梓(あづさ)を詠んだ歌1
梓(あづさ)はカバノキ科の植物で、材質が強靭なので弓の材料として使われていたそうです。丸木弓が正倉院に残っているそうです。
万葉集の中では多くは「梓弓(あづさゆみ)」として登場し、「引く」「春(張る)」などの枕詞として使われています。
巻1-0003: やすみししわご大君の朝には.......(長歌)
題詞:天皇遊猟内野之時中皇命使間人連老獻歌
題訓:天皇の宇智の野(ぬ)に遊猟(みかり)したまへる時、中皇命(なかつすめらみこと)、間人連老(はしひとのむらじおゆ)をして献(たてまつ)らしめたまへる歌
原文:八隅知之 我大王乃 朝庭 取撫賜 夕庭 伊縁立之 御執乃 梓弓之 奈加弭乃 音為奈利 朝猟尓 今立須良思 暮猟尓 今他田渚良之 御執<能> <梓>弓之 奈加弭乃 音為奈里
万葉集 巻1-0003
作者:中皇女の間人老
よみ:やすみしし 我が大君の 朝(あした)には 取り撫でたまひ 夕には い寄り立たしし み執(と)らしの 梓弓(あずさゆみ)の 中弭(なかはず)の 音すなり 朝猟に 今立たすらし 夕猟に 今立たすらし み執らしの 梓の弓の 中弭の 音すなり
意味:わが天皇が朝には手に取ってお撫でになり、夕方にはお取り寄せになって立たれるご愛用の梓の弓の中弭に響く音が聴こえてくるようです。朝猟りにいま立たれたようです。夕猟りにいま立たれたようです。ご愛用の梓の弓の中弭の響きが聴こえてきます。
※中皇命(なかつすめらみこと、生没年未詳)
『万葉集』の歌人です。名義は未詳です。身分的呼称とも、「仲立ち」を意味するともいわれています。だれのことをさすのかという点で、斉明(さいめい)天皇説と間人皇女(はしひとのひめみこ)(斉明天皇の皇女で孝徳(こうとく)天皇の皇后)説とが有力ですが、定説をみません。ただ、『万葉集』の題詞の書き方などからいえば天皇として待遇されていないことは確かなので、間人皇女とみるのが穏当でしょうか。『万葉集』には長歌一首、短歌四首を残しますす。作品は舒明(じょめい)朝と斉明朝の作として配列され(巻1、3~4歌、10~12歌)、初期万葉の代表的な歌人の1人です。「たまきはる宇智(うち)の大野に馬並(な)めて朝踏ますらむその草深野(くさふかの)」(巻1、4歌)など、短歌には、みずみずしい清爽(せいそう)な叙情が認められます。歌謡のなかから個性の芽生えてくる時代を体現する歌人といえます。
ウェブニュースより
東京都心、今年初の猛暑日 東日本は14日まで高温―気象庁 ―― 日本列島は7日、東北地方南部から九州にかけて太平洋側を中心に晴れ、気温が大幅に上昇した。気象庁によると、静岡市で37.1度、さいたま市で36.4度、群馬県伊勢崎市と宮崎市で36.2度を観測。東京都心(千代田区)では35.4度となり、今年初めて35度以上の猛暑日となった。
8日も猛暑日になる所があると予想され、気象庁は東海と近畿、四国に高温注意情報を発表。関東甲信では気温や湿度などに基づく「熱中症警戒アラート」を環境省と試行しており、神奈川、千葉両県に発表した。東日本では14日ごろにかけ、気温の高い状態が続く見通しで、同庁は健康管理に注意するよう呼び掛けている。
7日午後5時までに猛暑日となったのは30地点。30度以上の真夏日となったのは、全国観測点の半分を超える479地点に上った。 (JIJI.COM 2020年08月07日18時20分)
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