4月19日午後6時からの、BS-TBS放送の「横浜DeNAvs巨人」戦を私も見ていました。解説者衣笠祥雄さんの声がかすれてよく聞こえませんでした。喉頭癌でも患っているのだろうか?と、家内と話していたところでした。
ウェブニュースより
衣笠さん訃報に都内カープファンの聖地で悲しみの声 ―― 元広島カープの衣笠祥雄さんが死去したことが分かった24日、東京・神田の広島お好み焼き店「Big-Pig神田カープ本店」では、集まったカープファンが黙とうをささげた。あまりに突然の訃報に、「まだ信じられない」「早すぎる」という悲しみの声が上がり、涙を流すファンもいた。
“都内のカープファンの聖地”と呼ばれる同店。この日も店内ではDeNA-広島が放送され、カープのユニホームを着たファンが熱い声援を送っていた。これはいつも通りの風景だったが、従業員は喪章をつけ、5回終了後には客も含めて全員で黙とうがささげられた。
千葉市の会社員、平井雄二さん(47)は広島県出身で、物心がついたときからカープファン一筋。現役時代の衣笠さんを振り返り「したたかで文句も言わず、年をとってもチームのために仕事をする選手だった。あの鉄人が…。まだ信じられない」。黙とう後には、堪えきれず涙を流した。
ツイッターで知り合ったファン仲間と来店した会社員の佐伯茜さん(22=埼玉県川口市)は「地元が広島で、家族3代でカープファン。衣笠さんの現役時代は知らないが、親からは『伝説の選手』と教えられた。テレビで見ても、温和で優しいイメージだった。本当に寂しい」と悼んだ。
カープファン歴10年だという千葉県市川市の会社員の松田士郎さん(47)は、20年ほど前、大阪府内のホテルで偶然、衣笠さんと出会ったという。「当時は阪神ファンで、打たれまくった印象のある衣笠さんは嫌いだった。ただ、思わず『衣笠さんですよね』と声を掛けたら、気さくに握手してもらった」と笑顔で振り返った。
その後、広島転勤を機に家族でカープファンに。「衣笠さんはテレビ解説でも言葉が優しく、人格者という印象。いつか広島の監督として帰ってきてくれると思っていたのに…。まだ71歳ですよね…」と、早すぎる別れを悔やんだ。 [日刊スポーツ 2018年4月24日22時12分]
昨日は藤井六段va大石七段の棋王戦対局がありましたが、冊子作りでAbemaTVを見る間もありませんでしたが、今朝の報道によると、藤井六段が勝利したようです。
ウェブニュースより
藤井聡太六段、高校生活負けなしの3連勝なるか/将棋・棋王戦予選 ―― 将棋の最年少棋士・藤井聡太六段(15)が4月24日、第44期棋王戦予選で大石直嗣七段(28)と対局中だ。藤井六段は4月から高校に進学し、ここまで2連勝。この日も勝利して4月を負けなしの3連勝で終えることができるか。2人の対局は過去に1回で、藤井六段が勝利している。
棋王のタイトルは、6期連続で渡辺明棋王が防衛中。予選は全棋士と女流名人、アマ名人が参加する。予選トーナメント通過者とシード者が本戦トーナメントに出場。ベスト4以上は「2敗失格制」という独自のシステムで行われ、敗者復活戦がある。挑戦者決定戦は変則2番勝負で、勝者組優勝者は1回勝てば挑戦権を獲得。敗者復活戦優勝者は2連勝が必要となる。大石七段と藤井六段の対局は、予選8組の準決勝。勝者は安用寺孝功六段と中村亮介六段の勝者と決勝で対戦する。
棋王戦の持ち時間は各4時間。AbemaTVでは、この対局を終了まで生放送する。 〔Abema TIMES 2018.04.24 10:12〕
https://www.youtube.com/watch?v=IJ2QFFFJpDs
