瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
今朝のウェブニュースより
【小沢氏聴取】資金の流れ追及、「3つのウソ」 ―― 昨年3月の全面対決から約10カ月。民主党の小沢一郎幹事長と東京地検特捜部の攻防は23日、小沢氏の任意聴取という“直接対決”に発展した。「政治資金に関してはすべてオープンにしている」。ことあるごとにこう胸を張り続けた小沢氏。聴取では自身の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件について関与を否認したとみられる。しかし、捜査の過程でこうした小沢氏の言葉は覆されつつある。特捜部は国民を欺き続けた「政治家のウソ」という構図を描こうとしている。
■偽装:昨年3月4日午前。小沢氏は全身にカメラのフラッシュを浴びていた。前日に、小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(48)が西松建設の違法献金事件で逮捕されていた。「政治資金についてはすべてオープンにしている。収支を全部公開しているのは私だけではないか」民主党本部で開かれた記者会見で、小沢氏は国民に向かってこう強調した。この言葉が「ウソ」だったことが後に判明する。陸山会の土地購入をめぐる事件の捜査をきっかけに、政治資金収支報告書に記載していない収支がいくつも出てきたのだ。/同事件の逮捕容疑だけを見ても、平成16年分は土地代金の原資4億円の収入と土地代金約3億5千万円の支出、19年分は小沢氏への返済金名目の4億円の支出…。/「ウソ」は土地代金の原資についてもあった。この土地購入が問題となった後の19年2月、小沢氏は会見で「土地購入の原資は銀行からの融資だった」と述べた。/しかし実態は、融資は土地代金の原資4億円を隠すための偽装工作だったとされる。融資を受ける直前に土地代金を支払っていたからだ。小沢氏は偽装工作が発覚すると、今月16日の党大会で「私どもが積み立ててきた個人の資金」と「ウソ」を修正した。/さらに、同じ19年の会見で、小沢氏は「確認書」なるものを報道陣に提示している。登記上の所有権は小沢氏個人の名義だが、事実上の所有者は陸山会-というものだった。/確認書の作成日付は陸山会が収支報告書に土地購入を記載した17年1月7日。ところが、実際に作成した日付は会見の直前だった。土地購入が問題となり、慌てて帳尻あわせをしたとみられる。これも偽装工作といえるものだ。/「収支報告書に記載していない収支」「土地代金を装った融資」「陸山会の所有権を主張した『確認書』」…。小沢氏が偽装と気付いていたかは不明だが、自らの言葉で事実上、3つの「ウソ」を付いていたといえる。
■裏金:聴取の焦点となった土地代金の原資。小沢氏は今月16日の党大会で「何ら不正なお金を使っておるわけではありません。個人資金でございます」と強弁した。/しかし、特捜部の目は“ゼネコンからの裏献金”に向いている。党大会での言葉を4つ目の「ウソ」とみているのだ。/小沢氏の地元、岩手県奥州市で進められている胆沢(いさわ)ダム工事をめぐり、水谷建設元幹部らが土地購入があった16年10月に民主党衆院議員の石川知裕容疑者(36)に裏金5千万円を渡したと供述しており、これらの供述が詳細を極めているからだという。/また、水谷建設元幹部らは17年4月に大久保容疑者に5千万円を渡したとも供述している。同年3~5月には小沢氏から陸山会に4億円が入金され、同額が戻されるという不自然な資金移動があった。/石川、大久保両容疑者は水谷建設を含めたゼネコンからの裏献金を否定しているとされる。しかし、特捜部は土地代金の原資に裏献金が含まれていたとみて、ゼネコン捜査を継続している。(産経ニュース、2010.1.24 00:30)
朝青、北の湖超え25度目の優勝!/初場所 ―― 大相撲初場所14日目(23日、両国国技館、観衆=11000)横綱朝青龍(29)が大関日馬富士(25)を下手投げで破り、13勝1敗として2場所ぶり25度目の優勝を決めた。優勝25回は北の湖を抜き、32回の大鵬、31回の千代の富士に次いで単独史上3位。13日目を終えて、横綱白鵬(24)らの後続に2差をつけており、14日目の白星で千秋楽を待たずに優勝となった。昨年は、年間86勝の史上最多記録を樹立したモンゴルの後輩、白鵬に主役の座を奪われたが、1年最初の場所を昨年に続いて制し、存在感を示した。/千秋楽を待つつもりは、毛頭ない。ここで決める。朝青龍が渾身(こんしん)の投げを打つ。右下手から引きずるような下手投げ。1分を超す相撲で、モンゴルの後輩日馬富士を土俵にたたきつけた。/2場所ぶり、歴代3位となる25度目の賜杯。こみ上げる興奮のなか、批判の対象とされるガッツポーズは封印したが、花道では手を振り、ファンの手にタッチした。「歴代3位? ブロンズメダルだね。20回目までは早かったけど、その後の5回はどうですかね。疲れもあった。最高の喜びにつながったのはすごくうれしいよ」。/昨年は進退のかかった初場所で復活優勝を果たし、秋場所でも優勝。それでも、年間86勝の史上最多記録をマークした白鵬との世代交代が、確実に進んだ。「昨年は7月、8月は体が痛くて、集中力がなくなった」。だが、年が変わり得意とする年頭場所で、史上最多タイの6度目の賜杯を手にして存在感を示した。/言動に問題の多い横綱は、今場所中も「品格」を落とした。前日発売された写真誌「FRIDAY」で初場所中に泥酔して知人に暴行したと報じられ、師匠の高砂親方(元大関朝潮)は日本相撲協会・武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)に謝罪した。初場所後の25日以降には、同理事長が師弟を呼び出して注意することを明らかにしている。横綱も反省したようで、7日目以降は禁酒を始め、歓楽街への外出も控えた。/かねてから朝青龍の言動を厳しく批判する横綱審議委員会(横審)の内館牧子委員(脚本家)が今場所後の会合を最後に横審から勇退する。朝青龍は「内館さんの最後に花を持たせたかった」と気遣う余裕も。千秋楽では6連敗中の白鵬を倒して、土俵の覇権を奪回する。(SANSPO.COM、2010.1.24 05:04)
