落選、何も変わらぬ相撲協会に非難轟々 「腐った組織」「完全な隠蔽体質」「公益法人を返上すべき」 ―― 日本相撲協会の理事候補選挙が2日に行われ、当落が注目されていた貴乃花親方が落選した。ネット上では貴乃花親方の落選を惜しむ声があふれ、日本相撲協会への非難が殺到している。
理事候補選挙では、定員10人に対し11人が立候補したため投票が行われた。苦戦が伝えられていた貴乃花親方には2票しか集まらずに落選。一方、日馬富士による貴ノ岩への暴行事件など、立て続けに問題が発生しているにも関わらず、現職の八角理事長や春日野親方らが当選を果たした。貴乃花一門からは阿武松親方が初当選した。
ネット上では、相撲協会の改革を掲げた貴乃花親方の落選を惜しむ声が殺到。タレントのフィフィさんも「なんの責任も取らない方々が恥ずかしげもなく立候補して当選しちゃうところに、なんの根回しも小細工もせず清く完敗した貴乃花親方が相撲界の闇をさらに浮き彫りしていますね」とコメントを寄せるなど、相撲協会を非難する声が多数あがっている。
「貴乃花親方を落とした相撲協会に未来が見えない」「暴力を振るう人やそれを隠蔽する人が当選してそれを正そうと尽力してる人を落とす」「危機感も持たなければその自覚もない、変わる気もなければ変える気もない。そんな協会に未来なんかあると思うか?」「八角さんとか春日野さんなんかが堂々と立候補できる神経が理解できん」「これで相撲協会は完全な隠蔽体質になったと思う」「『公益法人』を返上すべきです」「貴乃花親方の狙いどうりでは?いかに相撲界が、腐ってるか国民にはっきり見せてくれましたね」「相撲協会腐ってるなぁ」 (2018年2月2日 16時33分 BIGLOBEニュース)
ウェブニュースより
将棋・藤井聡太四段、史上初“中学生五段”に「順位戦の昇級で昇段果たせてよかった」 ―― 将棋の中学生棋士・藤井聡太四段(15)が2月1日、順位戦C級2組9回戦で梶浦宏孝四段(22)との対局に勝利し、同級で無傷の9連勝を飾り、来期のC級1組への昇級を決めた。規定により藤井四段は五段に昇段が決定し、史上初の「中学生五段」が誕生した。対局後、会見に臨むと「順位戦では1年間、昇級を目指して戦ってきたので、それを果たせたのはうれしく思います。順位戦の昇級ということで、昇段を果たせたのは、とてもよかったなと思っています」と、会心の勝利をかみ締めていた。
加藤一二三九段(78)以来となる中学生棋士によるC級2組の一期抜けを達成した藤井四段は、この日の対局について「序盤は作戦負けしてしまったと思っていましたが、中盤激しい展開になって、とても難しい展開になったんですけれど、踏み込んでいけたのがよかったと思っています」と振り返った。2月17日には羽生善治竜王(47)と朝日杯将棋オープン戦の準決勝で、公式戦初対決が控えている。注目の対局については「朝日杯では非常に素晴らしい機会を得ることができたので、自分の力を出し切って、準決勝に臨みたいです」と、落ち着いた口調だった。 AbemaTVでは、朝日杯将棋オープン戦準決勝・決勝をそれぞれ終局まで生中継する。 (株式会社AbemaTV 2018/2/1 23:35)
https://www.youtube.com/watch?v=FPhkDLl1C8M
藤井・新五段、名人への第一関門突破 「四冠王」も視野 ―― 中学生棋士、藤井聡太四段(15)が、将棋界の頂点「名人」を目指す道のりの「第一関門」突破を決めた。第76期将棋名人戦・C級2組順位戦で、一つ上のクラスであるC級1組への昇級を確定させた。さらに、今年度の対局数、勝数、勝率、連勝数は、いずれもここまで全棋士中1位。将棋界の記録の主要4部門独占も視野に入る。
C級2組で唯一全勝を守る藤井四段は1日、東京都渋谷区の将棋会館で梶浦宏孝四段(22)に勝利。C級1組への昇級一番乗りを果たした。昇級に伴い、五段昇段の基準を満たした。棋士は四段からプロとして認められ、最高段位は九段。