福岡市在住のDr.HNが、Facebookに舞鶴公園の藤の花を撮影して投稿していました。曰く、
今年の藤の花もすばらしかった。いま舞鶴公園の一角で満開です。外国人も含めて多数の見物客で賑わっていました。
かんざしの蝶ちらつくや藤の花 正岡子規
この(淺草)の近くの藤の名所と言えば、亀戸天神です。江戸時代から、「亀戸の五尺藤」、「亀戸の藤浪」として多くの人に愛され続けてきたそうです。
今では15棚100株の藤が咲く、東京一の藤の名所ともいわれています。今の時季境内では藤まつりが行われているはずです。かつては、我が家から歩いて朝の散歩に出かけたものですが、今はままならず残念です。
藤の花房は、風が吹くと美しさが増します。その風にのって、藤の甘い香りが狭い境内のアチコチに広がっていきます。藤は開花すると、藤棚は紫色に変わります。紫色の藤棚の下には心字池が広がり、赤い太鼓橋が池に架かる。このコントラストがとてもキレイでした。
太鼓橋の上からは、一面の藤棚を独り占めすることもでき、橋の上には東京スカイツリーが間近かに見えるので、藤棚とスカイツリーツリーのコラボレーションも楽しめます。
藤はマメ科フジ属に属する「つる性植物」で日本にはフジ(ノダフジ)とヤマフジが分布します。フジは本州・四国・九州に分布し、ヤマフジは本州の近畿以西・四国・九州に分布します。西日本には両方が普通に分布しますが、万葉の頃には両者を区別していなかったようです。両者の区別は意外に簡単で、フジのツルは右巻き、ヤマフジのツルは左巻きです。
フジはまた、そのしなやかさを利用して、繊維として利用されてきました。フジが繊維として利用されていたという記述は古事記にも見られます。
樹皮をむき、灰汁で煮たものを裂いて、糸にしていたようです。その糸で織った衣は大変丈夫で、ノイバラの藪に入っても破れず、また水にも強いので江戸時代まで仕事着として用いられていました。また、藤衣は平安時代の貴族の間では喪服として利用されました。このように、衣類としては粗末なもの、忌むべきものとされてきました。
一方で、フジは二面的な意味を持つ植物であり、花が垂れ下がった稲穂を連想させることから豊作を予兆する木として、非常に神聖なものと考えられていました。またフジの花は神を招く依代(よりしろ)であったともいわれています。神職であった中臣氏が、大化の改新後に藤原氏と名乗るのもフジの神聖性にちなむものであったようです。
フジは文様や意匠として古くから用いられています。例えば京の三大祭りの1つである葵祭の牛車の飾りはフジですし、小袖の文様や陶器、蒔絵など様々な場所に用いられています。
また、家紋としても藤のつく名字の家紋として、良く用いられています。例えば加藤性には下り藤・丸に下り藤・上り藤が多く、佐藤性には下り藤や丸に下り藤の家紋が良く用いられています。
万葉集ではフジを詠んだ歌は26首あります。サクラの46首と比べても見劣りしない数です。万葉の人々にとって、フジはサクラと並んで春の息吹を感じる花として、なじみの深いものだったのでしょう。
大和高田市在住の成富満生氏よりメールが入りました。曰く、
諸兄殿
4/26〜5/2 日関門滞在します。現地のnewsお知らせしましょう。
真夏日、黄砂、施錠のバカ騒ぎ、外国人の土地買収その他数えれば限のない問題をどうしようと腹くくらぬ連中の事は次世代に任せましょう。
終活としゃれては見たものの、日高兄の印刷物、同期のphotoなどの処分には時間がかかりそう。「エイや」の掛け声の賭け時は?