【小沢氏聴取】資金の流れ追及、「3つのウソ」 ―― 昨年3月の全面対決から約10カ月。民主党の小沢一郎幹事長と東京地検特捜部の攻防は23日、小沢氏の任意聴取という“直接対決”に発展した。「政治資金に関してはすべてオープンにしている」。ことあるごとにこう胸を張り続けた小沢氏。聴取では自身の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件について関与を否認したとみられる。しかし、捜査の過程でこうした小沢氏の言葉は覆されつつある。特捜部は国民を欺き続けた「政治家のウソ」という構図を描こうとしている。
■裏金:聴取の焦点となった土地代金の原資。小沢氏は今月16日の党大会で「何ら不正なお金を使っておるわけではありません。個人資金でございます」と強弁した。/しかし、特捜部の目は“ゼネコンからの裏献金”に向いている。党大会での言葉を4つ目の「ウソ」とみているのだ。/小沢氏の地元、岩手県奥州市で進められている胆沢(いさわ)ダム工事をめぐり、水谷建設元幹部らが土地購入があった16年10月に民主党衆院議員の石川知裕容疑者(36)に裏金5千万円を渡したと供述しており、これらの供述が詳細を極めているからだという。/また、水谷建設元幹部らは17年4月に大久保容疑者に5千万円を渡したとも供述している。同年3~5月には小沢氏から陸山会に4億円が入金され、同額が戻されるという不自然な資金移動があった。/石川、大久保両容疑者は水谷建設を含めたゼネコンからの裏献金を否定しているとされる。しかし、特捜部は土地代金の原資に裏献金が含まれていたとみて、ゼネコン捜査を継続している。(産経ニュース、2010.1.24 00:30)
払暁の国技館前を通り、蔵前橋の手前(両国橋より)でテラスに下りて、ぶり返したボレアースの中を吾妻橋まで北上。吾妻橋を渡ると、隅田公園を通って帰宅。

国技館は明治42(1909)年6月、両国の回向院境内に国技館が開館したというから、去年で丁度100年を経たことになる。当時、東洋一とも言われた大規模な建物は大変な評判を呼んだという。相撲興行は屋内で行われるようになり、天候に左右されることがなくなり、国技館の誕生は相撲界にとって大変画期的な出来事だったという。100年の歴史を経る間に場所は両国、蔵前、再び両国と変わっているが、いずれの国技館も大相撲の舞台として数多くの名勝負を見守ってきている。
初場所も大詰めに近付いた。今朝のウェブニュースは大相撲から、
白鵬3敗に後退、朝青龍はV王手/初場所 ―― 大相撲初場所13日目(22日、両国国技館)横綱朝青龍は、大関琴欧洲を腕捻り(かいなひねり)で下し1敗で単独トップを堅持。横綱白鵬は大関魁皇に押し出しで敗れて3敗に後退した。/朝青龍は長身の琴欧洲の前まわしを取ると、身体を起こそうとする琴欧洲の手首を捻って投げ、琴欧洲は土俵に背中をついて敗れた。白鵬は魁皇に押し出しで敗れて2連敗、朝青龍と2差となった。14日目に朝青龍が日馬富士に勝てば2場所ぶり25度目の優勝が決まる。/優勝の可能性が残る把瑠都と安美錦の3敗対決は、一気に攻め込んだ安美錦と土俵際で投げを打った把瑠都が同時に倒れ込み、一度は把瑠都に軍配が上がったが物言いが付き取り直しとなった。取り直しの一番は把瑠都が安美錦を一気に押し出して10勝目。安美錦は4敗に後退した。日馬富士は垣添に押し出しで圧勝し3敗をキープ。豊響も猛虎浪を押し出しで下して3敗を守った。/若手の稀勢の里は鶴竜を下して8勝5敗、3場所ぶりの勝ち越しを決めた。6勝6敗同士の豊ノ島と豪栄道の対決は、土俵際まで寄られた豊ノ島が上手投げで逆転し、豪栄道を下した。白馬と若の里の4敗対決は、投げを打つ白馬に対し若の里が踏ん張り、最後は上手投げで若の里に軍配が上がった。/青森出身の高見盛と岩木山の“みちのく対決”は、岩木山が一気の攻めで寄り切って自己新の8連勝。高見盛は6勝7敗で負け越しのピンチとなった。/13日目を終えて1敗が朝青龍、3敗で白鵬、日馬富士、把瑠都、豊響の4人が追う形となった。(SANSPO.COM、2010.1.22 18:04)
ギリシア神話:伝説ではIphigeneia(イーピゲネイア)はトロイア役のアカイア(ギリシア)方の総帥であるミュケーナイ王Agamemnon(アガメムノーン)の長女であった。出征に際しアルテミス女神の祟りによって《アガメムノーンが女神の聖鹿を射て取り神威を蔑(なみ)するような言動を用いたというと廉(かど)でという》逆風のために船隊が出航できなかった。その時預言者Kalchas(カルカース)の卜占によるとアガメムノーンの長女イーピゲネイアを女神の人身御供(ひとみごくう)に捧げたならば神怒を和らげ祀ることが出来ようという話であった。直ちに人を遣わし、ミュケーナイからイーピゲネイア姫が呼び寄せられた。母の王妃Klytaimnestra(クリュタイメースト)も同行した。表面ではギリシア方随一の勇士Achilleus(アキレウス)の花嫁にということであった。しかし大急ぎで婚礼の支度もそこそこに到着した一行が見出したものは、恐ろしい生贄の祭壇ばかりであった。歓喜から言いようもない悲嘆と怨みとに、姫も王妃も付き随う者共まで一息に突き落とされた。しかし激情の嵐が鎮まるにつれ、イーピゲネイアは自分の置かれた境遇に雄々しく対処していく道を撰んだ。彼女には夫に擬せられたアキレウスにも劣らない激しい気性と強靭な意志と自分の立場を誤りなく見取り計量する知性とが与えられていた。そして今度はみずから国のために人々のために、命を損(す)てようと言うのであった。