藤井・新五段以前に、中学生棋士は加藤一二三九段(78)ら4人いるが、「中学生五段」は初の誕生となる。15歳6カ月での五段昇段は、加藤九段の15歳3カ月に次いで史上2番目の年少記録。加藤九段の当時は中学卒業後の4月1日付で昇段する規定だったが、その後、昇級を決めた日に変更された。
ログイン前の続き今期のC級2組には50人が参加。五つあるクラスの中で最多で、それぞれ1年弱をかけて10局戦い、成績上位3人が昇級できる。初参加となる1期での昇級は容易ではない。中学生棋士では、羽生善治竜王(47)と谷川浩司九段(55)は2期、渡辺明棋王(33)は3期かかった。現在、頂点に立つ佐藤天彦名人(30)は4期在籍した。
藤井・新五段は昨年から、「順位戦の昇級」を目標に掲げてきた。仮に毎年昇級を重ねると、名人挑戦権を争うA級にはあと3年で到達できる。名人戦登場までは最短4年だ。名人獲得の史上最年少記録は谷川九段の21歳2カ月。
この日の勝利で今年度51勝目を挙げ、全棋士で1位を維持。2位以下に10勝以上の差をつけており、2012年度の羽生竜王と並んで過去10年間の最多タイ記録だ。対局数(62局)、勝率(8割2分3厘)、連勝数(29連勝)も1位で、この4部門を制する「四冠王」も視野に入る。経験があるのは羽生竜王のみだ。
17日には、第11回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の本戦準決勝で羽生竜王との公式戦初対戦に臨む。この勝負と決勝を制して優勝すれば、史上最年少での棋戦優勝と六段昇段を果たすことになる。 (朝日新聞DIGITAL 2018年2月1日23時44分)
庶民階級の生活表現であるコトワザが表面に出てきたことは、とりもなおさず庶民の時代になってきたことの証ででもあります。金と色と女を描いて並ぶことの者のない井原西鶴の浮世草子には訳300のコトワザが用いられているということですが、これも浮世草子の性格につながるものです。いわゆる町人物といわれる作品類にはコトワザが多く、次に西鶴の作品から二、三拾ってみました。
図版の四つの例は、近世町人階級の抬頭とその富を理解せずには真の意味を汲み取ることは難しいようです。いずれも現代にまで続いていることは暗示的でもあります。封建時代は、多くの点で〈忍(しのぶ)〉の一字が重んじられました。世間の冷たさは言うまでもなく、やっとかちえた職場も、決して百%居心地のいいものではありません。石のように堅くて冷たいのです。しかし、ここで短気を起こすと、それこそ〈短気は損気〉というわけで、あたら一生を台無しにしてしまうのです。
石の上での三年間は、こうした苦しみから言えば最短期間かも知れません。三年どころか、五年、十年と忍耐が要求されるのです。そうした戒めがこの短句の中に込められているわけです。誰がいつ言い始めたかは知る由もありませんが、生活表現としての本質をよく言いおおせているコトワザです。形式的にも、短句であり、即物的であり、三という数字を以って示すなどコトワザの典型を示しています。名詞止になっている点も日本語の本質を生かした表現です。ここでコトワザの事を俗言と言っていることも注意されます。俗は世俗のことであり、ほかに下世話とか世話、たとえとも呼称されています。
2で、〈世中に……〉といっているのも〈下戸の建てたる蔵もなし〉がコトワザとして当時よく用いられたことを語っています。蔵は江戸時代においては富のシンボルでした。下戸は上戸の対で酒の飲めない者のことです。