昨日90分のテニス復活とラケットを握るも、息切れ先行で惨敗したものも、play後の疲れや痛みの皆無に自信がついたようです。脊柱管狭窄症の再発は寝たきりのコースが怖い。ちょろちょろ、球でも拾うて遊ぶことですね。
5月12日の硯友会(小倉)は不参加です。
6月は大腸がん定期検査が待ち構えております。
皆さんそれぞれの生活を送ってください。なお野崎兄には良しなにお伝え下されば幸いです。
2018/4/21 成富満生
昨日も、午前11時からエンジェルス対レッドソックス戦を見ました。期待した6番HDで出場の大谷翔平は、ショートゴロと3三振と全く振るいませんでした。
ウェブニュースより
大谷 メジャー流チェンジアップ攻めに3三振 ―― <エンゼルス2-8レッドソックス>◇19日(日本時間20日)◇エンゼルスタジアム
メジャーの流儀にやられた。エンゼルス大谷が初の3打席連続で空振り三振を喫し、スタメン出場した試合で初めて無安打に終わった。レッドソックス先発の左腕ロドリゲスから執拗(しつよう)にチェンジアップで攻められた。左腕が左打者に対して続けざまにチェンジアップで攻めるのは日本では珍しい配球。3打席の対戦で2三振を喫し、「攻め方は今までと違った。チェンジアップも素晴らしかった」と脱帽だった。
1打席目には「大谷シフト」を敷いていたレ軍遊撃手に、中前へ抜けそうな当たりを捕球され、遊ゴロでアウト。「ヒットコースでしたけど、向こうが傾向を見ながらやっていること」と、冷静に振り返った。左方向への打球も多いが、三塁線を空けて中堅方向を固める大胆な戦略に阻まれた。
4打席目では内角を突かれ、3打席連続で空振り三振。初の6番(DH)での出場だったが、4打数無安打。「アプローチの仕方で良かった悪かったはある」と反省しつつ「スイング自体は悪くなかった」。今日20日(日本時間21日午前11時7分)からはジャイアンツとの3連戦。「もう1回、しっかり対策しながら、いいイメージを持って打席に入れればいい」と前を向いた。 [日刊スポーツ 2018年4月21日7時57分 ]
佐藤名人が勝って1勝1敗 将棋名人戦 攻め合いを制す ―― 佐藤天彦名人(30)に羽生善治竜王(47)が挑戦する第76期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、石川県小松市など協力)の第2局は20日、同市の「辻のや 花乃庄」で2日目が指し継がれ、佐藤名人が勝って対戦成績を1勝1敗とした。第3局は5月8、9日、奈良市で。
対局は19日に始まり、同日夕の封じ手を挟んで指された。先手番の佐藤名人が選んだ作戦は「角換わり」。2日目に入って十分な態勢を築いた佐藤名人が攻勢をとり、攻め合いを制した。 (朝日新聞DIGITAL 2018年4月20日19時39分)
ウェブニュースより
一門の名称消滅を明言 貴乃花親方「返上します」 ―― 大相撲の貴乃花親方(元横綱)は19日、自身が総帥を務める「貴乃花一門」から「貴乃花」の名称消滅を一門内の親方衆に了承されたことを認めた。東京都江東区の貴乃花部屋で「私の名前のある一門は返上しますとお伝えした。受け入れていただいた」と明言した。
一門の親方によると、貴乃花親方は4月上旬に自身の看板を外すことを申し入れたという。一門の新たな名称や形態は日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)に一任。貴乃花親方は一門から離脱する可能性について「私が明言する立場ではない」と述べ、親方衆に委ねる意向を示した。
貴乃花親方は3月の春場所での無断欠勤や、弟子の十両貴公俊関による暴行問題の監督責任などを問われて、親方衆の序列で再雇用者の参与を除いて最下位となる年寄への2階級降格処分を3月29日に受けた。
貴乃花親方は自らの看板を外すことに「私個人の区切り。本当にゼロからのスタート。師弟ともども、足腰を強くして一部屋としてやっていくという決意だ」と胸中を吐露した。〔共同〕 (日本經濟新聞 2018/4/19 11:06)
ウェブニュースより
財務省セクハラ否定 女性記者に調査協力要請という“恫喝” ―― 女性記者へのセクハラ疑惑の渦中にある財務省の福田淳一事務次官(58)が全面否定した。疑惑を報じた週刊新潮は先週金曜(13日)、福田次官の声とされる音声データを公開。与党内でもアウトと思われていたので驚きの声が上がっているが、財務省は次官をかばうだけでなく、記者クラブメディアに対し“恫喝”の逆襲に出たから唖然だ。