アキレウスの方は姫の身の上を聞いてかつは憤慨しかつは同情し、身を挺して救おうと申し出るが、却って姫によって宥(なだ)められる。夫を怨みこのような事態を惹き起こした義弟Menelaos(メネラーオス)とその妻Helene(ヘレネー)を憤る母も、イーピゲネイアの健気な心にあっては言う言葉を知らないのであった。このようにして、姫は一同に訣(わか)れを告げ舞唱団(choros、コロス)の同情と嘆きに送られて祭壇の方へ歩み寄る。しばらくして登場する報告者は、いよいよ祭祀が姫の項(うなじ)に刃を充てようとした時、信じ得ないような不思議が起こったこと、そして血に塗れてそこに倒れていたのは、人の娘ではなくて大きな牝鹿であったことを報じる。クリュタイメーストの大きな歓喜のうちにも姫の行方を案ずる不安、アガメムノーンのやや虫のいい安心、それらの騒ぎのうちにエウリーピースのIphigenis(イーピゲネイア) in Aulde(アウリス)は終るのである。
初場所も大詰めに近付いた。今朝のウェブニュースは大相撲から、
アキレウスの方は姫の身の上を聞いてかつは憤慨しかつは同情し、身を挺して救おうと申し出るが、却って姫によって宥(なだ)められる。夫を怨みこのような事態を惹き起こした義弟Menelaos(メネラーオス)とその妻Helene(ヘレネー)を憤る母も、イーピゲネイアの健気な心にあっては言う言葉を知らないのであった。このようにして、姫は一同に訣(わか)れを告げ舞唱団(choros、コロス)の同情と嘆きに送られて祭壇の方へ歩み寄る。しばらくして登場する報告者は、いよいよ祭祀が姫の項(うなじ)に刃を充てようとした時、信じ得ないような不思議が起こったこと、そして血に塗れてそこに倒れていたのは、人の娘ではなくて大きな牝鹿であったことを報じる。クリュタイメーストの大きな歓喜のうちにも姫の行方を案ずる不安、アガメムノーンのやや虫のいい安心、それらの騒ぎのうちにエウリーピースのIphigenis(イーピゲネイア) in Aulde(アウリス)は終るのである。
国会の予算委員会が始った。今朝のウェブニュースから。
党首直接対決 重い空気漂う 執拗な谷垣氏 耐え忍ぶ首相 ―― 昨年の臨時国会では行われなかった鳩山由紀夫首相と自民党の谷垣禎一総裁との直接対決が、21日の衆院予算委員会でようやく実現した。谷垣氏は、首相や民主党の小沢一郎幹事長に絡んだ「政治とカネ」の問題に持ち時間の半分を使い、執拗(しつよう)に質問を続けた。ただ、首相が我慢の答弁に終始していた上に、谷垣氏の「人の良さ」が出た面もあり、激論に発展することはあまりなかった。議場の半数以上を占める民主党議員の応援も今ひとつで、大荒れの展開にはならなかった。
≪128日目に実現≫ 鳩山内閣誕生から128日目に実現した直接対決。谷垣氏は冒頭から偽装献金問題に触れ、「『民信なくば立たず』だ。首相や与党幹事長周辺で起訴や逮捕が相次ぐのは異様な事態だ。『秘書の行為は政治家の責任』という趣旨の発言をしたのを記憶しているか」などと攻撃した。/首相は「言ったことの責任は持たなければならない、と肝に銘じている」と述べつつも実母からの資金提供は「天地神明に誓ってまったく存じ上げなかった」などと、慎重に答弁を繰り返した。/「そこが一番分かりにくい。どう釈明するのか」と食い下がる谷垣氏に、首相が「釈明という話ではなくて、事実を事実として申し上げている」と気色ばむ一幕もあったが、この問題に関しては首相側の分が悪いのは明らか。臨時国会で「あなた方に言われたくない」などと答弁した強気な態度は影を潜めた。民主党席もその間は重い空気が漂い、谷垣氏の執拗な質問を首相が懸命にかわす展開が続いた。/谷垣氏が首相の追及に躍起になったのには、24日に自民党大会があることも影響している。夏の参院選の候補者調整も手間取り、産経新聞・FNN(フジニュースネットワーク)の最新世論調査では、「党首力」で谷垣氏は首相に大きく水を開けられた。今回の直接対決で「党首力」をアピールして、党大会を乗り切りたい思いもあったようだ。/「お人よし」と言われる谷垣氏は、菅直人副総理・財務相のように相手を怒らせる「誘導質問」や底意地の悪い追及は行わなかった。代わりに、弁護士らしく理詰めで言質を取っていく作戦をとった。
≪尻切れトンボ?≫ それだけに、迫力に乏しい感は否めず、初対決を見ていた自民党議員は「尻切れトンボみたいになっちゃった」と偽装献金問題などへの追及がまだ甘かったと指摘したほか、公明党からは「もっと経済や景気の問題をやってほしかった」(国対幹部)という苦言が出た。審議が空転するほどの新事実の発覚や首相の答弁ミスもなかった。/それでも谷垣氏は、首相が実母からの資金提供を知っていたことが明らかになれば議員辞職すると答弁したことに「しっかり記録にとどめておかなければいけない」と成果を強調した。/首相も、通常国会の早々から野党の執拗な追及を味わった。鳩山内閣への支持率が急落する厳しい状況の中、今後も綱渡りの答弁が続くのは間違いない。
(産経ニュース、2010.1.22 06:23)
昨夜布団の中で読んだエウリピデスの「ヒッポリュトス」のパイドラーの科白を思い出す。曰く、「……人間の舌というものは、ちっとも信用できませぬもの、他人のことだと、その考えはどうのこうのとひとかどの批評はするけれど、自分のことには目が見えず、とんだ目にあったりしますから……」(世界古典文学全集9 エウリピデス 筑摩書房刊)