酒を飲みすぎると、財を貯えるどころか、身の破滅もまぬかれないでしょう。『古事記中』(応神天皇の条)にも〈堅石(カタシハ)も酔人(ヱヒビト)を避く〉というコトワザがあるくらい、酒に関するコトワザは多いのです。――しかし、酒を飲まぬからと言って金がたまるわけでもありません。一杯ひっかけた方が活力が湧く人もいます。西鶴のコトワザでは〈八文ずつのはした酒を一日に三度ずつ買い、四十五年間も飲んでいた鍛冶屋〉が主人公になっています。その結果貧乏な生活をしているので世間の人が、酒を飲まねばと笑ったのです。鍛冶屋が〈下戸の……〉のコトワザを用いたのは自嘲にも近いものなのです。酒を飲む飲まぬというのではなく、ひたすら仕事に励んで積極的に富の蓄積を心がければ、下戸も上戸も蔵は建つわけです。抽象的なコトバの羅列をしないで、個別的な事物を素材にして、意味深長な内容を具体的に表現しているのです。これもコトワザの大きな特色なのです。〈弘法筆をえらばす〉とか〈めくら蛇をおじず〉というような類です。断定的な言い方も、コトワザの簡潔性や教訓性と関連しているのです。
3の金銀はまはり持というのも、江戸初期の世相を反映している名句であり、普遍性も十分含んでいます。現在でもよく聞かれるコトワザです。〈そうくよくよするな、金は天下のまわりもの〉――というのも同じ意味です。くよくよしなくても、何時かは自分のところへ廻ってくる代物という訳です。同じ西鶴作品にある〈生あれば食あり世に住からは何事も案じたるがそんなリ――日本永代蔵〉と相通じる表現です。
この時代はちょっとした工夫――例えば懐炉灰の発見――によっても金儲けは出来たので、〈果報は寝て待つ〉てもよかったわけです。案じなくてもやがては金に恵まれることもあったのです。〈金〉に関するコトワザは多く〈金が敵、金が金をもうける、木は木銀(かね)は銀、地獄の沙汰も金次第〉など数々あらわれています。大阪の流行語チョロマカスがはやった時代です。がめつい人間どもがうようよしていたわけです。〈死がな目くじろ(死ンダラ目玉まデクリヌク)〉、〈爪に火をともす(最高ノケチン坊)〉という状態であり、ついには〈鰯の頭も信心心〉となるのです。
こうして、ごく少数の西鶴作品の諺を考えてみただけでもコトワザがどんなに生活に密着したものかが了解されます。しかも現代はそうした封建時代のコトワザがなおかつ実感を以って迫ってくるのです。それだけに今日に残るコトワザが日本語のエスプリを巧みに表現していると言えるのではないでしょうか。
4の鬼に金棒は、例文で分かるように、鬼に金を持たせる意に転用しています。一種のもじりです。〈悪事千里万太郎が仕業――本朝二十不孝四〉なども悪事ハ千里ヲ走ル(漢籍より出る)のコトバをふまえてのもじりです。
こうなると本来のコトワザからずれて、単にコトバの遊戯になってしまうものです。〈嘘八百〉をふまえた〈嘘八百銭をとらぬと云事なし――本朝二十不孝三〉という表現も同様です。ここには日本語の表現形式として、古くから和歌などに用いられる縁語〈千里と万里〉や懸詞〈嘘八百と八百銭〉の技巧が用いられています。
ウェブニュースより
大相撲初場所千秋楽 初優勝の栃ノ心は14勝1敗 ―― 大相撲初場所は千秋楽の取組が東京・両国の国技館で行われ、27日、初めての優勝を決めた平幕の栃ノ心が遠藤に勝って14勝1敗として今場所を終えました。中入り後の勝敗です。
大奄美に十両の碧山は大奄美が押し出しで勝ちました。大奄美は勝ち越しです。
十両の旭大星に錦木は錦木が押し出し。錦木は勝ち越しです。
豪風に朝乃山は朝乃山が突き落とし。
琴勇輝に石浦は石浦が引き落としで勝ちました。琴勇輝は負け越しです。
照ノ富士に蒼国来は蒼国来が寄り切り。
竜電に千代丸は千代丸が引き落とし。新入幕の竜電は28日は敗れましたが、10勝を挙げ、敢闘賞を受賞しました。
松鳳山に阿炎は阿炎が押し出しで勝ちました。阿炎も新入幕で10勝とし、敢闘賞を受賞しました。
大翔丸に千代の国は大翔丸が押し出し。
千代翔馬に豊山は豊山が寄り切り。
正代に輝は輝が寄り切りで勝ちました。正代は負け越しです。
遠藤に栃ノ心は栃ノ心が押し出し。27日、初めての優勝を決めた栃ノ心が勝って、14勝1敗としました。栃ノ心は殊勲賞と技能賞を受賞しました。
