瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
荀子「大略篇第二十七」は弟子達が荀子の言葉を雑録したもので、みなその要点だけを略擧しており、一つの事で篇名とすることが出来ないので、それらをすべて「大略」といったのだという。
荀子 大略篇 第二十七 より
34 易之咸、見夫婦。夫婦之道、不可不正也、君臣父子之本也。咸、感也、以高下下、以男下女、柔上而剛下。
〔訳〕
易の咸の卦は、夫婦のことをあらわしている。夫婦の道は正しくなければならない。それは君臣父子の根本であるからである。咸というのは感じあうことである。高いものが低いものの下にあり、男が女の下にあり、柔弱なものが剛強なものの上にあるからである。
周易〈第31卦〉より
咸:咸、亨、利貞、取女吉。
彖曰、咸、感也。柔上而剛下、二氣感應以相與、止而說、男下女、是以亨利貞、取女吉也。天地感而萬物化生、聖人感人心而天下和平、觀其所感、而天地萬物之情可見矣。
象曰、山上有澤、咸、君子以虛受人。
〔読み〕
咸:咸(かん)は享(とお)る。貞(ただ)しきに利(よろ)し。女を取(めと)るは吉なり。
彖(たん)に曰く、咸は感なり。柔上りて剛下り、二気感応してもって相い与(くみ)するなり。止まりて悦(よろこ)び、男は女に下る。ここをもって享(とお)り、貞(ただ)しきは利(よ)ろしく、女を取(めと)るは吉なり。天地感じて万物化生し、聖人人心を感ぜしめて、天下和平なり。その感ずるところを観て、天地万物の情見るべし。
象に曰く、山上に沢あるは咸なり。君子もって虚にして人に受く。
〔訳〕
咸(かん)は感、少男〔艮〕が少女〔兌〕に下り相感ずる卦象に取る。感応すればおのずから享通するが、たがいに貞正であることがよろしい。このようであれば妻をめとるにもきちである。
《彖傳》咸とは感である。柔〔兌〕が上り剛〔艮〕が下って、陰陽の気が感応し相和合するのである。止まって〔艮〕悦び〔兌〕、男〔艮〕が女〔兌〕に下る。なればこそ、享り、貞しくに利ろしく、女を取るのに吉なのである。およそ天地が相感ずることによって万物は化生し、聖人が人心を感じせしめれば、天下に和平がもたされる。その感応しあうところを見れば、おのずから天地万物の情が判るというものである。
《象傳》山〔艮〕の上に沢〔兌〕があるのが咸である。山の高きをもって沢の卑(ひく)きに下るこの卦象にのっとって、君子はおのれを空しくし人を受け容れることにつとめる。
周易 序卦傳 より
有天地然後有萬物、有萬物然後有男女、有男女然後有夫婦、有夫婦然後有父子、有父子然後有君臣、有君臣然後有上下、有上下然後禮義有所錯。
〔読み〕
天地ありて然る後に万物あり。万物ありて然る後に男女あり。男女ありて然る後に夫婦あり。夫婦ありて然る後に父子有り。父子有りて然る後に君臣あり。君臣ありて然る後に上下あり。上下ありて然る後に礼儀錯(お)くところあり。
〔訳〕
天地〔乾坤〕があって始めて万物が生み出され、万物があって始めて雌雄男女の性別が生じ、男女があって始めて夫婦という関係が成立し、夫婦があって始めて親子という関係が成立し、親子があって始めて君臣と言う関係が成立し、君臣があって始めて上下階級の差別も生ずるし、上下があって始めて礼儀が措きさだめられる。
荀子 大略篇 第二十七 より
34 易之咸、見夫婦。夫婦之道、不可不正也、君臣父子之本也。咸、感也、以高下下、以男下女、柔上而剛下。
〔訳〕
易の咸の卦は、夫婦のことをあらわしている。夫婦の道は正しくなければならない。それは君臣父子の根本であるからである。咸というのは感じあうことである。高いものが低いものの下にあり、男が女の下にあり、柔弱なものが剛強なものの上にあるからである。
周易〈第31卦〉より
咸:咸、亨、利貞、取女吉。
彖曰、咸、感也。柔上而剛下、二氣感應以相與、止而說、男下女、是以亨利貞、取女吉也。天地感而萬物化生、聖人感人心而天下和平、觀其所感、而天地萬物之情可見矣。
象曰、山上有澤、咸、君子以虛受人。
咸:咸(かん)は享(とお)る。貞(ただ)しきに利(よろ)し。女を取(めと)るは吉なり。
彖(たん)に曰く、咸は感なり。柔上りて剛下り、二気感応してもって相い与(くみ)するなり。止まりて悦(よろこ)び、男は女に下る。ここをもって享(とお)り、貞(ただ)しきは利(よ)ろしく、女を取(めと)るは吉なり。天地感じて万物化生し、聖人人心を感ぜしめて、天下和平なり。その感ずるところを観て、天地万物の情見るべし。
象に曰く、山上に沢あるは咸なり。君子もって虚にして人に受く。
〔訳〕
咸(かん)は感、少男〔艮〕が少女〔兌〕に下り相感ずる卦象に取る。感応すればおのずから享通するが、たがいに貞正であることがよろしい。このようであれば妻をめとるにもきちである。
《彖傳》咸とは感である。柔〔兌〕が上り剛〔艮〕が下って、陰陽の気が感応し相和合するのである。止まって〔艮〕悦び〔兌〕、男〔艮〕が女〔兌〕に下る。なればこそ、享り、貞しくに利ろしく、女を取るのに吉なのである。およそ天地が相感ずることによって万物は化生し、聖人が人心を感じせしめれば、天下に和平がもたされる。その感応しあうところを見れば、おのずから天地万物の情が判るというものである。
《象傳》山〔艮〕の上に沢〔兌〕があるのが咸である。山の高きをもって沢の卑(ひく)きに下るこの卦象にのっとって、君子はおのれを空しくし人を受け容れることにつとめる。
周易 序卦傳 より
有天地然後有萬物、有萬物然後有男女、有男女然後有夫婦、有夫婦然後有父子、有父子然後有君臣、有君臣然後有上下、有上下然後禮義有所錯。
〔読み〕
天地ありて然る後に万物あり。万物ありて然る後に男女あり。男女ありて然る後に夫婦あり。夫婦ありて然る後に父子有り。父子有りて然る後に君臣あり。君臣ありて然る後に上下あり。上下ありて然る後に礼儀錯(お)くところあり。
〔訳〕
天地〔乾坤〕があって始めて万物が生み出され、万物があって始めて雌雄男女の性別が生じ、男女があって始めて夫婦という関係が成立し、夫婦があって始めて親子という関係が成立し、親子があって始めて君臣と言う関係が成立し、君臣があって始めて上下階級の差別も生ずるし、上下があって始めて礼儀が措きさだめられる。
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