古典期におけるArtemis(アルテミス)の魅力の随一は彼女がうら若い処女神として、特に貞潔の象徴と見做されることであった。アルテミスは説話にまた造形美術に清らかに美しく、しかも慄然たる趣を失わない理想的な処女として描き出される。それは単に女性に限らず、童貞もまた彼女の庇護下に置かれていた。Euripides(エウリーピデース、BC480?~406?年)は古代アテナイの悲劇詩人の一人であるが、彼の手になる「Hippolytos(ヒポリュトス)」と「Iphigeneia(イーピゲネイア)」の物語について記しておこう。
ギリシア神話:青年ヒッポリュトスはアテーナイの王Theseus(テーセウス)の庶子で亡くなったアマゾーンの女王ヒッポリューテの腹であった。常にアルテミス女神を崇めて童貞に身を持し常に女神に従っての山の狩倉に日を過し、また騎馬を好んで恋愛等には一向に耳を仮さなかった。戯曲ではそれが愛の女神Aphrodītē(アプロディーテ)の怒りに触れ、女神はおのが神威を侮り尊厳を並するものとして報復を図ろうとする。そしてテーセウスの妃で彼には継母に当たるPhaidra(パイドラー)に、義子である彼に対して絶望的な愛着の念を抱かすのである。/エウリーピーデースはパイドラーを邪恋に走る女としてではなく、むしろアプロディーテの犠牲となっても貞潔を守ろうと努め、そのためには死を択ぼうとしながら、自己の心情の優しさからこれを打ち明けさせる。テーセウスが海の彼方のトロイゼーンに旅行中の出来事であった。しかし事が漏れてヒッポリュトスに激しく罵り辱められ、おのが名を守るためにまた恐らくは報いられない恋を怨んで縊死を遂げる。傷ましくしかもある程度健気にまた常に優雅さを女性として描くことによって舞唱団の美しい抒情味豊かな詠唱と相俟って、詩人はこの悲劇をギリシア演劇の中でも屈指の優作としている。/死に際してパイドラーは、夫のテーセウス王に遺言を記し、義子ヒッポリュトスから邪な思いをかけられ辱めにあったため、死を決した旨をしたためる。旅から戻ったテーセウスは遺書を披いて予想のごとくに激怒し、父なる神ポセイドーンの呪いを彼の上に呼び下す。こうしてヒッポリュトスはその馬が突然に狂って車を海辺の巨巌に撃ちつけた結果、瀕死の状態で父テーセウスの許に運び込まれるのである。このとき、アルテミス女神が来降してヒッポリュトスのために弁護し彼の冤(むじつ)を雪(そそ)いでやる。一同の悔恨と悲愁のうちに、ヒッポリュトスの霊は天の昇って神と化するところで終る。
党首直接対決 重い空気漂う 執拗な谷垣氏 耐え忍ぶ首相 ―― 昨年の臨時国会では行われなかった鳩山由紀夫首相と自民党の谷垣禎一総裁との直接対決が、21日の衆院予算委員会でようやく実現した。谷垣氏は、首相や民主党の小沢一郎幹事長に絡んだ「政治とカネ」の問題に持ち時間の半分を使い、執拗(しつよう)に質問を続けた。ただ、首相が我慢の答弁に終始していた上に、谷垣氏の「人の良さ」が出た面もあり、激論に発展することはあまりなかった。議場の半数以上を占める民主党議員の応援も今ひとつで、大荒れの展開にはならなかった。
≪尻切れトンボ?≫ それだけに、迫力に乏しい感は否めず、初対決を見ていた自民党議員は「尻切れトンボみたいになっちゃった」と偽装献金問題などへの追及がまだ甘かったと指摘したほか、公明党からは「もっと経済や景気の問題をやってほしかった」(国対幹部)という苦言が出た。審議が空転するほどの新事実の発覚や首相の答弁ミスもなかった。/それでも谷垣氏は、首相が実母からの資金提供を知っていたことが明らかになれば議員辞職すると答弁したことに「しっかり記録にとどめておかなければいけない」と成果を強調した。/首相も、通常国会の早々から野党の執拗な追及を味わった。鳩山内閣への支持率が急落する厳しい状況の中、今後も綱渡りの答弁が続くのは間違いない。
(産経ニュース、2010.1.22 06:23)
昨夜布団の中で読んだエウリピデスの「ヒッポリュトス」のパイドラーの科白を思い出す。曰く、「……人間の舌というものは、ちっとも信用できませぬもの、他人のことだと、その考えはどうのこうのとひとかどの批評はするけれど、自分のことには目が見えず、とんだ目にあったりしますから……」(世界古典文学全集9 エウリピデス 筑摩書房刊)
白鬚橋の上に立つと、Anemoi(アネモイ)の気まぐれか、昨日までBoreas(ボアレス)が居座っていたのが嘘のようで、気味の悪いほど温かいZephyros(ゼピュロス)が頬を撫でて行く。遊歩道を南下すると、所々で春の兆しが見られる。梅林の梅は一段と色合いを増したようだ。梅木の根元には「日本寒スイセン」が今を盛りと咲いている。
今朝のウェブニュースから。
まだ明けやらぬ水神大橋の上に立ち止まり、大川の流れに眼をやる。天地の間にあって、世の中でどんなことがあろうが、こんな俗世間のことは余計なこととばかりにいつも同じように滔々と流れてゆく。この娑婆世界の濁りを載せて何時まで経っても澄むことなく悠々と流れているように見える。何も望んだわけでもないが戦乱の世に生を受け、目の当たりに戦禍も見たが、ようやく平和がおとずれても、世の中の騒がしさ一向に治まらぬ。それでも、少しは心を落ち着かせる術(すべ)も得て、まあこの人生も棄てたものじゃないと思ったときは既に老いが我が身を覆い、目の前には死が迫っている。来月には齢(よわい)78歳、いくら寿命が伸びたといっても、とうの昔に人生の峠は越えている。あとは下り坂だけ、どこでお陀仏しても不思議はない。まあ、天と地の間にあって、人生なんて余計なものでしかありえまい。




行く手前方に建築中のバブルの塔が、天をも突き破らんか威容を見せてはいるが、これとても百年も経たないうち継接(つぎは)ぎだらけになるのは眼に見えている。精々神の祟り(天災)で倒壊などないよう願うだけ。
冬来たりなば春遠からじ 白木蓮(はくもくれん)の花芽も膨(ふく)らんだ。気の早い梅はもう花を付けている。まあ、人生下り坂でも楽しむ術は色々あろう。人生開き直れば、金や権力、立身出世などお笑い種に見えてくる。