千代大龍に大栄翔は千代大龍が押し出し。千代大龍は勝ち越しです。
宝富士に琴奨菊は宝富士が寄り切りで勝ちました。宝富士も勝ち越し。琴奨菊は負け越しです。
嘉風に勢は勢が小手投げ。
魁聖に逸ノ城は逸ノ城が寄り切り。
北勝富士に安美錦は安美錦がはたき込みで勝ちました。
貴景勝に荒鷲は荒鷲が寄り切り。荒鷲は勝ち越しです。
隠岐の海に玉鷲は玉鷲が押し出し。
御嶽海に大関・高安は高安が上手投げで勝ちました。高安は12勝3敗でした。
横綱・鶴竜に大関・豪栄道は鶴竜が上手投げ。鶴竜は連敗を4で止めて11勝4敗でした。豪栄道は8勝7敗でした。
栃ノ心「楽しく相撲が取れた」
新入幕で敢闘賞の竜電は「今場所は攻める相撲が取れた。課題は力強さ。もっと稽古して強くなりたい。まだ始まったばかり」と三賞受賞にも気持ちを引き締めていました。
同じ新入幕の阿炎は、勝てば敢闘賞の一番を制して、「めちゃくちゃ緊張した。立ち合いが合わなかったが、攻め込んでいたので悪くない相撲だった。うれしい」と振り返ったうえで、場所前の記者会見でみずからの目標で三賞を獲得すると述べたことを踏まえ、「可能性があるかぎり、何でもできると信じている。ただ、対戦相手によっては通じない部分もあったので、またしっかりやっていきたい」と笑顔で話していました。
初優勝で殊勲賞と技能賞も受賞した栃ノ心は、千秋楽も勝って今場所を白星で締めくくり、「きょうは勝っても負けてもいい相撲を取ろうと思っていた。負けたら気合いが足りないと言われるから勝ててよかった。楽しく相撲が取れた」と話していました。
(NHK NEWS WEB 1月28日 18時14分)
ウェブニュースより
大相撲初場所14日目 栃ノ心が初優勝 中入り後の勝敗 ―― 大相撲初場所は14日目の取組が東京 両国の国技館で行われ、平幕の栃ノ心が1敗を守り、初めての優勝を果たしました。平幕力士の優勝は6年ぶりです。
中入り後の勝敗です。
蒼国来に大奄美は、大奄美が下手投げで勝ちました。
琴勇輝に大栄翔は、大栄翔が引き落とし。
豊山に大翔丸は、豊山が押し出し。豊山は勝ち越しです。大翔丸は負け越しました。
錦木に安美錦は、錦木が押し出しで勝ちました。
石浦に千代丸は、石浦が押し出し。石浦は勝ち越しを決めました。
竜電に魁聖は、竜電が下手投げ。新入幕の竜電が10勝目です。
千代翔馬に朝乃山は、朝乃山が寄り倒しで勝ちました。朝乃山は勝ち越し。千代翔馬は負け越しました。
照ノ富士に勢は、勢が寄り倒し。
隠岐の海に豪風は、隠岐の海が押し出し。
輝に遠藤は、遠藤が引き落としで勝ちました。
松鳳山に栃ノ心は栃ノ心が寄り切り。栃ノ心は13勝1敗とし、初めての優勝を果たしました。
嘉風に千代大龍は、千代大龍がはたき込み。
阿炎に琴奨菊は、琴奨菊が寄り切りで勝ちました。
北勝富士に千代の国は、千代の国がはたき込み。
宝富士に逸ノ城は、逸ノ城が下手出し投げ。
貴景勝に正代は、貴景勝が押し出しで勝ちました。
荒鷲に玉鷲は、荒鷲が突き落とし。
大関 豪栄道に御嶽海は、豪栄道が寄り切り。豪栄道は14日目で勝ち越しを決めました。
横綱 鶴竜に大関 高安は、高安が押し出し。高安は11勝目。鶴竜は初日から10連勝のあと4連敗です。
初場所は栃ノ心が28日の千秋楽を待たずに初優勝しました。平幕力士の優勝は平成24年夏場所の旭天鵬以来6年ぶり、ジョージア出身の力士の優勝は初めてです。
新入幕10勝目 竜電「稽古が自分の力に」
新入幕で10勝目をあげた竜電は「きょうは夢中でやった。いい動きができている。稽古が自分の力になっている」とまっすぐ前を見て話していました。
結びの一番で横綱・鶴竜に勝って7連勝とし、11勝目をあげた大関・高安は「前半戦は気持ちがふらついていた。しっかりと気を引き締めて連勝ができた。こういう気持ちで初日から千秋楽までいければ優勝に絡める」と話していました。