■福田次官はまさかのセクハラ疑惑全面否定
週刊新潮によれば、福田次官は女性記者に対し「抱きしめていい?」「胸触っていい?」「手、縛っていい?」などとセクハラ発言を繰り返していたという。 音声データでも、ガヤガヤした店内ながらそうした発言が聞き取れる。さすがに与党でも「もうもたない」(自民党幹部)、「対応は早い方がいい」(公明党幹部)と辞任やむなしの空気だった。
ところが16日昼すぎ財務省は、福田次官が「女性記者とこのようなやりとりをしたことはない」などと調査に答えたとする文書を発表。「名誉毀損にあたるとして、新潮社を提訴すべく準備を進めている」と全面対決まで示唆した。
さらに驚愕したのは、財務省が外部の弁護士に委託して調査を続けるとした上で、記者クラブ加盟各社の女性記者に対し、「協力」を要請したことだ。「一方の当事者である福田次官からの聴取だけでは、事実関係の解明は困難」だとして、新潮報道のようなやりとりをしたことのある女性記者がいれば、不利益は生じさせないから外部の弁護士に連絡して欲しい、というのである。「第三者による調査」や「協力」とは聞こえがいいが、実態は「セクハラを受けたというのなら名乗り出ろ」という恫喝じゃないのか。
麻生財務相はこうした対応について、「弁護士が客観的に対処する」から適切だと、この日の参院決算委員会で発言していたが、詭弁だ。外部といっても財務省の顧問弁護士のうえ、女性記者が名乗り出られないのを見越しての対応なのは間違いない。現役記者のひとりがこう言う。
「記者クラブでは、夜討ちや夜回りの話は漏らさないのがルール。今回、どこかの社の女性記者がそれを破って週刊誌にリークした。しかし、調査に協力なんて無理ですよ。リークした社は、『出入り禁止』にされ、財務省の取材ができなくなる」
安倍政権にすっかり手なずけられた大メディアだが、ここ最近はモリカケ問題で次々新事実を発掘、安倍官邸や財務省は劣勢だ。今回の恫喝は、そうした大メディアの反安倍姿勢を抑える効果も狙っているのだろう。
元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資氏がこう言う。
「これは明らかな脅しですよ。女性記者は会社を辞める覚悟を決めなければ名乗り出るのは難しい。会社側は官邸や財務省の顔色をうかがって『黙っていろ』と止めるでしょう。それが分かったうえで財務省は記者クラブ加盟各社の足元を見ている。本来、各社はタッグを組んで『これは脅しになりませんか』と正式に抗議すべき由々しき事態なのにだらしがない。安倍恐怖政治がここまで来たことも記事にすべきです」
ここまでナメられて大メディアは黙っているのか。 (日刊ゲンダイDIGITAL 2018年4月17日)
個々の語の語源を語源を論ずる場合の難しさは、意義の場合と同様に、音韻の場合にも一般論では律しきれない、個別的な要因の介入する可能性が多分に予想されるところにあります。
例えば、語形変化の一つの場合として、音位転換とか語音転倒とか呼ばれる現象(Metathesise、メタセシス)があります。タマコをタガモというように、「御中において隣接したり、または他の音を介して連続したりするふたつの音(または音連続)が、その位置をとりかえること」で、幼児の言葉をはじめとして、われわれの日常の不注意な発話にも、しばしば表れるものであります。
しかし、その多くは、単なる言い誤りとして、その場限りで消え去って、「方言集」や「俗語集」の類にも記録されるに至らないものが多くあります。そのうち、やや安定した地位を占め得たものとして、二、三の書物に挙げられている例の中で、まず問題がないのは思われるものは、例えば次のようなものです。
ちゃがま(茶釜)―→チャマガ すごもり(巣籠)―→スモゴリ
つごもり(月籠・晦)―→ツモゴリ つぐみ(鶫)―→ツムギ
たまご(卵)―→タガモ よもぎ(蓬)―→ヨゴミ
まるまげ(丸髷)―→マルガメ こまごめ(駒込)―→コガモメ
からだ(体)―→カダラ とだな(戸棚)―→トナダ
はらつづみ(腹鼓)―→ハラヅツミ