女神Artemis(アルテミス)はギリシア神話に登場する狩猟・純潔の女神である。のちに月の女神ともなった。アルテミスはアポローンの姉妹としてゼウスとレートの間の子とされている。この二神は双子ともいわれ、あるいはアルテミスが先にオルテギュア(「うずらの里」)で生まれ、ついでデーロスでアポローンが生まれたということになっている。この「うずらの里」というのも瞭(はっ)きりせずイオーニアの大市あるいはアイトーリア州の古都カリュードンとも、更にはシチリア島の大都シュラクーサイにあるオルテュギアー島だとも、又デロース島に他ならないともいわれ、アレクサンドリア期以降は専らこの最後のデロースと説が通用してきた。
ギリシア神話:ニンフ・Kallisto(カリストー)は通例はアルカディア族の祖リュカーオーンの娘、あるいは孫となっている。彼女は世の常の少女のように糸を紡いだり織ったりするのを好まず、身なりを整え粧いを凝らすことにも意を用いず、流れる髪を白い紐で束ねたまま、槍や弓を手にして、もっぱら女神アルテミスの扈従(こじゅう)に連なりアルカディアの山野を馳せて狩猟にのみ日を送っていたという。女神からも厚い寵愛を受けていたが、ある日のこと天上から遥かに大神ゼウスがその姿を認め、活き活きとして愛くるしい彼女に対して例のごとくに劇(はげ)しい欲情を抱き初めた。夏のある真昼のこと疲れて一人伴侶から離れ、深い森の樹陰で彼女が箙を枕に柔らかい草の上に仮睡していたとき、ゼウスは目ざとくそれを見つけ、こっそりとオリュンポスの峯を降って来らしゃった。アルテミス女神の姿に変じてその傍に立ち、今日の狩倉の様子を訊ねた。無邪気な少女は一点の疑念も挟まず、嬉々として女神に答え、優しい愛情とはにかみとを示すのにゼウスは遂に耐え切れず、いきなり胸に抱き取って接吻した。それはいつもの女神らしくもない荒々しく劇しいものであったという。御神は遂に真の姿を現され、驚きと共に畏れて拒む乙女の力もついにゼウス神には抗い得なかった。それから暫く彼女は秘密を知る森を憎んで槍も箙も壁に掛けたまま棄て置かれた。しかし、やがてまた狩倉の魅惑に抗いきれず、彼女はいつとはなくにアルテミスの扈従の群れに加わるようになった。初めはゼウスの変身かと恐れられた女神からも、付き添う他のニンフたちにも迎え取られ、疚(やま)しさからの恥じらいも気付かれずに済んだ。

だが、ついに彼女の秘密が露(あら)われるときが来た。いつの間にか九つの月が経ったある日、アルテミスは森あいの池で暑さを沈めに自らも沐浴(ゆあみ)し、伴のニンフたちにも衣を脱いで沐浴させた。そして羞(はじ)らいに頬を染める少女にも強いて仲間入りさせられるのであった。その姿を見るとアルテミスは眉を険しく顰めて、決然として語調で叫ばれるのであった。「向こうへ、遠くへ行っておしまい。この聖(きよ)らかなる泉を汚すのは私が赦しません」
こうして憐れな乙女は尊いまた懐かしい狩の群れから追い斥けられたのであった。彼女の不幸はこれに止まらなかった。ゼウスの妃で嫉(やっか)み深いヘーラーは、夙(はや)くからこれに気付いており、十月(とつき)が経って、Kallistoがいよいよ母に似て愛くるしい男児を分娩したとき、ヘーラーは彼女の産褥に自ら赴き、烈しく彼女を罵り辱めた上、その姿を変じて牝熊に変えてしまった。かつての美しい唇は今は厚い醜い腭(あぎと)に変わり、ゼウスに冤(むじつ)を訴えるはずの優しい声も今は人間の声音ではなく、嗄(しわが)れた唸り声と聞こえるばかりであった。しかし、熊になっても彼女の優しい乙女心は変わらなかったので、今では呻くばかりの嘆きを天にまで訴えようと、前脚を揚げてはたち、あるいは寂しい森にも居つかれず、もとの住居の辺りへ宵闇に紛れて立ちもとほることも屡であった。そのうちに月日は流れて彼女の息子のArkas(アルカス)は早くも十五歳の少年となった。彼は自分の母親のもの成り行きも知らずに元気よく生い育ち、母に似てまだ狩猟を好んだ。このようにして彼が何時ものように野獣を狩りにマイナロスの山の懐深く入っていった折、ふと自分の母親であるかの黒い牝熊に出くわした。
Kallistoは、はやくもそれが自分の愛しい子であることを覚った。悲しい思いが彼女の胸を満たした。そして森間に立ち止まりじっとその姿に見入った。そのうち今の姿も身の上も、少年の手にある槍もすっかり忘れ果ててただ愛おしさ哀しさの思いに息子の方へ進んでいった。少年は夙(と)くにじっと自分を凝視する二つの黒く光る眼に気付いていた。そして言い知れぬ不思議な恐れに身を捉えられていた。しかし、いよいよその獣が木の陰から躍り出てこちらへ向って来るのを見たとき、彼は夢から醒めたよう初めて驚き、手にした槍を構え牝熊の心臓めがけていつもの熟練した手つきで力を篭めて放り投げた。高きに坐すゼウスはこのとき恐ろしい罪科が果たされるのを妨げようと、素早く御手を下して、両人を一陣の疾風(とかぜ)と共に天上に拉し去って夜空に相隣り合って燦めく星座と化し給うたといわれる。大熊座と小熊座がこれである。さりながらヘーラー妃神の憎しみはそれでもなお去らず、大洋神オケーアノスを唆して、この両星座が海中に没(い)ろうとするのを拒絶させた。こうしてこの2つの星座は今も尚永久(とわ)に海に沈むことなく、そのむくつけき姿を曝しながら天極を常に回り巡っているのである。
冬来たりなば春遠からじ 白木蓮(はくもくれん)の花芽も膨(ふく)らんだ。気の早い梅はもう花を付けている。まあ、人生下り坂でも楽しむ術は色々あろう。人生開き直れば、金や権力、立身出世などお笑い種に見えてくる。