4連敗となった鶴竜は「久々の15日間の難しさを改めて感じた。きのうまで3日間の相撲はどうしようもなくて、きょうはとにかく戦ってやろうという気持ちだった。ただ立ち合いが高かった。優勝できず、悔しい気持ちしかない」とうつむき加減で話していました。 (NHK NEWS WEB 1月27日 18時53分)
ウェブニュースより
大相撲初場所13日目 栃ノ心 1敗守る 鶴竜は3敗 ―― 大相撲初場所は13日目の取組が東京・両国の国技館で行われ、優勝争いの単独トップに立つ平幕の栃ノ心が勝って1敗を守りました。2敗の横綱・鶴竜は敗れて3敗に後退したため、栃ノ心は27日に勝てば初めての優勝が決まります。
中入り後の勝敗
蒼国来に豊山は、蒼国来が引き落としで勝ちました。
石浦に大翔丸は、石浦が寄り切り。琴勇輝に大奄美は琴勇輝が突き倒し。
照ノ富士に豪風は、豪風が寄り切りで勝ちました。
朝乃山に千代丸は、千代丸が引き落とし。千代丸は勝ち越しです。
松鳳山に大栄翔は、松鳳山がすくい投げ。
阿炎に魁聖は、阿炎が送り出しで勝ちました。
錦木に千代の国は、千代の国が引き落とし。
千代翔馬に輝は輝が押し出し。輝は勝ち越しです。
安美錦に勢は、安美錦がはたき込みで勝ちました。
宝富士に竜電は、竜電が寄り切り。
遠藤に琴奨菊は、遠藤が寄り切り。遠藤は勝ち越しを決めました。
栃ノ心に逸ノ城は、栃ノ心が寄り切りで勝ちました。優勝争いの単独トップに立つ栃ノ心が力強い四つ相撲で逸ノ城を破り1敗を守りました。
北勝富士に嘉風は、北勝富士が押し出し。
貴景勝に千代大龍は、千代大龍が押し倒し。
正代に玉鷲は、玉鷲が押し出しで勝ちました。
荒鷲に高安は、高安が突き出し。高安は10勝目です。
大関・豪栄道に隠岐の海は、豪栄道が寄り切り。豪栄道は7勝目です。
横綱・鶴竜に御嶽海は、御嶽海が押し出しで勝ちました。鶴竜は3連敗で3敗となり、優勝争いから後退しました。
初場所は、13日目を終えて1敗で栃ノ心、星2つの差で鶴竜と高安が追う展開で、栃ノ心は、27日に勝てば、初めての優勝が決まります。栃ノ心が優勝した場合、平幕力士としては平成24年夏場所の旭天鵬以来、6年ぶりの優勝です。
単独トップの栃ノ心「いい相撲取れた」
2日目以来の勝ち星を挙げたベテランの安美錦は、10日目から再出場したことを踏まえ「出てきてよかった。少しずつ動きを模索しながらどんな動きなら力が入るかなと思っていた。内容はともあれ、1つでも勝つと大きい。土俵の上でどれだけ気持ちを高ぶらせられるか、それが大事だと思って出場している。勝つことは難しい」と時折笑顔を見せながら話しました。
1敗を守った栃ノ心は「いい相撲を取れたのでうれしい。相手が引いたので出ていこうと思った。自分の相撲が取れてよかった」と26日の一番を振り返った後、「勝てる相撲は楽しい。優勝のことを考えるとドキドキするので、できるだけ気持ちを落ち着けて最後まで頑張りたい」と笑顔で話していました。
10勝目を上げた大関・高安は「しっかり当たれて、次の攻めもよかった。理想の形。後半戦でも体が動いている。残り2日も大関らしい相撲を取りたい」と話していました。
横綱・鶴竜を破り、連敗を5で止めた御嶽海は「連敗中、自分の相撲を取れていなかった。見つめ直して、何があっても押していこうという気持ちだけだった」と振り返っていました。
3連敗で優勝争いから後退した鶴竜は「序盤、中盤戦のような相撲ができていない。勝とうとしている。もう一度、自分の相撲を取って終わりたい」と悔しさをかみしめていました。 (NHK NEWS⋰WEB 1月26日 19時08分)
sechin@nethome.ne.jp です。
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 9 | 10 | 11 | |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |