瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
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阿邪左(あざさ)を詠んだ歌
 阿邪左(あざさ)は、ミツガシワ科アサザ属の多年草の浅沙(あさざ)とされています。池や沼などに自生する水草です。夏に、葉の間から伸びた茎の先に小さな黄色い花を咲かせます。花蓴菜(じゅんさい)とも呼ばれます。
 万葉集には、1首だけに詠まれています。
 
13-3295: うちひさつ三宅の原ゆ直土に足踏み貫き.......(長歌)
 この歌は男が化粧や髪飾りをするイメージがないと、歌の解釈で男女が逆転します。男は、ある程度の身分の人の子のようです。そして、身は細身で肌はスベスベしています。そんな男が髪飾りや何かで身を飾って、三宅の野で女を待っています。そこへ、両親には内緒で女が通ってきます。周囲の人に見つからないように、夏草に身をひそめて。そして、そんな有力者の美男子の男の許へ通う自分を自慢するのが女心ですし、それは願望の夢と空想の世界です。
 そんな情景の歌です。当然、普段の歌の解釈とは、全く違います。普段に見る万葉集の解説では、ここでの女の願望の夢と空想の世界が、なぜゆえか、男の恋の辛さに変わります。
原文:打久津 三宅乃原従 常土 足迹貫 夏草乎 腰尓魚積 如何有哉 人子故曽 通簀父吾子 諾々名 母者不知 諾々名 父者不知 蜷腸 香黒髪丹 真木綿持 阿邪左結垂 日本之 黄楊乃小櫛乎 抑刺 〃細子 彼曽吾麗
               万葉集 巻13-3295
            作者:不明
よみ:うち日さつ 三宅(みやけ)の原ゆ 常土(ひたつち)に 足(あし)()み貫()き 夏草を 腰になづみ いかなるや 人の子ゆゑぞ 通はすも吾子(あご) (うべ)な諾(うべ)な 母は知らじ 諾(うべ)な諾(うべ)な 父は知らじ 蜷(みな)の腸(わた) か黒(ぐろ)き髪に 真木綿(まゆふ)もち あざさ結()ひ垂()れ 大和の 黄楊(つげ)の小櫛(をぐし)を 押(おさ)へ插()す 刺細(さすたへ)の子 彼そ吾が麗(せこ)

意味(親子の対話風になっています)
 三宅(みやけ)の原を素足で歩いて足を傷つけて、夏草(なつくさ)を腰にからませて、いったいどなたの娘さんのところに通っているの、息子よ。
 なるほどなるほど母は知らないでしょう。ごもっともごもっとも父も知らないでしょう。豊かな黒髪に木綿であざさを結い垂らし(髪飾りにし)、大和の黄楊(つげ)の櫛(くし)を押さえ刺している、とても美しい娘さん。それこそが私の妻なのです。
・「うちひさす」は、三宅(みやけ)を導く枕詞です。
・「蜷(みな)の腸(わた)」は、蜷(にな:巻貝の一種)の腸が黒いところから「か黒き」を導く枕詞です。

ウェブニュースより
 藤井聡太棋聖、史上最年少二冠に王手 王位戦第3局149手で勝利 ―― 将棋の木村一基王位(47)に藤井聡太棋聖(18)が挑戦している第61期王位戦7番勝負(神戸新聞社主催)の第3局は5日、神戸市北区有馬町、有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」で指し継がれ、午後7時22分、先手番の藤井が149手までで勝利。シリーズ通算3勝0敗で、王位奪取まであと1勝とし、羽生善治(49)の21歳11カ月を大きく上回る史上最年少の二冠に王手をかけた。
 
 持ち時間各8時間のうち、残り時間は藤井2分、木村1分。第4局は福岡市の「大濠公園能楽堂」で1920日に指される。
 藤井の攻め、木村の受けという棋風通りの戦いとなった本局は、2日目に入って藤井が徐々に優勢に。木村も一時は好機をつかんだかと思われたが、最後は藤井が的確に寄せた。
https://www.youtube.com/watch?v=QQVowHgtRac
【藤井聡太棋聖の話】4五桂(83手目)から5三桂成(85手目)と手順に桂馬がさばけたが、3四歩(87手目)がやり過ぎだった。2一銀打(121手目)に対し、2二玉(122手目)と取られてから2三玉(124手目)とされて負けにしてしまったが、4九飛(141手目)と回って好転した。
【木村一基王位の話】2四歩(41手目)から歩を交換されて損をしたなと思っていた。5九角(63手目)と引いた相手の構想が秀逸だった。攻められっぱなしになったが、諦めてはいけないと思って6二銀(90手目)とした。終盤にチャンスがあったとしたら残念だったと思う。   (神戸新聞 2020/8/5 20:30)

 福岡・大濠公園にイノシシ 警官ら大捕物、逃走後「御用」に ―― 5日午前65分ごろ、福岡市中央区の大濠公園付近で、公園沿いにある在福岡米国領事館を警備中の福岡県警機動隊員が1頭のイノシシを見つけた。逃走するイノシシを警察官らが追いかけ、公園内の市美術館付近の草むらに潜んだところを捕獲しようとしたが失敗。イノシシは隣接する舞鶴公園(福岡城跡)に逃げ込み、市中心部で逃走を続けたが正午前に捕獲された。
 
 県警中央署によると、イノシシは体長約70センチ。市内では西隣の早良署管内でも5日未明にイノシシ目撃の110番が2件あり、中央署はこのイノシシが出没したとみている。署幹部は「街中で猪突(ちょとつ)猛進して通行人や車にぶつかったら危ない」と話し、注意を呼びかけている。
 
 市総務農林部のイノシシ等対策担当の職員は「大濠公園での出没事例はない」と述べた。市動物園の動物相談員、安河内(やすこうち)清文さん(62)は「イノシシは生き物を求めて水路沿いを移動することがある。生まれてから短く経験の浅いイノシシが餌を探すうちに市中に迷い込んだのでは」と推測する。   毎日新聞202085 1153(最終更新 85 1407)


 

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1932/02/04
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くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
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