ギリシア神話:ニンフ・Kallisto(カリストー)は通例はアルカディア族の祖リュカーオーンの娘、あるいは孫となっている。彼女は世の常の少女のように糸を紡いだり織ったりするのを好まず、身なりを整え粧いを凝らすことにも意を用いず、流れる髪を白い紐で束ねたまま、槍や弓を手にして、もっぱら女神アルテミスの扈従(こじゅう)に連なりアルカディアの山野を馳せて狩猟にのみ日を送っていたという。女神からも厚い寵愛を受けていたが、ある日のこと天上から遥かに大神ゼウスがその姿を認め、活き活きとして愛くるしい彼女に対して例のごとくに劇(はげ)しい欲情を抱き初めた。夏のある真昼のこと疲れて一人伴侶から離れ、深い森の樹陰で彼女が箙を枕に柔らかい草の上に仮睡していたとき、ゼウスは目ざとくそれを見つけ、こっそりとオリュンポスの峯を降って来らしゃった。アルテミス女神の姿に変じてその傍に立ち、今日の狩倉の様子を訊ねた。無邪気な少女は一点の疑念も挟まず、嬉々として女神に答え、優しい愛情とはにかみとを示すのにゼウスは遂に耐え切れず、いきなり胸に抱き取って接吻した。それはいつもの女神らしくもない荒々しく劇しいものであったという。御神は遂に真の姿を現され、驚きと共に畏れて拒む乙女の力もついにゼウス神には抗い得なかった。それから暫く彼女は秘密を知る森を憎んで槍も箙も壁に掛けたまま棄て置かれた。しかし、やがてまた狩倉の魅惑に抗いきれず、彼女はいつとはなくにアルテミスの扈従の群れに加わるようになった。初めはゼウスの変身かと恐れられた女神からも、付き添う他のニンフたちにも迎え取られ、疚(やま)しさからの恥じらいも気付かれずに済んだ。
こうして憐れな乙女は尊いまた懐かしい狩の群れから追い斥けられたのであった。彼女の不幸はこれに止まらなかった。ゼウスの妃で嫉(やっか)み深いヘーラーは、夙(はや)くからこれに気付いており、十月(とつき)が経って、Kallistoがいよいよ母に似て愛くるしい男児を分娩したとき、ヘーラーは彼女の産褥に自ら赴き、烈しく彼女を罵り辱めた上、その姿を変じて牝熊に変えてしまった。かつての美しい唇は今は厚い醜い腭(あぎと)に変わり、ゼウスに冤(むじつ)を訴えるはずの優しい声も今は人間の声音ではなく、嗄(しわが)れた唸り声と聞こえるばかりであった。しかし、熊になっても彼女の優しい乙女心は変わらなかったので、今では呻くばかりの嘆きを天にまで訴えようと、前脚を揚げてはたち、あるいは寂しい森にも居つかれず、もとの住居の辺りへ宵闇に紛れて立ちもとほることも屡であった。そのうちに月日は流れて彼女の息子のArkas(アルカス)は早くも十五歳の少年となった。彼は自分の母親のもの成り行きも知らずに元気よく生い育ち、母に似てまだ狩猟を好んだ。このようにして彼が何時ものように野獣を狩りにマイナロスの山の懐深く入っていった折、ふと自分の母親であるかの黒い牝熊に出くわした。
Kallistoは、はやくもそれが自分の愛しい子であることを覚った。悲しい思いが彼女の胸を満たした。そして森間に立ち止まりじっとその姿に見入った。そのうち今の姿も身の上も、少年の手にある槍もすっかり忘れ果ててただ愛おしさ哀しさの思いに息子の方へ進んでいった。少年は夙(と)くにじっと自分を凝視する二つの黒く光る眼に気付いていた。そして言い知れぬ不思議な恐れに身を捉えられていた。しかし、いよいよその獣が木の陰から躍り出てこちらへ向って来るのを見たとき、彼は夢から醒めたよう初めて驚き、手にした槍を構え牝熊の心臓めがけていつもの熟練した手つきで力を篭めて放り投げた。高きに坐すゼウスはこのとき恐ろしい罪科が果たされるのを妨げようと、素早く御手を下して、両人を一陣の疾風(とかぜ)と共に天上に拉し去って夜空に相隣り合って燦めく星座と化し給うたといわれる。大熊座と小熊座がこれである。さりながらヘーラー妃神の憎しみはそれでもなお去らず、大洋神オケーアノスを唆して、この両星座が海中に没(い)ろうとするのを拒絶させた。こうしてこの2つの星座は今も尚永久(とわ)に海に沈むことなく、そのむくつけき姿を曝しながら天極を常に回り巡っているのである。
選挙違反や贈収賄で脛に傷を持つ政治家は触らぬ神にたたりなしと手をつけず、談合や粉飾が横行している経済界も何も言わず、ネタもらいに汲々とするマスコミは批判せず、それどころか戦時の従軍記者のように過剰に戦果を書き立てる。批判が無い組織は自制が利かず、東京地検特捜部はまるで現代の「関東軍」だと指摘している識者もいる。一旦暴走すると誰も止められず、しかも誰も責任を取らなかったという。
最近では、特捜部の捜査手法が公安警察のように、社会の秩序安定を目的に一罰百戒を狙って逮捕することに重きを置くようになった(特捜部の公安化)という指摘がある。かつての特捜部は被疑者が反論できないくらい証拠を固めていて、強制捜査は事件の開始を告げる儀式に過ぎなかったが、現在の特捜部は証拠が固まっていない内から強制捜査に乗り出すため、捜査が行き当たりばったりになっていると指摘されている。ライブドア事件もそういう傾向が表れていたという。この背後にあるのは「国民が望んだ」という意識で、証拠固めよりも世論の空気に動かされて捜査に突入しているという。このことが国策捜査の連発につながっていると指摘されている。
「週刊朝日」1月22日に「小沢vs検察 最終戦争」のタイトルの特集記事が載っている。
「小沢一郎民主党幹事長の政治資金団体「陸山会」が2004年10月に3億4千万円で購入した世田谷の土地の購入資金4億円は、銀行からの融資が間に合わなくて小沢氏が一時的に妻の和子さんから借りて用立てした金であった、ことが小沢氏周辺の証言で判明したとのことである。/妻和子さんは新潟の中堅ゼネコン福田組の前会長の娘で大株主であり、鳩山首相の母安子さんほどではないが大金持ちであり、4億円の用立ては特に問題はなかったとのこと。/東京地検特捜部は、「陸山会」による世田谷の土地の購入資金4億円の原資は小沢一郎民主党幹事長がゼネコンから受託した闇献金であり強制捜査の対象になる、との筋書きを立てていたが、その前提が全面崩壊したのである。/東京地検特捜部は、強制捜査前から大手マスコミに嘘の情報をリークして「小沢一郎は金権政治家で悪質である」との世論誘導を狙ってきたが、これで全面敗北は決定的だ」という。
記事の中では他のいくつかの重要な証言が紹介されている。
1)「検察の現場レベルは言うまでもなく、上層部も、多少“無理スジ”でも小沢に肉薄したい、できれば議員辞職まで持っていきたいという意向です」(情報誌「インサイドライン」歳川隆雄編集長)
2)「特に強硬なのが、佐久間達哉・東京地検特捜部長、谷川恒太・東京地検次席検事、大鶴基成・最高検検事の縦ラインです」(情報誌「インサイドライン」歳川隆雄編集長)
3)「いま検察が絶対阻止したいのは、検事総長人事に手を突っ込まれること。樋渡利秋検事総長は65歳定年までという定年規定に従い任期満了前の今夏にも勇退するはずですが、その後任に大林東京高検検事長にきちんとバトンタッチすることが最大の関心事なのです。その障害になることは、あらゆる手段を使って取り除こうとする。検察の狙いはズバリ、今夏の参議院選挙での【民主過半数阻止】ですよ」(法務省幹部)
検察庁と検察官は、捜査・逮捕・起訴権を唯一許諾された最高の権力を持っていて、その権力の執行には最大限の注意と慎重さが要求されるが、今の検察庁と検察官が行っていることは、自分たちの既得権益を守るためには、たとえ法律を犯してでも妨害するものを排除するという、まさに「検察ファッショ」そのものであるようだ。だとすれば、鳩山首相と検察の直接指揮権者である千葉法相は、民主党政権の「全存在」を挙げて「検察の暴走」を直ちに止めさせねばならない。そしてすべての責任者を特定して彼らに責任を取らせるべきである。/戦後60年以上一度も「改革の手」が入ってこなかった「国家の中の国家」となってしまった日本の「検察・警察・司法」を、今こそ国民目線で「大改革」すべきではなかろうか。また「検察の暴走」を批判する事もなく、逆に検察による世論誘導に積極的に協力してデマ情報を流してきた大手マスコミにもその責任を取らせるべきである。
今日から通常国会が始る。ウェブニュースから。
「戦ってください」発言に批判集中 ―― 鳩山政権発足後初の通常国会となる第174通常国会が18日、召集される。民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」を舞台にした土地購入疑惑で同党衆院議員の石川知裕容疑者が東京地検特捜部に逮捕された直後だけに、冒頭から「政治とカネ」の問題が焦点となるのは必至だ。特に、元秘書でもある石川氏の逮捕をめぐり、小沢氏が検察の捜査手法を真っ向から批判し、鳩山由紀夫首相も小沢氏を擁護したことが、国会論戦でも問題になりそうだ。/鳩山首相が16日に小沢氏との会談で、「戦ってください」と励ましたことについて、野党側は批判を強めている。/自民党の谷垣禎一総裁は17日、記者団に対して、「首相は小沢さんに戦ってくれと言っている。極めて異様な発言だ」とした上で、「(首相は)行政府のトップ、そのもとで検察も悪と戦わなければいけない。法秩序を維持しなくてはいけない。首相の立場にある方が検察とやりとりをしている方に『戦え』と言うことは、首相の立場から逸脱した、非常に偏ったことをいっているように思う」と批判した。/また、谷垣氏はNHKの番組で「首相と与党幹事長の周辺で次々と逮捕者が出ることは異様な事態だ」とも指摘した。「予算案や法案を提出する責任者が国民の負託に応えて行動できる態勢にあるのか」と述べ、審議拒否をちらつかせた。/みんなの党の渡辺喜美代表は「首相も『戦ってください』と言うのだから、指揮権発動まで覚悟したと思える。のっぴきならない話だ」と述べ、公明党の山口那津男代表も「行政の長として不穏当だ」と批判した。/これに対し、菅直人副総理・財務相は「捜査の渦中にあり、コメントは控えたい」と繰り返した。「予算成立に全力を挙げることが内閣の最大の責任だ」と強調したが、首相と小沢氏の共闘宣言には「行政の長ではなく、党代表と幹事長の関係の中で信頼しているということだ」と弁明した。/また、鳩山首相は17日になって、「戦ってください」発言について、「検察批判ではない」と釈明したが、18日に召集される国会では、野党は冒頭から、この発言に関して、首相の責任を追及する構えだ。 (産経ニュース、2010.1.17 20:54)
最近では、特捜部の捜査手法が公安警察のように、社会の秩序安定を目的に一罰百戒を狙って逮捕することに重きを置くようになった(特捜部の公安化)という指摘がある。かつての特捜部は被疑者が反論できないくらい証拠を固めていて、強制捜査は事件の開始を告げる儀式に過ぎなかったが、現在の特捜部は証拠が固まっていない内から強制捜査に乗り出すため、捜査が行き当たりばったりになっていると指摘されている。ライブドア事件もそういう傾向が表れていたという。この背後にあるのは「国民が望んだ」という意識で、証拠固めよりも世論の空気に動かされて捜査に突入しているという。このことが国策捜査の連発につながっていると指摘されている。
「週刊朝日」1月22日に「小沢vs検察 最終戦争」のタイトルの特集記事が載っている。
記事の中では他のいくつかの重要な証言が紹介されている。
1)「検察の現場レベルは言うまでもなく、上層部も、多少“無理スジ”でも小沢に肉薄したい、できれば議員辞職まで持っていきたいという意向です」(情報誌「インサイドライン」歳川隆雄編集長)
3)「いま検察が絶対阻止したいのは、検事総長人事に手を突っ込まれること。樋渡利秋検事総長は65歳定年までという定年規定に従い任期満了前の今夏にも勇退するはずですが、その後任に大林東京高検検事長にきちんとバトンタッチすることが最大の関心事なのです。その障害になることは、あらゆる手段を使って取り除こうとする。検察の狙いはズバリ、今夏の参議院選挙での【民主過半数阻止】ですよ」(法務省幹部)
