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巻6-1011:我が宿の梅咲きたりと告げ遣らば来と言ふに似たり散りぬともよし
 
冬十二月十二日、歌舞所之諸王臣子等、集葛井連廣成家宴歌二首
 
比来古舞盛興、古歳漸晩。理宜共盡古情、同唱此謌。故、擬此趣獻古曲二節。風流意氣之士、儻有此集之中、争發念、心々和古體。
標訓:冬十二月十二日に、歌舞所(うたまひところ)の諸(もろもろ)の王(おほきみ)、臣子(おみこの)(たち)の、葛井連廣成の家に集(つど)ひて宴(うたげ)せる歌二首
 
比来(このごろ)、古舞(こぶ)(さかり)に興(おこ)りて、古歳(こさい)(やくやく)に晩()れぬ。理(ことはり)と宜()を共に古情(こじょう)に盡(つく)して、同(とも)に此の謌を唱(うた)ふべし。故(かれ)、此の趣(おもむき)に擬(なそら)ひて古曲(こきょく)二節を獻(たてまつ)る。風流意氣の士の、儻()し、此の集(つどひ)の中にあらば、争ひて念(おもひ)を發(おこ)し、心々(こころこころ)に古體(こたい)に和(こた)へよ。
意味:天平八年冬十二月十二日に、歌舞所に関係する多くの王族や臣下の者たちが、葛井連廣成の家に集まって宴をしたときの歌二首
 
近頃、古い歌舞が盛んになって、今年もようやく終ろうとしている。和歌の理想と道理を共にいにしえの歌に趣の頂点をもとめて、一同でこの歌を唱おう。そこで、この趣旨にそって古曲(本歌取りの意味か?)を二節、献上する。雅びにして意気のある者が、もし、この集いの中にいるならば、争って詩歌風流の想いを起こし、それぞれの感情で古体の歌に答えてほしい。
 
集歌1011:我が屋戸(やど)の梅咲きたりと告げ遣()らば来()と云ふ似たり散りぬともよし
 
集歌1012:春さればををりにををり鴬よ吾(われ)の山斎(しま)ぞ息(やま)ず通はせ


 

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