瘋癲爺 拙痴无の戯言・放言・歯軋り
今朝も早朝から雨。朝食後、雨後の隅田川周辺を徘徊。
宋の国に猿回しの親方がいた。猿を可愛がり、多くの猿を飼って群れをなしていた。この親方は猿の心理を読み取ることができ、猿もまた親方の気心を飲み込んでいた。そして、家族の人数を減らしてまで猿の欲しがるものを与えると言う有様であった。ところは彼は急に貧しくなったので、猿に与える餌を倹約しようと思ったが、猿どもが己になつかなるのではないかと心配して、初めに猿どもをだましてこういった。
「お前たちに栃の実を分けてやるのに、朝は三個ずつで晩には四個ずつにしよう。それでどうだ」
すると猿どもは皆立ち上がって怒り出した。そこで咄嗟に、
「お前たちに栃の実を分けてやるのに、朝は四個ずつで晩には三個ずつにしよう。それでどうだ」
というと、猿どもは皆はいつくばって喜んだ。
いったい万物の「能鄙(のうひ)」すなわち利口な奴と野暮なやつとが籠絡(くる)めあう道理はみなこういったものである。そして聖人が其の叡智で無知な人間をくるめ込むのも、ちょうど猿回しの親方が頭で猿どもをくるめこむような者である。言葉の実質は少しも変らないのに、相手をよろこばせたり怒らせたりしているのである。
宋の国に猿回しの親方がいた。猿を可愛がり、多くの猿を飼って群れをなしていた。この親方は猿の心理を読み取ることができ、猿もまた親方の気心を飲み込んでいた。そして、家族の人数を減らしてまで猿の欲しがるものを与えると言う有様であった。ところは彼は急に貧しくなったので、猿に与える餌を倹約しようと思ったが、猿どもが己になつかなるのではないかと心配して、初めに猿どもをだましてこういった。
「お前たちに栃の実を分けてやるのに、朝は三個ずつで晩には四個ずつにしよう。それでどうだ」
すると猿どもは皆立ち上がって怒り出した。そこで咄嗟に、
「お前たちに栃の実を分けてやるのに、朝は四個ずつで晩には三個ずつにしよう。それでどうだ」
というと、猿どもは皆はいつくばって喜んだ。
いったい万物の「能鄙(のうひ)」すなわち利口な奴と野暮なやつとが籠絡(くる)めあう道理はみなこういったものである。そして聖人が其の叡智で無知な人間をくるめ込むのも、ちょうど猿回しの親方が頭で猿どもをくるめこむような者である。言葉の実質は少しも変らないのに、相手をよろこばせたり怒らせたりしているのである。
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プロフィール
ハンドルネーム:
目高 拙痴无
年齢:
92
誕生日:
1932/02/04
自己紹介:
くたばりかけの糞爺々です。よろしく。メールも頼むね。
sechin@nethome.ne.jp です。
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