検察庁と検察官は、捜査・逮捕・起訴権を唯一許諾された最高の権力を持っていて、その権力の執行には最大限の注意と慎重さが要求されるが、今の検察庁と検察官が行っていることは、自分たちの既得権益を守るためには、たとえ法律を犯してでも妨害するものを排除するという、まさに「検察ファッショ」そのものであるようだ。だとすれば、鳩山首相と検察の直接指揮権者である千葉法相は、民主党政権の「全存在」を挙げて「検察の暴走」を直ちに止めさせねばならない。そしてすべての責任者を特定して彼らに責任を取らせるべきである。/戦後60年以上一度も「改革の手」が入ってこなかった「国家の中の国家」となってしまった日本の「検察・警察・司法」を、今こそ国民目線で「大改革」すべきではなかろうか。また「検察の暴走」を批判する事もなく、逆に検察による世論誘導に積極的に協力してデマ情報を流してきた大手マスコミにもその責任を取らせるべきである。
今日から通常国会が始る。ウェブニュースから。
検察が小沢を狙うのは、「脱官僚、政治主導を図る小沢の政治手法に危機感を抱く検察首脳陣が小沢サイドを牽制するために揺さぶりをかけている」(司法関係者)という見方が一般的だ。/検察の強気のウラにはもうひとつ理由があるという。法務・検察官僚の上に立つ千葉景子法相の存在だ。/「千葉法相は就任会見で『検察の暴走をチェックする』と指揮権発動をにおわすような発言をしたり、取調べの可視化に積極的な姿勢をみせたりした。検察も一時、警戒したが、その後は西松事件について牽制することもない。可視化もようやく韓国に視察に出かけることにしたぐらいで進まないため、検察は『このオバハンならゴーだ』と踏み込んだようです」(民主党関係者)/“軽量大臣”がいる限り、「検察VS小沢」のバトルは第2、第3ラウンドと続いていく。(日刊ゲンダイ、12月22日号より)
小沢氏続投「世論は持つのか」…民主執行部苦悩 ―― 民主党の小沢幹事長の資金管理団体の土地購入を巡り、小沢氏の秘書だった同党の石川知裕衆院議員が逮捕された事件で、小沢氏は検察と全面対決する考えを強調した。/鳩山首相と党執行部は小沢氏を支えることで一致したが、小沢氏に依存せざるを得ない体質の危うさも露呈している。
同じ芝居:16日午後、民主党大会の壇上で小沢幹事長が「検察と断固闘う」と力説すると、会場は拍手に包まれた。政務三役の一人は自らも拍手しながら、内心は不安感に包まれていた。「西松事件が発覚した去年の3月と言っていることがそっくりだ。全く同じ芝居を、同じせりふのまま2度見せられている。こんな主張で持つのだろうか」
小沢氏は代表だった昨年に、自らの公設第1秘書が逮捕されて検察を強く批判し、幹事長だった鳩山首相は「国策捜査」とまで口にした。小沢氏は世論の批判の前に5月に辞任したが、民主党は8月の衆院選で大勝したため、党内では「小沢氏の事件のダメージコントロールに成功した」と自賛する声まであった。/政権党として初の党大会を迎えた今年は、取り巻く環境が決定的に違う。小沢氏と距離を置く中堅は「去年は自民党政権が検察を使って政権交代を妨害していると言えば同情も得られた。今、世論に捜査批判があるのか」と漏らす。/そんな不安を抱えながらも、党内で小沢氏批判の声を上げれば政権の不安定化に直結するという懸念の方が大きいのが実情だ。昨年は小沢氏に説明を求め、反旗を翻した仙谷行政刷新相も16日夜、「もう少し事実が分かるまで見てみないと」と言葉少なだった。
小沢一郎を管仲に比するわけではないが、半年も経たないで小沢が身を引くようなことがあれば、今後の政治が憂慮される。18日の国会を前に特捜部は遂に石川知裕容疑者(36)と、元私設秘書、池田光智容疑者(32)の逮捕に踏み切ったらしい。東京新聞の報道に拠れば《18日の国会開会目前の時期に現職国会議員の逮捕に踏み切った理由について質問が集中。「自殺の恐れがあったのか」との質問も飛んだが、佐久間部長は「容疑者の供述内容、態度を含めて総合的に判断して、身柄確保の必要性が非常に高いと判断した」と答えたのみだった。/小沢氏への任意の聴取要請を今後も続けるのかとの質問には、「そういう報道があることは知っている」とだけ述べ、小沢氏への聴取要請自体を明かさなかった。》とあるが、小沢一郎と特捜部のぶつかり合い、はてさてどのように発展するのだろう。政治がやっと国民の目の前に曝け出されるようになろうかという時に、検察は民主党の脱官僚政策に腹いせするかのような今回の逮捕に踏み切ったように思える。小沢幹事長には何とか今の危機を乗り切って、剛腕振りを発揮してもらいたいものだ。
今日のウェブニュースより、敢えて民主党に批判的な産経ニュースから。
石川、池田両容疑者の逮捕容疑要旨 ―― 小沢一郎民主党幹事長の元私設秘書で衆院議員、石川知裕容疑者(36)と、元私設秘書、池田光智容疑者(32)の逮捕容疑の要旨は次の通り。/石川容疑者は小沢氏の資金管理団体「陸山会」の会計責任者だった公設第1秘書、大久保隆規容疑者(41)と共謀し、収入総額を4億円、支出総額を約3億5200万円、それぞれ少なく虚偽記入した平成16年分の政治資金収支報告書を17年3月に総務相に提出した疑い。/池田容疑者は同様に大久保容疑者と共謀し、支出総額を約3億5200万円多く虚偽記入した17年分の収支報告書を18年3月に、支出総額を4億円過少に虚偽記入した19年分の収支報告書を20年3月に、それぞれ総務相に提出した疑い。/石川、池田両容疑者は大久保容疑者を補佐する立場だったとしている。(産経ニュース、2010.1.16 00:25)
今日のウェブニュースから
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