「文福ちゃまが」とか「大つもごり」とかのように、こういう語音転倒は、かなり一般化して用いられている場合があります。現在語源の判らない語の中にも、あるいは、もと語音転倒の結果生まれてきたものがあるかもしれません。もしそうだとすると、そういう語の語源を探求するためには、当然、まずこれを店頭以前の原形に戻してみることが必要な道理ですが、その際、いったいこの語音転倒の現象というのは、どういう条件の場合に起こるものであるか、それを明らかに出来れば、甚だ便利なわけです。
上のいくつかの転倒例を見渡すと、直ちに、一つの傾向が認められます。すなわち、これらには共通に濁音音節が関係し、特にgとmの音変換(gが前進する場合も、後退するばあいもある)が著しいほか、dと、r・n・tとの変換が、それぞれ認められることになります。後者はいずれも前舌と歯茎とによる音であるという、発音部位の似寄りにその原因があると考えられますが、前者と合わせて、なぜ常に濁音が関係するのかは、その理由がよく判りません。濁音の含まれることが語音転倒の起こりうる一つの条件、と見ることが出来そうですけれども、それ以上に尚、どのような条件が必要なのかは、いまのところ不明です。語音転倒の起こる音韻的条件は、一般的に規定できるものではないのかも知れません。
単に音韻上の問題というのではなく、意味の介入する場合も多いようです。例えば、井戸水を組む釣瓶のことをツブレということが、現在でも各地の方言に見られますが、普通これはツルベの語音転倒と考えられています。この場合にも濁音が関係していますので、いかにもありそうなことです。
ところが、転化した形と思われているツブレの方が、実は原形であり、これはツブラという語と関係のある語で、もと「円い物」、特に瓢箪を意味したのではないかと柳田国男博士は示唆しています。
水を汲むのに瓢箪を用いることは、昔は極めて一般的でした。ところが、ツブレという語の、そういう語源的な意味が忘れられてしまうと、今度は、縄で吊り下げて水を汲むという用途の面から、その形が解釈しなおされて、ツルベすなわち、「釣る瓮(へ)」と呼び換えられるようになりました。そういう可能性も十分に考えられます。
だとしますと、この二つの語は、むしろツブレ→ツルベという、逆の関係で考えなければならなくなります。この場合、仮に初めは単なる語音転倒としてこの変化が起こったとしても、ツルベの形の方がしだいに一般化したのは、この方が、すいでに意味不明のツブレという名よりも、この道具の用途からして、より納得しやすかったからです。ツルベというのは、謂わば、この語についての新しい語源解釈から生まれてきた合理的命名だったということが出来ます。
同じような事情は、「とさか」をトカサといったり、「まないた」をナマイタと言ったりする場合にも考えられます。元来「とさか」の「と」は,鳥屋(とや)・鳥狩(とかり)などの語があるように、鳥の意で、「さか」はそれ自身でも毛冠を意味する語でした。おそらく、「咲く」「盛える」などと関係ある語で華やかに目立つところからの名であったのでしょう。ところが、こういう語源が忘れられるとともにこの「とさか」という語を、「鳥がかぶっている笠」と解釈しなおした結果として生まれたのが、「とかさ」という転倒形だったのでしょう。
「まないた」も、元来「まな」は魚の意で、魚を調理する板をいうのでしたが、これを「なまいた」と語音転倒させたについては、必ず「生ものを調理するいた」という新しい解釈が加えられたに相違ありません。
ずれは、意味の面だけでなく、むしろ、より多く語の形式(音韻)の面で起こっています。「おんな」の例でも判るように、語源を探求するためには、その後の形を、可能な限り遡らせて、その成立期のものに近づけて考えることが必要になります。
そうすることで語源の考えやすくなる一例として、例えば、「補充する」という意味の「おぎなう」という語があります。この語の語源はオギナウという形で考える限りでは、すぐに明らかにしにくいのですが、これは古くは「おきなふ」の形であり、さらに遡ると、平安時代の緩和字書『類聚名義抄(るいじゅみょうぎしょう)』に、
輔 ツゝル・ソフ・オキヌフ・タスク (観智院本)
とあるように、「おきぬふ」という形であったことが判ると、考えやすくなります。つまり、もとこれは「置き縫ふ」で、「布の破れた所に他の布を置いて縫う」ことを言った語でした。そこから広く「補綴(ほてつ)する」「補充する」の意味に転じたものであると考えられます。
