瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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 百花園園主鞠塢(きくう)は福禄寿の陶像を愛蔵していたが、ある初春の一日、百花園で風流に浸っていた文人たちが誰ともなく、その福禄寿に因む正月の楽しみ事はないものかという話になった。隅田村多聞寺の本尊は毘沙門天、須崎村の長命寺に弁財天が祀られている事が判ると、何とか七福神を揃えたいものと頭を捻り、詮索を重ねていくうちに、小梅村の三囲稲荷には恵比寿・大國の小祠があり、また、須崎村の弘福寺には黄檗禅(おうばくぜん)に関係の深い布袋和尚の木像を蔵することが判明した。残るは寿老人だが、それがなかなか見つからない。結局思案の挙句、百花園のある寺島村の鎮守白鬚明神は、白鬚と申し上げる以上、白い鬚のご老体のお姿であろうから、寿老人(神)には打ってつけだと、いかにも江戸人らしい機知を働かせ、ここにめでたく七福神が揃うことになった。
東京スカイツリー建設現場
57f8f43f.jpg 隅田川七福神めぐりの道順を略記すると、まず言問橋上流の土手下にある三囲神社(恵比寿・大國)から、社前の通称向島見番通りを真直に北に進むと、左側隅田公園寄りに大きな山門のある弘福寺(布袋尊)に至り、すぐ隣接して長命寺(弁財天)がある。ここから墨堤を約500mほど行って地蔵坂を下り、左に折れると百花園(福禄寿)である。墨堤畔に出て白鬚神社(寿老神)に詣で、再び堤上を北へ。白鬚橋の交差点を過ぎて、墨堤に沿って道なりに北に進み、左に白鬚防災団地、梅若塚や榎本武揚像をのぞみながら、鐘ヶ淵紡績工場の跡地(グラウンド)で右に曲がると多聞寺(毘沙門天)が在る。昨年は婆様と2人してこの順に巡った。
 今年は婆様は少々疲れたということで、昼飯後爺々一人だけで、東武伊勢崎線で鐘ヶ淵まで出た。途中業平橋で東京スカイツリーの建設現場が見下ろされる。今日は1月初め仕事始めで、現場の作業は既に始っていた。鐘ヶ淵で下車、多門寺まで北上し、昨年とは逆向きに隅田川七福神巡りをした。
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3bc0a034.JPG 七福神を祀る社寺を巡りながら、それぞれの分体をうけて宝舟にのせていく趣向があるといい、江戸の風流人らしい発想ともいえそうなので、これをやってみることにした。
e32d1902.jpg 各寺社で400円もする分体を買い求め(宝船は白鬚神社で1000円で売っている)多門寺(毘沙門)→白鬚神社(寿老人)→百花園(福禄寿)→長命寺(弁財天)→弘福寺(布袋尊)→三囲神社(大黒天・恵比寿)と凡そ2時間をかけて巡ってきた。
 帰宅後早速七福神の乗った宝船をセットし、婆様への土産とした。






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目高 拙痴无
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1932/02/04
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