音韻の歴史的な研究が進んで、こういう過去にさかのぼって一つの語の形式を復元することが、かなりしやすくなりました。例の「上代特殊仮名遣」の名で知られている事実、すなわち、
「奈良時代以前の日本語の状態を反映していると考えられる文献には、キ・ケ・コ・ソ・ト・ノ・ヒ・ヘ・ミ・メ・(モ)・ヨ・ロの十二(ないし十三)の万葉仮名に、それぞれ二類(甲類・乙類と呼びます)のかきわけがある。これは、おそらく、当時、これらの各音節に発音の相違があったことにもとづくものであろうと考えられる。」
という重要な事実、および、これから導かれる音韻交替や母音結合に関する諸法則などは、今日、最早これを考慮せずにには語源を考えることが出来ないほどの意味を持つものであります。
ひとり上代語の問題に限らず、中古・中世・近世・現代の各時代にわたって、その音韻の状態や音韻変化の事情が、アクセントまでも含めて次第に解明されてきています。一般に音韻変化は、同じ条件もとにある個々の語の音韻について、ある斉一性をもって起こるものであるといいうる場合が多いのです。だから、上のような諸事実をたよりに、それぞれの語の語形変化の経緯を、かなりの程度まで推定できるようになっているのが現状です。
ウェブニュースより
羽生2冠、タイトル100期へ先勝=通算1400勝も-将棋・名人戦 ―― 将棋の佐藤天彦名人(30)に羽生善治2冠(47)=竜王、棋聖=が挑戦する第76期名人戦7番勝負の第1局が11日から東京都内で指され、12日、先手の羽生が97手で先勝。前人未到の通算タイトル獲得数100期目に向けて好スタートを切った。
羽生2冠は史上2人目の通算勝数1400勝も達成した。通算勝数の歴代最多記録は故大山康晴十五世名人の1433勝。羽生2冠の昨年度の勝数は32で、昨年を上回るペースで勝ちを重ねれば、今年度中に塗り替える可能性がある。
羽生2冠は「ずっと難しい将棋でギリギリの勝負だった」と対局を振り返った。1400勝については「意識することなく指していたが、そういう形になって、これを励みに前へ進んで行けたらいい。(新記録には)まだまだあるので、一つ一つやっていきたい」と話した。 (JIJI.COM 2018/04/12-20:53)
https://www.youtube.com/watch?v=yLTiGC7iyfw
ウェブニュースより
藤井六段、最年少七段昇段へ王手! 驚異の今年3度目昇段に前進 ―― 将棋の最年少棋士、藤井聡太六段(15)が10日、東京都渋谷区の将棋会館で指された竜王戦5組ランキング戦準々決勝で阿部光瑠六段(23)と対戦し、136手で勝利を収め準決勝に進出した。規定により、竜王戦での連続昇級による七段昇段に王手をかけた。
将棋界最高峰のタイトルである竜王戦の予選で、出場棋士は決勝トーナメントへの出場枠が異なる1〜6組に分かれてトーナメントを戦う。藤井は昨期6組ランキング戦で優勝し、5組に昇級した。今期も次の準決勝に勝って決勝に進めば、来期4組への昇級が決定。棋士昇段規定の七段昇段条件「竜王戦ランキング戦連続昇級」を満たし、加藤一二三・九段(78)の17歳3カ月を上回る史上最年少で七段に昇段する。準決勝の相手は船江恒平六段(30)と石井健太郎五段(25)の勝者(13日二対戦)で、対局日は5月上旬ごろになる見込み。
対局後「序盤で形勢を損ねてしまい、苦しかった。その後の実戦もミスが出てしまって、最後の最後まで分からない勝負だった」とコメント。今後への意気込みについて「ベスト4まできたので、本戦を目指して頑張りたい」と語った。
https://www.youtube.com/watch?v=bGlyIrCaSrk
藤井は2月1日の順位戦でC級1組昇級を決め、中学生として初めて五段に昇段。同月17日に朝日杯オープン戦で一般棋戦初優勝を果たし、史上最年少で六段に昇段した。驚異的なスピードで将棋界の階段を上り続けている藤井が、早くも今年3度目の昇段に大きく近づいた。 [Sponichi Annex 2018年4月10日 22:43 ]
sechin@nethome.ne.jp です。
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